ピサロの暴虐

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20160212 アタワルパ王


インカ文明は、約7500年の歴史を持つと言われる南アメリカのペルーのあたりにあった一大文明です。
最盛期には、80の民族と1600万人の人口をかかえる大帝国であったといわれています。
カミソリの刃も通さないほど精巧に重ねられた巨大な石の建造物や、黄金の仮面、水晶のドクロ、土器や織物、
謎の高原都市などをイメージされる方も多いかと思います。

ところが、それだけの文明が、いまでは歴史伝統文化はおろか、言語さえも失われ、遺跡もただ「謎」ばかりとなっています。
紀元前7500年といえば、日本では鹿児島沖でカルデラ大爆発が起こり、遠洋漁業が始まった頃です。

ちなみにそのインカの特徴なのですが、男性の身長が平均1m57cm、女性が1m45cmくらいで全体に背が低いモンゴロイドで、DNAは日本の縄文人の人骨のDNAにもっとも近く、また日本の縄文時代の遺跡と同様、なぜか遺跡から武器が出土しないという特徴があります。
また、太陽を崇拝し、灌漑による農耕技術を持っていたとされています。

インカの遺跡は神殿、民家、要塞、道路などが、きわめてすぐれた技術によって建設されています。
おもしろいのが石造りの幹線道路で、北部のキトからチリ中部のタルカまで、5230kmにも達する石の道路が建設されています。
しかもこの道路、6キロごとにトポと呼ばれる里程があり、約18km毎にタンボと呼ばれる宿駅が設置されています。まるで高速道路のパーキングエリアと、サービスエリアみたいです。


さらにチャスキと呼ばれる飛脚が約9km毎に設置されていて、タンボ間のリレー方式で、1日になんと約240kmの情報伝達能力を持っていたのことが明らかにされています。
武器の出土がない状況からすると、こうした情報通信幹線は、軍事用というよりむしろ民生用に用いられていた可能性の方が高く、もしこれを民間人たちが普通に活用していたとするならば、その社会はものすごく民主的社会だったのかもしれないとも言われているのだそうです。

ところがインカは、それだけ発達した交通網と文化を持っていたことによって、帝国も文明も滅んでしまいました。
どういうことかというと、スペインの掠奪者、フランシスコ・ピザロの一行がやってきたのです。

ピザロは、現在のペルーの首都、リマ市を建造した英雄と称えられています。
けれど、殺戮と略奪の限りを尽くし、歴史あるインカ文明を完膚なまでに滅ぼし、いまやその片鱗さえもうかがい知ることができない状態にまでしてしまった大悪党でもあります。

フランシスコ・ピザロは、スペインのエスロラマドゥラ地方で私生児として誕生、母親は売春婦だったといいます。
生まれるとすぐに町の教会の前に捨てられ、豚小屋で雌豚から乳をもらって育ちました。
成長して豚飼いを生業としたけれど、やがて新大陸に幸運を求める一旗組に身を投じています。
南米に渡ってきたのは1531年、ピザロ39歳のときです。

アタワルパ王を追って南進したピザロは、翌1532年にカハマルカでアダワルパ王と会見し、その場で彼を生け捕りにしています。
絵はそのときの模様です。

アタワルパ王を逮捕したピザロは、インカ帝国に身代金を要求し、巨額の金銀を受け取りまました。
ところがこれに味をしめたピザロは、アタワルパ王をまる裸にして辱めた挙句、最後には殺害しています。
絵には、そんな謁見の際のピザロの得意満面の表情と、そんな極悪人の前に引き立てられながらなお、その矜持を失わずにたったひとりで抗議をするアダワルパ王の苦悶の表情が描かれています。

そしてピザロはインカで殺戮と破壊、強奪と強姦を繰り返し、ついにはインカ帝国の首都クスコを廃墟にし、さらに財宝を持ち帰ったピザロに刺激を受けたスペインの荒れくれ者たちがのインカに向かい、各所で略奪を繰り返しました。
その結果、いまインディオの純血種はいません。
全員がスペイン人のDNAを持っています。

はじめにやってきたピザロの一行は、わずか180名です。
しかしその180名は、結果としてインカの大帝国を滅ぼし、その文明の痕跡さえも完膚なきまでに消し去っています。
頭数が少ないから心配ないなどということはないのです。
キチガイは少人数でも文明文化を滅ぼす、その証拠がインカにあります。

