• 明治維新は「尊皇攘夷」対「開国佐幕」の戦いだったのか


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    歴史とういうのは、過去の事実を整理してストーリー化したものです。
    そのストーリーができるだけ合理的に再現性のある形に描かれたものが正しい歴史認識です。
    幕末明治維新についていえば、幕府側も薩長側も、等しく尊皇です。
    そこを間違えると、幕末の歴史の流れが混乱するもとになってしまいます。


    20190422 鳥羽伏見の戦い
    (画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
    画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)


    よく薩長は「尊皇攘夷派」で、「開国佐幕派」の幕府側と戦ったと言われます。
    しかし「攘夷(じょうい)」というのは、外国人を打ち払うという意味のことばです。
    では、どうして戦いに勝利した薩長側が築いた明治新政府は「尊皇開国」になったのでしょうか。
    変質したのでしょうか。
    変質したとしたら、それはなぜでしょうか。

    このように、論理的に説明がつかない歴史認識は、筋書きに合理性・再現性を欠きますから、ひとことでいえば「間違った歴史認識」ということになります。

    では実際にはどうであったのかといえば、幕府側も薩長側も、また、全国の諸藩も、いずれも「尊皇」であることは共通しているのです。
    そしてすでに幕末において、日本は幕府によって「開国」しているのです。
    欧米列強の圧力の前に、すでに「鎖国」は不可能になっていたのです。

    欧米諸国の植民地支配の圧力の前に、国が「鎖国」をするということは、実はたいへんなことなのです。
    なぜなら「鎖国」を維持するためには、交易を迫ってくる外国を打ち払うだけの軍事力を持ち、その軍事力を保持できるだけの財力があり、かつ、外国と交渉ができるだけの語学力も保持した国でなければ、「鎖国」はできないからです。
    鎖国を単なる不作為と考えると大火傷します。
    鎖国ができるということは、世界最強の軍事力と世界一の財力、世界一と言ってよいだけの政治力がなければ、鎖国なんて現実的に不可能なのです。

    限られた意味でいうなら、「鎖国」は「永世中立」と少し似ているともいえます。
    中立というのは、戦っている双方のどちらにも与(くみ)しないことが条件です。
    片方の国の軍隊の通過や駐屯を許しただけで、もう中立は失われるからです。

    たとえばスイスは、ナチスドイツがスイス国内を通過することを断固拒否しました。
    ドイツ軍のスイス通過を許すなら、それはドイツに味方したことになるからです。
    そしてそのためにスイスは、まさに国民皆兵を(これは今でも)実施しています。
    万一スイスと戦うというのなら、スイス人全員を相手にどこまでも、いつまでも戦い続けなければならない。
    そんなことは不経済だし、非現実的だから、戦争当事国は、スイスは避けて通らざるを得ない。
    けれどそのために、スイスは、まさに全国民が武器を持ち、各家庭には重機関銃まで据え付け、国民全員が常に軍事訓練を怠らず、絶対に他国の進出を許さないという国の体制を堅持しているのです。
    「永世中立」というのは、それだけたいへんなことなのです。


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    20190317 MARTH





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小名木善行(おなぎぜんこう) HN:ねず

Author:小名木善行(おなぎぜんこう) HN:ねず
連絡先: nezu3344@gmail.com
電話:080-4358-3739
出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんのひとりごと」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
《著書》
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!和と結いの心と対等意識』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!日本はなぜ戦ったのか』
『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』日本図書館協会推薦
『ねずさんと語る古事記 壱〜序文、創生の神々、伊耶那岐と伊耶那美』
『ねずさんと語る古事記・弐〜天照大御神と須佐之男命、八俣遠呂智、大国主神』
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