悪しき弟子を畜(やしな)へば師弟地獄に堕(を)ちるべし

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20170626 寺子屋
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20170526 古事記弐


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 9月17日(日)13:30 第43回 倭塾 公開講座
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 *****

以前にもご紹介したことがあるのですが、江戸時代に寺子屋で教科書として使われた「童子教(どうしきょう)」は、現代日本人が忘れている大切なことを教えてくれています。
それは童子教の冒頭からはじまるのですが、そこに何が書いてあるかというと、次の言葉です。

 ****
1 夫貴人前居 夫(そ)れ貴人の前に居ては
2 顕露不得立 顕露に立つことを得ざれ
3 遇道路跪過 道路に遇ふては跪(ひざまづ)いて過ぎよ
4 有召事敬承 召す事有らば敬つて承れ
5 両手当胸向 両手を胸に当てて向へ
6 慎不顧左右 慎みて左右を顧みざれ
7 不問者不答 問はずんば答へず
8 有仰者謹聞 仰せ有らば謹しんで聞け
 ****

目上の人の前では、かしこまれ、ということです。
「かしこむ」というのは、恐れつつしむという意味で、どこまでも厳しく目上の人を立てよ、ということです。
よく時代劇などで、若侍たちが侃侃諤々の議論をしているところにご家老が入ってくると、全員がかしこまって、正座して礼をしますけれど、まさにあのスタイルです。

ただし、Chinaや半島のような下卑た慎み方は必要ありません。
一寸の虫にも五分の魂です。
堂々と、そして規律正しく、礼をとります。それが日本式です。



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ところがいつの世においても、いくら躾(しつ)けようとしても、言うことを聞かない子供もいます。
そんな場合にどうしたら良いのか。
その答えも童子教は明確に述べています。

 ****
115 不順教弟子 教へに順(したが)はざる弟子は
116 早可返父母 早く父母に返すべし
117 不和者擬冤 不和なる者を冤(なだ)めんと擬(ぎ)すれば
118 成怨敵加害 怨敵(おんてき)と成つて害を加ふ
119 順悪人不避 悪人に順(したが)ひて避(さ)けざれば
120 緤犬如廻柱 緤(つな)げる犬の柱を廻(めぐ)るが如し
 ****

言うことを聞かない子は、さっさと親に返しなさい。
なだめる必要もない、です。
けんもほろろです。

いまどきの学校なら、教師の言うことを聞かない子でも、教育を受ける権利があるのだからと、教室に置きます。
けっか教室そのものが崩壊する。
昨今の大学に至っては、生徒数が足らないからと、強姦事件まで起こしたような不埒な生徒が、放校処分もされずに、そのまま大学に居座っています。
なかには、「俺はあの事件の犯人だ」と開き直って、女学生を脅す生徒までいるくらいです。
とんでもないことです。

これは会社や組織においても同じで、会社や組織の風土になじもうとせず、我儘を言う社員や組織員は、要するにサッサとクビにすることが常道です。
そうしないとどうなるのか。
その答えも、童子教は用意しています。
次の一文です。

 ****
111 畜悪弟子者 悪しき弟子を畜(やしな)へば
112 師弟堕地獄 師弟地獄に堕(を)ちるべし
 ****

師弟ともに地獄に堕ちるのです。
しかも面白いことに、童子教は、悪い弟子を「畜(やしな)」えば、と書いています。
悪い弟子は、弟子でもなければ人でもない、犬畜生と同じだと書いています。

もちろん数ある中には、教える師匠の側がろくでもないというケースもあったであろうと思います。
けれど、そこは江戸社会です。
江戸社会に文科省はなく、幕府や藩による寺子屋への助成金はありません。
ろくでもない師匠のもとには生徒が集まらず、生徒が集まらなければ、その寺子屋はたちまちのうちに倒産、廃業してしまうだけのことです。
そこは完全自由競争で、淘汰の原理が働くのです。

質の高い教育には、教師と生徒、双方の質の高さが要求されます。
政府が助成金を出さなければやっていけないような寺子屋は、社会的存在価値がないとされたのです。
一方、研究開発や技術開発、翻訳や医学などの最先端分野については、幕府や藩が藩校(いまの大学)にお金を出しました。

藩校や幕府経営の昌平坂学問所のようなところは、全国から選りすぐりの子弟が集まり、切磋琢磨しました。
そこで行われる当時に在っての最先端の学問には、幕府は惜しみなく経費を与えています。

その一方で、初等、中等教育については、民間に一任されていました。
民間の自由競争の中でこそ、優秀な人材は育つと考えられたのです。

ひるがえって現代日本を見ると、初等中等教育は義務教育とされ、どんなアホでも教育を受けることが「義務」とされる一方、最先端の学問を行う大学は、数ばかり増えて、猫も杓子も大学に進学し、学問そっちのけでアルバイトに精を出すという状態になっています。
要するに江戸時代の学問体制は、現代日本とは正反対なのです。

ちなみに、寺子屋を追い出された生徒はどうなるかというと、町方なら、親が自分で面倒をみなければなりません。
それが十分に目が行き届かずに、その子が不良になって町で問題を起こせば、住んでいる長屋ごと、お取り潰しです。
これは、長屋全部がつぶされました。
つまり、その子や親だけでなく、隣近所に住んでいる人たちから、家主にまで迷惑がかかったのです。
それだけ厳しかったのです。

それでもどうにもならない子は、親が子を勘当(かんどう)しました。
勘当された子は、親という身元引受人を失いますから、どこにも就職できません。
丁稚奉公にさえ行けない。
するとどうなるかというと、無宿人になる他ない。
無宿人は、野良犬や野良猫と同じ扱いですから、殺されても人の数のうちに入りません。

