田母神元幕僚長参考人招致でボコボコにされた浜田防衛相



tamogamisi

田母神俊雄・前航空幕僚長が11日、参院外交防衛委員会に参考人招致されました。

その詳報と、これに対する見方を書いてみたいと思います。

まず、国会の「参考人招致」というのは、国会の委員会に参考人を呼び意見を聴くことをいいます。呼び出されると断ることができない「証人喚問」と異なり、出頭を求められた参考人は、出席するかどうかの判断を任されています。本人の意思で参考人招致を拒否することができる。田母神氏は正々堂々と招致の場に就いたことになります。

質疑は、
民主党の北沢俊美氏。
民主党の浅尾慶一郎氏。
自民党の小池正勝氏。
公明党の浜田昌良氏。
共産党の井上哲士氏。
社民党の山内徳信氏。

以下詳細に見てみます。

【冒頭の北沢俊美委員長(民主党)挨拶】

「テロ対策海上阻止活動に対する補給支援活動の実施に関する特別措置法の一部を改正する法律案を議題とし質疑を行います。
本日は参考人として前防衛省航空幕僚長、田母神俊雄君にご出席をいただいております。
この際、田母神参考人に一言申しあげます。
現在、本委員会ではいわゆる補給支援特措法改正案を審議しておりますが、今般、参考人の論文をめぐる問題を機にわが国の文民統制に対する国民の懸念が高まり、そのあり方が問われる事態となっております。」


---つまり、北沢氏の言うのは、田母神論文によって、日本の国民が自衛隊に対する国の“文民統制”ができていなかが、懸案となっているということ。
これは一見、「テロ対策特措法」を議論する委員会の趣旨に沿っているような言い回しです。しかし、もし氏の言うように本当に「文民統制」ができていないなら、田母神氏は更迭、退官の必要はなかっただろうし、まして軍を代表して田母神氏が参考人招致に応じる必要もない。この委員長の発言は、はなから、焦点がボケているように思います。

「本日、参考人に出席を求めた趣旨は、国民の代表機関たる国会の場において政府に対し、この問題をただす一環として招致したものであり、決して本委員会は、参考人の個人的見解を表明する場ではありません。
参考人におかれてはこの点を十分に理解し、質疑に対し、簡潔にご答弁をいただきますようようお願いをいたします。」


委員長の発言は、前言から一転して、今回の参考人招致は、政府に問題をただすことを目的としているといい、参考人である田母神氏には論文の内容についての意見を述べるな!と念を押しています。

これは面妖です。

委員長が冒頭自分で述べているように、発端は田母神氏の論文。それが文民統制上問題となるなら、問題の争点は論文内容のなにがどう文民統制上問題にあたるかが議論の対象となるはずです。しかし、委員長は、論文内容は議論の対象外だと言っている。論文内容が問題にならないなら、田母神氏を委員会に招致する必要もないわけで、これでは理屈になっていない。冒頭から委員長は完全に自己矛盾を犯しています。

「さらに本日の委員会の質疑にあたって、質疑者ならびに答弁者に対し、委員長から一言お願いをいたします。
今回の前航空幕僚長の論文事案は、制服組のトップが自衛隊の最高指揮監督権を有する内閣総理大臣の方針に反したことを公表するという驚愕(きょうがく)の事案であり、政府防衛省において、文民統制が機能していない証であります。このような中で国民が文民統制の最後の砦(とりで)として期待するのは国会であります。」


いきなり「政府において文民統制が機能していない」と、これは「決め付け」。
はじめに結論ありきなら、参考人を招致する必要もない。
また、先ほど述べたように、文民統制が機能していないなら、軍は軍の内部で事を処理すればよく(軍事法廷)、参考人招致であろうが証人喚問であろうが、これに対して出席の拒否を申し渡すことができる。
それをしないで、出頭に応じているのは、そもそも文民統制が行き届いているからであり、だからこそ、こんな矛盾だらけの参考人招致をすることが民主党の北沢氏あたりにすらできた。

「昭和の時代に文民統制が機能しなかった結果、三百数十万人の尊い人命が失われ、また、国家が存亡の淵に立たされたことは、忘れてならない過去の過ちであります。国家が存亡の淵に立った最初の一歩は、政府の方針に従わない、軍人の出現と、その軍人を統制できなかった政府議会の弱体化でありました。こうした歴史を振り返りつつ、現在の成熟した民主主義社会の下において、国民の負託を受けた国会がその使命を自覚し、もって後世の歴史の検証に耐えうる質疑をお願いする次第であります。それでは質疑のある方は順次、ご発言をお願いします」

