• 神話は共同体のアイデンティティ


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    3月の倭塾は、3月26日(日)13時半から開催です。
    場所は今回から富岡八幡宮の婚儀殿です。
    テーマは「日本精神を築いた十七条憲法」です。
    参加自由で、どなたでもご参加いただくことができます。
    皆様のふるってのご参加をお待ちしています。
    https://www.facebook.com/events/458686826358362
    ■□■━━━━━━━━━━━━━■□■

    アダムはリンゴを食べたことで、神から労苦を与えられたという神話があります。つまり男に生まれれば労苦が待っているというわけです。
    そこで労苦から逃れることが神に近づく道であるという思考をする人たちが生まれます。
    あるいは逆に、労苦そのものをよろこびに変えて生きるという思考も生まれます。そのどちらを選ぶかによって、その人の生き方が変わってくるし、さらにいえば民族や国家、あるいは社会の在り方も変わってきます。
    西洋が前者であれば、日本は後者です。
    日本人がなぜ後者を選ぶのかと言えば、日本神話では神々自身が農業を営んでおいでになるからです。
    天照大御神は、自らの田んぼを持ち、稲作をされています。だから孫のニニギが天孫降臨するときに、高天原の稲穂を渡しています。つまり男が農作業をすることは、そのままご神意にかなう生き方を選択したことになります。
    そしてそうであれば、農業をする人たちが、まさに国の宝となります。

    20230319 斎庭の稲穂
    画像出所=https://mag.japaaan.com/archives/93101/4
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    アイデンティティというのは、日本語訳は「自我同一性」ですが、いまいち意味がわかりません。
    ひとことで言えば、自分が存在していることの意味と考えたほうが、わかりやすいかと思います。

    実は人類が自然石を用いて生活していたのが旧石器時代。
    石を使いやすいように道具として加工して用いいるようになったのが新石器時代と区分されるのですが、人類の文明の始まりは、その新石器時代とされています。

    どうして新石器時代が文明のあけぼのといえるのかというと、自然石をそのまま用いて生活するだけなら、共同体は猿の集団と同じで、せいぜい40〜50人までが限界になるのです。
    ところが、新石器時代になると、石を加工するようになります。
    石は硬いので、石の加工はまだ鉄器もなかった時代のことですから、とても時間がかかる作業となります。
    すると、石の加工を専業でする人は、それだけに人生の時間を使わなければならない。
    けれど人は食べなければ生きていくことができませんから、そうなると、食べ物を得てくる人、食べ物を加工して食事に供する人など、どうしても集落内で、役割の分担が必要になるのです。

    集落には、子供も老人も妊婦もいるわけですから、そうなると集団の人口は最低でも150人以上が必要になります。
    そして集団の規模が150人以上になると、当然のことながら言語の発達が不可欠になるし、集団を維持するためには、自分たちがなぜそこで集団を形成しているのかと言うことについての、神話が必要になるのです。

    つまり神話の形成と、人類の集団生活、そして言語の発達、社会的分業の始まりは、まさに新石器時代になってから生じたものと考えられるわけで、このことが、新石器時代が人類の文明において重要な役割を果たしたと言われる理由になっています。

    このことはもっといえば、我々人類が集団を形成している、別な言い方をするならば、我々人類が社会を形成して生きていくためには、集団として神話が、元々不可欠であった、と言うことです。
    つまり、神話は、ただの子供向けの童話ではなく、集団維持と社会の形成、そして自分がなぜその集団に属して暮らしているのかの原点である、と言うことができるのです。

    このような視点で西洋の神話を見ると、西洋ではアダムがリンゴを食べたことで、神から労苦を与えられたということになっています。
    つまり男に生まれれば労苦が待っているというのですから、逆にいえば、労苦から逃れることが神に近づくことになる、といった概念が生まれます。
    働く人は、下級の人々であり、働かない男がより上等であると言う概念になるのです。

    ですから最近、上級な人々は自然の野菜や果物を食べ、下級人類はコオロギを食べろといった、あり得ないような不条理な話も、彼らの神話の解釈で言うなら、それは当然の帰結となるわけです。

    ところが日本では、労苦そのものをよろこびに変えて生きることが奨励されます。
    なにしろ日本では、最高神であられる天照大御神ご自身が自ら田んぼを持ち稲作労働をされておいでになられるのです。
    しかも孫のニニギが天孫降臨するときには、その稲穂を渡して「これを育てて暮らしなさ」とまで詔されています。
    と言うことは、我が国では農作業をすることは、そのままご神意にかなう生き方を選択したことにな流わけです。
    そしてそうであれば、農業をする人たちが、まさに国の宝となります。

    西洋的思考、日本的思考、そのどちらを選ぶかによって、その人の生き方が変わってくるし、さらにいえば民族や国家、あるいは社会の在り方も変わってくるし、個人の生き方も変わってきます。
    つまり人の在り方や社会のあり方そのものの根幹にあるのが、実は神話であると言えるのです。


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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
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昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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