清国ニ対スル宣戦ノ詔勅



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20170730 日清戦争
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 *****


明日、8月1日は、123年前にあたる明治27(1894)年に、清国に宣戦の詔勅が渙発(かんぱつ)された日です。
「渙発(かんぱつ)」というのはむつかしい字ですが、詔勅を広く天下に発布することを意味します。

そこで今日は、その「清国ニ対スル宣戦ノ詔勅」を読んでみたいと思います。
はじめに、いつものねず式の現代語訳を掲載し、次に原文を掲載します。

 ***
【清国ニ対スル宣戦ノ詔勅】
(しんこくにたいするせんせんのしょうちょく)

朕はここに、清国に対して宣戦を布告する。
朕は、即位して以来二十有余年の間、
文明開化を平和な治世のうちに求め、
外国と事を構えることは
極めてあってはならないことと信じ、
政府に対して、
常に友好国と友好関係を強くするよう
努力させてきた。
さいわいに諸国との交際は
年をおうごとに親密さを加えてきた。

にもかかわらず清国が、
朝鮮事件によって日本に対し、
日本側の隠すところのない友好関係にそむき、
信義を失なわせる挙に出ようとは、
どうして予測できたであろうか。

朝鮮は、
日本がそのはじめより、
導き誘って諸国の仲間となした一独立国である。

しかし清国は、
ことあるごとに自ら朝鮮を属国であると主張し、
陰に陽に朝鮮に内政干渉し、
そこに内乱が起こるや、
属国の危機を救うという口実で朝鮮に対し出兵した。





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20170526 古事記弐


朕は、明治15年の済物浦条約により、
朝鮮に兵を出して事変に備えさせ、
更に朝鮮から戦乱を永久になくし、
将来にわたって治安を保ち、
それをもって東洋全域の平和を維持しようと欲し、
まず清国に(朝鮮に関しては)
協同で事にあたろうと告げた。
だが清国は態度を変え続け、
さまざまないい訳をもうけて、
この提案を拒んだ。

日本は、そのような情勢下で朝鮮に対し、
その悪政を改革し、
国内では治安の基盤を堅くし、
対外的には独立国の権利と義務を全うすることを勧め、
朝鮮は、既にその勧めを肯定し受諾したのにもかかわらず、
清国は終始、裏にいて、あらゆる方面から、
その目的を妨害し、
それどころか言を左右にしながら
口実をもうけて時間をかせぐ一方、
清国の水陸の軍備を整え、
それが整うや、ただちにその戦力をもって、
(朝鮮征服の)欲望を達成しようとし、
更に大軍を朝鮮半島に派兵し、
我が海軍の艦を黄海に要撃し、
ほとんど壊滅の極となった。

すなわち、清国の計略は、
あきらかに朝鮮国の治安の責務をになうものとしての日本を否定し、
日本が率先して、独立諸国の列に加えた朝鮮の地位を、
それらを明記した「天津条約」と共に、
めくらましとごまかしの中に埋没させ、
帝国の権利、利益に損害を与え、
東洋の永続的な平和を保障できなくすることにある。
これは疑いようがない。

よくよく清国の為す所に関して、
そのたくらみごとのありかを
深く洞察するならば、
実に最初から清国は、
朝鮮はじめ東洋の平和を犠牲にしてでも、
その非情な野望を遂げようとしていると言わざるをえない。

事は既に、ここまできてしまった。
朕は、平和であることに終始し、
もって帝国の栄光を
国内外にはっきりと顕現させることに専念しているけれど、
その一方で、公式に宣戦布告する。

