麻のお話



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麻の着物1


以前、「大麻と国益について」という記事を書いたことがあるのですが、少し補足というか麻について書いてみたいと思います。

戦前まで、いわゆる麻でできた着物というのは、旅館の仲居さんをはじめ、普段着として、日本では広く用いられていました(冒頭の写真)。
浴衣などは、その多くが麻でできた着物でした。
なんといっても麻は、吸湿性吸汗性に優れ、木綿(もめん)よりも通風性もよく、乾きも早いので、とても着心地がよかったのです。

戦前、女性たちがよく身につけていたモンペ(下の写真)も、その生地は、たいてい麻でした。
また、下駄(げた)や草履(ぞうり)などの鼻緒(はなお)などにも、麻はよく用いられていました。
もんぺ姿


また、和紙は繊維が長く丈夫な紙ですが、実はこの和紙、いろいろな種類があるけれど、原料としても最も多く使われたのが、麻でできた紙です。
なんといっても和紙は、昔は「麻紙」とも呼ばれていました。
これまた紙の中でも、最も古い歴史のある紙です。

その麻の紙ですが、まず麻の繊維から、綺麗な着物が作られるわけです。
日本の着物はフリーサイズです。
ですからだいたい三代(自分、子、孫の代)まで使われます。
けれど、経年劣化はあるわけで、最後は継ぎはぎだらけのボロになってしまいます。
そのボロになっった着物は、ほぐして雑巾や、袋物などに使います。
これまた、何十年か使うと、ボロボロになります。
するとこんどは、麻布を細かく刻んで煮沸し、漉(す)いて、麻紙として使います。

この麻紙は、各種手紙や大福帳など書き付け用の紙として使われました。
また丈夫さを活かして、ふすま紙や、障子紙としても使われました。
ということはつまり、我が家のふすま紙は、曾祖父や、そのまた曾祖母の着ていた衣類が、そのまま壁紙になっているなんていうことが、ごく一般的にあったわけです。

その襖紙や障子が破れると、これまた細かく刻んで漉き直し、またまた紙として再生して利用しました。
そうした再生紙は、書道の練習用紙などに使いました。
その紙は、墨で黒くなりますが、これをまた捨てずに何度も水に溶かしては紙にしました。
紙は、だんだん黒ずんできますが、そうして灰色が濃くなった紙は、最後には、ちり紙にしました。

昔のぼっとん便所時代を覚えておいでの方は、トイレ専用のちり紙に、ちょっとザラザラした濃い灰色のものがあったのを覚えておいでの方もおいでかと思います。
まさにそれが、再生を何度も繰り返した後の、麻の紙だったわけです。

我が家の曾孫が、習字に使っている紙は、実は、ひいばあちゃんの時代の襖紙(ふすまがみ)で、その襖紙は、そのまたひいばあちゃんの母親が、花嫁衣装に着ていた婚礼衣装だった、なんてことが、日本の家庭では、普通にあったわけです。

そもそも麻と人間の歴史はとても古いものです。
紀元前1万年ほど昔のエジプトでも、麻は栽培され、麻の布が作られていました。
また、紀元前2000年(いまから約4千年前)のエジプト王の墓には、麻栽培についての壁画も描かれています。
エジプトといえばミイラが有名ですが、ミイラを包んでいた包帯は、麻布です。

日本では、福井県三方町にある鳥浜貝塚から、紀元前8000年頃の「麻縄」が発掘されています。
紀元前8000年というのは、いまから約1万年前です。
つまり、古代エジプトと同時期です。
その時期に、日本でも麻は、一般に使われていたのです。

1万年前といえば、縄文時代ですが、その「縄文」という名称は、土器に「縄目の模様」がついているという特徴から付けられています。
この模様は、麻縄でつけたものです。

その縄文式土器には、実は、土器の側面だけでなく、発掘されたすべての土器の底に、布によってついたと思われる繊維模様がついています。
これはおそらく、土器を作る際に、麻でできた布を下に敷いていたためと考えられています。
それだけ古い時代から、日本では「麻」や、麻で織った布や縄が使われていたのです。

