ルーズベルトニ与フル書



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20170306 市丸利之助
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昨日に引き続き、硫黄島で散華された市丸利之助(いちまるりのすけ)海軍中将が、米国大統領のルーズベルトに与えた書簡をご紹介したいと思います。
当時の日本人の決意と覚悟のすべてがここにあります。

ちなみに、いまマレーシアが金正男殺害事件で北朝鮮を相手取って頑張っていますが、マレーシアが国是とするお手本は戦前の日本です。
たとえ道は険しかろうとも、誇りを持って国家としての責任を常にキチンと果たしていく。

本文に先立って、ルーズベルトについて少し補足しておこうと思います。
ルーズベルトの先任の米国大統領は共和党の第31代ハーバート・フーバー(Herbert Clark Hoover)です。
フーバーは昭和4(1929)年3月に大統領に就任しますが、この年の10月にニューヨーク株式市場が大暴落します。
事態がその段階で世界大恐慌に至ることは、誰にも予測できなかったことです。

フーバーは、景気の冷え込みによる税収の減少を、大幅な緊縮財政で乗り越えようとしました。
ところが、これが失政でした。
ただでさえ、市中からお金が消えているのです。
お金は人間の体で言ったら血液に例えられますが、すでに貧血状態になっている経済に、政府が財政を縮小したら、それは貧血患者からさらに大量の血液を抜いてしまうことと同じ状況を生みます。
米国経済は、これによって抜き差しならないデフレ経済に陥りました。
平成日本と同じことです。

そのフーバーに代わって第32代米国大統領に就任したのが、米国民主党フランクリン・ルーズベルト(Franklin Delano Roosevelt)でした。
ルーズベルトは、
「米国経済を完全復活させて景気回復を図る」を公約として大統領選を戦いました。
そして就任後すぐに手掛けたのが、有名な「ニューディール政策」です。
これは大規模な財政出動によって公共工事を行い、これによって新たな雇用を生み出し、景気を回復させるという政策です。
いまで言ったら、箱物行政そのものですが、これが大成功しました。

もっともこの成功には、原型があって、それがいち早く恐慌を脱出して景気回復と二桁の経済成長を回復させた日本の高橋是清財政です。
ニューディール政策は、いわばその二番煎じです。
ですが、効果は絶大でした。

「ニューディール政策」によって、米国経済は、V字回復をしていきます。
けれど箱物だけでは、経済政策には限界があります。
三度目の大統領選で、「米国は絶対に戦争をしない」と三度も繰り返して公約を述べて、当時の米国民の圧倒的支持のもとで大統領に就任したルーズベルトは、公共工事を越える最大の経済対策を実行しようとします。
それが戦争です。

戦争となれば、飛行機、艦船、武器弾薬、機密保持のためのセキュリティ、兵員たちの装備、兵舎等の造営等々、莫大な資金が動きます。
軍事産業のために、国民は総動員され、若年労働力は兵員として戦地に送られます。
そして国内からは失業者が一層されます。

実はルーズベルトの岳父は、宣教師として、日本やChinaで布教した経験を持っていました。
そして日本で、布教がまるで進まないという痛い経験をしています。
一方、Chinaにおいては、Chineseは、パンを貰えると思えば、日曜日には教会に続々と人が集まります。
もっとも、目的が信仰ではなく、パンなので、教会がいなくなれば、その日のうちに彼らは信者であることもやめてしまうのですが、とにかくChinaでは成功し、日本では失敗したという苦い経験を持つ人でした。

それを知るルーズベルトには、もともと日本憎しの感情があります。
そして地政学的には、米英仏蘭が手を握り、さらにChina国民党政府を味方につけ、圧倒的火力をもって日本を叩けば、小国である日本は、瞬く間に壊滅させることができるであろう、というのが、当時のルーズベルトの読みでした。

英仏蘭は、ヨーロッパでドイツに攻められ、青息吐息です。
なんとかして米国に参戦してもらいたい。
日本と、米英仏蘭支が戦争になれば、そのままルーズベルトは強引にヨーロッパ戦線への参戦が可能です。
米本土が戦場にならなければ、米国の景気はうなぎのぼりです。

