• 建国(けんこく)と肇国(ちょうこく)、そして天にぎし国にぎし


    「建国」と「肇国」と「天にぎし国にぎし」。
    それぞれの言葉には、それぞれに深い意味があります。こうして私たちの先輩たちは、言葉をとても大切にしてきたのです。
    日本語を話す日本人であれば、日本語で思考し、日本語で対話します。つまり思考は日本語によって行われるわけです。そうであれば、日本語を正確に、またちゃんとした意味を共通の定義としていくことは、対話を成立させ、コミュニケーションを行ない、あるいは論考をするに際して、とても大切なことです。そのためにあるのが、本来の国語教育です。

    橿原神宮
    20200927 橿原神宮
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    小名木善行です。

    我が国の建国は、日本書紀の神武天皇記に書かれた、「辛酉(かのととり)の年の春1月1日、神武天皇は橿原宮(カシハラノミヤ)で帝位につかれ、この年を天皇の元年とされました」に依拠します。
    原文は次の通りです。

     辛酉年春正月庚辰朔
     天皇即帝位於橿原宮
     是歳為天皇元年

    この記述に基づき、旧暦の神武天皇元年1月1日が、明治7年から当時の太政官布告によって新暦の紀元前660年2月11日とされたのは、みなさまご存知のとおりです。

    いまではこの日が「建国記念の日」と呼ばれていますが、実はここにも、戦後の特殊事情がからんでいます。
    なぜなら、我が国のはじまりは、「肇国」であって「建国」ではないからです。
    もっというなら、国史の原典となった日本書紀は、「建国」の二字を新羅や高麗について用いているだけで、我が国の立国については、別な書き方をしています。

    では日本書紀がどのように書いているかというと、これが三段構えになっていて、先ず天地をあわせる天孫降臨があり、神武創業があり、崇神天皇による国の肇(はじ)まりがあります。

    最初の邇邇芸命(ににぎのみこと)の天孫降臨は、
    「天(あめ)にぎし国にぎし(天邇岐志国邇岐志)」で、これは天地が親和することを意味します。
    次の神武天皇による神武創業は、
    「始(はじ)めて天下(あめのした)を馭(をさめた)まふ(始馭天下)」です。
    そして第10代崇神天皇の時代が、
    「肇国(はつくに)(日本書紀)」であり「初国(はつくに)(古事記)」です。

    そして教育勅語は、
     朕󠄁惟フニ我カ皇祖皇宗
     国ヲ肇󠄁ムルコト宏遠󠄁ニ
     德ヲ樹ツルコト深厚ナリ
    と記述しています。
    ここにある「国ヲ肇󠄁ムル」が「肇国」です。

    どういうことなのか、まず「建国」からご案内します。


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    20200401 日本書紀
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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: nezu3344@gmail.com
電話:080-4358-3739
出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
《著書》
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
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