• 再び健康と長寿


    誰もが豊かに食べていくことができる環境があるから、いざとなったら互いに助け合うことができる。それが日本の原風景です。


    11世紀と13世紀の世界地図
    東が上に描かれており、画面向かって左下にヨーロッパ、下の真ん中が地中海、右がアフリカで、真ん中から上がユーラシア大陸。その頂点に日本が描かれている。
    20231128 オリエント



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    古事記に、神武天皇が兄師木(えしき)、弟師木(おとしき)を討(う)ったときの歌があります。
    次の歌です。

    楯並(たてなめ)て 伊那佐(いなさ)の山の
    木(こ)の間(ま)よも い行(ゆ)き守(まも)らひ
    戦(たたか)へば 我はや飢(ゑ)ぬ
    島(しま)つ鳥(とり) 宇養(うかひ)が伴(とも)
    いま助(す)けに来(こ)ね

    《原文》
    多多那米弖 伊那佐能夜麻能 たてなめて いなさのやまの
    許能麻用母 伊由岐麻毛良比 このまよも いゆきまもらひ
    多多加閇婆 和礼波夜恵奴  たたかへば われはやゑぬ
    志麻都登理 宇上加比賀登母 しまつとり う かひがとも
    伊麻須気尓許泥       いますけにこね

    《現代語訳》
    盾を並べて伊那佐の山の
    樹木の間にまで行って見守り戦って
    はやくもお腹が空いてきた
    島にいる鵜飼(うかい)の友よ
    すぐに助けに来てくださいな

    実はここに、我が国建国の原点となるたいせつな事柄と、日本人の健康と御長寿の謎が隠されています。

    「島にいる鵜飼(うかい)の友よ、すぐに助けに来てくださいな」
    というのですが、何の助けが必要かといえば、その理由は「戦ってお腹が空いてきた」からです。
    つまり「助け」というのは、「食料を持ってきてくださいな」という意味だとわかります。

    では「島にいる鵜飼(うかい)の友」とはどういう人達かといえば、ひとことでいえば、瀬戸内の人々ということになります。
    なぜなら神武天皇は、この戦いに先んじて、まる17年も、博多から広島、岡山と、船を使って移動し、そこにとどまっていたからです。
    広島や岡山は、瀬戸内に面しています。

    なぜそこに長期滞在していたのかにも理由があります。
    農業指導をしていたからです。
    このことは、神武天皇に同行された兄の五瀬命(いつせのみこと)の名で明らかになります。
    五は五穀です。五穀とは米・麦・あわ・きび・豆。転じて、穀物の総称です。
    瀬は、膝より下の浅瀬のことです。つまり田んぼを意味します。
    つまり五瀬命は、田んぼと畑の神様であり、今風に言うなら農業指導者です。

    その農業指導を誰に行っていたのかと云うと、「島で鵜飼をしている人々」です。
    これは漁業をして新鮮な魚介類を食べていた人々を表します。

    つまり神武天皇の一行は、新鮮な魚介類を食べて暮らしていた人々に、農業の指導をしてきたわけです。

    魏志倭人伝によれば、倭国の人々の寿命は八〜九〇年ないし百年です。
    魏志倭人伝は三世紀の書物ですが、その頃の日本人の寿命が、現代と変わらないことが書かれています。
    同じ時代の、というより、ほんの18世紀ごろまでの世界では、長生きしても50年。
    チャイナでは40歳まで生きることができれば大幸運で、だからその年齢になると「老師」と呼ばれました。
    あの国では、35歳くらいまでに、疫病と飢餓によって、村ごと全滅してしまうことがよくあったのです。
    とにかく衛生環境が劣悪だったし、収奪もひどかった。
    だから、そうした歴史から、世界で唯一、食の禁忌のない国となり、人の肉が普通に売られ、食べられるようにもなったわけです。
    日本人など、日清戦争の際には、大陸に渡った日本の兵隊さんの戦死者13,800人中、11,894名が疫病での病死です。

    西欧でも、飲料水の安全性が低く、やはり平均寿命は24〜25歳です。
    目一杯長生きする人でも、50歳まで生きることができる人は稀だったのです。
    白雪姫に魔法使いのお婆さんが登場しますが、そのお婆さん、実年齢はだいたい40歳前後です。

    これに対し、日本人の寿命は80歳をゆうに超えていたのです。
    このことは地球全体からしたら、まさに日本は「不老不死の国」に見えたことでしょう。
    しかも日本は、世界最大の黄金の産出国だったのです。
    こうなると、世界から見たら日本は天国にしか見えない。

    だから13世紀頃までの世界地図では、東が「上」に描かれ、その頂点に日本が丸く描かれました。
    丸は太陽のシンボルです。
    そして神の国を意味しました。
    その神の国がある方向が「オリエント」です。
    そして神の国に至る道が「オリエンテーション」です。

    そうした健康と長寿が、どうして日本で可能だったのかといえば、その答えは簡単です。
    新鮮な魚介類と、安全な作物、きれいな水によって人間が支えられて来たからです。

    人間の体は「食べたもの」と「空気」からしか出来ていません。
    ろくでもないものに味付けだけして食べていれば、体がだんだんおかしくなるのはあたりまえだし、良いものを食べていても空気が悪ければ、人の体は蝕まれます。

    逆に「健康に良いもの」を食べ、緑豊かなおいしい空気のある土地を保っていれば、人は健康で長生きが可能です。

    新鮮な魚介類をいただくのなら、海や川がきれいでなければなりません。
    縄文時代の暮らしを考えてみてください。
    貝塚というのは、縄文時代の村のゴミ捨て場です。
    ゴミ捨て場があるということは、ゴミを「海洋投棄」していなかったということです。
    つまり、海で暮らしながら、同時に海を大切にしてきたのです。

    陸での稲作や畑作も同じです。
    水田には水をひきますが、その水は、場所によっては遠くの川の水をひいてきます。
    その川は、青天井です。
    最近では日本に外国人がたくさん入ってきたことと、日本人が外国人化していることから、川や土手にコンビニの弁当の残りカスやら、小便の入ったペットボトルなどが不法投棄されていますが、このようなことが起きるようになったのは、洋風化が素晴らしい、セーヌ側が世界で一番美しいなどと、嘘八百の宣伝がなされるようになった明治以降の話です。
    江戸時代まで、川にものを捨てる、土手にものを捨てる、大小便をするなどということは、子供でも考え付きもしなかったほど、川が大切にされたのです。

    また畑の土はよく耕されて柔らかなものでした。
    よく出来た肥えた土というのは、実は健康な人の腸内環境と同じです。
    だから土さえも食べることができるほどです。
    腸内環境と同じ土から作物ができる。
    その作物を調理して食べる。
    食べた作物は、畑と同じ環境で分解消化される。
    排泄したものは、発酵して畑の栄養素とする。

    そうやって誰もが豊かに食べていくことができる環境があるから、いざとなったら互いに助け合うことができる。
    それが日本の原風景です。

    日本政治は、日本人の健康と長寿をしっかりと支える。
    そういうものであってもらいたいと思います。



    日本をかっこよく!

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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
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昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

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