• 国という概念


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    第105回倭塾は、11月11日(土曜日)18時半開講です。場所はいつもと異なりタワーホール船堀・2F・蓬莱の間です。
    今回のテーマは「皇室尊崇と忠臣蔵」です。
    詳細は→ https://www.facebook.com/events/243661308711871
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    支配地域を指す場合は「country」
    民族や文化的同一性を言うときは「nation」
    人々の政治的集合体という意味では「state」
    と、おなじ「国」であっても、用語の使い分けがなされます。

    20221103 行政区分地図
    画像出所=https://sengokumap.net/province-map/province-map/
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    日本語で「国」といえば、それは日本全体を意味する国家としての「国」でもあり、出雲の国とか相模の国、武蔵の国というように、ひとつの行政単位を意味する言葉でもあります。
    いまでは両者は「国」と「県」というように区別して用いられますが、もともとはいまでいう「県」のことを「国」と呼んでいたし、いまでいう「国」のことは「天下」と呼んでいたわけです。
    つまり単語の用いられ方が、時代とともに変わってきているわけです。

    これが戦国時代くらいまで遡ると、事情はもっと複雑で、たとえば多くの人は三河は後に徳川となる松平家が殿様であった国だと思っています。
    同様に駿河は今川、尾張は織田家です。

    ところが事態は実はもっと複雑で、同じ三河の国の中に、今川方の領土もあれば、織田家の領土もあったのです。
    簡単に言えば、同じ三河の国であっても、村単位で尾張織田家に付いていたり、今川に付いていたり、松平に付いていたりしていました。
    いまどきの歴史地図のようなものを見ると、国ごとに大名がいたように描かれていますが、実際は、はるかにもっと複雑になっていたわけです。

    こうして領地が複雑に絡まっているから、大名はその土地に城、つまり収税のための拠点をつくり、あたり一帯を自己の領地に組み込もうとしました。
    たとえば松平が城を築くと、そのあたりの村から年貢を納めてもらっていた今川方の村が、松平に年貢を収めるようになるわけです。
    そうなると、今川方としては、領地を失い、石高を失うことになりますから、ここで城の奪い合い、つまり合戦が起こるわけです。

    と、話は脱線しましたが、英語で国といえば、country、state、nationなどの言い方があります。
    支配地域を指す場合は「country」
    民族や文化的同一性を言うときは「nation」
    人々の政治的集合体という意味では「state」
    と、おなじ「国」であっても、用語の使い分けがなされます。

    「United State」なら「政治的に団結した地域」を意味しますが、そのなかには様々な「nation(民族国家)」が存在し、CCP(中共)が米国内に中華街を中心とした別なヒエラルキーを築けば、そこは土地が米国であっても、実質的にCCPの「Country」となります。

    現代日本人の我々は、「国には国境があって、一定の範囲の地域は、ひとつの国に所属する」とのんきに考えていますが、それは日本という国が海で隔てられ(Country)、日本国内がおおむねひとつの文化的同一性を持ち(nation)、ひとつの政府のもとにあり(State)というたいへん幸福に恵まれた国であるから、そのように思うだけのことであって、世界の多くの国では、実はまったく異なった実感の中に国というものが存在しています。

    最近、CCPが、世界中の各国に、自国の警察署を築いています。
    日本にも、CCPの警察署があります。
    メチャクチャな話のように我々日本人は思いますし、世界の多くの国々でも同様に思いますが、CCPにしてみれば、そこに自分たちの民族のnationがあるのです。
    だからそのnationに所属する人たち、つまりチャイニーズを取り締まるために、その国に自国の警察署を作っても、まったく構わないと、彼らは考えるわけです。
    まったく自分勝手な話ですが、国というものに対する考え方が、CCPは、我々とはまったく異なっているのです。
    そういう身勝手な国を、そのまま存続させてはいけない。

    歴史を学ぶとき、歴史地図で、ここが出雲国、ここが備前国、ここが肥後国などと日本地図が色分けされていると、ある意味たいへんわかりやすくなります。
    けれど、ではその地図が当時の実体を表しているのかというと、そうである部分もあり、そうでない部分もあるわけです。

    ここで、何が正しいのかという見方をすると、どちらかが正しく、どちらかが間違っているといった二項対立的な見方になります。
    これが陥穽(かんせい)です。
    陥穽に落ちた瞬間に、真実から離れてしまいます。

    そもそも「何が正しいか」は、時代や民族や国家や流行によって変わるのです。
    つまり確定的なものではない。
    ですから「何が正しいか」を論ずることは、どの宗教が正しいかを論じたり、どの芸能人が好きかを論じたりすることと大差ないのです。

    未来は必ず、「いま」の向こう側にあります。
    ですから「いま」を改善していけば、良い未来がやってきます。
    未来を憂いたり、過去を悔いたり自慢しても、実は何も変わらない。
    そうではなく、過去を学び、少しでも良い未来がやってくるように「いま」できる不断の努力を重ねていく。
    チャレンジしていく。
    そこにこそ、明るい未来がやってくるのだと思います。

    否定からは何も生まれない。
    だから、すべてのことには「ゆらぎ」があると信じて、「いま」自分ができることに、「いま」チャレンジしていく。
    日本の持つ本来の強さは、ここにあります。


    ※この記事は2022年11月の記事のリニューアルです。
    日本をかっこよく!

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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
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昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

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