ちなみに、鳥浜貝塚に限らず、いろいろな縄文時代や弥生時代の被服や紐(ひも)が出土しています。
その発掘された遺物は、ことごとく麻でできています。

繊維質を利用するという意味では、たとえば紐や縄などには、麻よりも、蔦(つた)や葛(かずら)などの蔓(つる)性植物の方が簡単に作れます、それらも結構丈夫です。
ところが、日本の古代遺跡からは、麻でできた布や縄は数多く発掘されていますが、蔦(つた)や葛(かずら)でできた縄や布は発見されていません。

どういうことかというと、理由があります。
蔦(つた)や葛(かずら)などのツル性植物から作った縄や布は、土中に埋めると、すぐに溶けてなくなってしまうのです。つまり腐蝕が早いのです。
これは、繭(まゆ)から作る絹糸や、綿花からつくる綿も同じです。
土に埋めたら、分解されて、すぐに消えてなくなってしまいます。

ところが麻は、なかなか溶けません。
だから1万年前の麻縄が、遺跡から発掘されているのです。
それだけ麻は、丈夫で長持ちなのです。

ですから、麻は、茎の繊維が衣類に使われるだけでなく、履物や、南京袋、あるいはいまなら鉄でできたチェーンのような丈夫さを要求されるところにも、活用されていました。
さらに、繊維をとったあとの茎からは、「おがら」と呼ばれる燃料がとれます。
この灰は、カイロ用やお盆のときの迎え火や送り火を焚くのにも用いられました。

実も、生薬の便秘薬などに用いられるました。
その実は、たぶん多くの皆様が、いまでも口にされています。
お蕎麦をいただくときに、わたしたちは七味唐辛子をちょっと麺つゆに入れますが、その七味唐辛子に入っている成分のひとつが、麻の実です。
そしてさらに、この実からは、油も採れるのです。
まさに麻は、その全部が、様々に工夫され、活用されてきたのです。

しかも麻は、めちゃくちゃ成長が早い植物です。
4ヶ月も経つと、高さが4メートルくらいになる。
まさに、汲めども尽きぬ井戸の水みたいなもので、大地の恵みそのもののだったわけです。

ですから戦前の日本では、米と同じくらい、日本中で作付けされ、戦前の小学校の教科書では、麻の栽培方法が、詳しく掲載されているほどだったのです。


さて、ここからが問題です。
冒頭で申し上げたエジプトの麻と日本の麻ですが、実は、その記述は、半分正しくて半分間違っています。
どういうことかというと、「麻」の定義です。

日本語では、ひとくくりに「麻」と呼んでいるのですが、英語には日本語の「麻」に相当する単語がないのです。
日本語でいう「麻」は、英語圏ではもっと細分化されていて、Ramie(ラミー)=「苧麻(ちょま)」、Linen(リネン)=「亜麻(あま)」、Jute(ジュート)=「黄麻(こうま)」、Hemp(ヘンプ)=「大麻」など、種類ごとに、異なる名前が付けられています。
そしてその種類は、なんと20種類もあります。
それぞれが、全然別な品種です。

たとえば、ラミーは、イラクサ科で、繊維の長さが25センチくらいの多年生植物です。
リネンは、アマ科で、繊維長3センチくらいの一年生植物。
ジュートは、シナノキ科で、繊維長3ミリくらいの一年生植物です。
まったく違うのです。

他にも、マニラ麻のことは英語でAbaca(アバカ)というけれど、これは芭蕉科で繊維長5ミリから1センチくらいで、多年生植物。
ヘネケン(Henequen=サイザル麻)は、石蒜科(セキサンカ)の多年生植物です。
つまり、種類も、科目も、生存年も、繊維の長さも、全然違うのです。