武士はもっと厳しいです。
子が藩校を追い出されたとなると、その子は武家としての跡目を継げなくなるだけでなく、追い出されるような子をもうけた親も、俸禄を減免され、身分を落とされ、程度によっては藩主の顔に泥を塗ったということで、親子共々切腹です。

童子教が言う、「教へに順(したが)はざる弟子は早く父母に返すべし」は、だからものすごく重たい言葉であったのです。

そうした社会は、子供たちの我儘が許される現代と比べたら、ずいぶんとやかましい世間に思えるかもしれません。
けれど少し考えたらわかることですが、まともに生きている子供たちや親には、何の関係もない話です。

しかも、もっというなら、かつての日本社会の厳しさも、中共や北朝鮮などの共産主義国家とくらべたら、まるで天国です。
共産圏は密告社会ですが、反政府的言動者は密告しなければならないというだけでなく、密告をしなかった周囲者も、「密告をしなかった」という罪で、反政府主義者と同じ罪に問われます。
共産主義社会の異常性を考えれば、むしろ反体制派に属する人の方が健全な精神の持ち主のようにも思えるのですが、仮にそうだとしても歪んだ社会体制のもとにあっては、正常なものが斜めになり、斜めのものが正常になります。

日本社会は、かつての厳しさを取り戻すべきです。
すくなくとも、二重国籍のスパイが国会で幅をきかせるような社会は、どうみてもまともな社会とはいえないからです。
そしてまともな社会を取り戻すためには、まともな教育が必要なのです。

冒頭の絵をご欄頂くと、厳しかっったはずの寺子屋で、生徒たちが明るく笑っている様子が見て取れると思います。
厳しいから、楽しいのです。
厳しさがあるから、明るくなれるのです。

お読みいただき、ありがとうございました。

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20160810 目からウロコの日本の歴史


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コメント

神無月

勉強より学習
厳しかった先生、優しかった先生、どちらも良き思い出があります。

叱りの言葉にも、優しさの言葉にも、心が有ったことを今では感じられるからです。

今の先生は、違う意味で大変なようです。
発達障害の子が増えていることで、イジメ、不登校も増えています。
親も高学歴になり、先生を見下すように責任を押しつける保護者も増えています。

結局、普通の子供達が、学業で迷惑な被害を間接的に受けています。

学年も年齢では無く、学力で決めることが正しいように思います。

上級生が下級生を教えることも、良き学びになると思います。

ポッポ

No title
>ひるがえって現代日本を見ると、初等中等教育は義務教育とされ、どんなアホでも教育を受けることが「義務」とされる一方、最先端の学問を行う大学は、数ばかり増えて、猫も杓子も大学に進学し、学問そっちのけでアルバイトに精を出すという状態になっています。
要するに江戸時代の学問体制は、現代日本とは正反対なのです。

義務教育については、保護者が子供に教育を受けさせる義務を課しているのではないでしょうか。
これを前提にして、子供は教育を受ける権利があるのだと思います。

その権利をどう使うのかは、権利の受益者である者の行動だと思います。ただし、子供に対する教育ですから、これを受ける子供の権利は最大限に擁護されるべきだと考えますが、無制限の権利・擁護だとは思いません。

にっぽんじん

陰謀に注意
半島の人は他人を巻き込む陰謀が得意です。
手段は選びません。

7月に欧州で開催される「G20首脳会議」に文大統領が出席します。
その際に独中露との首脳会談を計画しているようです。

独を訪問してメルケル首相と会談します。
彼の陰謀は日韓の「慰安婦問題」に独を巻き込むつもりではないでしょうか。中露とも歴史問題で日本批判をするつもりと思われます。

メルケル首相にとって、「ナチスのフォロコースト」といった負の歴史は触れられたくない歴史です。

文大統領にはそれが分かっていません。メルケル首相の対応が注目されます。

文大統領は「日本が韓国の言うことに反対できなくなる良案がある」と言っているのは海外で「歴史問題」を取り上げることではないかと懸念しています。

日本政府は彼の言動を注視しておく必要があります。

ラベンダー

「かしこむ」というのは、恐れつつしむという意味で、どこまでも厳しく目上の人を立てよ、ということです。

***
こちらのところが、現代人に失われつつあるような気がします。

家庭教育が、とても大切だと思います。
お父さんは偉い!
それが当たり前となる家庭を築くことですね(^-^)

今日も、素晴らしい1日をお過ごしくださいませ。

大阪都民

厳しさがあるから楽しいのです。
厳しいから明るくなれるのです。

ねず先生の仰る通りです。今の教師は
自らに厳しくないから、生徒にも厳しくできないのです。 自らを錬磨する
意気がない人が教師になっては駄目です。

-

No title
日本の義務教育は富国強兵のために標準的な国民を作るのが主要な目的の一つです。まず学制が1872年、翌年が徴兵令です。
これに基づく近代的軍備が無ければ日清、日露の戦争に勝ち抜けなかったでしょう。

takechiyo1949

サラリーマンに成り立ての頃、先輩に言われました。
『理屈は自分で考えろ!今は何が何でも着いて来い!』
とても厳しかったです。
でも、とても楽しかったです。
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: nezu3344@gmail.com
電話:080-4358-3739
出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
《著書》
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!和と結いの心と対等意識』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!日本はなぜ戦ったのか』
『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』日本図書館協会推薦
『ねずさんと語る古事記 壱〜序文、創生の神々、伊耶那岐と伊耶那美』
『ねずさんと語る古事記・弐〜天照大御神と須佐之男命、八俣遠呂智、大国主神』
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最新刊
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『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』

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