「あやめ」と「しょうぶ」と「かきつばた」

ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!第二巻「和」と「結い」の心と対等意識
2014/04/12発売 ISBN: 978-4-434-18995-1 Cコード:C0021 本体価格:1350円+税 判型:四六 著者:小名木善行 出版社:彩雲出版 注文書はコチラをクリックしてください。
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尾形光琳「燕子花図」


昨日、典子女王殿下のご婚約内定のニュースが流れました。
お二方の末永いお幸せをお祈り申し上げます。

さて、上にある絵は、有名な尾形光琳の国宝「燕子花図(かきつばたず)」です。
この絵、どうして「燕子(かきつばた)」とわかるのでしょうか。

「絵のタイトルが、かきつばただから」、まあ、そうです。
けれど、実はこの絵は、確かになるほど、誰がどうみても、「かきつばた」なのです。

「いずれ文目(あやめ)か杜若(かきつばた)」などといって、どちらともつかない(見分けも付かない)代名詞のように言われている「あやめ、しょうぶ、かきつばた」ですが、実はこの3つの花、見分け方はとても簡単です。
そのヒケツは、花の根元にあります。



まず「あやめ」です。
「あやめ」は、漢字で書いたら「文目(あやめ)」です。
「あやめ」がどうして「文目」と書くかというと、その花の根元が、文字通り「あみ目模様」になっているからです。

あやめ(文目)の編み目模様
文目の編み目模様


よく、「文子」さんと書いて、「あやこ」さんと読む方がおいでになりますが、「文(ふみ)読む子」ではなくて、あえて「あやこ」と読む名を付けた親御さんは、あやめ(文目)のように可憐で清楚、美しく育ってもらいたいという親心であっのかもしれません。

アヤメもショウブも、どちらも漢字で「菖蒲」とも書いて、アヤメ、ショウブと読ませますので、これはとってもまぎらわしいです。
ショウブは「菖蒲」でも良いですが、アヤメは「文目」と書く方が、花を見分けるためにも都合が良いかもしれません。

ちなみに「いずれあやめか、かきつばた」という言葉ですが、これは実は源頼政(みなもとのよりまさ)の故事に由来します。

源頼政といえば、第76代近衛天皇(このえてんのう)のご治世のとき、都に出た鵺(ぬえ)と呼ばれる妖怪を退治したという逸話があります。
鵺(ぬえ)というのは、猿顔で、胴体は狸に似て、手足には虎の爪があり、尾は蛇のような姿をしているという恐ろしい妖怪です。
近衛天皇は、この妖怪にお悩みになられ、武勇の誉れ高い源頼政に、その退治を命じました。

源頼政、鵺退治の図
源頼政、鵺退治の図


源頼政は、鵺を見事討ち果たし、鳥羽院(第74代天皇、後に上皇)から、褒美をいただきます。
その褒美というのが、天下に名高い美女の「あやめ御前」だったのですが、このとき鳥羽院は美女二人に、あやめ御前と同じ服、同じ化粧をさせ、三人の美女を源頼政の前に出して、
「どれが本物のあやめ御前か、見事当てたら御前を譲ろう」と、こう申されたわけです。

ところが、三人ともに美しい。
困った源頼政は、そこで即興で歌を詠みます。それが、

 五月雨(さみだれ)に 沼の石垣水こえて
 いずれかあやめ 引きぞわづらふ


ひらたく言ったら「あまりに美しくて感情がたかぶり、どの姫があやめ御前かわからず病になってしまいそうですな」といった意味の即興歌ですが、鳥羽院はこの当意即妙の頼政にいたく感激され、あやめ御前を頼政に下賜されたのだそうです。
このときの「いずれかあやめ」の句が、後に転じて「いずれあやめか、かきつばた」になりました。

ちなみに「あやめ」は、背丈はだいたい60cm以下で、あやめ、しょうぶ、かきつばたの中では、花も背丈も、いちばん小柄です。
小柄でも、その美しさは群を抜く。
また花の根元の編み目模様も、女性の複雑な心をあらわしているかのような感じもします。


逆に「しょうぶ(菖蒲)」です。

こちらは背丈が80〜100cmあり、文目(あやめ)、菖蒲(しょうぶ)、杜若(かきつばた)の3種の中では一番大きな植物です。

見分け方のポイントは、やはり花の根元にあります。
菖蒲は、花の根元に、はっきりした黄色いマークが付いています。

しょうぶ(菖蒲)の黄色いマーク
しょうぶの黄色いマーク


「かきつばた」は、漢字では「杜若」または「燕子花」です。
背丈は60〜80cmと、文目と菖蒲の中間くらいで、見分け方のポイントは、やはり花の根元のマークです。
「かきつばた」のマークは、「白」です。