これに加え、当時のルーズベルトの周辺には、ソ連のスパイがうようよいました。
いまでは、当時の政府の公文書の公開から、日本を戦争へと追い込むきっかけとなるハル・ノートを作成したコーデル・ハル国務長官もソ連のスパイであったことがはっきりとわかっています。
そしてソ連にとっては、日華事変の渦中にあった日本が、さらに米国と戦争になれば、必ず日本が疲弊し、満州から北支、朝鮮半島方面がソ連の領有になれるという期待があります。

こうして、国際社会のすべてのベクトルが、日本を戦争に引きずり込むという一点に集約されるのです。

ところが実際に日本と戦うと、日本があまりに強い。
ようやく原爆まで落として日本を降参させて、これで世界に平和が戻ったと喜んだのも束の間、米国はソ連とは冷戦となり、ChinaではChina共産党が周辺国への侵攻を果たして好き放題の虐殺を始めるという状況となりました。
要するに、米国のルーズベルトの、戦争関連の政策は、「完全に失敗に終わった」のです。

ちなみにソ連は、昭和20年8月9日に、日ソ不可侵条約を一方的に破棄して100万の軍勢を満州北支方面から日本に向けて南下させました。
この8月9日というのは、長崎に原爆が投下された日です。

ひとくちに100万の軍勢を動員したといいますが、それだけの兵員を武装とともに移動させるというのは、実にたいへんなことです。
準備だけでも数ヶ月かかります。
つまり、8月9日のソ連の対日参戦は、数か月前からすでに準備が進められていたことだということです。
そしてその日が8月9日であったということは、米国の原爆使用日に関する正確な情報を、ソ連はスパイによってはっきりとキャッチアップしていたということです。

昭和20年8月15日をもって、第2次世界大戦は終結したはずなのに、結果として米国は、その後も朝鮮戦争や東西冷戦、ソ連との代理戦争となったベトナム戦争、アフガニスタン戦争、イラク戦争と、米国の若者たちを兵役で死なせることになりました。

ところが米国政府内では、旧ソ連のスパイや、中華マネーに侵された共産主義者たちが、隠然とした勢力を持つことになります。
実は、これが、いまでいう「リベラル」の正体です。

その後ソ連は崩壊しますが、米国政府内には、ソ連に代わって中共の工作員が巾を利かせるようになりました。
彼らの狙いは、ただ一点、いかに米国を政治的に疲弊させ、弱くさせるかです。

おかしな事例があります。
米軍では、男女差別はいけないということになって、米軍に女性兵士を積極採用しました。
ところがこの女性兵士たち、男性がオフのときに上半身ハダカだからと、女性たちまで上半身ハダカで基地内を歩き回ります。
これは男性にとっては煉獄です。

そのくせ、重労働は拒みます。
戦車は4人で動かし、整備もこの4人が協力して行います。
ところが油まみれになる整備は、女性兵士は、油で爪が汚れるからと拒否します。
結果、男3人で整備をせざるを得ない。
苦情を言うとセクハラといって騒ぎ立てる。

これらは実は、装備で勝る米軍を、内部崩壊させようとする、他国の工作活動によってもたらされているものです。
その他国の工作活動の切り口が、リベラルであって、これに毒された人たちが、いわゆる左翼とかリベラルとか言われる人たちです。

いまの米国のリベラルというのは、日本の反日リベラルよりもはるかに過激です。
オバマ前大統領のときには、本気で男女のトイレを合一すべきと騒いでいました。
そのために女性用の立ち小便器まで開発されていたくらいです。
今回トランプ氏が大統領になったことで、さすがに男女共用トイレは廃案になりそうですが、もし、オバマ政権があと一期続いていたら、米国では、トイレに男性専用、女性専用を設けることが法律で禁止されるところでした。
そうなると、日本でも同じことが半年遅れでやってきますので、女性のみなさんはさぞかし困ったことになったのではないかと思います。

一方、戦後占領された日本は、占領解除後も、米国の小判鮫でいることが政治上の必要条件となっていましたから、米国が中共と仲良しなら、日本は中共にお金や技術を垂れ流し続けなければならない状況にあったわけです。

ところが、そうした状況に、昨年末に急ブレーキがかかりました。
それがトランプ氏の大統領就任です。
これから、リベラルからの脱皮が急速に進められていくとともに、中共包囲網が確実に構築されていくことになろうかと思います。