こういうのを、言語明瞭意味不明といいます。
なにを言っているのか意味がわからない。昭和の時代を語っていますが、ここで述べているのは、北沢氏個人の「歴史観・意見」です。大東亜戦争が軍部の独走によるものというのはひとつの歴史観であり、これとはまったく異なった歴史観も世の中にはある。
自らの意見に拘泥し、他人の意見に耳を傾けない・・・そういう風潮こそ、自由な言論を封じ、世の中を破局へとおとしいれるものであるということを、この委員長さんはまったくわかっていないようです。

ちなみに、この民主党北沢俊美氏というのは、選挙区は長野。オヤジ殿は社会党の長野県議で、息子(本人)は、何を思ったか自民党から出馬。その後、新生党・新進党・太陽党・民政党と党を転々とし、いまは民主党入りしている人物ですが、何がこの人の明確な主張なのか、よくわからない。

以上の北沢委員長の発言のあと、民主党の浅尾慶一郎氏の質問が始まります。

【浅尾氏の質問】

「冒頭、2、3、参考人に伺いたいと思います。
いわゆるアパの論文につきまして、235件の応募のうち、94件が自衛官だということが判明しておりますが、参考人は記者会見で『こういう論文があるということを紹介はしたことはあるが、組織的に勧めたことはない』といっておりますが、自衛隊のどなたに紹介をしたのかお答えいただきたいと思います」


【田母神氏】

「私は、航空幕僚幹部の教育課長にこういうものがあるというふうに紹介をいたしました。
私が指示をしたのではないかというふうに言われておりますが、私が指示をすれば、多分98とか70なんぼとかいう数ではなくて、1000を超えるような数が集まると思います」


田母神氏、一本!
組織のTOPが、応募しろ!と言ったら、ふつう部下は言うことを聞くでしょう。
幕僚長というのは、将軍です。将軍命令で「やれ」と言われたら、部下は死地にさえ赴く。それが軍というものです。
要するに田母神氏は、単に「紹介」をしただけであることは明白です。

【浅尾氏】

「鵬友という雑誌の昨年の5月号に今回の論文と同じ趣旨の意見を発表しているが、間違いないか」

【田母神氏】「間違いございません」

【浅尾氏】「鵬友に寄稿されたときに内局などから何から注意はあったか」

【田母神氏】「注意はありません」

【浅尾氏】「そうすると、昨年5月の段階では問題なかったことが、今年になって問題になってきているというのは、マスコミが本件を大きく取り上げたから問題になったと田母神参考人は思っているのか。
別の聞き方をすると、内局としては昨年5月に同じことを認識していたが、注意をしなかった。本年になって世間が騒いだから注意をするようになったとの認識を田母神参考人はもっているか」

【田母神氏】「騒がれたから話題になったという風に思います」

これは、浅尾氏の誘導尋問です。公正な裁判では禁止されている手法。
つまり、昨年5月の雑誌鵬友への論文応募は問題にされなかったのに、今回のアバグループへの応募が問題になったのは、単にマスコミが騒いだからであり、論文にあるような歴史認識が、過去から自衛隊内部にあったことに対して、政府がなんら対策をとってこなかったということを問題にしようとしています。

【浅尾氏】「では、防衛大臣にうかがうが、なぜ昨年5月の段階でまったく注意がなかったのか」

【浜田防衛相】「鵬友の雑誌の性格が部内誌あったということもありますし、そこまでわれわれとしてはそこまで目が及んでいなかったのは事実だ」

【浅尾氏】「鵬友が部内誌というのは任意のサークルがつくっている。国会図書館にも出されている資料で、しかも大臣のところには100冊ぐらい届けられている。従って部内誌だから政府の見解と異なることを発表してもいいということをおっしゃっているのか」

【浜田防衛相】「われわれとすると、その今回の件を含めてそうだが、自分の意見、考えを決していってはいけないということはいっているわけではない。
当然、専門知識などを私どもにいってもらうのはいけないといっていない。監督不行き届きといわれても今の状況からいえば当時の同人雑誌への寄稿をチェックしていなかったのは事実だと思います」