かきつばた(燕子花、杜若)の白いマーク
かきつばたの白いマーク


ということで、冒頭の尾形光琳の絵は、花の根元が白なので、「かきつばた」が正解となるわけです。

それにしても、四季折々の花が咲く日本って、良いですね♫



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コメント

あやめ

No title
 ねずさん、いつもありがとうございます
知らなかった、たくさんの事柄を教えていただき、
このブログのお陰で大学へ行ったよりも知識が増えました 

今回はステキな文学的なお話でした
アヤメとかきつばたの違いが分かればいいのですよね
それを細かいことを言って、詩的な気分を壊す人が
いますが、これが左向きの脳なのでしょうか?
これでは、人生を楽しめないでしょうねえ

-

No title
あやめ引く、というのは、旧暦の五月五日にあやめの根を引いて(掘って)来てその大きさや形を比べて勝ち負けをつけるという宮中の行事です。あやめの根は、沼底の泥の中で折れ曲がっているので引いたくらいでは取れませんから掘るというのが正しいでしょうね。
"ひきぞわずらう"のわずらう、は煩うで、引くのに苦労するという意味です。どちらがあやめか判断するのに苦労する、ということですね。

-

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ぶるっくりん

いずれのアヤメか
湿地を好まないアヤメ(アヤメ科アヤメ)を「沼の石垣水こえて」と読むだろうか? 湿地を好む花菖蒲(アヤメ科)は園芸品種なので平安時代にはまだない。万葉集の時代にはアヤメグサと呼ばれた菖蒲(サトイモ科)は水辺に生えるが、その花は漢字が示す通りに蒲の穂のような地味なもので美女の名前としてはいかがなものか――。

果たして頼政が詠んだアヤメはいずれのアヤメだったのか?

ポッポ

No title
典子女王殿下のご婚約内定、おめでとうございます。


26日から28日にスウェーデンで、日本と北朝鮮の政府間協議が行われました。
この中で、北朝鮮は経済制裁の解除が目的だと思いますが、日本にとっての目的は拉致問題だと思います。

北朝鮮は拉致の問題になりますと、戦前に北朝鮮は200万人の国民を日本から拉致されたといいますが、その場合には、今からでもこれに応じれば良いのです。韓国の李承晩は、朝鮮戦争後に自国から日本への脱走国民について引き取りを拒否しましたが、北朝鮮は返還して欲しいのですから、送還すれば良いと思います。

拉致問題は、日本が一方的な被害国です。武装侵略の結果、国民が拉致されたのです。
北朝鮮の交渉姿勢に惑わされることなく、対処していただきたいと思います。



集団自衛権について予算委員会で議論され、また、その一方で自民党と公明党の間で調整されています。

公明党の考え方は集団自衛権について、憲法解釈をなかば否定して憲法改正により対応したいようですが、それならば、憲法を改正する法整備を済むやかに実施できる方策について、速やかに行動しなければならないと思うのですが、そうではなく、うやむやにしたいという気も感じるのです。
もし、うやむやにしたいとの考え方があるのならば、与党にいる価値はないと思います。



予算委員会で日本維新の会の山田宏氏は、新たに親に売られた少女像の設置がされると言いました。話の途上、アジアの少女20万人が被害を受けたとの少女像の台座(?)の文を読みましたが、韓国の主張は韓国の少女20万人ではなかったでしょうか? 山田氏に文句を、言っているのではありません。
気がつけば被害者数が増えたり、韓国一国がアジア一帯に変えられ、捏造されているのです。その内、日本からの被害対象に朝鮮戦争やベトナムのライタイハンも含まれるのではないでしょうか。

また、今日の山田宏議員の質問に菅官房長官は、河野談話当時の証言者16人の中には亡くなっている人がおり、証言の検証が出来ないと回答していましたが、この証言を全て聞いた人から確認を取ることは可能だと思います。
そして、その全てを聞いた人(レクチャーもした可能性があります。)は、今も国会で参議院議員として活躍している福島瑞穂氏です。
福島瑞穂氏を国会で証言、参考人として必要なことを回答させる他、検証委員会にも出席させ、必要な事柄を回答させれば良いと思います。福島氏は現役の参議院議員ですから、日本国民の代表として協力すると思います。

この問題は、日本を国際社会で侮辱しているだけでなく、アメリカに住んでいる日本の子供達は、このために人種差別にあっているのです。
誇りある日本人を捏造によって、被害者にしてはいけないのです。これを見過ごすと、数十年後に必ず日本人が日本人を糾弾する、馬鹿げてことになルと思います。

No title
「2000年の時を経て・・」と 千家國麿さんは当たり前のように仰った。
こんな 途轍もないロマンを実話として語れる国は、この日本しかない。
これを機会に、出雲と皇室との関わりを神代に遡って知る人が増えてくることと思う。良いことだ。