そうした中にあって日本に必要なことは、今日の市丸中将の書簡にある、「おそれ多くも日本の天皇は、皇祖皇宗建国の大詔に明らかなように、養正(正義)、重暉(明智)、積慶(仁慈)を三綱とする八紘一宇という言葉で表現される国家統治計画に基づき、地球上のあらゆる人々はその自らの分に従ってそれぞれの郷土でむつまじく暮らし、恒久的な世界平和の確立を唯一の念願とされているに他なりません」の言葉にある、本来の日本を取り戻していくことであろうと思います。

前置きが長くなりました。
はじめにねず式で訳した現代語訳、次いで原文(日本語、英語)を掲載します。
また、この現代語訳は、動画にもなっていますので、その動画も下にご紹介したいと思います。

ご一読いただいてわかることですが、市丸中将の書簡は、まさに魂の叫びであり、堂々と正論を披瀝したものです。
この論旨に敵うものはいません。
誰がどのように読んでも、まさに正論です。

しかし、いくら正論であっても、個人の欲にボケた頭では、それは理解不能になります。
裏金工作等で欲に目がくらめば、正しいことが見えなくなるのです。
だからこそ、私たちが日本を取り戻すということは、まずは日本人が正しい正義のまなこをしっかりと取り戻すことではないかと思うのです。


 ****

【現代語訳】ルーズベルトに与うる書

日本海軍市丸海軍少将が、フランクリン・ルーズベルト君に、この手紙を送ります。
私はいま、この硫黄島での戦いを終わらせるにあたり、一言あなたに告げたいのです。

日本がペリー提督の下田入港を機として、世界と広く国交を結ぶようになって約百年、この間、日本国の歩みとは難儀を極め、自らが望んでいるわけでもないのに、日清、日露、第一次世界大戦、満州事変、日華事変を経て、不幸なことに貴国と交戦するに至りました。

これについてあなたがたは、日本人は好戦的であるとか、これは黄色人種の禍いである、あるいは日本の軍閥の専断等としています。
けれどそれは、思いもかけない的外れなものといわざるをえません。

あなたは、真珠湾の不意打ちを対日戦争開戦の唯一つの宣伝材料としていますが、日本が自滅から逃れるため、このような戦争を始めるところまで追い詰めらた事情は、あなた自身が最もよく知っているところです。

おそれ多くも日本の天皇は、皇祖皇宗建国の大詔に明らかなように、養正(正義)、重暉(明智)、積慶(仁慈)を三綱とする八紘一宇という言葉で表現される国家統治計画に基づき、地球上のあらゆる人々はその自らの分に従ってそれぞれの郷土でむつまじく暮らし、恒久的な世界平和の確立を唯一の念願とされているに他なりません。

このことはかつて、

 四方の海
 皆はらからと 思ふ世に
 など波風の 立ちさわぐらむ

という明治天皇の御製(日露戦争中御製)が、あなたの叔父であるセオドア・ルーズベルト閣下の感嘆を招いたことで、あなたもまた良く知っていることです。

わたしたち日本人にはいろいろな階級の人がいます。
けれどわたしたち日本人は、さまざまな職業につきながら、この天業を助けるために生きています。
わたしたち軍人もまた、干戈(かんか)をもって、この天業を広く推し進める助けをさせて頂いています。

わたしたちはいま、豊富な物量をたのみとした貴下の空軍の爆撃や、艦砲射撃のもと、外形的には圧倒されていますが、精神的には充実し、心地はますます明朗で歓喜に溢れています。

なぜならそれは、天業を助ける信念に燃える日本国民の共通の心理だからです。
けれどその心理は、あなたやチャーチル殿には理解できないかもしれません。
わたしたちは、そんなあなた方の心の弱さを悲しく思い、一言したいのです。

あなた方のすることは、白人、とくにアングロサクソンによって世界の利益を独り占めにしようとし、有色人種をもって、その野望の前に奴隷としようとするものに他なりません。

そのためにあなたがたは、奸策もって有色人種を騙し、いわゆる「悪意ある善政」によって彼らから考える力を奪い、無力にしようとしてきました。

近世になって、日本があなた方の野望に抵抗して、有色人種、ことに東洋民族をして、あなた方の束縛から解放しようとすると、あなた方は日本の真意を少しも理解しようとはせず、ひたすら日本を有害な存在であるとして、かつては友邦であったはずの日本人を野蛮人として、公然と日本人種の絶滅を口にするようになりました。
それは、あなたがたの神の意向に叶うものなのですか?