【浅尾氏】「今回はチェックをしたから航空幕僚長の職を解いたのか」


(;-o-)σォィォィ・・・浅尾氏は要するに政府の自衛官に対する「文民統制(言論統制?)ができていない」と言いたいようです。
しかし、今回の処分は、あくまで「上官の承諾を得ずに論文に応募した」ことに対する規律違反によるものです。浅尾氏は、こうした組織における「規律」というものがまるで理解されていないようにも見受けられます。
これに対する浜田靖一防衛相の回答は・・・・

【浜田防衛相】「私とすれば、さきほど来、今回の皆様方のシビリアンコントロールの指摘を受けた際に、航空幕僚長の立場で見解を通知せずに、立場において発表したのは極めて問題と思っている。その意味では、私どもの判断としておやめ頂いた、ということ」

つまり、規律違反ということ・・・なのですが、浜田靖一防衛相の言葉はぜんぜん足りませんね。「自分が判断して辞めさせたんだ」と言っている。あのね、大臣の気分で首が飛ぶようないい加減な組織では困ると思うのですが。。。会社で、社長の気分で社員が更迭されたり辞めさせられたりしたら、労働組合だって怒るでしょ??質問している浅尾氏が労組の応援を得ている民主党議員ですよ??(笑)

【浅尾氏】「自衛隊法施行令の87条、『政治的目的のために官職、職権その他公私の影響力を利用すること』に当たる可能性がある、と理解していいんですか?」

ほらほら、浜田靖一防衛相がツマラナイ答弁をするから、こういう風に突っ込みを入れられる。
浅尾氏の言うのは、大臣が気分を害したのは、田母神氏が政治目的のために職権を利用したのだと考えたからではないですか?と質問してきている。

【浜田靖一防衛相】「今回の、憲法に関して見解を述べる行為というのはですね、隊員の思想信条、表現の自由、そういうものを有するわけでありますので、憲法に関し見解を述べることは一概に禁止されているわけではございません。
政治的行為との関係においてはですね、日本国憲法に定められた民主主義政治の根本原則を変更しようとする意思を持って特定の政策を主張し、また、これに対するものでない限り、自衛隊法61条で制限される政治的行為だとは思っておりません」


ほら、ね^^; つまらんことを言うから、答弁がますます苦しくなってくるww

【浅尾氏】「先ほども申し上げましたが、1年前に雑誌でまったく同じことを書いたときは問題になっていないのに、懸賞論文では問題になっている。
ということはそもそも、防衛省のなかの基準が非常にあいまいだ、ということを指摘させていただきたい。
これは、田母神参考人個人ということではなく、中の基準がはっきりしなければいくらいろんなことを言えといっても…たぶん田母神参考人は、石破茂前防衛相が退任時に『どんどん意見を言え』ということで、自分の意見を言ったんだ、ということだと思うが、その意見を言ったら、過去はよかったが今度はダメだと、ダブルスタンダード(二重基準)が一番の問題だ。ダブルスタンダードを改めない限り、シビリアンコントロールは効かないと思うが、どういう反省で取り組むのか」

これは浅尾氏の詭弁。防衛省の中の基準が曖昧だと言い出している。
しかし、日本国憲法で、日本人であればだれにでも言論の自由が保障されているのだから、自衛官と言ったって、日本人であり、個人としての言論の自由は保障されている。
自由に発言できるのに、基準もなにもあったものではないです^^;
それをわかっていて質問しているなら、浅尾氏の詭弁。
わからないで質問しているなら、浅尾氏は、ただのアホです。

【浜田靖一防衛相】「今、委員ご指摘のとおり、そういった基準というはですね、やはり明確であるべきだと思っておりますし、今後、われわれとすれば、その点をしっかりと直しながら、こういったダブルスタンダードがないようにしていきたいというふうに思っているところです。
その点、しっかりとした基準を作りながら、またいろいろとご指摘をいただきながら、そういったものを作りあげていきたいと思っているところです」


浜田靖一防衛相は、おそらくこの答弁は極めて政治家らしくうまい答弁をしたものだと思っておいででしょうが、まったく論外。憲法が言論の自由を保証しているのに、言論に基準を作るなどというのは、ありえない。憲法違反です。

