• 何もかも捨てた先にあるもの


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    何もかも捨てた先にある本当にたいせつなものを、あらためて自分の中心に置く。
    これが大事だよ、という教えが『古事記』に書かれています。

    「寒中禊会」神田明神
    20220910 禊
    画像出所=https://www.sankei.com/photo/story/news/150110/sty1501100014-n1.html
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    100点でなければてほんと?!
    得ることが幸せってほんと?

    そんなことを『古事記』を通じて考えてみたいと思います。
    先に答えを申し上げますと、それらは戦後の刷り込みにすぎない。

    大祓詞に「竺紫の日向の橘の小門の阿波岐原にて禊祓しましき」という言葉があります。
    『古事記』にそのまま載っている言葉です。

    「禊(みそぎ)祓(はら)い」というのは、
    「禊(みそぎ)」が「身を削ぐ」、つまりあらゆる欲を捨てること。
    「祓(はら)い」が「払い」で、汚れを落とすこと、といわれます。

    この言葉が出るのは、イザナギ神が黄泉の国から戻ったシーンで、竺紫の日向の橘の小門の阿波岐原に戻られたイザナギ神は、そこでまず「禊(みそぎ)」をされます。
    どのようなことをされ、どのような欲が捨てられたのか。
    『古事記』は次のように書いています。

    まず、杖、帯、囊(ふくろ)、衣、 褌(ふんどし)、冠(かんむり)、 左手の手纒(たまき)、右手の手纒を次々に投げ捨てられました。
    すると、衝立船戸神(つきたつふなとのかみ)や、道之長乳歯神(みちのながちちはのかみ)など、ここで12柱の神様がお生まれになっています。

    その生まれた神々の名前をみると、衝立船戸は様々な障害物、道之長乳歯は長い道のり、時量師はすごした時間、和豆良比能宇斯は様々な患(わずら)い、道俣は道の分かれ目、飽咋之宇斯神は飽食、奧疎は疎(うと)んじてきたこと、奧津那芸佐は心の平穏と思っていたこと、奧津甲斐弁羅はやり甲斐と思っていたこと、辺疎はそれらの周囲のこと、辺津那芸佐は周囲の平穏、辺津甲斐弁羅は周囲の取り替えです。
    要するに、身の回りのすべてを投げ捨てられたという意味です。

    さらに中の瀬に潜ってすすがれることで、八十禍津(さまざまな禍(わざわ)い)、大禍津(おおきな禍い)、それらの禍いを治そうとされたときの、神直毘(神々による立て直し)、大直毘(おおいなる立て直し)、伊豆能売(それらによって起きたこと)を捨てられます。

    それだけではなく、水の中に深く潜って底津綿津見(そこつわたつみ)、底筒之男(なかつつのを)、つまり深層心理まで潜ってその中にあるすべてを捨てられ、水の中では中津綿津見(なかつわたつみ)、中筒之男(なかつつのを)、つまり中層意識にあるすべてを捨てられ、水の上では上津綿津見(うわつわたつみ)、筒之男命(うはつつを)、すなわち表層意識にあるすべてを捨てられます。

    要するに、何もかも全部、深層心理にまでをも捨て去られるのです。

    そこまでされたとき、左目から天照大御神、右目から月読命、鼻から建速須佐之男命がお生まれになられたとあります。

    西洋のディープステイトと呼ばれる大金持ちさんたちがそうですが、一生かかっても使い切れないほどのお金を持ち、この世のありとあらゆる贅沢を独占していながら、さらにもっと彼らは欲しがっています。
    彼らにとっては、得ることが、幸せなのかもしれません。

    けれど日本では、神話の昔から、身を削ぎ、穢(けがれ)を祓いなさいと教えます。
    そして身を削ぐ(禊)は、イザナギの大神さえも、それまでに身に着けたすべてを捨て、さらに深層心理にまで立ち入って、あらゆるものを捨てています。
    そしてそのときに、かけがえのない最高神を得られています。

    つまり、かけがえのない最高のものは、何もかも捨てた先にある、ということです。

    このことは、まずは、得るために努力が必要であるということでもあります。
    若いうちから壮年期に至るまでは、あらゆるものを手に入れるために、精一杯の努力を重ねる。
    それは必要なことだというのです。

    けれど、そうした努力の果てに、すべてを捨てる。
    いちばん大切なものは、そうして「何もかも捨てた先にある」のだと『古事記』は書いているわけです。

    このことを「元々本々(もともとをもととす)」といいます。
    何もかも捨てた先にあるのは、もともとある大切なことだというのです。

    人として生まれ、いま生きているということは、生まれたときの母の愛、育ててくれた父の愛によります。
    我々は愛によって、いまこうして生かされています。
    あらためてその自覚を得たとき、世界が変わる。

    あるいは、何もかも捨てたとき、最後に残るのは「人」であり「仲間たち」であるのかもしれません。
    あるいはそれは、もしかしたら「知識」や「知恵」なのかもしれない。

    何もかも捨てた先にあるものは、人によって違います。
    けれど、その「先にある」本当にたいせつなものを、あらためて自分の中心に置く。
    これが大事だよ、というのが『古事記』の教えかもしれません。


    ※この記事は2022年9月の記事の再掲です。
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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
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昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
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