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先人たちが目指した日本の姿。それは私達の国が常に「よろこびあふれる楽しい国(=豈国)」であり続けることです。


西洋と日本の男女観の違いのこと

20191123 万葉集表紙1200
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美しさ、歌と音楽、賢(かしこ)さと狡(ずる)さと好奇心。これは人間にとっての災(わざわ)いだ・・・・。
ギリシャ神話の女性観は、ちゃんと読んだらびっくりされるかもしれません。


パンドラを造るヘパイストス
《ジョン・D・バッテン〈パンドラの創造〉》
20191127 パンドラを造るヘパイストス
画像出所=https://artuk.org/discover/artists/batten-john-dickson-18601932
(画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)


西洋文学では、女性についての描写は、やはり神話がもとになっているといわれています。
西洋には様々な民族種族がありますが、殺し殺されの歴史の中で、それぞれの民族ごとにおそらくはあったであろう神話が失われ、結局、ルネッサンス時代に、ギリシャ・ローマの時代に帰れという文化運動の中で、彼らのとっての神話はギリシャ神話に依拠することになったといわれています。

そしてそのギリシャ神話では、プロメテウスの犯した罪のために弟のエピメテウスがオリンポスを追放されて地上で人間とともに暮らすことになったとき、ゼウスが人間にも罰をあたえようとして何でも作れる鍛冶屋の神のヘパイストスに造らせたのが女性とされています。

できあがった女性に、ゼウスは命を吹き込むのですが、このときゼウスは、女性に、
「美しさ、歌と音楽、賢(かしこ)さと狡(ずる)さと好奇心」
を与えます。
そしてこのときのゼウスの言葉が、
「これは人間にとっての災(わざわ)いだ」
です。
つまり女性は、災(わざわ)いである、というのが西洋における神話の立場です。

このときに造られた「人間の女性」が、パンドラです。
パンドラは、鍵のかかった箱を持たされて地上へと降ろされるのですが、これが「パンドラの箱」です。

それまでの地上の人間の世界は、誰もが正直者で平和な社会だったのですが、地上でエピメテウスと出会い結婚したパンドラは、ある日、神に授けられた好奇心から、そのパンドラの箱を空けてしまいます。
すると箱の中から、夜の女神ニクスの子供たちが飛び出します。
その子供たちというのが、老い、病気、痛み、嘘、憎しみ、破滅であり、最後に争いの女神のエリスが高笑いとともに箱から飛び出していきます。
こうして世界には混乱と戦乱、嘘や憎しみや病気や破滅が広がっていったとされています。



20191006 ねずラジ
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最後に箱の底に残ったのが「希望」というのは有名な話ですが、大切なことは、世界に老い、病気、痛み、嘘、憎しみ、破滅や争いがあるのは、すべて女性の「せい」であり、その女性はそもそも美しさ、歌と音楽、賢(かしこ)さと狡(ずる)さと好奇心のかたまりであって、人間社会を堕落させるものである、というのが、西洋における女性の、いわば「定義」となっているわけです。

西洋では、いまでも女性を殴るということが普通に行われますが、そうでもしなければ狡猾で好奇心と欲望のかたまりである女性と「人類は」共存することができない、という文化が基底です。
「人類は」と書きましたが、要するにギリシャ神話の時代から、人類というのは男性社会のことだけを言うのであって、女性は人類の一部とはみなされないというのが、彼らの文化の根底をなしているわけです。

英国文学でハーベイの『テス』という小説があります。
大好きな小説で、英国文学で最高の小説をひとつあげろと言われたら、迷わず『テス』をお勧めしているくらいですが、その主人公の女性のテスは、たいへんに魅力的な女性なのですが、やはり何を考えているのかよくわからない存在として描写されています。
日本人の感覚からすると「?」マークがいっぱい付いてしまいそうな捉え方ですが、ギリシャ神話を読むと、それが西洋社会における女性の定義なのだとわかります。

これに対し日本の文学では、たとえば古事記を例に出しますと、まず最高神は天照大御神であって、これは女性神です。
そしてその最高神と直接会話を交わすことができるのは、やはり女性神である天宇受売神(あめのうずめ)です。
男性の神々は、天照大御神に何事かを奏上するときも、あるいは天照大御神からのご下命をいただくときも、常に女性神である天宇受売神を通してでなければならないとされます。

これは縄文以来の日本人の伝統的思考で、子を産むことができる、つまり命を産むことができる女性は、もっとも神に近い存在であると規定しているわけです。
ですからいまでも、たとえば神社で御神楽を奉納するときに、神様に捧げる舞を踊るのは女性の巫女さんに限られます。
男性が舞う御神楽は、聴衆に御神楽や神様を説明するための舞しかありません。
つまり、
女性の御神楽舞は、神様に捧げる舞。
男性の御神楽舞は、聴衆に説明をするための舞、
と定義され、これがいまでも固く守られているわけです。

ところが一瞬にして様々な情報を同時並行で処理する能力を持った女性に、男性は歯が立たない。
このため、男女の間には様々な葛藤があり、心のすれ違いがあり、だからこそそれが文学のテーマとなる。
紫式部の『源氏物語』も、不器用だけれど誠実な光源氏に、女性たちが恋心を抱いてさまざまにモーションをかけるのだけれど、不器用な光源氏は、そういうことにぜんぜん気づかない。
これを現代版に置き換えると、いわば大ヒットしたテレビドラマの『東京ラブストーリー』みたいなものです。

千年前も、いまも、日本人は、そういう物語を愛するのかもしれません。


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関連記事

コメント
天照大神は男性天皇です
天照大神は第8代天皇で男性です。
おそらく記紀が持統天皇が命じて編纂されたため女性神とされたのではないのでしょうか。
天照大神が女性という説が、今でもしつこく「女性天皇、女系天皇」という国体破壊に利用されているのではないでしょうか。
2019/11/30(土) 10:45 | URL | ネコ太郎 #-[ 編集]
男と女の長い付き合い
男と女は基本的には同等だ。
しかし、決して同質では無い。
女は男よりも遥かに緻密な感覚を持っている。
男らしさ…女らしさ?
それはホルモンの違いだ。
男は人類!
女は女族!
そんなことが書いてある本を読んでビックリしました。
女性の存在に興味津々だった若い頃のことです。

確かに…考え方や価値観の違いを感じることは多いです。
例えば…長い付き合いの相方。
私と知人の電話を聴きかじり、相手の気持ちを察したりしますからね。
男より視野が広い?
聴力でも勝てない?
少し悔しい時もあります。
しかし…尊敬して従うばかりの今日この頃です。
2019/11/30(土) 07:30 | URL | takechiyo1949 #VCU7f5e.[ 編集]
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小名木善行(おなぎぜんこう) HN:ねず

Author:小名木善行(おなぎぜんこう) HN:ねず
連絡先: nezu3344@gmail.com
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんのひとりごと」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「奇跡の将軍樋口季一郎」、「古事記から読み解く経営の真髄」などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。

日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
(著書)

『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』

『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!和と結いの心と対等意識』

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