私の妄想

第85代出雲国造に、女子が誕生すれば、悠仁親王殿下の妃となりやがて皇后となり、皇室の血統をもう一度濃いものにする。
そのような導きがあればよいと。

嫌韓=日本人の総意

激論!反日・嫌韓…ド~する?!日韓関係
朝まで生テレビ! 今回のテーマ
2014年5月30日(金)25:25~28:25
http://www.tv-asahi.co.jp/asanama/contents/theme/cur/

激論!反日・嫌韓…ド~する?!日韓関係

未だに開かれない日韓首脳会談 過去最悪とも言われる日韓関係
なぜこうなった?!日韓関係 韓国をド~理解すればいいのか?!韓国は何を望むのか?!
ド~する?!嫌韓と反日…問われる?!政治とメディア 日・韓はド~すべきか?!
 
今回の「朝まで生テレビ!」は、韓国から知日派論客をお招きし、
日韓両国の過去、現在、未来…について徹底討論!

パネリスト

武見敬三(自民党・参議院議員)
江田五月(民主党・参議院議員、党最高顧問)

趙世暎(東西大学特任教授、元韓国外交通商部東北アジア局長、韓国在住)
玄大松(国民大学日本学研究所教授、韓国在住)

金慶珠(東海大学准教授)
黒田勝弘(ジャーナリスト、産経新聞ソウル駐在特別記者)
下村満子(ジャーナリスト、元アジア女性基金理事)
武貞秀士(拓殖大学大学院特任教授、元延世大学教授)
竹田恒泰(作家)
堀潤(ジャーナリスト)
八木秀次(麗澤大学教授)

松本

獅子王
源頼政が鵺退治で賜ったのは、名刀・獅子王丸だけじゃなかったんですね。

剛力招来

ショウブ違い
今回、ここで取り上げられているショウブはハナショウブ(花菖蒲)じゃないでしょうか。端午の節句に沸かす菖蒲湯で使われるショウブはショウブ科(昔はサトイモ科)の植物で、今回登場する3種(アヤメ科)のものと、またさらに違います。

まつもと

更新ありがとうございます。
国会で岡田さんが、首相に対して日本人の国民の命を守る意識が無いんじゃないですか?と言われていましたが、それは、貴方と貴方の政党の事でしょ!と想ってしまった。あのね、実際、暴力で有無を言わさず利益を貪ろうとする国が近くに存在する以上、日本人の命と財産を守るのに、集団的自衛権を行使できるようにするのは、当たり前の事じゃないですか?。 岡田さんのお身内が他国の人間に暴行されたら、貴方は黙っているんですか?短気な岡田さんの事だから、黙っていないでしょ。 当たり前の常識を他者に及ぼす感覚を貴方や貴方の政党は無さすぎますよ。

beany

伊勢物語の東下りに、川が蜘蛛手になってる、たぶん沼沢地に至ったところで、カキツバタが咲いているという描写がありますね。
ショウブは尚武でもあり、蛇と菖蒲湯の民俗伝承が全国にありますが、
湯に入れるショウブと、今回のショウブ(ハナショウブ)は別物ですね。ハナショウブは水に浸かるところに生えますから。
ハナショウブは眼があまり良くないかた、目がわるくなったかたでも楽しめる花のひとつです。大きな花が草叢のすぐ上で、風にそよぐと舞うように見えるんです。

ひろし

高円宮家の典子さまと出雲大社の祢宜であられる千家さまのご婚約、心よりお祝い申し上げます。 お二人共、伊勢神宮、出雲大社にご縁のある方なので、天津神、国津神の和合の意味もあり、日本国にとっては誠に慶事だと拝察致しました。 おめでとう御座います。 どうぞ、末永く御幸せに、弥栄をお祈り申し上げます。

みるる

美しいお話を有難うございます
そのようないわれがあるのですね

花好きの母は葉の太さで見分けると言っていたので
花の根本はあまり見ていませんでした

-

園芸好き
あやめ、菖蒲、カキツバタ
のもう一つの見分け方。
あやめ 日向が好き、日陰が大嫌い。
菖蒲  湿り気が好き、特に花の時期は水を切らすと上手く咲かないので、その期間のみ根元に水を張る、かといって一年中水中はダメ。
カキツバタ 乾燥が兎に角ダメ、一年中根元に水がある状態で育てる。
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: nezu3344@gmail.com
電話:080-4358-3739
出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
《著書》
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!和と結いの心と対等意識』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!日本はなぜ戦ったのか』
『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』日本図書館協会推薦
『ねずさんと語る古事記 壱〜序文、創生の神々、伊耶那岐と伊耶那美』
『ねずさんと語る古事記・弐〜天照大御神と須佐之男命、八俣遠呂智、大国主神』
『誰も言わない ねずさんの世界一誇れる国 日本』
最新刊
『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』
『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』

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