• 私心と政(まつりごと)


    ◆◆ニュース◆◆
    新刊『日本建国史』ただいま先行予約受付中です。
    https://amzn.to/2LuOGgX

    「ねずラジ」は、筆者が12年にわたって書き綴ってきたブログの記事4000本の中から、選りすぐりの記事をベースに対談形式でお届けするラジオ番組です。もちろん、ただ過去記事を読み上げるだけでなく、その都度補足しながら、より理解が深まるように話しています。意外と人気で、リスナーが多いのでびっくりしています。
    詳細はこちら→https://www.ishikikaikaku.jp/nezuraji/



    一切の「私」を捨てるということは、人生の途中からいきなりなれるということではなく、幼児のうちから徹底した教育を施さなけば身につくものではありません。
    そのために殿様は、世襲にして生まれたときから、ずっと「私」を捨てる教育が施されました。
    食べ物の中に、好きな食べ物があっても、「俺、これ大好物なんだ」とさえ言えない。それがお殿様であったのです。

    雪の名古屋城
    20170125 雪の名古屋城
    画像出所=http://network2010.org/article/536
    (画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
    画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)



    人気ブログランキング
    応援クリックこちらから。いつもありがとうございます。

    歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに
    小名木善行です。

    劇などで、お殿様役の役者さんが、「よは満足じゃ」と語るシーンがあります。
    ここでいう「よ」とは、いったい誰のことなのでしょうか。

    現代漢字では、「余」とか「予」が充てられます。
    けれど本来は、実は「世」です。
    ただ、「世」と書くと、なんだか大上段に振りかぶった大言壮語みたいで生意気なので、すこし遠慮して「余」とか「予」を書きました。

    音はあくまで「よ」です。
    そして「よ」とは「世」のことです。

    以前にこのことを書いたときに、ムキになって、「ねずがまたウソを書いている。よ、という一人称は、漢字で予や余、世と書くのが習わしだ」などと、わかったようなことをさかんに書き立てていた人たちがいましたが、おそらく、わからない人(=心のねじ曲がった人)には、永遠にわからないことだと思います。
    そもそも日本語を、西洋的な人称という概念だけで捉えようとしていること自体が、すでに間違いです。

    なぜ「世」なのかというと、人の上に立つ者、つまり殿様は、「私」を持ってはならないとされてきたからです。
    それが日本です。
    これはとっても厳しいことです。
    殿様は、幼少期から徹底的にこのことを教育されました。
    なにしろ「私心を持ってはいけない」ということは、昔の武士たちのイロハのイの字よりも前に来る、基本中の基本だったのです。

    いまの子どもたちなら、
    「俺、これ食べたーい」とか、
    「あたし、これほしいわ」とか、
    「オイラ、これが一番いい!」などという言葉は、ごくあたりまえの日常語です。
    けれど、殿様の家庭では、これらはすべて禁語です。
    なぜなら、「俺が、私が」という言葉自体が、私心のあらわれだからです。

    このことは徹底していて、私文書の典型である日記を書くときにも「私」を示す一人称は用いてはならないとされました。
    「母が私に七草粥(ななくさがゆ)を作ってくれた。
     私はそれをとても美味しいと感じた」
    のような、完全に自分の感じたことを書く文でも、
    「母の作る七草粥は、とても美味しいものであった」
    と書くものとされました。
    「誰がそう感じたのか」は、書くものではないとされていたからです。

    これは、他の人を優先するとか、譲り合いの精神とも違います。
    私心を徹底的に排除するという思想からきているものです。
    武家において大切なことは、どこまでも世ため、人のためであり、それ以外は「ない」とされてきたのです。

    だから必要があれば、自分の腹に刃を突き立てます。
    それはとっても痛いことです。
    けれど、痛いというのは私心です。
    それが「世のため」であれば、痛いなどと言ってはいられないのです。

    領内でとても良い、おいしい大根ができた。
    それを食べてみた。
    すると本当に美味しかった。
    だから、「世の人々は満足するであろう」という意味で言う言葉が、
    「世は、満足じゃ」
    なのです。

     最新刊
     

    続きを読む
    この記事が気に入ったら
    いいね!しよう
    \  SNSでみんなに教えよう! /
    \  ねずさんの学ぼう日本の最新記事が届くよ! /

    あわせて読みたい

    こちらもオススメ

検索フォーム

ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: nezu3344@gmail.com
電話:080-4358-3739
出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
《著書》
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!和と結いの心と対等意識』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!日本はなぜ戦ったのか』
『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』日本図書館協会推薦
『ねずさんと語る古事記 壱〜序文、創生の神々、伊耶那岐と伊耶那美』
『ねずさんと語る古事記・弐〜天照大御神と須佐之男命、八俣遠呂智、大国主神』
『誰も言わない ねずさんの世界一誇れる国 日本』
最新刊
『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』
『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』

スポンサードリンク

カレンダー

12 | 2021/01 | 02
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -

最新記事

*引用・転載・コメントについて

ブログ、SNS、ツイッター、動画や印刷物作成など、多数に公開するに際しては、必ず、当ブログからの転載であること、および記事のURLを付してくださいますようお願いします。
またいただきましたコメントはすべて読ませていただいていますが、個別のご回答は一切しておりません。あしからずご了承ください。

スポンサードリンク

月別アーカイブ

ねずさん(小名木善行)著書

ねずさんメルマガ

ご購読は↓コチラ↓から
ねずブロメルマガ

講演のご依頼について

最低3週間程度の余裕をもって、以下のアドレスからメールでお申し込みください。
テーマは、ご自由に設定いただいて結構です。
講演時間は90分が基準ですが、会場のご都合に合わせます。
E-mail nezu3344@gmail.com

電話  080-4358-3739

スポンサードリンク

コメントをくださる皆様へ

基本的にご意見は尊重し、削除も最低限にとどめますが、コメントは互いに尊敬と互譲の心をもってお願いします。汚い言葉遣いや他の人を揶揄するようなコメント、並びに他人への誹謗中傷にあたるコメント、および名無しコメントは、削除しますのであしからず。

スポンサードリンク