それがどうして日本では総括的に「麻」と呼ばれているかというと、もともと太古の昔から、日本には「Hemp(ヘンプ=大麻)」しかなかったのです。
ヘンプは、桑科の一年生植物で、繊維の長さは2センチくらいの一年草で、このヘンプのことを、日本では古来ずっと「麻」と呼んで来ました。

その日本に、ヘンプ以外の麻がやってきたのは、実は明治7年のことです。
このとき、ロシアに榎本武揚が公使として赴任していたのですが、そのロシアで栽培されていたリネン(亜麻)が、北海道開拓に役立つのではないかと、彼が、当時北海道開拓長官だった黒田清輝に、リネンの種を送ったのです。

その種を使って、まず札幌で、リネンの栽培が始まり、その後、フランスからリネンの紡績技術を学んで、明治17年に、リネン紡績株式会社が設立されました。
初めて繊維用植物としてのリネンを紹介したのは、明治維新の立役者の一人、榎本武楊。彼は明治七年(1874年)、公使として赴任していたロシアよりリネン(亜麻)の種子を日本に送り、当時の北海道開拓長官、黒田清輝が札幌の屯田兵に栽培させたとの史実が残されています。それが日本におけるリネン栽培の始まりでした。

これに目を付けたのが安田財閥の安田善次郎でした。
彼は帝国製麻株式会社をこしらえてリネンの栽培と普及に乗り出し、この会社がいまも東証一部上場となっている帝国繊維株式会社に至っています。
戦時中は、このリネンの栽培のために、北海道だけでも、約4万ヘクタールもの土地で、リネン栽培が行われていました。これが重要な軍事物資となっていました。
戦後は、その技術を活かして、リネンを利用した様々な布製品が作られるようになり、さらにラミーも導入され、一般には、それらすべてが「麻製品」として普及していったのです。


一方、日本に大昔からあるヘンプ(=大麻)は、多麻川(=多摩川/麻の多い川)や、麻草(=浅草/麻の生い茂っているところ)、麻布(麻がいっぱい茂っていて絨毯のようになっているところ)といった地名に象徴されるように、かつては日本中に、麻の原っぱがあり、また、専用の栽培所もたくさん設けられ、ごく身近な一般的な繊維材料として、たいへん多く用いられていました。

そういえば、神社の注連縄(しめなわ)も、いまでは、藁(ワラ)製の注連縄が用いられていますが、私などが子供のの頃は、注連縄といったら、そのほとんどが、麻でできているものでした。
麻と藁(わら)では、手にした時の感覚が、麻がちょっとトゲトゲ感があるのに対し、藁はスベスベ感がありますので、全然違うものでしたのでよく覚えています。

要するに、日本にはもともとヘンプ(麻)しかなかったところへ、明治以降に渡来ものとして、まずリネンが入って来て、次いでラミー、その後、大正時代くらいにマニラ麻やジュートなどが、入って来て、それらを総称して「麻」と呼んでいたのです。

何度でも繰り返しますが、もともと日本には、ヘンプしかなかったのです。
けれど渡来ものと、日本古来の麻では、やはり種類が違うし、布にしたときの触感も違います。

そこで、日本古来の「麻」を、他の「麻」と分ける意味で、昭和初期頃から、日本古来種の麻を、「大麻(おおあさ)」と呼ぶならわしになりました。
「おおあさ」は、音読みしたら、「大麻(たいま)」です。

ちなみに、ラミーについては、日本書紀に記載されている苧麻(ちょま)が、ラミーではないかと言われていますが、この多くは、輸入ものの布だったのではないかといわれています。

そういうわけで、日本では、もともとは「麻」といえば、「大麻」のことでしたた。
ところがその「大麻」が、いまでは、まるで麻薬のような危険な植物とされてしまっていることは、みなさまご存知の通りです。
なんといっても、大麻は、大麻取締法によって規制されているからです。

