• 「柳川一件」という武家社会の教訓


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    20191006 ねずラジ
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    この事件は、政治とは、人材とはを考えるうえで、とても深い内容を持つ事件で、幕府の旗本内において、重い教訓とされたものです。


    20191008 対馬
    画像出所=https://tei1937.blog.fc2.com/blog-entry-609.html
    (画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
    画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)


    江戸時代の初め頃のことです。
    半島と国境を接する対馬藩は、島の田畑に限りがあるため、基本的に海洋からの漁労収入と、日本本土および朝鮮との交易が藩の財政と民政の柱になっていました。
    いまも対馬は韓国からの旅行者にたいへんな苦労をしていますが、昔はそれに武力行使が重なった分、より一層の気遣いがあったわけです。

    その対馬藩に李氏朝鮮は、「新しくできた徳川幕府に、秀吉の朝鮮征伐のときの捕虜を返還させよ」と言ってきました。
    対馬藩は李朝の主張を、江戸の幕府に伝えました。
    なぜならもし李朝が対馬に攻め込んできたら、刀伊の入寇や元寇の再来となるからです。
    島民は皆殺しにされ、女達は強姦され、裸にして軍船に吊るされ、食べ物にされてしまいます。

    ところが幕府は、この申し出をまったく相手にしません。
    そもそも幕府は、当時の半島を明国の一部と認識していたからです。
    国対国の交渉というのなら、明国と日本が交渉をするべきであって、李氏朝鮮はこの場合、関係ないのです。
    このことは、たとえば日本政府が米国と交渉するのに、カリフォルニア州と直接交渉などありえないということと同じです。

    カリフォルニアの知事が、日本の領土に危害を加えると言ってきたのなら、文句を言う先は合衆国政府であって、カリフォルニア州ではない。
    さりとて合衆国政府が、そのようなカリフォルニア州知事の言うことを聞くはずもない。
    これと同じで、幕府は李朝の主張に対して、相手にしようもなかったのです。

    そもそも李朝の要求自体が変わっています。
    日本という国家の謝罪を、日本の政府機関である幕府に対して行うのではなく、いち対馬藩に要求しているのです。
    論理の矛盾した身勝手な要求にほかなりません。
    そもそも自分たちの謝罪要求が、論理矛盾していることにさえ気付いていないのか、気付いていて、いい加減な交渉を要求しているのか。

    幕府がこれに対して明国に、李朝への制止をよびかけたとしても、明国も相手にすることはありません。
    そうであれば幕府は、当面放置して様子見するしかないわけです。

    しかしそうはいっても対馬藩にとっては、相手がそういう手合いだからこそ困るのです。
    そこでやむなく対馬藩主の宗義成(そう よしなり)は、朝鮮出兵とは無関係の藩内の罪人たちの喉(のど)を、水銀で潰して声を出せないようにしたうえで、「朝鮮人捕虜」として李氏朝鮮に差し出しました。
    ひどい話のようですが、これも国を守るためです。

    李氏朝鮮側も、いい加減なもので、形式が整っていれば「日本が捕虜を帰した」と公式には発表できるため、事実を知りながらこれを黙認して捕虜(実は罪人)たちを受け取ります。
    李朝の要求に従ったわけですから、これでひと安心、となるはずでした。

    ところが李朝は、ひとたび謝罪を受けると、要求をエスカレートさせてきました。
    今度は対馬藩に、
    「日本の徳川幕府に、国書をもって朝鮮征伐行為を謝罪させよ」
    と言いだしたのです。
    ひとつ要求が通ると、ますます増長して要求をエスカレートする。
    本当にいつの時代も同じなのです。



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    20190317 MARTH



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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう) HN:ねず

Author:小名木善行(おなぎぜんこう) HN:ねず
連絡先: nezu3344@gmail.com
電話:080-4358-3739
出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんのひとりごと」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
《著書》
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!和と結いの心と対等意識』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!日本はなぜ戦ったのか』
『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』日本図書館協会推薦
『ねずさんと語る古事記 壱〜序文、創生の神々、伊耶那岐と伊耶那美』
『ねずさんと語る古事記・弐〜天照大御神と須佐之男命、八俣遠呂智、大国主神』
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