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8月14日(日)に靖国神社でみなさまとご一緒に昇殿参拝を行います。
事前申込は特に必要ありません。
是非、ご一緒に英霊に感謝を捧げ、護国への決意を新たにしていきたいと思います。
詳しい内容は↓コチラ↓
https://nezu3344.com/blog-entry-5295.html ───────────────
仏教も神道も、両方あって「善き哉(かな)、よきかな」。 日本の文化は、あらゆるものを結びます。
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歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに 小名木善行です。
!!最新刊!! 藤島恒夫の名曲『月の法善寺横丁』
♪ 包丁一本、さらしに巻いて
旅へ出るのも 板場の修行
待ってて こいさん
哀しいだろうが
あゝ 若い二人の
想い出にじむ 法善寺
月も未練な 十三夜
この歌のもとになっている物語が、織田作之助が昭和15年に発表した「夫婦善哉(めおとぜんざい)」であったといわれています。
「夫婦善哉」というのは、大阪の法善寺横丁で木文字重兵衛(きもんじじゅうべえ)が明治16年に開いた、ぜんざい屋「お福」のぜんざいのことで、ぜんざいを出すときに、お椀を二つに分けたら同じ値段でも豪華に見えるとのことから、一人前を椀二つで出すようにしたのだとか。
「なんで椀がふたつや?」
「めおとでんね」
というのが夫婦善哉のルーツだといわれています。
甘味のぜんざいに、善き哉(かな)を掛けた名前になっているわけですね。
ちなみに、大和言葉の「めおと」は、「妻(め)夫(おと)」で、本来は妻が先だった言葉です。
明治以降の戦争続きの時代に、西洋的男性優先型社会へと変化し、その過程で「妻夫」が「夫婦」になったのだとか。
このぜんざい屋の「お福」が、発展して、全国展開のファミレスになったのが「和食のさと」で、いまも全国のお店のメニューに「大阪名物・夫婦善哉」が載っています。
ちなみにこの「夫婦善哉」は、カップルで食べると円満になれるのだそうですが、カップルで2椀(1人前)を分けるのは縁起が悪いので、カップルでも2人前を注文するのが良いのだそうです。
さて、大阪・千日前にある浄土宗大龍山法善寺の北側の路地にあるのが「法善寺横丁」です。
ここは横に三人並んでは歩けないほどの細い路地で、両側に軒並みに飲食店が並んでいます。
ここで有名なのが「ドテ焼き」と呼ばれる豚の皮を味噌で煮詰めたものと、夫婦善哉。
歌にでてくる「こいさん」というのは、人の名前ではなくて、大阪は船場の商人の間で使われていた「舟場言葉」で、
「お嬢さん」が「いとさん」。
その妹さんが「小さいいとさん」ということで「小(こ)いとさん」が詰まって「こいさん」。
三姉妹や四姉妹の場合は、「なかいとさん」とか「こいこいさん」などと呼ばれていたのだそうです。
つまり「こいさん」というのは、二人姉妹の妹さんといった意味。
歌の歌詞は、やわらかな旋律とともに、板前になろうと一生懸命な若い男性と、その修業の帰りをじっと待っている新妻といった風情で、戦時中、戦場へと旅立つ若い兵隊さんと、その帰りを待つ女性たちの心がそのまま反映した内容になっていることから、戦前戦中戦後まで、大ヒット曲となりました。
曲の中の男性は、目標のために故郷を離れながらも一途に頑張り、凛々しく成長して帰ってくるといったイメージになっていますが、実は小説のほうの「夫婦善哉」の夫の方は、かなり残念な人物として描かれています。
大阪で持ち帰り専門の天ぷら屋をしていた種吉は、天ぷらは美味しいけれど商売下手。
そんな家に生まれた姉妹の妹が主人公の蝶子で、家が貧しいからと、小学校を卒業してすぐに女中奉公に出るのだけれど、縁あって芸者の下地っ子に出て、そこから17歳で芸者になります。
そんな蝶子が二十歳になった頃、毎日のように店に通ってくれていた化粧品問屋の若旦那の柳吉(31歳)と、結ばれて、二人は駆け落ちしてしまいます。
このとき柳吉には、しっかり者の妻があり、幼い女子もいました。
そんな具合ですが、柳吉は父親から勘当(かんどう)されてしまう。
それでも二人で力を合わせて生きていけば、まだなんとかなりそうなところ、柳吉はしょせんはぼんぼんで、家がなければ稼ぎもないから、たちまち二人は貧乏になってします。
それでもなんとか晴れて夫婦になれる日を思う蝶子は、ヤトナ芸者(臨時雇いの安値の芸者)になって稼ぐのだけれど、結構な稼ぎも、すこし貯まると、そのカネを柳吉が持ち出しては遊郭でまとめて遣ってしまいます。
そんな暮らし続いた二人の10年余の暮らしが語られた小説が『夫婦善哉』です。
一途に柳吉のことを想いながら、遊興に耽る柳吉に、悔しくて哀しくて殴る蹴るする蝶子の気持ち、蝶子の気持ちをわかっていても、妻子と離れ離れになってしまい、ついには体を壊して早逝してしまった妻を思う柳吉の心の動きなど、柔らかで読みやすい文章から伝わってくる時代感が、とても澄やかで、しかもこの時代の現実を反映していたことが、ベストセラーとしていまも名を残す小説となった理由なのかもしれないと思います。
ちなみに、おしるこには、つぶあんタイプとこしあんタイプがありますが、このつぶあんタイプのもののことを、ぜんざいと呼びます。
つぶあんタイプのおしるこから、汁を抜き去ったものが「小倉あん」となるわけですが、そのおしるこのことをどうして「ぜんざい」と呼ぶようになったかには、二説があります。
ひとつは、一休さんが、これをはじめて食べたときに、あまりの美味しさに「善哉(よきかな〜)」と叫んだことがはじまりとするもの。
もうひとつは、出雲の神事である「神在祭(じんざいさい)」で振る舞われた「神在餅(じんざいもち)」が訛って「ぜんざい」に変化したというものです。
どちらが正解かはわかりませんが、仏教も神道も、両方あって「善き哉(かな)、よきかな」。
日本の文化は、あらゆるものを結びます。
日本をかっこよく!お読みいただき、ありがとうございました。
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