ちなみに、多くの人が、大麻は「麻薬取締法で規制されているものだ」と思っておいでのようです。
同じ「麻」という字が使われていますから、無理もないことです。
けれど麻薬は「麻薬及び向精神薬取締法(麻薬取締法)」、「覚せい剤は覚せい剤取締法」でそれぞれ規制されています。
大麻の規制は、「大麻取締法」です。
「麻薬」と「覚せい剤」と「大麻」は、それぞれ取締る法律が異なります。

この3つなかで、「麻薬」と「覚せい剤」の取締は、戦前から行われていたものです。
ところが「大麻取締法」は、昭和23(1948)年、つまり戦後にできた法律です。
どうして法律ができたかというと、GHQの強制でした。

その「大麻取締法」は、たいへん不思議な法律です。
なぜかというと、「麻薬取締法」や、「覚せい剤取締法」は、他の法律と同じように、第一条でそれぞれの法律の目的が明示されています。
当然です。麻薬なのですから。

ところが「大麻取締法」には、その肝心の目的の明示がないのです。

「麻薬取締法」の第一条です。
第一条(目的)この法律は、麻薬及び向精神薬の輸入、輸出、製造、製剤、譲渡し等について必要な取締りを行うとともに、麻薬中毒者について必要な医療を行う等の措置を講ずること等により、麻薬及び向精神薬の濫用による保健衛生上の危害を防止し、もつて公共の福祉の増進を図ることを目的とする。

「覚せい剤取締法」の第一条です。
第一条(この法律の目的)この法律は、覚せい剤の濫用による保健衛生上の危害を防止するため、覚せい剤及び覚せい剤原料の輸入、輸出、所持、製造、譲渡、譲受及び使用に関して必要な取締を行うことを目的とする。

「大麻取締法」は、
第一条  この法律で「大麻」とは、大麻草(カンナビス・サティバ・エル)及びその製品をいう。ただし、大麻草の成熟した茎及びその製品(樹脂を除く。)並びに大麻草の種子及びその製品を除く。
です。

取締のための法律というのは、第一条にその「目的」が明示されるものです。
どうして「大麻取締法」には、その明示がないのでしょうか。
目的のない取締などというのは、それ自体、あり得ないことです。

大麻取締法の第二条、第三条には、大麻は研究目的で都道府県知事の免許を受けた者でなければ、一切の栽培も所持も、譲渡もできない、研究目的以外には、一切、使用してはならない、ということが、目的が明確でないまま、定められています。

実は、これには米国の石油資本の影響があります。
麻(ヘンプ)は、荒れ地でもすくすく育つし、収穫高も多い。
繊維製品や紙製品としてきわめて歴史が古く、需要も多い。
その麻の栽培や収穫を規制すれば、石油から作られる化学繊維が爆発的に売れる。
そうすれば石油資本は、巨万の富を築きあげることができる。

そのために、麻=大麻=麻薬というイメージを作り上げ、麻を「麻薬(=源字は、魔薬)」として取り締まりの対象にまでして、規制してしまったのです。

つまり、私達現代日本人が、有害植物、犯罪植物と信じて疑わない「大麻(=ヘンプ=麻)」は、実はたいへんに身近な、生活必需品だったものを、石油資本が私的な利益のために、GHQを通じて強引に「魔薬」としてまったわけです。
そして日本に限らず世界中で、ヘンプは、農業麻栽培や、産業が破壊され、それと同時に麻を利用した文化まで否定されてしまったのです。

密教系の仏教では、護摩焚供養があります。
これは麻の茎を燃やす供養です。

お相撲では、土俵のお清めに、麻の茎の束を燃やして出る煙で、土俵をいぶして、お清めします。
なぜ麻を使うかというと、麻を燃やして出るときの煙には、鎮咳作用があって、煙を吸ってもゲボゲボならないからです。
しかも煙でいぶすことで、たとえば相撲なら、土俵の上にいる小虫や害虫を追い払うことができます。
つまり、ちゃんと意味があるのです。

