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■ISBN-13: 978-4434184727■著 者:小名木善行、出版社:彩雲出版■ねず本、ネットで立ち読みができるようになりました。スマホでも読めます。http://homepage2.nifty.com/sai/e_book/t_n56_nezu_01/■ラジオでのねず本のお話です。下のURLで聞くことができます。私も出演しています。
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先月も一度書きましたが、憲法とは、その国ないし民族が、その国ないし民族の「歴史伝統文化に基づいて無意識に共有している理念ないし価値観」のことをいいます。
ですから英国のように憲法が文字にされていない国も世界には存在するのです。
というより、成文憲法と呼ばれる近代憲法の様式が生まれたのは、そもそも米国の合衆国憲法が世界初です。
ご存知の通り米国は、移民による他民族国家であって、もともと共通する歴史や伝統文化が存在しません。
しないから、それに変わる価値観として、合衆国憲法を制定しました。
これが天明7(1787)年のことで、ですから合衆国憲法は、世界最古の成文憲法と呼ばれています。
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=======その合衆国憲法の前文には、以下の文言が書かれています。
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われら合衆国の国民は、より完全な連邦を形成し、正義を樹立し、国内の平穏を保障し、共同の防衛に備え、一般の福祉を増進し、われらとわれらの子孫のために自由の恵沢を確保する目的をもって、ここに アメリカ合衆国のためにこの憲法を制定し、確定する。
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一読したらわかりますが、憲法制定の目的は米国民の「自由の恵みを確保」し続けて行くためのものであり、そのために、
より完全な連邦を形成し
正義を樹立し
国内の平穏を保障し
共同の防衛に備え
一般の福祉を増進する、と書かれています。
米国は、たとえ歴史のない国であろうと、正義の国として軍事力を行使し、米国民の福祉を増進するという国の基本姿勢が、この前文に明らかになっているわけです。
では、大日本帝国憲法はどうでしょうか。
大日本帝国憲法は、明治22(1889)年に発布されました。
この憲法は、わたしたちの国の歴史伝統文化に基づくわたしたちの国の価値観を踏まえ、そのなかにあって欧米列強と対等な国家として自立していくために制定された憲法です。
その前文には、次のように書かれています。
いつものように、ねず式で現代語訳してみます。
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朕は、皇室のご先祖の功績を継承して、万世一系の帝位を踏襲しています。
朕が親愛する臣民は、すなわち朕の祖宗が恵み、愛し、滋養した臣民です。
朕は、臣民が健康であり幸福であることを増進し、立派な徳と生まれながらの才能を発達させることを願い、また臣民が朕とともに国家の進運を図ることを望みます。
すでに明治14年10月12日に国会開設の勅諭を発していますが、ここに憲法を制定して、朕が率いる根本を示し、朕の後継ぎ、および臣民とその子孫たちが、未来永劫、守るべき道筋を明示します(永遠ニ循行スル所ヲ知ラシム)。
国家を統治する大権は、朕がこれを祖宗より受け継ぎ、また子孫へと伝えていくものです。
朕および朕の子孫は将来、この憲法の条文に従って政治を行うことを誤ってはなりません。
朕は我が臣民の権利および財産の安全を貴び重んじ、これを保護し、この憲法および法律の範囲内においてその享有を完全に確かなものとすることを宣言します。