【浅尾氏】「田母神参考人に、過去は問題になっていないが今回問題になったことについて、また更迭されたことについて、なぜそうなったのか、ご自身の感想をうかがいたい」

【田母神氏】「私はあの、言われております、村山談話と異なる見解を表明したということで更迭をされたということでありますけれども、これについてはまあ、シビリアンコントロール(文民統制)の観点から、私は、見解の相違はないと思っておりますが、大臣が『見解の相違がある』と判断をされて、不適正であると判断をされて、解任をするというのはまあ、政治的に当然だろうというふうに思います。
私は、私の書いたものがいささかも間違っているとは思っていませんし、日本が正しい方向に行くためには必要なことだというふうに思っております」

田母神氏の答弁は、いかなる処分であれ、上の処分には従うというもので、これは従容とした武士の姿。そして「私の書いたものがいささかも間違っているとは思っていません」という答弁は、なにやら、昭和の武市半平太を伺わせます。

これで民主党浅尾氏の質問は終わり。
次いで民主党・犬塚直史氏の質問にはいります。
ここからは長くなるので、要訳して解説します。

【民主党犬塚直史氏】は、
「私は田母神氏の個人的思想信条についてうんぬんするつもりはないが、侵略の定義は、一国の憲法を超えた問題。今回の田母神氏の言動は3権分立という原則に対する重大な挑戦だ」と述べ、これに対する浜田靖一防衛相の回答を求めます。

侵略の定義が一国の憲法を超えては困ります。何をもって侵略と看做すかは、国防を語る上での重大な問題。当然最高法である憲法に包含される問題です。
いつから侵略の定義が憲法を超えちゃったのか、ちょっと常識を疑います。

浜田靖一防衛相の回答は、

「私も、大変憤慨をしており(田母神氏の論文は)あるべきものでないと思っておりますし、極めて不適切で、極めて重大な発言だと思っております。ですから、航空幕僚長としての職を解いた。」

あ~あ、言っちゃった(笑)
ハマコーのオヤジさん、息子さんの言論統制をちゃんとしてください!w
他人の言論に憤慨するのは、おおいに結構ですが、すべからく軍という大組織を動かすものは、規律順守が最大の課題です。規律なくして軍は動かない。
大臣がフンガイしたら、首が飛ぶ。国防ってそんなに軽いものなのですか?

ここからしばらくは、ものすごく面白い質疑となるので、質疑をそのまま掲載します。
どっちが与党なのかわかりませんwww

【犬塚氏】「副長が電話、訪問により意思確認をしたことについてどう感じたか」

【田母神氏】「はい、まず先に先生が、私が立法府に対して挑戦をしているというふうにおっしゃいましたけれども、私はいわゆる村山談話なるものを、あの公然と批判したことはまったくありませんし、論文の中でもまったく触れておりません。従って、それは、あの、妥当ではないというふうに思います。
それから、航空幕僚副長が私にいってきたときに、私は私が書いたもの、それから、私が当然、自衛官も言論の自由が認められているはずだから、言論の自由が村山談話によって制約されるということではないんではないかと思っておりましたので、この、岩崎副長に対しては、ぜひ、どこが私が悪かったのかを、審理してもらった方が問題の所在がはっきりするという風に申し上げました」


まったくの正論です。

【犬塚氏】「田母神氏の反応は当然だと思う。この当然の反応に対して、それを受けて懲戒手続きに入らなかった方が遙かに問題だと思うが、大臣、どう思うか」

攻撃する側の大塚氏が、田母神氏に、ちゃんと塩を送っています。認めざるを得ない。それだけ田母神氏の回答に隙がない。

【浜田靖一防衛相】「私は、そうは思っておりませんで、その懲戒手続きの最後まで審議ができるというものはですね、えー、その時点で私どもとしては、時間がかかってですね、その意味では途中で尻切れトンボになる可能性があるということを、これを私どもとすれば、判断したということでございまして、今、議員のおっしゃるように、その判断がといわれても、私どもとすれば、それが最善の判断だと思っております」

