白い喪服



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白い喪服


お盆のシーズンになりました。
戦没者の慰霊祭や、各ご家庭での法事などもあろうかと思います。
そうしたとき、多くの人が黒の喪服を身にまといます。
着物の場合もあるでしょうし、洋服の場合もあろうかと思いますが、いずれも黒であることには変りありません。

けれど、江戸時代まで、葬儀などで着る喪服は、喪主に限らず白でした。
それが黒に変わったのは、明治時代からです。

どうして変わったのかというと、幕末にペリーがやってきて、日本は開国しました。
そのとき一般に言われる「不平等条約」が結ばれました。
欧米列強の「力の外交」の前に、日本は屈せざるを得なかったのです。

その後、日本は、この不平等条約の改正のために、血の滲むような努力を重ねました。
そのなかのひとつが、黒の喪服だったのです。

欧米では、喪服は黒です。
ところが日本は白です。
そこで日本が欧米並の文明国であることを世界に誇示し、条約改正を有利にするために、まずはご皇室から、喪服を白から黒にあらためました。

それが次第に政府高官に広がり、明治11(1878)年の大久保利通の葬儀のときには、多くの関係者が黒の大礼服で葬儀に出席、のちに次第に民間でも喪服が黒に変わっていったのです。

ちなみに、日本のご皇室では、外国の賓客を招くとき、晩餐会での食事にはフランス料理を出します。
けれども世界中どこの国でも、インドならインド料理というように、その国の民族料理を出すのが国際的慣例です。
ところが日本では、日本料理ではなく、フランス料理で賓客をもてなします。

これも、喪服を白から黒に変えたのと同じで、明治の日本が不平等条約の改正のために、日本が文明国であることを証明し、すこしでも条約改正を有利にしようと努力したことが発端になっています。
ですから、いまでもご皇室が賓客をおもてなしする際は、フランス料理です。

明治の鹿鳴館は有名です。
東京日比谷にある帝国ホテルのすぐ隣の敷地に明治16(1883)年に建てられたこの鹿鳴館では、毎夜舞踏会が行われました。
これも、日本が欧米と対等な文明国であることを、すこしでも印象づけようとした当時の日本の、まさに血を吐くような努力のひとつであったものです。

外国人が日本で犯罪を犯しても、日本の官憲はこれを取り締まることができない(治外法権)。
日本に関税自主権がなく、諸外国の製品から日本の産業を守ることができない。

欧米列強の力の前に、これら条件を飲まざるを得なかったことが、幕末の激しい攘夷論となり、戊辰戦争をひき起こし、ついには江戸幕府から明治新政府への転換に到りました。
幕末の志士たちにとって、日本が欧米と対等に付き合える国になること、それがまさに夢にまで見た手の届かない坂の上の雲でした。

日本は、喪服の色を変え、宮中晩餐会の料理をフランス料理に変え、鹿鳴館をつくり、日清、日露を戦い、やっとの思いでついに不平等条約の改正を実現したのは、幕末から半世紀を経た明治44年のことでした。

おそらく、喪服の色まで変え、外国の賓客を招いた晩餐会で、外国の料理を出す国は、世界広しといえども、日本だけであろうと思います。
ちなみに、お隣の韓国では韓国料理、支那では、あたりまえのように中華料理が出ます。

世界にただ一国、自存自立と人種の平等の実現のために戦い、満身創痍となりながらもそれを実現した日本は、同時に、悲しいまでに我慢と忍耐を続けた国でもありました。

そして私たちの諸先輩が、そういう努力をしてくださったおかげで、いまの私たち日本の繁栄があります。
皆様も喪服を着る機会がありましたら、葬儀のあとの精進落しの席で、お隣に座った方に、
「実は、江戸時代までは喪服の色は白だったんだ。それが黒になったのはね・・・・」と、ちょっとお話されてみられたらいかがでしょう。

※今日のお話は「新しい歴史教科書(自由社)」p174をもとに書かせていただきました。

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コメント

-

読んでて涙が出そうになりました。
ご先祖様達の努力を思うと切ないです。

時代劇でお葬式の場面で奥方様が白の和服って何度か見た事が有ります。
武家は白なんだなあとぼんやり思ってました。皆白だったんですね。

mari

中国電視台作成の三国志を見ていたら白い喪服が出てきて、「え、中国は白なの!?」とびっくりしたことがありました。昔の西洋人も、日本の白い喪服を見てびっくりしたのでしょうか。

