• 梅は咲いたか 桜はまだかいな


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    桜はまだかいな
    柳ャなよなよ 風次第
    山吹や浮気で
    色ばっかり しょんがいな

    20230308 白梅
    画像出所=https://dot.asahi.com/tenkijp/suppl/2022022300030.html?page=1
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    梅が咲き始めましたね。
    そこで梅にちなんで、明治時代の流行歌『梅は咲いたか』をご紹介してみたいと思います。

    『梅は咲いたか』は、江戸端唄(はうた)といって、明治時代に流行した俗謡『しょんがえ節』を基にした小唄です。
    「端唄」というのは、江戸末期の天保年間頃から流行だした小曲です。
    老中首座となった水野忠邦が行った天保の改革で、なんと三味線が贅沢だと禁止されました。

    ちなみにこの天保の改革、あまりに激しく質素倹約が説かれたことで、街で武士が団子を食べているだけで「贅沢をしている」とタレコミがなされるほどでした。
    このため武士たちは、食事をするときも編笠をとかないようになり、これがよく時代劇に出る武士の編笠姿に繋がっています。
    天保の改革は、なんとそこまで激しい改革だったわけですが、現代のマスクとちょっと似ているかもしれません。

    さて、厳しかった天保の改革終わってから10年後、ようやく巷(ちまた)では、再び三味線を弾けるようになりました。
    ところが長唄のようにレパートリーが長い曲は、素人にはなかなかむつかしい。10年のブランクは大きいのです。

    そこで10年の穴を埋めるには、気楽に楽しめる短い曲が良いと生まれたのが「端唄」です。
    端唄には、江戸で流行った江戸端唄、上方(かみがた)で流行った上方端唄があります。

    この端唄が、幕末から明治にかけて『しょんがえ節』の流行になっていきます。
    『しょんがえ節」というのは、いわば「しょうがねえなあ」と思えるようなものを歌詞にした歌謡で、歌詞の最後に「しょんがえ」という囃子詞(はやしことば)を付けて唄います。

    今回ご紹介する『梅は咲いたか』も、花柳界の芸妓たちを季節の花々や貝に例えて、「しょうがねえなあ」と唄った歌です。

    梅は、修行中の幼女である禿(かむろ)から、お新造さんといって、お座敷に出るようになった若い娘。
    桜は、その上の姐さんで、山吹は実を結ばない浮気性といった感じです。


    『梅は咲いたか』歌詞

    梅は咲いたか
    桜はまだかいな
    柳ャなよなよ 風次第
    山吹や浮気で
    色ばっかり しょんがいな

    浅蜊(あさり)とれたか
    蛤(はまぐり)ャまだかいな
    鮑(あわび)くよくよ 片想い
    さざえは悋気(りんき)で
    角(つの)ばっかり しょんがいな

    柳橋から小船を急がせ
    舟はゆらゆら波しだい
    舟から上がって 土手八丁
    吉原へご案内


    江戸から明治初期の江戸では、主な交通手段は、川を用いるものでした。
    当時は隅田川も人が泳げるほど水がきれいで、神田上水や玉川上水もまた、そのまま飲料水になるほど、きれいな水が流れる川でした。
    そんなきれいな川を、船頭さんが操船する和船で往来をしていました。

    のんびりしたもので江戸から川越まで片道36キロ。
    歩けば10時間、船だと15時間。
    つまり船のほうが遅いのですが、どうせ遅いならと、その船に屋根を付けて、中で一杯。
    ほろ酔い加減のいい気分で過ごしたりしたわけです。

    江戸の柳橋から吉原に行くのも、急ぎ足で歩くのではなく、和船でのんびりというのが風流で、およそ5キロの川筋を、だいたい半刻(1時間)くらいかけて、のんびり揺られて行きました。
    ちなみに現代ですと、車で15分、電車なら5分の道のりです。

    さて、梅の花を国花にしている国といえば、チャイナと思っている方が多いのですが、梅を国花としたのは、清国と台湾に移動した中華民国で、中共は、いまだ国花が決まっていません。
    なにしろ欲張りな国なので、牡丹・梅・菊・蓮・蘭の五つの花を全て中共の国花にしようとの意見もあって、なかなか調整がつかないのだそうですが、国花は、その国の心のゆとりの在り処を示すものとされています。
    米国ならバラ、英国ならバラと水仙、フランスがユリ、イタリアがデイジー、スペインがカーネイション、メキシコがダリア、オランダがチューリップといった具合です。
    まあ、そういう意味では、欲に目がくらんだ国では、国の花は「あれもこれも」となって決まらないのかもしれませんね。

    では日本はどうかというと、多くの方は日本の国花を桜と思っておいでかと思いますが、ご皇室は菊です。
    つまり現代日本もまた、中共と同じで法定の国花がありません。
    日本もまた、欲に目がくらんだ、どこぞの国と同じということです。
    残念なことです。

    もともとは日本では、鎌倉時代の初めに後鳥羽上皇が菊の花の意匠を好まれ、これをご皇室の家紋にされています。
    そして日本は、天皇の知らす国ですから、その意味では日本のすべては天皇のもの(ただし政治権力は持たない)であり、そうであれば現代風に日本の国花をもし言うならば、江戸時代までの日本では、国花は菊であったといえるかもしれません。

    あるいは、もっと古い時代になりますと、平安初期の第54代仁明天皇(にんみょうてんのう)の時代に、内裏に桜を植えられたという記録があり、これが現代まで続く「左近の桜、右近の橘」の由来になっています。

    一方、幕末明治維新の志士たちの生みの親となった吉田松陰は、
     大和心を 人問わば 朝日に匂う 山桜花
    と詠みましたが、美しく咲き誇り、見事に散っていく、そんな心が明治以降の日本人の生き様とされるようになりました。
    その意味では、大日本帝国の国花は、桜であったといえるかもしれません。


     美しく立派に散るぞ
     そう言って一番機に向かう友の胸に
     俺はまだつぼみだった桜の一枝を飾って贈った
     明日は俺の番だ
     死ぬ時は別々になってしまったが靖国神社で会える
     その時はきっと桜の花も満開だろう

     (鶴田浩二『同期の桜』台詞より)

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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
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昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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