【犬塚氏】「懲戒手続きが尻切れトンボになるというのはどういう意味か」

【浜田靖一防衛相】「先ほどから申し上げておりますように、要するに定年が来る、まあ、54日というのは平均日数でございますから、あのいろんなお話が、今こちらの方にヤジが来ましたけれども、基本的には、一番その懲戒免職にいたるまでの日数からすれば、これは10カ月くらいかかるというわけでございます。
そういったことを含め、また、先ほど田母神前空幕長がおっしゃっているように、ご自分の意見をですね、しっかりと自分の意見を述べ、なおかつそこで、自分の一つづつ、いろいろな違反などについても審議をして頂くということを勘案すれば、我々とすれば、決して短い期間で終わらないだろうということを思い、そして1月ということでございますので、われわれとすれば、われわれの判断として今回の決断をしたということであります」

【犬塚氏】「(田母神氏が)自分の意見を述べることは何か都合の悪いことがあるのか」


・・・すでに、民衆の大塚氏に浜田靖一防衛相はからかわれている。。。

【浜田靖一防衛相】「私どもとすれば、その、いろいろな隊員などに対する影響も勘案してと、先ほど申し上げた通りでございますので、そういった影響をわれわれとすれば一番いい形で、処分することが重要だということを考えて、今回決断に判断をしたところでございます」

悪いけど、この程度の頭脳しか持ってない人物では、オヤジのハマコー氏が泣くのでは? まるで言い訳にもなってない。浜田靖一防衛相は、自分が権力をもてあそんだと言っているようなものです。

【犬塚氏】「それが、非常に国民に対して不信感を与えている対応だと思う。総理の発言をみても、あまりにも今回の話を軽くとらえている。大臣、時間がないとかという話ではあまりにも軽すぎる。これは、総理も同じような見解か」

ほらほら、いい加減な答弁をしていると、総理の責任問題にもなっちゃうよ!?

【浜田靖一防衛相】「私とすれば、決して軽い判断とは思っておりませんので、その中で一番選びうる判断をしたということでございますので、決して軽い判断だとは思っておりません」

ダ・ダメダコリャ><;;
浜田靖一防衛相の答弁の最大の問題は、規律違反によって処分されたということを、まったく理解していないということ。
浜田靖一防衛相の答弁は、憲法で保障された言論の自由を、浜田靖一防衛相個人がいつにても「踏みみじることができるのだ」と主張しているようなもので、だから、答弁がどんどんきつくなる。本人がそのことにまったく気がついていない。

さらに民主犬塚直史氏の質問は続きます。

【犬塚氏】「こういうやり方で政府は本当にいいのか、懲戒しなくていいのか」

【浜田靖一防衛相】「事の重要性というものを考えて、逆に言えば、われわれの判断に対して、今日この委員会において、参考人として田母神さんをお呼びをして、そしてわれわれの政府としての考え方をいっているわけですから、・・・」


あ~あ・・・自民党の防衛大臣が、民主党主催の委員会に早々と白旗掲げて降参しちゃったwwww
こうなると、あとはもう犬塚氏のイタブリに、浜田靖一防衛相はサンドバック状態です。

【犬塚氏】「なぜ、懲戒の手続きに入らなかったのか。一つの大きな原因は、6000万円といわれる退職金の問題だと思うが、そういうことも勘案し、54日といわれているが、審理が54日であれば、1月の退職の前に終わるはずなのに、どうして途中で、止めてしまったのか、どうして懲戒手続きに入らなかったのか。もう一度うかがう」

【浜田靖一防衛相】「われわれとすれば、懲戒手続きに入った際に、航空幕僚長から空将に格下げをした、その際に、定年の延長はできますけれども、空将の定年延長はできませんので、その意味では、1月の終わりに定年がくるということでありますので、その中で一番重要な一番厳しい措置をすべきだというふうに考えて、早期退職を求めたということでございます」


こうなると何を言っても弁解がましくみっともないようにしか聞こえませんね。

【犬塚氏】「それは田母神参考人に伺うが、もし審理に入ったら、ご自分の政治的な意見をそこで述べる気持ちがあったのか」

【田母神氏】「はい。審理に入れば、私は、村山談話というのは政治声明だと思いますから、われわれにも表現の自由やら、言論の自由は許されているはずだからというところは主張させていただくつもりでおりました」

【犬塚氏】「村山談話の話をされているが、この件は村山談話、あるいは一国の憲法解釈を超えた話だ。侵略の定義は安全保障にかかわる国会論議の中心的課題だ。こういうことは、行政府のことじゃない。こういう話は、立法府が徹底的に議論すべき話だ。田母神参考人は、そのような自覚はお持ちか」

