• 尊皇の筋を通した赤穂浪士


    いわゆる「本当のこと」、「真相はかうだ」といったものは、解釈ですから、様々な解釈が成り立ちうるのです。
    赤穂浪士の事件に関する一連の論考も、これは解釈です。
    けれど、だからといって、様々な解釈を羅列しても、意味はありません。
    むしろ、建前として、「この件は、こういうことであったのだ」と「決めて」しまう。
    そうすることによって、具体的正義を実現する。
    建前というのは、決して意味のないものではなく、建前が立てられるからこそ、社会が安定し、対立や闘争を離れて、人々の生活の安寧が図られるのです。
    このことは、何が正しいかよりも、はるかに重要なことです。

    東京・泉岳寺にある赤穂浪士四十七士の墓。
    向かって左奥にある一段と大きな墓石が浅野内匠頭の墓。その隣には妻の瑤泉院の墓もある。
    20171218 泉岳寺の赤穂浪士の墓
    (画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています)
    画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)



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    歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに
    小名木善行です。

    ある方からご質問をいただきました。
    それは、
    「赤穂浪士の一連の事件の中で、
     浅野内匠頭(あさのたくみのかみ)が、
     吉良上野介(きらこうずけのすけ)に、
     江戸城内の松の廊下で
     刃傷に及んだ理由がわからない」というものでした。

    ほとんどの映画や演劇、ドラマでは、浅野のお殿様が、吉良上野介に、
    「イジメられて我慢できなくなって刃傷に及んだ」としてドラマ化しています。

    しかし浅野のお殿様は、赤穂5万国のお殿様です。
    そのお殿様ともあろう御方が、年寄りにすこしイビられたくらいで、逆ギレして刃傷に及んだというのなら、それはあまりにも浅はかだったということになるのではないか。
    赤穂5万国の藩士たちや、その家族、そして藩の民に対して、それは殿様として、あまりに無責任とはいえないか。
    さらにいえば、そのような殿のために、家臣が討ち入りまでしているということは、すこし筋が違うのではないか、という疑問です。

    なるほど鋭い指摘だと思います。
    赤穂浪士の物語の醍醐味は、実は、そんな疑問から始まるのです。
    そして、浅野内匠頭と赤穂浪士の活躍は、実はその後の日本の歴史を変えたのです。

     *

    まず誤解を解いて置かなければならないことは、江戸時代の大名(藩主)というものは、絶対王政における君主ではないということです。
    我が国のすべては神々のものであり、神々の直系の子孫である天子様(天皇)のものであるというのが、基本です。
    我が国は天皇の知らす国なのです。

    ですから藩主は、絶対君主ではなく、どこまでも藩の総責任者であって、藩を天子様から将軍を経由して預かっている立場です。
    もっというなら藩主は、藩の土地を護り、藩民が豊かに安全に安心して暮らせるようにするための藩の最高責任者です。
    従って、藩に何かあれば、その責任は藩主の責任となります。
    そしてそれが許しがたい問題であれば、藩主は腹を斬らなければならない。
    それが江戸時代の標準となる考え方です。
    藩主という地位は、命がけなのです。


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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: nezu3344@gmail.com
電話:080-4358-3739
出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
《著書》
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!和と結いの心と対等意識』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!日本はなぜ戦ったのか』
『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』日本図書館協会推薦
『ねずさんと語る古事記 壱〜序文、創生の神々、伊耶那岐と伊耶那美』
『ねずさんと語る古事記・弐〜天照大御神と須佐之男命、八俣遠呂智、大国主神』
『誰も言わない ねずさんの世界一誇れる国 日本』
最新刊
『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』
『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』

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