武器を持たない文化は、国内で対立が生まれたときに解決手法として武器に物を言わせない分、発達した内政用の統治システムを持ちます。
それは人々に平和と安定をもたらし、きわめて高い道徳心を育成します。
これはとても良いことです。

しかし、そうしたすぐれた統治システムも、歴史も伝統も文化も、道徳観を持たない武器を持った暴力の前には、実はまったく無力となります。
国内統治には、武器など必要のない政治が必要ですが、さりとて軍事力を持たなければ、国も文明も文化も滅ぼされるのです。

広島と長崎に原爆という人類史上未曾有の暴力が振るわれたのは、そのときの日本がすでに反撃能力を失っていたとみなされたからです。
現在でも世界には、話し合いやだけで平和的に物事を解決できるだけの高度な国際統治システムはありません。
ということは、弱いとみなされれば、インカや北米インデアンのように、蹂躙される危険が大であるということです。

世界に正義を実現できるのは、話し合いだけでなく、武力が背景にあるときだけです。
弱虫は、どんなに正しい理屈を垂れても馬鹿にされ、蹂躙されます。
そしていまの日本は、あきらかに支那や朝鮮に馬鹿にされ、蹂躙されています。

この日本の現状を救い、本来の日本の歴史、伝統、文化を取り戻すためには、私たち自身が日本をしっかりと学ぶだけでなく、日本の軍事力の増強が、実は不可欠の要素なのです。


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コメント

takechiyo1949

専守防衛だけでは(汗)
「専守防衛」は、要するに「本土決戦だけ」ってことですよね。
攻撃を予知しても、敵の拠点を先に叩くことは出来ません。
世界地図を眺めています。
我國は細くて長いです。
列島のあちこちを同時に攻撃されたら…防ぐ手は無いでしょう。
しかも敵は自衛隊よりも射程の長い恐るべき兵器を沢山持っています。
『米国との安保条約があるよ』と仰る方がいますが、米国は米国の意思でしか動かない國ですから、頼るとしたら偵察衛星などに依る米国の情報収集能力だけだろうと思います。

『正義を実現できるのは、話し合いだけでなく、武力が背景にあるときだけ』
ねずさんが仰る通りです。
何としても独自の軍事力を増強しなければ、我國が生き延びることは不可能だろうと思っています。
平和はボサっとしていては維持出来ません。

やまとどくだみ

No title
「百年兵を養う」意義は、国の存続を担保することですね。
創設以来、護憲だと卑しめられ冷遇されてきた自衛隊諸士の忍耐と献身に改めて感謝の念を抱きます。
ありがとうございます、これからもよろしくお願い申し上げます。
私共一般国民にできることは、専守防衛の戒めを解き放ち、国際基準の軍に改正することだと考えます。
「地獄への道は善意で舗装されている」といいます。
人道人権を声高に喚く欧州を他山の石とし、わが日本はあらゆる事態に備えよ常に、を旨といたしましょう。

くすのきのこ

No title
こんにちは。こういう話も・・
インカ帝国側にも揺らぎがありました。皇帝ワイナパックの病死の後、クス
コの兄ワスカルと、キトの弟アタワルパの間に6年ほどの争いがあったので
す。キト派がワスカルに勝利した所にピサロ登場し、処刑実行。この後もク
スコ派とキト派の争いに便乗し、インカ帝国を崩壊させていきました。スペ
インに対するインカ反乱軍が抵抗を起こしたものの、最期の皇帝トパック・
アマルの処刑により求心性を失い終焉へ。変化の兆しはあったのです。酷な
ようですが、もう少し早く内戦が終結し、かつ人々が軍事へと適応できてい
たら、完全に征服される事はなかったかもしれません。そのためには熾烈な
故に短期間で終わる戦闘が必要であったでしょう。武装が常となっており、
皇帝の死くらいでは揺るがない人心が培われたかもしれません。スペイン側
に内戦を利用される愚へとずるずる這い入ったのは、2人の統治者を失った
後の後継者達に責の一端があると思います。外来勢力に対するガードが甘す
ぎた。インカ帝国は、周辺諸国を次々に征服し広がって形成されていました。
青銅製の戦斧、投石器、ランス、投槍、弓矢などの武器などで武装していた
そうです。しかし、スペイン側の銃と天然痘と戦略には敵わなかった。
つまり広大な自国に安心したあまり、外来勢力の情報を集めて知る努力を怠っ
た。内戦終結への努力も足りなかった。これらは、インカ帝国拡張期であれ
ば当然行われたのではないかと思われます。なぜなら拡張期の皇帝パチャク
テクは工作員を潜入させた上で、その地の指導者に書簡により帝国への加入
と、その際の特別待遇の保証を提示し、多くは平和裏の解決を行った・・と
されていますww・・実力を示す戦闘は必ず行われていたでしょうね。元々
温和な民族集団であったろうとは思いますが。
おやおや・・情報戦を怠ってはいけませんね。情報を統括し利用する機関が
うまく働いているとは言えないであろう現在の日本・・あぶないな~。


