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伊東祐亨

昨日の記事で、日清戦争について書きました。
日清戦争では帝国海軍が、装備においてはるかに勝る清国・北洋艦隊にたて続けに勝利し、制海権を握っています。
そしてこの日清戦争のときに非常用特設艦隊として、我が国にはじめて誕生したのが、連合艦隊(聯合艦隊)でした。
日清戦争当時、帝国海軍は、新鋭艦で編成した主力部隊と、老巧艦などで編成した沿岸警備艦隊の2つの艦隊を持っていました。
ところが日清間の開戦が迫ると、当時の軍令部にいた山本権兵衛(当時大佐)が、すこしでも戦力の増強を図るためにと、この2つの艦隊の統合をしたのです。
これが「聯合艦隊」です。
ちなみに最近では、「聯合艦隊」を「連合艦隊」と書きますが、実はこの二つは意味が違います。
連合の「連」は、単に車が道に連なっているありさまをあらわす字です。
けれど「聯合」の「聯」は、糸が複雑に絡み合っている姿をあらわします。
つまり各船舶が、互いに有機的に結合して祖国防衛にあたる。だから「聯合」です。
ただ船が一列に並んでいるのとは、実は意味が違います。
その聯合艦隊は、日本海軍の総力を結集した大艦隊です。
ですから特に、天皇に直属する連合艦隊司令長官がこれを統括しました。
その初代連合艦隊司令長官に就任したのが、今日お話しする、薩摩出身の伊東祐亨(いとうゆうこう)です。
実に魅力的な、日本男児です。