このとき燃やして出る麻の煙を吸うと、大麻反応が出ます。
当然です。ゲボゲボ咽(む)せない麻の煙を吸っているからです。

以前、お相撲さんから大麻反応が出たといって大騒ぎになったことがありましたが、繰り返しますが土俵は大麻の煙で清めるのです。
その煙を吸ったお相撲さんを検査すれば、大麻反応は(あたりまのことですが)出ます。
それがなぜ、あのような大騒ぎになったのか。
相撲協会内で在日コリアンが権力を取ろうとしてマスコミを動員して騒ぎ立てただけのことです。
ひどい話です。

個人的に大麻の吸引(マリファナ)をしようとかいう思いはまったくありません。
ただ、麻が、ほんとうに不適切で危険な、取り締まらなければならないほどの危ないシロモノなのかは、文化保持のために、再考する必要があると思っています。

そもそも麻は、先に述べた通り、生育期間が木と比べて非常に早くて、半年程度で収穫可能です。
紙も採れるし、油も採れる。
麻からプラスチックも作れます。

石油でつくるプラスチックは、土に分解しないし、燃やせば大量のダイオキシンを発生させるけれど、麻の茎に含まれているセルロースを原料として作られる麻プラスチックは、自然に土に分解するだけでなく、有毒物質も発生させません。
燃やしても有害物質が出ません。

また、麻の実は、消化吸収に優れた良質なタンパク源と8種類の必須脂肪酸が含まれていて、必須脂肪酸のリノール酸とアルファーリノレイ酸が3対1という理想的な割合で含まれていて、きわめて健康に良いし、麻でできた衣類は、まさに速乾吸汗品です。
そして古着は、ほぐして砕けば紙になり、麻紙は、なんどでも再生可能な究極のエコ用紙です。


米国国は、自国の国益のために、他国の法にさえ介入し、麻を天敵、取締の対象としました。
よその国の法律を変えてまでも、自国の国益を得ようとする。
アメリカに限らず、個人主義の国というのは、そういうものです。

親米、反米、新中、反中、いろいろな言葉がありますが、こういう議論自体が、実はまるで意味のないことといえます。
支那にしても米国にしても、他の国々にしても、どこの国も自国の国益を第一としか考えないし、行動しないというだけのことだからです。
自国の文化や自国の利益よりも、周辺諸国や外国の「公正や信義に信頼し」などと呆けたことを言っているのは、戦後日本くらいなものだ、ということです。

麻は、戦後のGHQと、それを背後から支える米国石油資本によって、麻薬とされ、エコロジーで環境問題さえひき起さず、夏涼しくて、冬温かい麻製品の多くを私達は失いました。
ちなみに、日本古来種の麻を使って、その麻を化学薬品を使って精製することなく(麻の繊維はデコボコしているのですが、工業化のために繊維のデコボコを化学薬品で整える)、そのままの麻の繊維を活かした、昔ながらの本麻のタオルやショール、財布などの小物を扱っている会社があります。

実は、ウチの妻がひどい肩凝り症なのですが、「騙されたと思ってこの本麻のタオルを使ってみてくれといわれ」と言われて、その会社のタオルを、家にいるとき肩にかけるようにしたのですが、すると不思議なことに、そのタオルを肩にかけた瞬間から、肩のあたりがホカホカしてきて、一週間で肩凝りの症状が見事に緩和されました。
自然の植物がもつエネルギーなのかどうかわかりませんが、実に不思議なことです。

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わたしたちは、麻という、夏涼しくて冬温かい繊維製品を失いました。
そして現代人は、肩凝りに悩まされ、暑い夏を乗り切るためには、石油を炊いた電力でエアコンをつけ、そのエアコンの放射熱で、巷はさらに暑くベトベトした気象となり、一方では紙パルプを得るために、森林を広域で破壊し、石油製品廃棄物は新たにダイオキシンの産業廃棄物問題をひき起し、石油を燃やした炎はCO2問題をひきおこしています。

そしてエアコンの放射熱とアスファルトを炎天下に晒された都会では、夏になると上空に冷たい空気が来ることで極端に大きな積乱雲を発生させ、昔なら考えられなかったようなどしゃ降りの雨(ゲリラ豪雨)を発生させています。