ポッポ

No title
どれだけ多くの人格者がいても、
どれだけ優れた指導者がいても、
世界に比類のない、民度の高い国で会っても

少数の無法者によって、国は崩壊し、国民は滅亡する。

そのために、優れた武器を開発し、訓練によって自在に操り、国民は国を守るとの気概を持たなければならないでしょう。

日本の近くには沢山の侵略国があって、国民を拉致し、離党を武力占領し、他国を侵奪した国が日本を狙っています。

野党は国を守る最低限にも満たない法律を、戦争法案などと呼ぶことで国民を欺いています。

一国民としてはとりあえず、騙されないことに注意して、日々を過ごすことにします。

-

No title
訂正です。
来た朝鮮×
北朝鮮です。

-

No title
花田良春様へ。
私も日本を憂う一人のおばさんです。
一日遅れですが、お誕生日おめでとうございます。

今の若い方のようにチャット?とかライン?とか、要は機械音痴なおばさんなのでこの場をお借りしました。

2月14日といえば、挺進連隊(ていしんれんたい)通称、陸軍落下傘部隊がスマトラ島パレンバンへの降下作戦の初陣を果した日ですね。

これから三寒四温がしばらく続きます。
御身体御自愛くださいませ。

追記
ねず様この場をお借りしました。
有り難う御座いました。

-

No title
仰る通りです。

それに私が一番気になったは、
>頭数が少ないから心配ないなどということはないのです。
キチガイは少人数でも文明文化を滅ぼす、その証拠がインカにあります<

今の日本の現実を突きつけられている、その様に思いました。
何故かというと、日本に巣食う反日をみても解ります。
今の時代武器などいらないのです、来た朝鮮のように武器をぶっ放してくれたら一目でそれと解るのですが、武器よりも何よりも、今日の日本にとって一番脅威なのが、知らず知らずにもっともらしい事を言って情報操作され、気が付いた時には「あれ?ここはどこの国?」このようになってしまう事です。

勿論、「備えあれば憂いなし」
世界と対等にお付き合いする上で必要なものは必要なのです。
インカの歴史が教えてくれています、心して学ばなければいけませんね。

花田良春

No title
いつも、有難うございます。
まことに、時宜を得た、ご意見です。
我々日本人も、いい加減に、目覚めなければいけません。
生存か、死か。そのいずれも、我々の手のひらの上にあります。
いつまでもマスコミに踊らされるのではなく、自分の意見を
持ちましょう。そのために必要なことは、読書と愛国心です。
〔国を憂う一老人:昨日のヴァレンタインデイで82歳になりました)

-

ねずさんの仰る通りです。日本は古来より尚武の国です。それは侵略する為の武ではなく、国家国民を守る為の武です。日本は最強精鋭の国防軍を
持たなければなりません。
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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: nezu3344@gmail.com
電話:080-4358-3739
出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
《著書》
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!和と結いの心と対等意識』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!日本はなぜ戦ったのか』
『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』日本図書館協会推薦
『ねずさんと語る古事記 壱〜序文、創生の神々、伊耶那岐と伊耶那美』
『ねずさんと語る古事記・弐〜天照大御神と須佐之男命、八俣遠呂智、大国主神』
『誰も言わない ねずさんの世界一誇れる国 日本』
最新刊
『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』
『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』

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