【田母神氏】「統幕学校の学生は、一等空佐であるので、とてももう純真とは言えません。学校では国の方針とかいろいろありますけれども、自由に議論をしましょうということです。それも議論ができないというと、日本って本当に民主主義の国家ですかと。何か決められるとですね、絶対に意見が言えないと。政治将校がついていて、どこかの国と同じくなっちゃうんじゃないですか」


ここでも田母神氏、一本!!
浜田靖一防衛相に対しては、ボコボコにしちゃった犬塚氏も、田母神氏の前では、逆にKO負けですね。

このあと、自民党・小池正勝氏が、アパグループの「日本を語るワインの会」について田母神氏に質問。小池氏は、そこに民主党鳩山氏が出席していた事実を指摘。そのうえで、今度は浜田靖一防衛相に・・・・

【小池氏】「文民統制からして田母神論文は問題があったか」

【浜田靖一防衛相】「その通りであります」


もし、浜田靖一防衛相が田母神論文に問題があったとするなら、その問題は、論文のどの部分がどのように問題なのか、きちんとした政府見解が必要となってしまいます。
ことはますます一国の歴史観についての詳細な検証の問題になってくる。
そしてもし、裁判によって論文の内容が正当とされたら、浜田靖一防衛相は、その時点で政治責任をとって議員を辞職しなければならない。
大臣の発言というのはそれだけの責任を負っている。
あまりにも、軽い浜田靖一防衛相の答弁に思えるのですが。。。
ていうより、浜田靖一防衛相の答弁は、敵地に送り込んだ兵士に、後ろから鉄砲を打っているようなもので、卑怯このうえないように思います。
質問に立った小池氏も小池氏です。
これでは与党の質問ではなく、逆に浜田防衛相を追い込んでいる。

続いて、【公明党・浜田昌良議員の質問】・・・

この公明党・浜田昌良氏の質問は、実に堂々としていました。

【公明党・浜田氏】「国民が一番知りたいのは、文民統制と、自衛官の言論の自由とはどういう関係なのか。それをはっきりさせることによって再発を防止することが求められている。事実関係をうかがう。論文を対外的に発表する前に官房長に文書で届けることになっているが、今回は口頭での報告だったと聞く。ルール違反だが、なぜそういうことなったのか」

【田母神氏】「はい、これについてはルール違反と報道されておりますが、私はルール違反とは認識はしておりません。通知通達については、職務に関し部外に論文などを発表する場合、となっておりまして、今回の私の論文につきましては、別に自衛官の職務をやっていなくても書ける内容でありますし、職務に伴って得た知識を持って書いているものではございません。私の歴史研究の成果として書いたもので、職務に関係していないので私は通知をしておりませんでした」


この質疑で、もう全部終わりでしょう^^

【公明党・浜田氏】「本人としては、言論の制約を受けないという答弁を続けているが、私は、もう一度、文民統制、シビリアンコントロールと、自衛官の思想信条の自由で、言論というものについて、それぞれの立場があるんだと思うんですね。そういう意味では、一自衛官の場合と、航空幕僚長の場合と、いろんな形で、何らかの制約が多分あるんだと思うんです。この辺のシビリアンコントロールと、自衛官の言論の自由、思想の自由について、官房長官に再度ご答弁をお願いします」

【河村官房長官】「当然、自衛隊が厳格な文民統制の下にあるわけでございます。そのことを考えますと、自衛官の場合には、特に、航空幕僚長のような幹部がその立場において見解を公にする場合、これは文民統制との関係、あるいはその社会的影響、こういうものをしっかり十分考え、考慮すべき、当然そういうことだというふうに思います。やはり、ノブリスオブリージュといいますが、高い地位にある方は、非常に社会的責任が大きい。そういうことをしっかりわきまえて対応していただく。これもシビリアンコントロールの一つの根幹にある考え方だと思っておりますので、今回の問題が不適切だといわれるその所以だというふうに考えております」