戦後生まれの私達は、子供の頃から、「古くからある常識は疑ってかかれ」と教わってきました。
そして古くからあるしきたりや、常識を否定し、変えることが、新たな時代を築き、新たな文化を育てると信じて、戦後の数十年を過ごしてきました。
けれど、いま、振り返ってみるに、私達が戦後「常識」として信じ込んでいたものこそ、単に「信じ込まされていた虚像」にすぎなかったのではないかとさえ感じます。

私達は、戦後新たに「常識」となったすべてを、もう一度見直し、温故知新、古きをたずねて、新しきを知り、古くて良いもの、いまの方がよいものを組み合わせて、よりよい未来を子供たちに残して行く、そういう責任があるのだと思います。
どこかの誰かの金儲けのために、刑罰規定まで加えられて国家ぐるみで騙される。
そういうことは、徐々にでもいいから、正道に戻していきたいものだと思います。

そうそう。そういえば「政治」の「政」は、正しいに、動詞を示す記号の「攴」が加えられてできている漢字です。
ただし事を行なうのが「政」なのです。

麻についても、わたしたちは見直すべきときにきているのではないでしょうか。


※この記事は2008年10月の記事をリニューアルしたものです。
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コメント

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No title
小生が小学生の頃、柿の木のある所にその麻が生えていましたね。
そして、次第になくなりましたね。
生業が農業でしたから、いろんな用途に使われたのでしょうか。
今となっては分かりません。

しおり

No title
もう1つ、GHQが大麻を禁じた理由があります。
麻は、いちばんご神気の寄りやすいものなんだそうです。
経済的な理由のほかに、日本人の精神性の高さを日本神道によるものと恐れたアメリカは、それを壊そうとしました。
参考→http://blog.goo.ne.jp/isehakusandou/e/70a32d27adecada2a392fed3e30015db

大和守祥易

No title
 その昔、昭和40年代頃までは、うちの近所でも細々と麻を作っていました。長~い麻の茎をあちこちで天日干ししていたようです。ただし、雨に当たるとカビが生え、商品価値がなくなるため、空模様が怪しくなったら大急ぎで取り込む必要がありました。また、繊維を取るときは、水に漬けて発酵させる必要があったため、ニオイも大変だったとのことです。
 麻を作る家は、みな働き者だったとの話でした。
 麻栽培と繊維を取る作業の機械化を、どこかでやっていませんかねぇ。

-

No title
この麻の事については随分前から言われていた事で、私も知っていた。
問題なのは、誰も聞く耳を持たなかったと言う事だと思う。
小名木さんが、この事を言ってくれたのは大変良い事だ。
何故良いのかと言うと、大変人気もあり、実力もあるからこそ聞く人が多いからだ。
聞いてくれる人を多く持っている人が語ってくれないと、聞いてくれる人がいないんだと言う事実。
いくら正論や事実をかましたところで、誰も聞いてはくれない。
つまり、ほとんどの人が、事実に行きつく以前に聞く耳を持っていないのが現実と言うのも悲しい事。
しかし、ちょっとでも気になっている人が言うと、聞く耳を持つと言うのも現実。
そこで初めて事実を知る人も多いのだから、小名木さんの役割というものは、結構重大なものがあると思う。

歴史の真実

大麻の真実
くすのきのこ さん
残念ながら貴方は「GHQ」による「洗脳」と、公職追放後の教育界の後釜に座った“在日”組織「日教組」による「歪んだ戦後教育」、そして“在日”に乗っ取られ「反日マスゴミ」と化した「歪んだ戦後報道」のせいで、未だに「根本的な誤解」をしておられるようです。
是非、下記記事も読み下さい。
【大麻の真実】
http://obatasensei.sakura.ne.jp/taimanoshinjitsu.html