ラベンダー

花時計さんの三周年記念の動画アップをありがとうございました。
一周年記念の時に参加させていただいて、凛として愛を観て一緒に涙した方がお二人、先に行かれてしまいました。
このお二人とした約束は、私が生きている限り守っていくつもりです。

そして花時計さんとねずさんのご発展とご成功を、これからも陰ながら応援させていただきます。

やじ

白い喪服
ねずさま、はじめまして。
いつも読ませていただいております。ためになるお話を、いつも本当にありがとうございます。
残念ながら、騙されて韓国ドラマを見ていた日々がありました。
ドラマの中で「韓国の喪服は白」と知りました。
昔、韓国では染色技術がなかったため?高価な為?に、庶民の衣服は白しかなかった、という事はどこかで読みました。
何か関係があるのでしょうか。
もしご存知でしたら、またどこかでお教え下さいませ。

hehehe

全国の「戦災概況図」を初公開
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130812/k10013715851000.html

太平洋戦争中に、アメリカ軍による空襲を受けた全国各地の被害状況を記録した資料が、12日から、東京・千代田区の国立公文書館で公開されています。

公開されたのは、北海道から鹿児島まで、全国およそ130都市の空襲による被害をまとめた「全国主要都市戦災概況図」です。
昭和20年12月、軍人の復員などに関する業務を行っていた国の機関、第一復員省が編さんした資料で、当時、復員する兵士らが、自分のふるさとが戦争でどうなったのか、知りたがったことから、全国に調査員を派遣して作成しました。
このうち、軍需工場が集中していた現在の東京・大田区のあたりの図は、複数回にわたった空襲による被害の様子が、地図の上に、模様を変えながら書き込まれていて、市街地を中心に、大きな被害が出たことがうかがえます。
こうした全国各地の「戦災概況図」が、一度に公開されるのは今回が初めてです。
このほか、昭和20年8月の終戦の日に、いわゆる「玉音放送」で昭和天皇が読み上げた「終戦の詔書」の実物も展示されています。
この詔書が作成される過程で、修正が加えられたことを示す貴重な資料も残っていて、今月30日までの期間限定で公開されています。
この展示会「空襲の記録」は、来月20日まで東京・千代田区にある国立公文書館で開かれています。

^0^

文学理論の核「異化(オストレイニエ、アンファミリアリティ)」
文学理論の核「異化(オストレイニエ、アンファミリアリティ)」は、事物と知覚が自動化したものの見方を打ち破るものだが、それで今まで見えなかったものの本当の意味が解ることが大切で、にもかかわらず、そこから妙な陰謀論的なものやオカルティックな思考に容易に行く危険性がある

アポロ11号の月着陸。まず私たちは、あの44年前の出来事に「本当に言って着陸できたという証拠はなにか」という疑問を投げかけなければならないのであり、行ったという前提を自明の理としていること自体が、考えのない愚かな態度だということに気づかなけらばならないのだ。

911の映像もそうだな。あの映像が本物であるかどうかということに疑念を持つことが、これほどに映像加工技術の進んだ世の中で、報道を簡単に信じ込まされることのない態度と知覚を作る訓練となるだろう

小心者

混乱の時代?
西洋風の衣食コードへ走る日本政府に対し、
「自国日本の伝統を大切にすべき」と意見したのは
当時の海軍が雇ったドイツ人たちだったそうです。

「君が代」の編曲も、海軍とライバルだった文部省が
当初は賛美歌のような英国の編曲を採用しました。
(数年後、雅楽を使用したドイツ人の編曲が採用され現在に至る)

海軍=英国好き、文部省=日本的、というイメージとは
違うこともあったのですね^^;

アバ民

やっと納得できました
今から10年ぐらい前に近くのお寺の住職さんの葬儀に参列したとき喪主(住職夫人・娘さん)が黒色ではなく白の喪服を着ていて、お弟子さんと思われる若いお坊さんも白(麻のような)衣を身に纏っていた事を思い出しました。

