• なにごとも霊(ひ)が先


    20191123 万葉集表紙1200
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    日本人としての、古くからの文化を取り戻すことが、日本を取り戻す、一見、遠回りに見えるけれど、もっとも近い道程なのだと思います。そのひとつが霊(ひ)の概念です。


    20200103 松飾り
    画像出所=http://shop.juttoku.jp/?pid=110157992
    (画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
    画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)


    初詣に神社に行きますと、そこで二礼二拍一礼をします。
    このとき、二拍するに際しては、まず先に両手を合わせたあと、右手を左手の指先から第一関節のあたりまで少し下げるのが作法です。

    なぜそのようにするのかというと、参拝は「自分の霊(ひ)が神様にご挨拶するのだから」というのが理由です。
    神様にご挨拶するのは、自分の肉体《身(み)》ではなく、自分の魂《霊(ひ)》です。
    ですから「霊(ひ)」を意味する《左手》を前に出し、身(み)を意味する《右手》をすこし引くのです。

    これは玉串奉納のときも同じで、玉串は「時計回りにまわして祭壇に捧げる」などと説明されますが、時計回りはその通りなのですけれど、要するに最後に祭壇に捧げる段階で、榊(さかき)を持った自分の左手が神様の方に差し出されるのです。
    これもまた「霊(ひ)」が先、というところからきています。

    昔の朝廷には、左大臣と右大臣がいたことは、みなさまご承知の通りです。
    左大臣と右大臣では、左大臣が上です。
    なぜなら左大臣は(ひ)だからです。
    ちなみに左大臣の座る席は、天皇から見て左側です。
    下座から見上げると、向かって右側に左大臣が座ります。

    このような「霊(ひ)が上、身(み)が下」という考え方は、我が国にとても古くからある慣習です。
    いつから始まったかさえもわからない。
    ただ、律令体制が成立した大化五年(649年)には、初の左大臣に阿倍内麻呂が就任したという公式記録がありますから、すくなくとも七世紀には、すでにこうした知恵が定着していたものと思われます。
    つまり最低見積もっても1400年以上の歴史を生き抜いた知恵といえます。



    20191006 ねずラジ
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小名木善行(おなぎぜんこう) HN:ねず

Author:小名木善行(おなぎぜんこう) HN:ねず
連絡先: nezu3344@gmail.com
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんのひとりごと」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「奇跡の将軍樋口季一郎」、「古事記から読み解く経営の真髄」などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。

日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
(著書)

『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』

『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!和と結いの心と対等意識』

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『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』日本図書館協会推薦

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