帝国議会は明治23年をもって召集し、その帝国議会開会の時をもってこの憲法を有効ものとします。
将来、この憲法のある条文を改正する必要が出たときは、朕および朕の子孫はその改正を発議し、これを議会に提出して、議会はこの憲法に定められた要件にしたがってこれを議決するほか、朕の子孫および臣民は決してこれを掻き乱して変えようとすることがあってはなりません。
朕の朝廷に勤めている大臣たちは、朕のためにこの憲法を施行する責任を有し、朕の現在および将来の臣民はこの憲法に対し永遠に従順の義務を負わなければならなりません。
(原文)
朕祖宗ノ遺烈ヲ承ケ万世一系ノ帝位ヲ践ミ朕カ親愛スル所ノ臣民ハ即チ朕カ祖宗ノ恵撫慈養シタマヒシ所ノ臣民ナルヲ念ヒ其ノ康福ヲ増進シ其ノ懿徳良能ヲ発達セシメムコトヲ願ヒ又其ノ翼賛ニ依リ与ニ倶ニ国家ノ進運ヲ扶持セムコトヲ望ミ乃チ明治十四年十月十二日ノ詔命ヲ履践シ茲ニ大憲ヲ制定シ朕カ率由スル所ヲ示シ朕カ後嗣及臣民及臣民ノ子孫タル者ヲシテ永遠ニ循行スル所ヲ知ラシム
国家統治ノ大権ハ朕カ之ヲ祖宗ニ承ケテ之ヲ子孫ニ伝フル所ナリ朕及朕カ子孫ハ将来此ノ憲法ノ条章ニ循ヒ之ヲ行フコトヲ愆ラサルヘシ
朕ハ我カ臣民ノ権利及財産ノ安全ヲ貴重シ及之ヲ保護シ此ノ憲法及法律ノ範囲内ニ於テ其ノ享有ヲ完全ナラシムヘキコトヲ宣言ス
帝国議会ハ明治二十三年ヲ以テ之ヲ召集シ議会開会ノ時ヲ以テ此ノ憲法ヲシテ有効ナラシムルノ期トスヘシ
将来若此ノ憲法ノ或ル条章ヲ改定スルノ必要ナル時宜ヲ見ルニ至ラハ朕及朕カ継統ノ子孫ハ発議ノ権ヲ執リ之ヲ議会ニ付シ議会ハ此ノ憲法ニ定メタル要件ニ依リ之ヲ議決スルノ外朕カ子孫及臣民ハ敢テ之カ紛更ヲ試ミルコトヲ得サルヘシ
朕カ在廷ノ大臣ハ朕カ為ニ此ノ憲法ヲ施行スルノ責ニ任スヘク朕カ現在及将来ノ臣民ハ此ノ憲法ニ対シ永遠ニ従順ノ義務ヲ負フヘシ========
一読いただければわかりますが、この前文にあるのは、日本が万世一系の天皇の国であること、そして天皇が臣民の権利および財産の安全を貴び重んじ、これを保護し、この憲法および法律の範囲内においてその享有を完全に確かなものとすることを宣言している(朕ハ我カ臣民ノ権利及財産ノ安全ヲ貴重シ及之ヲ保護シ此ノ憲法及法律ノ範囲内ニ於テ其ノ享有ヲ完全ナラシムヘキコトヲ宣言ス)ということです。
このことは、表現は難しい表現がなされていますが、ひとことでいえば「君民一体」です。
「君民」というのは、「君と公民」の略です。
つまり、わたしたち国民ひとりひとりが、直接天皇の民であるということです。
そして、そのわが国における君民思想の最大の特徴が、その君が「政治権力を持たない」ということです。
世界中、どの国のどの王朝も、王は政治権力者であり、領主です。
ですからその王に支配された民衆は、王の私有民です。
私有民というのは、簡単にいえば私物です。
私物だから、殺そうが奪おうが、王の勝手です。
ところがわたしたちの国では、頂点におわす天皇は、政治権力者ではありません。
その政治権力者を親任するお立場です。
つまり天皇は、政治権力者よりも上位のお立場にあります。
わたしたちは、天皇の民であることによって、政治的権力者や、人の上に立つ人にとっての私有民や奴隷となることなく、また人の上に立つ人たちは、常に部下たちは天皇や親御さんから預かった人たちとなるという、世界に類例のないありがたい立場に、古代以来、一貫しておかれてきたのです。
これは究極の民主主義といえます。
なぜなら、民衆が政治権力者の私物にならないからです。
大日本帝国憲法の前文に示されている理念は、わたしたちの国が、古来から持ち続けていた天皇と公民の概念、そして君民一体の思想です。
先日も書きましたが、戦前の日本社会において、会社の社長や管理職者にとって、部下たちは上下関係による支配、被支配の関係ではありませんでした。
秩序としての上下はあります。
