• ニギハヤヒとニニギノミコトについての仮定的推論


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    生活の拠点となっていた島々が沈んでしまったことによって、人々は海洋生活から、陸上の稲作を中心とした生活へと変化しようとし、それを実現したのが、もしかすると日本建国の真意であったのかもしれません。
    たいせつなことは、古い日本を捨てることにあるのではなく、古いものの上に、これからの未来を築いていくこと。
    そういうことを大切にできる日本を、いま、私達はあらためて築いていかなければならないのではないでしょうか。

    20210305 グアム島ライン



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    歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに
    小名木善行です。

    日本書紀によると、天孫降臨は九州にニニギノミコト、畿内にニギハヤヒが、ひとしく天照大御神の孫として降臨し、ニギハヤヒの末裔(まつえい)であるナガスネヒコが、自身の保身を第一と考え、民衆を顧(かえり)みなかったことから、神武天皇がこれを誅殺し、その一族を物部の一族として厚遇したとあります。
    このことはつまり、日本人の原点を構築した一族が、かつては畿内方面と九州方面の二系統に別れていたことを意味しているのかもしれません。
    といいますのは、数千年、あるいは万年の単位で歴史を観るときには、地形も、いまとはまったく違っていたことを考え合わせなければならないと考えられるからです。

    たとえば2万年前の最終氷河期、このときは陸上にたくさんの氷ができて、海面の高さがいまよりも140メートルも低かったといわれています。
    そうするとグーグルマップの航空写真モードで見た時の、海洋の薄い水色の部分は、ことごとく陸上に露出することになります。
    この結果、黄海や東シナ海は、東東亜平野と呼ばれる、広大な平野部となり、またいまでは島が点在しているだけの琉球諸島は、ほぼ陸続きの琉球列島となり、東東亜平野との間には広大な内海が広がっていたことがわかります。
    仮にこれを「琉球ライン」と呼んでみます。

    また、畿内から伊豆、伊豆諸島を経て、パラオ、グアムに至る列島線も、いまよりもずっと島の数が多くて、島々がひとつのラインを形成していたことが伺えます。
    仮にこれを「グアム島ライン」と呼んでみます。

    この「琉球ライン」と「グアム島ライン」は、西パプアからフィリピンを経て島伝いに台湾、そして琉球諸島へとつながる大きな輪を形成しています。
    すると、もしかすると、2万年の昔、フィリピン海を取り巻く大きな輪を持つ、ひとつの大きな海洋文明があったかもしれないということが想像できます。

    「グアム島ライン」に住む人々の暮らしは、まるで映画『モアナと伝説の海』に登場する「ご先祖さま」さながらに、船を使って島から島へと渡り歩く、そんな暮らしだったかもしれません。
    男たちは漁業をし、女達は島で男たちの帰りを待ち、また子を育てる。
    そんな男たちにとって、島にいる女性たちは、島にいる「神」であり、また船をつける「浅瀬に居る比売(ひめ)」たちです。
    だからいつしか、妻のことを「かみさん」と呼ぶ習慣が生まれ、また航海の安全と豊かな自然の恵みを叶える瀬織津比売(せおりつひめ)が、たいせつな神様とされるようになったのかもしれません。

    一方、琉球ラインを見ると、いまの沖縄本島や石垣島などは、海上に点在する島ですが、大昔は陸続きで、いまある島は、山岳地帯だったことが伺えます。
    海面が上昇し、山岳地帯の山のてっぺんだけが、いまでも海上に露出して島になっているわけです。
    そんないまある島と島の間には、もしかすると広大平野がひろがっていたのかもしれません。
    その平野は、たくさんのたべもの、特に稲の生育がなさせる「たからのハラ」と呼ばれていたのかもしれない。
    その「たからのハラ」には、辺り一帯のひとびとの長となる偉大な人がいて、大きな屋敷を持っていた。
    その屋敷は、貝殻のパールで装飾されていたから、太陽の光を浴びると、まるでそこに太陽があるかのように光り輝いた。
    人々は、そんな屋敷と、その主を、「アマの太陽が照らすカミ」と呼んだ・・・・・のかもしれません。

    念の為繰り返し申し上げますが、あくまで、想像ですよ?(笑)

    ところが1万5千年ほど前から6千年前にかけて、地球全体の気温が上昇していきます。
    それまで島だったり、大きな平野だったりしたところが、次第に海に沈んでいく。
    人は陸(おか)がなければ生活できませんから、島が沈むようになれば、まだ海上にあって生活できる大きな島へと移動しなければなりません。
    こうして、「タカラのハラ」の「アマの太陽が照らすカミ」の孫が、ハラにある大切な稲穂を預かって、新天地としての九州に上陸する。

    一方、「グアム島ライン」の人たちもまた島が沈み、本州の畿内にたどり着く。
    一方、琉球諸島のヒル湖あたりにいた人々は、九州の宮崎あたりにたどり着いて、そこで生活をはじめます。
    ところがその人達は、もともと小さな列島暮らしで、漁労が生活の主体ですから、稲作の習慣を持ちません。
    稲作をしようにも、平野部そのものがなかったからです。
    海は常に豊かな恵みを与えてくれましたら、そもそも稲作の必要もなかった。

    ところが、こうして、「漁労+稲作」と、「漁労のみ」という、別々の生活習慣を持つ2つの異なる系統の人達が、日本列島で生活するようになると、衝突が起きます。
    それは、民族間のいわゆる「文明の衝突」というほど大げさなものではなかったのだけれど、やはりどちらかが、その後の日本の形成を担っていかなければならない。

    こうして、神武天皇による東征が行われ、稲作組が日本の支配層となっていった・・・・ということなのかもしれない(笑)
    そしてこの二系統は、その後も源平合戦、あるいは関ヶ原となり、いまでも関東文化と関西文化といった違いとして、存続している・・・・のかもしれない、というわけです。



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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: nezu3344@gmail.com
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出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
《著書》
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
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『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!日本はなぜ戦ったのか』
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