大東亜戦争によって、いわゆる大東亜共栄圏が成立すれば、それぞれの民族が善政を謳歌します。
あなた方がこれを破壊さえしなければ、全世界が、恒久的平和を招くことができる。
それは決して遠い未来のことではないのです。

あなた方白人はすでに充分な繁栄を遂げているではありませんか。
数百年来あなた方の搾取から逃れようとしてきた哀れな人類の希望の芽を、どうしてあなたがたは若葉のうちに摘み取ってしまおうとするのでしょうか。

ただ東洋のものを東洋に返すということに過ぎないではありませんか。
あなたはどうして、そうも貪欲で狭量なのでしょうか。

大東亜共栄圏の存在は、いささかもあなた方の存在を否定しません。
むしろ、世界平和の一翼として、世界人類の安寧幸福を保障するものなのです。
日本天皇の神意は、その外にはない。
たったそれだけのことを、あなたに理解する雅量を示してもらいたいと、わたしたちは希望しているにすぎないのです。

ひるがえって欧州の情勢をみても、相互の無理解による人類の闘争が、どれだけ悲惨なものか、痛嘆せざるを得ません。

今ここでヒトラー総統の行動についての是非を云々することは慎みますが、彼が第二次世界大戦を引き起こした原因は、一次大戦終結に際して、その開戦の責任一切を敗戦国であるドイツ一国に被せ、極端な圧迫をするあなた方の戦後処置に対する反動であることは看過すことのできない事実です。

あなたがたが善戦してヒトラーを倒したとしても、その後、どうやってスターリンを首領とするソビエトと協調するおつもりなのですか?

およそ世界が強者の独占するものであるならば、その闘争は永遠に繰り返され、いつまでたっても世界の人類に安寧幸福の日は来ることはありません。

あなた方は今、世界制覇の野望を一応は実現しようとしています。
あなた方はきっと、得意になっていることでしょう。

けれど、あなたの先輩であるウィルソン大統領は、そういった得意の絶頂の時に失脚したのです。
願わくば、私の言外の意を汲んでいただき、その轍を踏むことがないようにしていただきたいと願います。

市丸海軍少将
==========

市丸利之介中将「ルーズベルトに与うる書」


【原文】
(「米国大統領への手紙」平川祐弘 新潮社より)