日本について勉強中

No title
ヘンプの枕カバーと靴下を購入し使ってみましたが、綿に比べて臭わないです。消臭効果というより殺菌効果(菌の繁殖を抑える効果)が格段に高いのだと思います。ヘンプが優秀な素材だと分かったのですが、残念なのはヘンプの原産国は当然外国(中国、イタリア、フランスあたり)であることです。もしも再び日本で大麻が広く栽培され、日本産ヘンプで日本の職人が作った服(つまり純粋に日本で生まれた服)を着ることが出来るようになったら素晴らしいと思います。夢のような話ですが、民間産業として成立させるのは現状では不可能ですから、国の予算を投じて少しでも実験でもよいので取り組んでほしいです。地方創生の取り組みとして地元国会議員と組んで名乗りを上げる自治体が出てきてほしいです。

one

No title
衣類からチリ紙まで。何世代にもわたって、大麻は使われてきたのですね。
私、毎朝麻の実を一握り分ずつベリーやアーモンド、クコの実などと混ぜて、食べています。残念ながら国産ではありません。
麻は、燃料や、建築の断熱効果としても、魅力的だと思います。
CBDオイルは、スピード、効果の大きさ、治癒率いずれも優れていると言いますから、驚きです。
大麻解禁は世界的な流れでありますので、我が国も、美しい風景を早く取り戻してほしいものであります。

くすのきのこ

No title
こんにちは。状況がよくないと思いませんか?
今、この国にはチャイナ人が大量に入り込んでいます。国内に入国した数よ
り出国の人数が少ないのです。田舎の農園の作物も盗られたりしているのが
現状です。大麻の畑ができたらどうなるか?当然、かなり監視をしても盗ま
れ、マリファナとして出回るという予想がつきます。そして、日本の国は先
進国では一番農家への補償金が少ないのです。お金が無いから設備投資がで
きませんし、現在法整備もできていません。監視設備も人員も手薄になるの
は明らかではありませんか?おまけにTPPです。メキシコーアメリカ版
TPPで何が起きたか?マトモな農家は苦しくなり潰れてしまい、カネのた
めに麻薬栽培に走るしかなく、結果メキシコはマフィアの跋扈する国となり
中毒患者による悲惨な殺害事件も多い。現在は武装マフィアにより警察がヤ
られ、政治家の五体ぶち切られ路上放置もおきています。アメリカは国境警
備隊を強化しましたが、このエキスパート達をマフィアがカネで釣り自分達
の仲間にしてしまう。マフィア同士の諍いも酷い。こんなリスクをはらむの
が麻薬栽培です。日本人は関与しない?でもチャイナやハントウから人間ド
ンドン入り込んでいる。彼らがマフィアになるでしょう。戦後と同じです。
巻き込まれるのは日本人で、社会不安が増すリスクは当然高いでしょう。そ
して、アメリカのアグリビジネスの悪どさは、農薬を使わねばできない遺伝
子組み換え作物を売り込む事です。土壌が死にますから、収量は3年で落ち
るが、契約に制約され毎年種と農薬を購入しなければならない。TPPの
ISD条約による縛りは、日本の法律より強くなり得るのですよ。内政干渉
がおきるのです。インドの綿花農家の自殺は多いのはこれが原因です。
え?そんな事おきない?でも農地法の改悪とTPPの縛りで、農地が外資に
盗られたら当然やとわれ農民による土壌破壊が起きるのが予測できるのです。
雇われて日本の農地を破壊していく。食料自給問題に繋がりませんか?農地
は回復するのに数年必要ですよ。日本の農林省は、有事の際は芋をつくり対
処するという・・まるで戦中と同じ?杜撰すぎませんか?国防問題なのに。
元々は小麦の実りが豊かだった、小麦のふる里であったアフガニスタンで何
が起きているか?アメリカとの騒動、干ばつ、農民の仕方のない離農の結果、
現地固有の小麦の種が失われてしまいました。アメリカが送ってきた種では
土地に合わず収穫にならない。そこでケシ栽培、大麻栽培が始まり、アルカ
イダもここに絡んでいます。鉢で大麻栽培がなされ、街路樹のように並べら
れている写真もあります。結果、死亡原因トップは麻薬中毒。子供がやられ
るのですよ。国の未来を担うはずの子供が。一方、御存知と思いますが日本
のNPO法人ペシャワールの会の支援で中村哲医師が、マルワリード用水路
を現地の人々と7年かかって造りあげ、65万人が帰農し小麦や米や野菜を
生産。この用水路は江戸時代の技術を使い、現地の人々がローテクで修復で
きるように造られました。そして半世紀前1955年に木原均博士がアフガ
ニスタンから持ち帰り保存されていた小麦の種を用いて、2011年から坂
智広教授が、アフガニスタンの乾燥した土にあった小麦の品種改良研究へと
動き出し、現地で農場試験場が活動し始めています。やっと・・。
麻薬栽培に繋がる道は危ない。かつて統治時代の台湾。アヘン漬けの人々に
対処するのにどれだけ時間をかけて努力しなければならなかったか。また戦
後のヒロポン薬害でどれだけ規制が必要がったか。この歴史を繰り返さない
為には、便利だからという理由で、伝統だからという理由で麻薬栽培に手を
だすお話にはうなずく事はできかねます。

