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次回の倭塾開催は7月17日(日)13時半から。場所は富岡八幡宮・婚儀殿2Fです。
テーマは「我が国のアイデンティティと日本の政治」です。 ───────────────
このブログでは、書きはじめて14年ですが、その間「この国」という書き方は、誰かの言葉の引用や特別な場合を除き使用していません。なぜなら「この国」という言葉は、私達の心から、実は国への愛を失わせる、たいへんに冷たい無機質な言葉ではないかと思うからです。 これからも、「我が国」と書き続けようと思っています。
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歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに 小名木善行です。
!!最新刊!! 司馬遼太郎さんの大長編である『この国のかたち』は、昭和61年から平成8年まで、まる10年、『文藝春秋』の巻頭に連載されたエッセイです。
この時代は、日本がバブル経済の真っ只中にあった時代でした。
日本人がエコノミック・アニマルと呼ばれ、夜の繁華街ではタクシーがフル稼働。
「24時間働けますか?」なんていうCMコピーが流行し、若い女性たちがワンレン・ボディコン姿でジュリアナ東京で踊り明かしていました。
そんな時代背景にあって、文藝春秋の「この国のかたち」の連載は、あらためて日本を客観視しようという取り組みで大人気となり、いつしか私たち日本人は、自分たちの祖国のことを「この国」と呼ぶようになっていました。
自分たちの祖国を「この国」と呼ぶことは、自国を客観視してみようという意味を持ちます。
その意味では、言葉自体は、決して悪い言葉ではありません。
しかし本来は、自分たちの祖国のことは、「我が国」と呼ぶものです。
英語なら、「この国」は「This Country」です。
けれど、自分の祖国のことは「My Fatherland」と使い分けます。
そして「Fatherland」という言葉には、親子関係や血縁関係という熱い意味が込められます。
この国(This Country)や、あの国(That Country)という言葉が無機質に、それぞれの国を自分の外側の国として見ているのに対し、祖国(Fatherland)、我が国(our country)には、自分の内側にある国という語感があります。
このことは、LOVEとLIKEの違いにも似ています。
英語でLOVEは、自分の内側にあるもの、といった語感があります。
LIKEは、自分の外側です。
「あなたを愛している」というときのLOVEは、あなたは私の内側にあるとても大切に想う人である、という強い想いといった語感があります。
「あなたが好きです」というときのLIKEは、他の人のことを好きであるように、あなたのことも好きですよ、といった、いわば平均的な思いといった語感になります。
これと同様に、日本語の「我が国」には、自分の国のことを祖国であり、故郷と感じていとしく想う気持ちがこもります。
一方、「この国」という表現は、どこまでも客観的で、諸外国のあの国やこの国を指すのと同じ程度の語感となります。
私たち日本人にとって、日本は祖国です。
父祖が命をかけて護り、育んでくださった国であり、素晴らしい伝統や文化を、私達自身が、今度は子孫に繋いでいかなければならない、大切な国です。
そうであれば、私たちにとって日本は、自分の内側にある「我が国」です。
そんなことから自分は、意図して「この国」という言葉を使わず、平素から「我が国」という言葉を用いるようにしています。
自分は日本人であり、日本を大切にしたいからです。
およそどの国のどんな人であっても、自分が生まれた郷里には愛着があるものです。
親の子への愛、自分が所属する学校や会社など社会への愛、郷里への愛、国への愛、愛は、すべてに通じるものです。
そして愛が、自分の内なるものとしてのいとしい思いなら、自国への愛は、人が持つごくあたりまえの感情です。
だから「よその国」と区別して、「我が国」というのです。
「この国」という言葉は、客観的であるがゆえに、「我が国」という言葉が持つ情愛を失わせます。
ひらたくいうなら、血の通わない「冷たい言葉」です。
「我が国」は、血の通った「暖かな言葉」です。
このブログでは、書きはじめて14年ですが、その間「この国」という書き方は、誰かの言葉の引用や特別な場合を除き使用していません。
なぜなら「この国」という言葉は、私達の心から、実は国への愛を失わせる、たいへんに冷たい無機質な言葉ではないかと思うからです。
これからも、「我が国」と書き続けようと思っています。
日本をかっこよく!
お読みいただき、ありがとうございました。
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