日本海軍、市丸海軍少将、書ヲ「フランクリン ルーズベルト」君ニ致ス。
我今、我ガ戦ヒヲ終ルニ当リ、一言貴下ニ告グル所アラントス。
日本ガ「ペルリー」提督ノ下田入港ヲ機トシ、広ク世界ト国交ヲ結ブニ至リシヨリ約百年、此ノ間、日本ハ国歩難ヲ極メ、自ラ慾セザルニ拘ラズ、日清、日露、第一次欧州大戦、満州事変、日華事変ヲ経テ、不幸貴国ト干戈ヲ交フルニ至レリ。
之ヲ以テ日本ヲ目スルニ、或ハ好戦国民ヲ以テシ、或ハ黄禍ヲ以テ讒誣シ、或ハ以テ軍閥ノ専断トナス。思ハザルノ甚キモノト言ハザルベカラズ。
貴下ハ真珠湾ノ不意打ヲ以テ、対日戦争唯一宣伝資料トナスト雖モ、日本ヲシテ其ノ自滅ヨリ免ルルタメ、此ノ挙ニ出ヅル外ナキ窮境ニ迄追ヒ詰メタル諸種ノ情勢ハ、貴下ノ最モヨク熟知シアル所ト思考ス。
畏クモ日本天皇ハ、皇祖皇宗建国ノ大詔ニ明ナル如ク、養正(正義)、重暉(明智)、積慶(仁慈)ヲ三綱トスル、八紘一宇ノ文字ニヨリ表現セラルル皇謨ニ基キ、地球上ノアラユル人類ハ其ノ分ニ従ヒ、其ノ郷土ニ於テ、ソノ生ヲ享有セシメ、以テ恒久的世界平和ノ確立ヲ唯一念願トセラルルニ外ナラズ。
之、曾テハ「四方の海 皆はらからと思ふ世に など波風の立ちさわぐらむ」ナル明治天皇ノ御製(日露戦争中御製)ハ、貴下ノ叔父「テオドル・ルーズベルト」閣下ノ感嘆ヲ惹キタル所ニシテ、貴下モ亦、熟知ノ事実ナルベシ。
我等日本人ハ各階級アリ。各種ノ職業ニ従事スト雖モ、畢竟其ノ職業ヲ通ジ、コノ皇謨、即チ天業ヲ翼賛セントスルニ外ナラズ。
我等軍人亦、干戈ヲ以テ、天業恢弘ヲ奉承スルニ外ナラズ。
我等今、物量ヲ恃メル貴下空軍ノ爆撃及艦砲射撃ノ下、外形的ニハ退嬰ノ己ムナキニ至レルモ、精神的ニハ弥豊富ニシテ、心地益明朗ヲ覚エ、歓喜ヲ禁ズル能ハザルモノアリ。
之、天業翼賛ノ信念ニ燃ユル日本臣民ノ共通ノ心理ナルモ、貴下及「チャーチル」君等ノ理解ニ苦ム所ナラン。 今茲ニ、卿等ノ精神的貧弱ヲ憐ミ、以下一言以テ少ク誨ユル所アラントス。
卿等ノナス所ヲ以テ見レバ、白人殊ニ「アングロ・サクソン」ヲ以テ世界ノ利益ヲ壟断セントシ、有色人種ヲ以テ、其ノ野望ノ前ニ奴隷化セントスルニ外ナラズ。
之ガ為、奸策ヲ以テ有色人種ヲ瞞着シ、所謂悪意ノ善政ヲ以テ、彼等ヲ喪心無力化セシメントス。
近世ニ至リ、日本ガ卿等ノ野望ニ抗シ、有色人種、殊ニ東洋民族ヲシテ、卿等ノ束縛ヨリ解放セント試ミルヤ、卿等ハ毫モ日本ノ真意ヲ理解セント努ムルコトナク、只管卿等ノ為ノ有害ナル存在トナシ、曾テノ友邦ヲ目スルニ仇敵野蛮人ヲ以テシ、公々然トシテ日本人種ノ絶滅ヲ呼号スルニ至ル。之、豈神意ニ叶フモノナランヤ。
大東亜戦争ニ依リ、所謂大東亜共栄圏ノ成ルヤ、所在各民族ハ、我ガ善政ヲ謳歌シ、卿等ガ今之ヲ破壊スルコトナクンバ、全世界ニ亘ル恒久的平和ノ招来、決シテ遠キニ非ズ。
卿等ハ既ニ充分ナル繁栄ニモ満足スルコトナク、数百年来ノ卿等ノ搾取ヨリ免レントスル是等憐ムベキ人類ノ希望ノ芽ヲ何ガ故ニ嫩葉ニ於テ摘ミ取ラントスルヤ。
只東洋ノ物ヲ東洋ニ帰スニ過ギザルニ非ズヤ。
卿等何スレゾ斯クノ如ク貪慾ニシテ且ツ狭量ナル。
大東亜共栄圏ノ存在ハ、毫モ卿等ノ存在ヲ脅威セズ。却ッテ、世界平和ノ一翼トシテ、世界人類ノ安寧幸福ヲ保障スルモノニシテ、日本天皇ノ真意全ク此ノ外ニ出ヅルナキヲ理解スルノ雅量アランコトヲ希望シテ止マザルモノナリ。
飜ッテ欧州ノ事情ヲ観察スルモ、又相互無理解ニ基ク人類闘争ノ如何ニ悲惨ナルカヲ痛嘆セザルヲ得ズ。
今「ヒットラー」総統ノ行動ノ是非ヲ云為スルヲ慎ムモ、彼ノ第二次欧州大戦開戦ノ原因ガ第一次大戦終結ニ際シ、ソノ開戦ノ責任ノ一切ヲ敗戦国独逸ニ帰シ、ソノ正当ナル存在ヲ極度ニ圧迫セントシタル卿等先輩ノ処置ニ対スル反撥ニ外ナラザリシヲ観過セザルヲ要ス。
卿等ノ善戦ニヨリ、克ク「ヒットラー」総統ヲ仆スヲ得ルトスルモ、如何ニシテ「スターリン」ヲ首領トスル「ソビエットロシヤ」ト協調セントスルヤ。
凡ソ世界ヲ以テ強者ノ独専トナサントセバ、永久ニ闘争ヲ繰リ返シ、遂ニ世界人類ニ安寧幸福ノ日ナカラン。
卿等今、世界制覇ノ野望一応将ニ成ラントス。卿等ノ得意思フベシ。然レドモ、君ガ先輩「ウイルソン」大統領ハ、其ノ得意ノ絶頂ニ於テ失脚セリ。
願クバ本職言外ノ意ヲ汲ンデ其ノ轍ヲ踏ム勿レ。