にっぽんじん

不正企業は追放せよ
日本の大手建築会社がやってはいけない不正行為を行っています。ドイツのVWの不正とは異なり、生命に関わる不正を行ったことは許されないことです。データを改竄し、基準に不合格な材料を使用したり、マンションの基礎杭を手抜きする行為は絶対許してはならないと思います。

この問題は1企業の問題だけではなく、日本の建築業界の信用に関わる重大問題です。不正を行った企業は「ご迷惑をおかけしました。再発防止に努めます」で済ませるような問題でないことが分かっているのでしょうか。

誇りある日本人ならやらない行為です。誰がやったのか明らかにし、日本の信用を落としたことを国民に謝罪すべきです。命にかかわる様な不正をする企業は業界から追放すべきです。

真麻

紵(カラムシ)
アパレルの世界だと、家庭用品品質表示法の定めによってリネン(亜麻)とラミー(苧麻)製品は「麻」と表示しなければならず、ヘンプ(大麻)から作られた製品は「指定外繊維」と表記するよう定められています。これも捻じれています。

古い文献に細紵(さいちょ)や麻苧(あさお)と記されているのはラミー(苧麻)のことだそうで、編んだものは上布、縮、晒布などと呼ばれ、織物としての麻(ヘンプ製)とは区別され、高級品の扱いだったようです。ラミーはヘンプに比べて成長が遅く、栽培が難しいので、希少価値もあったのでしょう。

『魏志倭人伝』には倭人は紵麻(ちょま)と絹織物を作っているとの記述があるそうです。

junn

No title
http://blog.livedoor.jp/acablo-nakagawayatsuhiro/archives/33452429.html北朝鮮拉致被害者五名、日本に帰国(10/15)

http://blog.livedoor.jp/acablo-nakagawayatsuhiro/archives/33472917.html尾崎秀実をスパイ容疑で逮捕(10/15)

ススベ

No title
仰る通りで我が国に根差す麻の文化、大切にして欲しいです。誤解も解けて欲しいです。

-

更新ありがとうございます。
戦後に麻が規制されてのは石油精製品で暴利を得たいアメリカの意向との事成る程と想いました。けれどそれだけでないと想います。
伊勢の神札は神宮大麻っていいます。古来より麻は神官が祓いに使う幣や神様がお寄りになるヨリシロとしても使われていました。
日本兵の異常な強さに恐れを抱いたアメリカはどうも、日本兵や日本人の精神の強さは神社で使われている麻に原因があるのではないかと気づいて、麻薬扱いにして規制したと聞いた事があります。勿論麻薬として使う日本人など殆どいないと想いますので、麻で作った紙や服、衣料品など増やして使うようにすべきだと想います。
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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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