けれども、上に立つ者たちにとって、下の者たちは、ことごとく親御さんからの、そして陛下からのたいせつな預かりものであった、そこがいちばん大切なところです。
だからこそ、工場でも商店でも、社員を学校に通わせたり、社内に寺子屋のような教育施設を置いたりして、どこよりも立派な人を育成しようとしていました。
それは社員だからとか、単に会社のためにというだけでなく、もっと深いところ、つまり、ひとりひとりがたいせつな皇民なのだという社会的共通概念から生まれていたものです。
そしてこの君民一体こそが、日本に古来からある歴史伝統文化に基づいた無意識に共有する理念ないし価値観です。
大化の改新は、まさにそのために行われたことだし、これによって育った国風文化も、その後の武家社会も、まさにこの君民一体、民こそ主役という概念によってもたらされたものです。
また、明治維新は、まさに欧米列強の圧力の前に、君民が一体となって新しい国つくりをしようとして行われたものですし、大東亜戦争も、その君民一体の国を護持するために行なわれたものです。
そして戦後の高度成長も、そのエポックとしての東京オリンピックも、まさに君民一体となって大戦からの復興を目指して行なわれたものということができます。
ところがその後の世代〜それはつまりわたしたちの世代ですけれども〜は、その君民一体というわたしたちの国古来からの素晴らしい伝統的価値観をないがしろにし、むしろ個人主義にかぶれ、「自分さえ良ければ」というきわめて偏狭な価値観に取り憑かれてしまっています。
欧米が二千年かけてたどり着けなかった高みにいた日本が、戦後、欧米と同じ低いところに降りて来た。
そこまではよかったのだけれど、降りて来たときに使っていたハシゴがどこにあるのかわからなくなっている。
そんな状態なのかもしれません。
日本を取り戻す。
それはまさに、日本人としての価値観を取り戻すこと。
わたしはそのように思います。
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コメント
団塊の世代の後輩
2013/12/19 URL 編集
ねぼけ猫
一刻も早く、このような不快な物は無くしてしまいたいものです。
2013/12/18 URL 編集
パイク
大日本帝国憲法前文 初めて読みました かっこよすぎ♪ しびれるナッシー!! まあ こう思うのも無い物ねだりなんだよね~ つまり私はこう思うのです。 日本の歴史は今に至るまで真に天晴れだと 江戸 明治 大正 昭和 平成と、どの時代も日本に悔いは無し 頑張ってるよ 現代だって試行錯誤してより良い明日へと世界より一歩や二歩は先行ってる。 そして安倍政権が始まった。もうすぐ本当の日本が始まろうとしている ワクワクします。 もう流れは変えようがないし大丈夫だと思います。 新教科書には堂々と『大東亜戦争は白人支配からの解放戦線であり今ASEAN諸国の日本に対する揺るぎ無い信頼を以て大東亜共栄圏すらあと一歩で陽の目を観るに至る』書かれるだろうよ 特亞?そんなのほっとけ(笑)
2013/12/18 URL 編集
通りがけ
2013/12/18 URL 編集
ポッポ
それが、現在の日本の状況を作り上げたのです。
憲法を改正し、国土を守り、国民を守る国を作れるようにしないと、北朝鮮のように日本を侵略して、その国民を拉致する国が現れたとき、自国を守れないことになります。
また、日本の国籍法は中国の国防動員法をどう扱っているのか不明ですが、帰化要件を改正しない場合、愛国無罪をいつ発令されるか判りません。
2013/12/18 URL 編集
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2013/12/18 編集
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とても大きな"愛"を感じる大日本帝国憲法前文だと思いました。
ご紹介有難う御座います。
2013/12/18 URL 編集
名無し