ハイ、拍手(笑)。これにて一件落着。
ルール違反で、処分。文民統制については、責任ある地位のものはそれなりの発言の重さを自覚しましょう。それで、チョンチョン。以上、オシマイ。
見事としかいいようのない、質疑でした。
要するに自民党小池氏は、一生懸命浜田防衛大臣に助け舟を出していたのに、肝心の浜田防衛大臣がまるでそのことに気づいてない。だからぜんぶ空振り。
これに対し、公明党浜田氏は、河村官房長官を引っ張り出して、きれいにまとめあげた。立派なものです。

このあと・・・・

【公明党・浜田議員】「今官房長官からもご答弁をいただきましたが、ご発言を、短くご答弁」

【田母神氏)「国民に不安を与えたと、文民統制についておっしゃいますけど、今朝9時の時点で、私はYahoo!の『私を支持をするか』『問題があると考えるか』『問題がないと考えるか』っていったら、58%がですね、私を支持しておりますので、不安を与えたことはないと思います」

【公明党・浜田議員】「どういうデータを使っているか分かりませんけれども、トップであった方が、そういうことをもて自分の行動を正当化するのは非常に私は問題だと思っております。そういう意味では今回のことを防衛大臣、官房長官、外務大臣、受け止めていただきまして、こういうことの二度とないようなしっかりと対策をお願いさせていただきまして、私の質問を終えさせていただきます」


それまでずっと一本勝ちを収め続けていた田母神氏ですが、ここでは浜田議員に技ありを取られました。
yahooの調査結果で58%とかは、他人の意見であり、世論の一部です。アンケートや世論を気にするのは政治家の役目。田母神氏が、自分の信念に従ってやったことなら、yahooのアンケートなど関係なかった。

このあとが、共産党・井上哲士氏の質問。あとで記事を読んでいただければわかりますが、やはりここでも浜田大臣は、ボコボコにされています。

---------------------------------------------------

まぁ・・・感想をとりまぜながら参考人招致の質疑の模様を振り返ってみましたが、
論文の内容に関しては最初から逃げを打つ民主党の北沢俊美委員長。
田母神氏手強しとみて、浜田防衛相をボコボコにした民主党の浅尾慶一郎氏。
これはやばいと、浜田防衛相を擁護しようとして、かえって浜田防衛相を追い込んでしまった自民党の小池正勝氏。
田母神氏の男らしさを引っ張り出し、浜田防衛相にかわって河村官房長官を引っ張り出すことで、事態をまるくおさめた公明党の浜田昌良氏。

田母神氏の立派さ、高潔さと、政治家のいやらしさを際立たせた北沢氏、浅尾氏、浜田防衛相、正々堂々と語り、唯一田母神氏からも一本を奪った公明党の浜田氏。

それぞれの姿が、浮き彫りになった参考人招致でした。

今回の参考人招致では、文民統制が機能しているかが最大の焦点のように見受けられますが、もし、機能していないなら、軍は、参考人招致などに応じる必要はない。
世界中どこの国でも、軍隊内部でおこった事件は、軍法会議で裁判され処罰され、国家の三権の支配を受けない。これが世界の常識です。
証人喚問だって軍機となれば出席の拒否ができる。それが普通なのです。

にもかかわらず、今回、田母神氏が証人喚問よりもはるかに軽い参考人招致への出席に応じたのは、まさに文民統制が機能していることのなによりの証であるといえます。

そして本文中でも何度も繰り返していますが、自衛隊員といえども、日本人である以上、言論の自由は憲法によって保障されている。これを制限しようとするなら、それは憲法違反の問題となり、そうなると憲法による言論の統制が必要だという議論になる。

そのことをサヨクの方々も、きちんと考えていただきたいものだと思います。

また、浜田防衛相は、「田母神は怪しからんから、自分が処分した」と言いはっていますが、それは子供の理屈です。処分するにしてもその処分の根拠となるべき規則があるはずで、そういう規則や決まりをきちんと守るところから、行政はスタートする。罪刑法定主義は、法治国家の大原則です。
そこをわきまえず、「オレがやった」と浜田防衛相が言い張れば言い張るほど、彼は人格を疑われることになります。

また、田母神氏は、ほんとうにお疲れさまでした。

ほんとうはもっと論文の内容について、突っ込んだ議論を展開したかったであろうと想像しますが、委員会は、はなから、論文の内容からは逃げている。
これでは戦になりません。