当時は周りの参列者が黒の喪服なのにどうしてお寺では白の喪服なのかを不思議(きっと仏教の関係なのか?)に思っていました。

今日ねずさんのおかげで、その意味が解りやっと納得する事が出来ました。どうもありがとうございます。

浅学非才な私が自分なりに考えてみました。どうして昔は白の喪服を着ていたのかを 

他人の死を他人事とみてはいけない、いつか訪れる自分の死を真剣に考える為(武士道)ではなかったのかと思っています。

どなたか詳しい方が居られましたらどうぞご教示くださいませ。

wood

異常な森
2013年8月12日

異常な森


土石流の原因のほとんどは
大雨ではなく
保水しない杉林にある。

杉林は土石流によって
移動する人工の森である。

異常気象を
「過去30年の気候に対して著しい偏りを示した天候」と定義しているように
杉林という異常な森は
「過去60年の気候に対して著しい偏りを示した森」と定義できる。

稲作の周辺には広葉樹の森が存在しなければならない。
杉林は第2次世界大戦後にアジアの稲作の破壊工作のために
アメリカで考案された前駆的な枯葉作戦である。

この裏庭を覆う異常な森はエコロジー運動で保護され
自然破壊を合法化してきた。


http://two-pictures.net/mtstatic/

水仙

中村勘三郎葬儀で奥様が白喪服着用され、印象的でした。

皇室は、食事にしてもローブモンタントにしても
祭祀王であるならば、日本古来の形式に転換する時期が
来てもいいような気がします。
西洋式がお好きな美智子皇后の時代には
無理でしょうから、
若宮様の時にはぜひ変わっていて頂きたいです。

団塊の世代の後輩

黒の喪服についてのコメント、誠にありがとうございました。ちなみに喪主が白の羽織袴を着用する風習は私の在住する地域ではまだ残っております。初めてその葬儀に参列し、少々とまどいましたが、明治以前の風習を守っている地域もあることが再確認できうれしく思いました。以前にも記述しましたが武道界の国際化にともない柔道、空手道の選手の色分けが我が国の源平合戦由来の赤白から西洋の格闘技に合わせた赤青に変わってしまいました。オリンピック正式種目になった柔道、正式種目を目指す空手道、我が国の柔道、空手道組織を牽引するお偉方が譲歩してしまった結果ですが・・「それは我が国本来の武道の伝統とは違う!歴史認識は常に正しいものを持つように!」老骨武闘はこうした説教を道場にて繰り返しているところです。「強ければいい」という観念は武道ではありませんので・

-

承認待ちコメント
このコメントは管理者の承認待ちです

terag3

いつも他国に振り回される日本の構図
このたびの、黒の喪服のお話は初めて知りました。
まあ日本だけとは限りませんが他国からの影響で自国の風習や諸々の対応を変更せざるを得ないという状況は、余り好ましいものでは有りません。

特に最近の日本はこの兆候が顕著で苦々しく思っています。

例えば、沖縄の米軍ヘリコプター墜落事故について地元の新聞は、オスプレイ反対運動にひっかけて、それ見たことかとばかり、米軍基地の危険性を煽りたてています。

この件については、西村慎吾議員?だったかが、米軍は常に普段からの訓練で沖縄の、そして日本の防衛任務に就いているのである。このたびの事故も、その訓練の最中に発生したものであり、危険だと言う前に、ヘリコプター乗員が事故で殉職したことに哀悼の意を捧げる必要が有るのではないか、沖縄のサヨクのマスコミや、市民活動家は余りにも自分勝手過ぎる・・・・と言うようなコメントを読みました。

まったく同感です。このたびのお話で、欧米並みの文明国であることを世界に誇示するために喪服の色を黒に変えたり、皇室の晩餐会の食事をフランス料理にしたりと言うのは、そこまでする必要は無かったのでは無いか、やり過ぎだったのではとも感じています。

日本は昔から、外国の状況をしっかりと調べて、良く考えて勉強して日本の文明開化に努力した優秀な人物も多数出ていますが、現代の政治家が中共や韓国からの恫喝もどきの干渉に、オロオロしているようでは全く嘆かわしい限りです。
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: nezu3344@gmail.com
電話:080-4358-3739
出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
《著書》
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!和と結いの心と対等意識』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!日本はなぜ戦ったのか』
『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』日本図書館協会推薦
『ねずさんと語る古事記 壱〜序文、創生の神々、伊耶那岐と伊耶那美』
『ねずさんと語る古事記・弐〜天照大御神と須佐之男命、八俣遠呂智、大国主神』
『誰も言わない ねずさんの世界一誇れる国 日本』
最新刊
『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』
『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』

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