「聯合艦隊」と「連合艦隊」



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長門の勇姿


以下は先日、別なところで書いたことなのですが、ブログの方でもご紹介しておこうと思います。

それは「聯合艦隊」についてです。
最近では、略式漢字が多用されるようになり、「聯合艦隊」も「連合艦隊」と書かれることが一般化しています。

「連」は「シンニュウ」に「車」と書きますが、シンニュウの源字は「辵(ちゃく)」で、これは「走る」という意味です。
つまり「車」が「走る」さまをもって、連続している姿をあらわし、つらなるという意味に使われます。

これに対して「聯」は「耳へん」に糸を密接に組み合わせた文字になっています。
もともとの意味は、すこし残酷なのだけれど、大昔、戦いの際に敵の遺体の耳を切り取って糸でつないで戦勝の証とした。耳が密接に糸でつながれているさまから、「聯」は、ひとつひとつが密接な関係を持って集合し、相互に連携して活動する際に用いられる字となっています。

ですから、これを艦隊にあてはめると、

「連合艦隊」なら、ただ艦隊がつらなって走行しているだけの姿を現します。
「聯合艦隊」なら、すべての艦が有機的に結合し、機能的に活動する艦隊という意味になります。

日本海軍が「れんごう艦隊」を構築するにあたり、どちらの「れんごう」に意図をおいたのかは、一目瞭然です。

昔の人は、こういう言葉の意味を大切にし、そこに深いメッセージを込めた。

小中学生の漢字の書き取りに、「聯」はむつかしいから「連」にしておこうというのが、戦後の教育です。

けれど昔は、たとえ字が難しくて書けなくても
息子「父さん、あれ何て読むの?」
父「あれで『聯合艦隊』と読むんだ。聯合の『聯』の字はな・・・」
そうして、子供達に、単に「聯合艦隊」という名称だけでなく、艦隊が意図するものまでも、伝えられた。

礼儀作法の「礼」の字も同じです。
昔は「禮」と書いた。
礼は、豊かに示す。つまりおじぎをするならするで、相手にはっきりわかるようにおじぎをする。
だから『禮」なのです。

そうとわかれば、おはようございます、こんにちは、さようなら、よろしくお願いしますといった挨拶ひとつだって、ちゃんと大きな声とはっきりとしたお辞儀で、挨拶ができるようになる。

「恋」も、昔は「戀」と書いた。
上の部分の「糸+言+糸」は、糸がもつれているさまをあらわします。
ですから「戀」は、「相手のことを思って、心が思い乱れて、切りがつかないさま」をあらわす。

これが「恋」となると「亦+心」ですから、「亦=ひたすら」な「心」です。

簡単にいえば、ただ一途に想うのが「恋」。
好きな人のことを思って心が千路に乱れるのが「戀」。

戦後、教育の分野では、さまざまなものが否定されました。
けれど、いまあらためて、その否定されたものの中にこそ、日本人の優秀さが隠れていたのではないかと思うのですが、みなさんはいかがでしょうか。

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コメント

ポッポ

No title
連合艦隊と聯合艦隊の文字の意味は全く知りませんでした。
聯は戦場において、自分の手柄を記録するために耳を切ってつないだもの・・・・
これで思い出しましたが、京都市の東山区に豊国神社(豊臣秀吉を祭っている。)があります。
この豊国神社の西側に耳塚というものがありまして、この耳塚には朝鮮戦役で勝ち取った耳を祀っています。
なお、近くには方広寺(豊臣秀頼が建立したお寺で、鐘は国家安康で有名です。)もあります。

歴史

No title
丸谷才一氏も小説を歴史的仮名遣いで書かれています。
笹枕、は私の好きな一篇です。

Ryotaro3110

略字を用ゐて教育を略す者。
 いつも貴重なお話有難う御座います。
 略字を使ふのは要するに、教える側が面倒くさいからといふことなのでせう。共産国家はノルマ制ですから、教育もノルマ制と考へ、中身や質を手抜きしてでも形だけ取繕ふ方向に進んだものと推測されますね。

一読者

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色々な見方、考え方があるとはいえ現在の日本の状況(内政、外患)においては、日本の伝統的に良いところを再認識して、残し・活用するという方向性が必要だと思います。

愛信

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まさ

No title
私は以前韓国ドラマをよく見ていました。
会社の人に勧められて見ていましたが
今は見ていません。
ドラマを見ていて不思議に思っていたのは
漢字が日本の旧字体で使われていることです。
例えば、國,會、驛、學などです。
今回は「聯合艦隊」がテーマですが
韓国にも聯合ニュースがありますね。

-

福田恆存「私の國語教室」
――前から不思議に思っていたのだが、どうして君は旧字旧仮名で文章を書くのかね、別に戦前の人間でもないのに。
 ――抑も「舊字舊假名」といふ言ひ方自體、「新字新假名」に比べて何だか「時代遲れ」で「古臭い」ものと看做す淺慮偏見の産物ではないのか。福田氏の著書を讀めば、略字と現代假名遣ひが如何に不合理で欺瞞に滿ちたものかといふ事、そして正漢字と歴史的假名遣は「舊字舊假名」どころか、正に「正字正假名」なのだといふ事を教へられる。正統表記習得のための必携書だな。戰後生れの僕がかうした表記法を用ゐるのは、レトロ趣味でも何でもなく、こちらのはうが合理的で、しかも國語の生理に適つてゐると解つたからさ……
http://homepage3.nifty.com/okadash/fukuda.html

-

【外国格付け会社宛意見書要旨】
http://www.mof.go.jp/about_mof/other/other/rating/p140430.htm
『1.貴社による日本国債の格付けについては、当方としては日本経済の強固なファンダメンタルズを考えると既に低過ぎ、更なる格下げは根拠を欠くと考えている。貴社の格付け判定は、従来より定性的な説明が大宗である一方、客観的な基準を欠き、これは、格付けの信頼性にも関わる大きな問題と考えている。
 従って、以下の諸点に関し、貴社の考え方を具体的・定量的に明らかにされたい。
(1) 日・米など先進国の自国通貨建て国債のデフォルトは考えられない。デフォルトとして如何なる事態を想定しているのか。
(中略)
例えば、以下の要素をどのように評価しているのか。
・マクロ的に見れば、日本は世界最大の貯蓄超過国
・その結果、国債はほとんど国内で極めて低金利で安定的に消化されている
・日本は世界最大の経常黒字国、債権国であり、外貨準備も世界最高(後略)』

http://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-11140728001.html

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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: nezu3344@gmail.com
電話:080-4358-3739
出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
《著書》
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!和と結いの心と対等意識』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!日本はなぜ戦ったのか』
『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』日本図書館協会推薦
『ねずさんと語る古事記 壱〜序文、創生の神々、伊耶那岐と伊耶那美』
『ねずさんと語る古事記・弐〜天照大御神と須佐之男命、八俣遠呂智、大国主神』
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