この際、気分を新たに、野に下って、言論の山を築き、日本の本当の歴史を、若い世代に伝えていっていただきたいものだと思います。

【関連記事】
【田母神氏招致・詳報】(1)「後世の歴史の検証に耐えうる質疑を」委員長冒頭発言 11月11日11時44分配信 産経新聞
【田母神氏招致・詳報】(2)「村山談話の見解と私の論文は別物」 11月11日12時32分配信 産経新聞
【田母神氏招致・詳報】(3)浜田防衛相「憲法に関し見解を述べることは一概に禁止されてない」 11月11日12時40分配信 産経新聞
【田母神氏招致・詳報】(4)「自衛官にも言論の自由。どこが悪かったか審理してもらった方が…」
【田母神氏招致・詳報】(5)「意見が言えないと…どこかの国と同じくなっちゃう」
【田母神氏招致・詳報】(6)「日本を語るワインの会に都合3回ほど出席した」 11月11日13時45分配信 産経新聞
【田母神氏招致・詳報】(7)「日本の国はいい国だったと言ったら解任された」 11月11日14時19分配信 産経新聞
【田母神氏招致・詳報】(8)「yahooでは…58%が私を支持している」 11月11日14時22分配信 産経新聞
【田母神氏招致・詳報】(9)「国家観なければ国は守れない」 11月11日14時48分配信 産経新聞

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民主党の浅尾慶一郎氏にボコボコにされる浜田防衛相


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コメント

ねずきち

うわばみふかおさん、コメントありがとうございます。
ブログ、楽しみにしています^^b
どんなに素晴らしい考えでも、言わなきゃ誰もわからない。
うわばみさんの鋭い視点に期待しています^^b
d(@^∇゜)/ファイトッ♪

うわばみふかお

田母神・中川両氏が、あえて確信犯的中央突破を図らなければならないと云う、マスコミによる逆時計回り風潮作りには、はっきり云ってもううんざりしてる。
浜田氏も親父さんまではいかなくとも、もっと勉強して欲しいと思います。
私も少し以前のID時代とは違う視点から、自らの意見を自分のブログに書いてみようと思っています。

ねずきち

舞桜さんコメントありがとうございます。
おっしゃる通り、なにか世論の風向きが変わってきているような気はしますね。
でもまだまだこれからだと思いますよ^^

たろすさんコメントありがとうございます。
いえいえ、まったく同感です。
目覚ましであってほしいとも思います。

たろす

国民意識の自縛の鎖。。
この鎖の正体と思惑に気付きつつある国民。
シビリアンコントロールか。誰からの?どこからの?
どこの為の? 田母神俊雄氏支援!
腐臭はもうごまかせないでしょうね。。

中川氏や某知事達、田母神氏・・・やはり
これは来るべくして来た目覚ましのような、、



田母神氏の退職金にまで文句をつけ、取り上げようとする輩、
もう逝ってしまえ!という感じです。
国内外の災害等1つとっても、度々どれだけお世話になっているか。
脳に藁が詰まった馬鹿は、この国でなく、おのおの思う理想郷へ
全速力で行ってしまえと思います。
奴等、有事の時に、スキとクワしか無い様にしたいのでしょう#
某自衛隊敷地の周辺を、某国の腐れ企業等に囲まれつつある
現実に悪寒と虫唾が走らないヤツは、北京五輪の聖火リレーで、
長野を真っ赤に染めた巨大な旗や怒号にも、さほど不快感を
感じなかった連中なのでしょう。
(勢いで書き込んでしまいました。読み返すと
AHOむき出しの悪寒。。読み返さずに書き込んじゃお;;)

舞桜

国民の目覚めるのが近いのか・・・

中国、韓国の実体も、分かって来た。
野党やマスコミは、何かあるたび騒ぎますが、

最近の日本国民の意識は、
「何か騒ぎの在る度に高まっていくような」気がします
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: nezu3344@gmail.com
電話:080-4358-3739
出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
《著書》
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!和と結いの心と対等意識』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!日本はなぜ戦ったのか』
『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』日本図書館協会推薦
『ねずさんと語る古事記 壱〜序文、創生の神々、伊耶那岐と伊耶那美』
『ねずさんと語る古事記・弐〜天照大御神と須佐之男命、八俣遠呂智、大国主神』
『誰も言わない ねずさんの世界一誇れる国 日本』
最新刊
『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』
『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』

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