市丸海軍少将

=========
【英文】

A Note to Roosevelt
Rear Admiral R. Ichimaru of the Japanese Navy sends this note to Roosevelt.
I have one word to give you upon the termination of this battle.
Approximately a century has elapsed since Nippon, after Commodore Perry’s entry to Shimoda, became widely affiliated with the countries of the world. During this period of intercourse Nippon has met with many national crises as well as the undesired Sino-Japanese War, Russo-Japanese War, the World War, the Manchurian Incident, and the China Incident. Nippon is now, unfortunately, in a state of open conflict with your country.
Judging Nippon from just this side of the screen you may slander our nation as a yellow peril, or a blood thirsty nation or maybe a protoplasm of military clique.
Though you may use the surprise attack on Pearl Harbour as your primary material for propaganda, I believe you, of all persons, know best that you left Nippon no other method in order to save herself from self-destruction.
His Imperial Highness, as clearly shown in the “Rescript of the Founder of the Empire” “Yosei” (Justice), “Choki” (Sagacity) and “Sekkei” (Benevolence), contained in the above three fold doctrine, rules in the realization of “Hakko-ichiu” (the universe under His Sacred Rule) in His Gracious mind. The realization of which means the habitation of their respective fatherlands under their own customs and traditions, thus insuring the everlasting peace of the world.
Emperor Meiji’s “The four seas of the world that are united in brotherhood will know no high waves nor wind” (composed during the Russo-Japanese War) won the appraisal of your uncle, Theodore Roosevelt as you yourself know.
We, the Nippon-jin, though may follow all lines of trade, it is through our each walk of life that we support the Imperial doctrine.
We, the soldiers of the Imperial Fighting Force take up arms to further the above stated “doctrine”.
Though we, at the time, are externally taken by your air raids and shelling backed by your material superiority, spiritually we are burning with delight and enjoying the peace of mind.
This peacefulness of mind, the common universal stigma of the Nippon-jin, burning with fervour in the upholding of the Imperial Doctrine may be impossible for you and Churchill to understand.
I hereupon pitying your spiritual feebleness pen a word or two.
Judging from your actions, white races especially you Anglo-Saxons at the sacrifice of the coloured races are monopolizing the fruits of the world.
In order to attain this end, countless machinations were used to cajole the yellow races, and to finally deprive them of any strength.
Nippon in retaliation to your imperialism tried to free the oriental nations from your punitive bonds, only to be faced by your dogged opposition. You now consider your once friendly Nippon a harmful existence to your luscious plan, a bunch of barbarians that must be exterminated.
The completion of this Greater East Asia War will bring about the birth of the East Asia Co-Prosperity Area, this in turn will in the near future result in the everlasting peace of the world, if, of course, is not hampered upon by your unending imperialism.
Why is it that you, an already flourishing nation, nip in bud the movement for the freedom of the suppressed nations of the East.
It is no other than to return to the East that which belongs to the East.
It is beyond our contemplation when we try to understand your stinted narrowness.
The existence of the East Asia Co-Prosperity sphere does not in anyway encroach upon your safety as a nation, on the contrary, will sit as a pillar of world peace ensuring the happiness of the world. His Imperial Majesty’s true aim is no other than the attainment of this everlasting peace.
Studying the condition of the never ending racial struggle resulting from mutual misunderstanding of the European countries, it is not difficult to feel the need of the everlasting universal peace.
Present Hitler’s crusade of “His Fatherland” is brought about by no other than the stupidity of holding only Germany, the loser of the World War, solely responsible for the 1914-1918 calamity and the deprivation of Germany’s re-establishment.
It is beyond my imagination of how you can slander Hitler’s program and at the same time cooperate with Stalin’s “Soviet Russia” which has as its principle aim the “socialization” of the World at large.
If only the brute force decides the ruler of the world, fighting will everlastingly be repeated, and never will the world know peace nor happiness.
Upon the attainment of your barbaric world monopoly never forget to retain in your mind the failure of your predecessor President Wilson at his heights.
-Rear Admiral Ichimaru