涙でぼろぼろになってしまいました。
自分が生きているうちに大日本帝国憲法が復活
する事を願ってます。
2013/12/18 URL 編集
古希のネトウヨ
例えば、本日の大日本帝国憲法の前文も、ねずさんの翻訳なしにすらすら読めるとは言えないです。
戦後GHQの愚民化政策によって、漢字は簡略化され、字数制限され、仮名遣いまで変えられてしまったため、我々は国史の原典に当たることが難しくなってしまいました。
敵のことを知るために、或いは我が国の主張を解らせるために今や英語も必要だとは思います。
けれども、それ以上に今一度国語教育のやり直しが必要だと思います。
言葉を取り戻す。
はしごの一つではないでしょうか。
2013/12/18 URL 編集
bunkataisi
すなわち反日が命と頑張っている中国や韓国や北朝鮮を信頼して貴方の命を委ねなさいと言っているのが日本国憲法なのです。
日本を征服して日本人を奴隷にしたいと考えている悪意の近隣諸国にとって今の日本国憲法はとても都合が良い憲法です。
黄色いサルのゼロ戦の技術力の高さや統卒のとれた日本軍の強さを恐れたから、戦争では無くて、原爆を落としたり、主要都市を焼け野原にして数百万人の一般人を虐殺し恐怖に陥れる事しか勝つ方法が無かったのです。
仕返しが怖くてびくびくしていたのがGHQ(アメリカ)の本音でしょうが、二千七百年で培った国体はそんなに薄っぺらな物でありません。
”国体を反映した憲法改正”ができた時、初めて日本国の独立ができた事になるでしょう。
2013/12/18 URL 編集
ななつの海
つい最近、ねずさんのブログの存在を知り、日参しています。
毎日、目から鱗で勉強させていただいています。
もちろん、即効で本も買いました!(最初は置いていなかった本が、増刷のエントリがあった日には平積みで置いてありました!!)
会社で覗くこともあるのですが(今もですが・・・)、
喉の奥に込みあがって来る記事が多く、焦ることが多々あります
さて、少し前に始まったテレビ東京の番組
137億年の物語の聖徳太子の回で
大化の改新は乙巳の変と番組内で紹介?されていましたが、最近の教科書はそのように表記されているようです。
乙巳の変をまったく知らなかったのでWIKIなどで見てみましたが
乙巳の変と大化の改新を同位置にするのは違和感がありました
とは言え歴史音痴の私には少々難しい・・・
番組の内容を私が取り違えて見ていたのか・・・
教科書は確認していませんが、乙巳の変ということを紹介しているので、今では一般的になりつつあるのか?と思います。
そのことが問題なければ良いのですが
教科書で子供たちに教えている事が、おかしな事では将来に影響してしまうと気になります。
最近は一旦疑問を持つことを(民主党のお陰で)心がけ始めたので
今日のエントリで大化の改新が登場した事もあり
質問方々、コメントさせていただきました。
2013/12/18 URL 編集
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「権利」という言葉を好んで使う団体は往々として、自分達のことしか考えておらず、自分達の為に自国さえ破壊しようとします。特に、教職員の権利を謳う「日教祖」、女権(×人権)を謳う「フェニミスト」が代表格ですね。
2013/12/18 URL 編集
ひげ親父
2013/12/18 URL 編集
顕如
それによって育った人がさらに国を発展させてきました。
対してアメリカは優秀な人を外部から誘致する国です。
誘致する発想ですから、高給を示して人を釣ります。
でもこれは、他の国の優秀な人を奪うことになります。
困ったら外から兵隊でも経営者でも引っぱってくる。
日本は愚かにもこれが世界規範と錯覚して人を育てるのをやめました。
アメリカと同じことをしたらアメリカに負けるのが当たり前です。
アメリカに対抗しうるためにも、自前で人を育てなければなりません。
2013/12/18 URL 編集