• アメノウズメは岩戸の前で踊っただけの女神様ではない・・というお話


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    八百万の神々の中でも、特に有名な女神といえばアメノウズメ。
    そのアメノウズメは、ただ天の石屋戸の前でダンスを踊っただけという女神様ではありません。
    いろいろありますが、我が国の女性が結婚によって姓が変わるのも、実はアメノウズメが初になったりします。
    ただの女神ではないのです。


    20170923 アメノウズメ
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    11月25日(土)第20回 百人一首塾
     *****

    古事記に出てくるアメノウズメについて書いてみようと思います。
    アメノウズメは、古事記では「天宇受売」と書かれています。

    天宇受売といえば、天の岩戸の前で踊ったお話で有名です。
    岩戸にお隠れになられた天照大御神をお招きするために、天宇受売が舞を奉納したというお話で、これはご存知の方も多いかと思います。

    けれど天宇受売のお話は、古事記では、(1)天の石屋戸、(2)天孫降臨、(3)猿田彦の危機の三箇所に出てきます。
    そして天宇受売は、我が国の女性が婚姻によって姓が変わることの事始めとしても描かれています。

    天宇受売には別名があります。
    「宮比神(ミヤビノカミ)」といいます。
    女性神であり、まさに「みやびな神様」という名が付いているわけです。
    ところが古事記の神語を読んでいくと、それがただのミヤビな女性というだけではないところが、実はすごいのです。

    天宇受売のお名前は、『古事記』では旧字で「天宇受賣命」と書かれています。
    「賣」という字は、「売」の旧字で、これは「出+買」で、物を売ることで物が網から出ていって、代わりに貝(=貨幣)が入る様子の象形です。
    ですから売ることは、同時に入れることでもあるわけです。

    天宇受売の四字を順に見ていきますと、まず「天」は、人の頭の上にあるものの象形です。
    「宇」は、屋根の下で手斧をふるう姿、そして大きな屋根が天地四方八方を意味します。
    「受」は、渡し船で荷を受け渡す象形で、そこから、与えられたものを受け取るという意味に用いられます。
    「売」は上に述べたとおりです。

    つまり「天宇受売」というご神名は、「天上界にあって(天)、天地四方にわたるご神意(宇)を、受け売る神様である、つまりそれはご神意と人々を仲立ちをするお役目を持った神様であるということが、漢字の読み解きからわかるわけです。

    一方、『日本書紀』でのお名前は「天鈿女命」です。
    読みは同じ「アメノウズメ」ですが、ここにある「鈿」という字は「田」が平たいことを意味し、それが金属ですから「平たい金属」となって、女性の「かんざし」を意味する漢字となったものです。
    つまり意味としては単に「かんざしを挿(さ)した女性」というだけになります。
    対外的な史書として書かれた日本書紀と、我が国の神語を遺そうとした古事記の違いが、こういうちょっとしたところにも現れています。





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小名木善行(おなぎぜんこう) HN:ねず

Author:小名木善行(おなぎぜんこう) HN:ねず
連絡先: nezu3344@gmail.com
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんのひとりごと」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「奇跡の将軍樋口季一郎」、「古事記から読み解く経営の真髄」などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。

日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
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