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お読みいただき、ありがとうございました。

※この記事は2012年1月の記事のリニューアルです。

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コメント

takechiyo1949

1869年10月2日(明治2年)
今日…ご存知「マハトマ・ガンジー」が生まれた日です。
今から150年前のことです。

ガンジーは「インド独立の父」と言われています。
どなたも『インド独立のために尽力した人』と教わったかと思います。
立派な方です。

国の独立は並大抵のことでは実現できません。
多くの場合は、民衆の暴動に端を発しますが、ガンジーは「非暴力」での独立運動を訴えました。
しかし「ガンジーの非暴力運動があったからインド国民が蜂起した」訳ではありません。
ガンジーより先にインド国民自身の蜂起があったからです。

詳細は下記「ねずブロ」をお読みください。
http://nezu3344.com/?no=3661

さて「学ぶ会/FB」さんが特選した今夕の「ねずブロ」には身が引き締まります。

硫黄島の兵は…「魂の書」を屍となる身にを巻き付けて託しました。
しかし…相手は話の通じない「人で無し」でした。

いくら言っても通じない方々って、今も国の内外にいます。
先人のご苦労を語り続けながら、戦後教育の間違いは何としても糺さねばなりませんね。

「ど」の字

永遠に理解出来ない米国。
 1920年代以降(いや、多分建国以来)から続く国家戦略の誤りを、米国はまだ理解していません。
 その結果である製造業(自動車産業)の衰退は、米国の運命を決定的に暗くするでしょう。

 国民を分断することを是とする現代キリスト教を掲げたままでは、多分米国は誤りに最後まで気が付かないことでしょう。
(イエスの言行録たる『新約聖書』は、どの福音書においてもそうした偽善を強く批判する書なのですが、『ヨハネの黙示録』が後付けされたことでイエスの意志から逸れてしまいました)
 変える事がヒトには許されない宗教的動機で戦略が規定されてしまう以上、少なくとも日本人にこれを変える術はありません。

 日本は、米国が自壊する際に巻き添えを喰らわずに済むでしょうか……?

一有権者

No title
ルーズベルト大統領は明らかに「人種差別主義者」だっただろうと私は思います。まぁ当時の国際社会がそれが当然の世の中でしたから、黄色人種の国である日本国が当時の5大国にあるのが嫌だったのでしょう。なにせアジアアフリカで独立した国といえば日本とタイ王国、イタリアに侵略される前のエチオピアくらいなものですから。先人たちの独立を保つ努力は現代の私達の想像を超えるものがあったのではないでしょうか。?

我が国日本国はもっと狡猾に外交交渉ができる能力を身につけなくてはならず歴史から学ぶ必要があると思います。

ルーズベルト政権との交渉のほか当時の野党だった共和党やフーバー前大統領に日本国の立場を理解してもらう動きや直接米国民に働きかける事など色々とやれる事はあったのではないでしょうか。?蒋介石は夫人の宋美麗をうまく使い米国内に反日プロパガンダを行ったことはよく知られている事です。
現在の中共もこの点において歴史捏造等反日工作活動が優れていることは認めざる負えません。


現代の外交力を見ても日本国害務省(外務省)の能力や事なかれ主義には不安を覚えます。現在も周辺では北によるミサイル発射等挑発行為をはじめ、中共や韓国による反日工作活動が陰に陽に行われているさなか我が国の政府や省庁、そして政治家はどこを見ているのでしょう。今一番信頼できないのは日本の政治家や役人なのかもしれません。

 

No title
ねず先生、いつも良い話を有難うございます。
今回の話は深い話ですね。
当時の日本人将校はアメリカの過去の大統領について良く知っていたことが伝わります。
それもとてもしっかりした宇宙の如く深い考えを持っていたことに感心します。
葉書が着きました、護国神社で西村先生、荒木先生、南出先生のお話を聞きに来てくださいとのお誘いです。
護国神社にも以前より一度御参りに行かなければと思っていましたので、極力都合をつけて参加したいと思います。

junn

No title
【3.11】あれから6年。あの日、日本人は「本来の日本」に気付いた。【人が美しい国 あたりまえのことがあたりまえに出来る】2017
http://blog.goo.ne.jp/chaos1024/e/f0c9918aa4d77b08152867502c54fb3e
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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