汝ら、国民の忠実さと勇武さに寄り頼み、
すみやかに、この戦争に勝って、
以前と同じ平和を恒久的に取り戻し、
帝国の栄光を全うすることを決意する。

<原文>
【清国ニ対スル宣戦ノ詔勅】
天佑ヲ保全シ万世一系ノ皇祚ヲ践メル大日本帝国皇帝ハ、忠実勇武ナル汝有衆ニ示ス。朕茲ニ清国ニ対シテ戦ヲ宣ス。朕カ百僚有司ハ宜ク朕カ意ヲ体シ、陸上ニ海面ニ清国ニ対シテ交戦ノ事ニ従ヒ以テ国家ノ目的ヲ達スルニ努力スヘシ。苟モ国際法ニ戻ラサル限リ各々権能ニ応シテ一切ノ手段ヲ尽スニ於テ必ス遺漏ナカラムコトヲ期セヨ。惟フニ朕カ即位以来茲ニ二十有余年、文明ノ化ヲ平和ノ治ニ求メ事ヲ外国ニ搆フルノ極メテ不可ナルヲ信シ有司ヲシテ常ニ友邦ノ誼ヲ篤クスルニ努力セシメ幸ニ列国ノ交際ハ年ヲ逐フテ親密ヲ加フ。何ソ料ラム。清国ノ朝鮮事件ニ於ケル我ニ対シテ著著鄰交ニ戻リ信義ヲ失スルノ挙ニ出テムトハ。朝鮮ハ、帝国カ其ノ始ニ啓誘シテ列国ノ伍伴ニ就カシメタル独立ノ一国タリ。而シテ清国ハ毎ニ自ラ朝鮮ヲ以テ属邦ト称シ、陰ニ陽ニ其ノ内政ニ干渉シ其ノ内乱アルニ於テ口ヲ属邦ノ拯難ニ籍キ兵ヲ朝鮮ニ出シタリ。朕ハ明治十五年ノ条約ニ依リ兵ヲ出シテ変ニ備ヘシメ更ニ朝鮮ヲシテ禍乱ヲ永遠ニ免レ治安ヲ将来ニ保タシメ、以テ東洋全局ノ平和ヲ維持セムト欲シ先ツ清国ニ告クルニ協同事ニ従ハムコトヲ以テシタルニ、清国ハ翻テ種々ノ辞柄ヲ設ケ之ヲ拒ミタリ。帝国ハ是ニ於テ朝鮮ニ勧ムルニ其ノ秕政ヲ釐革シ内ハ治安ノ基ヲ堅クシ外ハ独立国ノ権義ヲ全クセムコトヲ以テシタルニ朝鮮ハ既ニ之ヲ肯諾シタルモ清国ハ終始陰ニ居テ百方其ノ目的ヲ妨碍シ剰ヘ辞ヲ左右ニ托シ時機ヲ緩ニシ以テ其ノ水陸ノ兵備ヲ整ヘ一旦成ルヲ告クルヤ直ニ其ノ力ヲ以テ其ノ欲望ヲ達セムトシ、更ニ大兵ヲ韓土ニ派シ我艦ヲ韓海ニ要撃シ殆ト亡状ヲ極メタリ。則チ清国ノ計図タル明ニ朝鮮国治安ノ責ヲシテ帰スル所アラサラシメ帝国カ率先シテ之ヲ諸独立国ノ列ニ伍セシメタル朝鮮ノ地位ハ之ヲ表示スルノ条約ト共ニ之ヲ蒙晦ニ付シ、以テ帝国ノ権利利益ヲ損傷シ以テ東洋ノ平和ヲシテ永ク担保ナカラシムルニ存スルヤ疑フヘカラス。熟々其ノ為ス所ニ就テ深ク其ノ謀計ノ存スル所ヲ揣ルニ実ニ始メヨリ平和ヲ犠牲トシテ其ノ非望ヲ遂ケムトスルモノト謂ハサルヘカラス。事既ニ茲ニ至ル朕平和ト相終始シテ以テ帝国ノ光栄ヲ中外ニ宣揚スルニ専ナリト雖亦公ニ戦ヲ宣セサルヲ得サルナリ汝有衆ノ忠実勇武ニ倚頼シ速ニ平和ヲ永遠ニ克復シ以テ帝国ノ光栄ヲ全クセムコトヲ期ス
御名御璽
明治二十七年八月一日

内閣総理大臣 伯爵 伊藤博文
逓信大臣 伯爵 黒田清隆
海軍大臣 伯爵 西郷従道
内務大臣 伯爵 井上 馨
陸軍大臣 伯爵 大山 巌
農商務大臣 子爵 榎本武揚
外務大臣 陸奥宗光
大蔵大臣 渡辺国武
文部大臣 井上 毅
司法大臣 芳川顕正


==========

日清戦争の詳細については、過去記事の「日清戦争と日本」に書いていますので、そちらをご覧ください。
http://nezu621.blog7.fc2.com/blog-entry-2021.html

Chineseと日本人を分けるもの、それは二つです。
ひとつは、日本には万世一系の天皇がおわすこと。
もうひとつは、日本人には「魂」という概念があることです。

このようなことを書くと、私を「差別主義者だ」という人がいるようですが、根本において、そういう「対立的な考え方」がよろしくないし、日本的でないし、根底において間違っています。

彼我の違いはあるのです。
言葉も違うし、DNAが違うし、歴史が違うし、文化も違うのです。
その違いをきちんと学ぶこと、わきまえることは、相手を尊重することでもあり、また「おのれを知る」ことでもあるのです。

ですから違いがあるからといって差蔑(さべつ)することは間違っています。
しかし、違いがあることをわきまえることは、最低限のモラルです。

家の玄関の前で、ご近所さんたちが井戸端会議をしているところを、どこかに出かけようとして、玄関に鍵をかける。
それは、ご近所さんと対立し、ご近所さんを泥棒扱いしていることになるのでしょうか。
鍵をかけなくても何の心配もない社会を目指すことと、いま、ちゃんと玄関にカギをかけることとは、意味が違います。
そういう違いをしっかりとわきまえることは、「学び」であって、「対立」でもなければ「差別」でもありません。

この程度のあたりまえのことに、「差別主義者だ」、「過激だ」と騒ぐ人たちというのは、私にはむしろ、対立を意図的に煽ろうとする、それこそ「差別主義、対立主義」の人たちに思えます。

彼我の違いの最大の要素は、日本には神代から続く万世一系の天皇の存在があることです。
天皇は神聖不可侵な国家最高権威であって、政治権力の上位に位置する御存在です。
そして日本では、国土国民は、すべて天皇の「おほみたから」と規程されます。
すると権力者は、責任をもって国土国民が豊かに安全に安心して暮らせることを目的とする存在となります。
日本人がお上を尊敬し、その尊厳を認める原因がここにあります。

一方Chinaには、皇帝はあっても天皇はありません。
皇帝は政治権力者として国家最高の地位に位置するもので、国土国民はすべて皇帝の私有物と規程されます。
従って、皇帝を頂点とする国家の体制は、支配と隷属による上下関係社会となり、上にある者は下の者を私有し私物化します。

けれど人はモノではありませんから、隷属の強制は常に社会的ストレスとなります。
そのストレスが昂じると、皇帝が倒され、別な外来民族が新たな支配者となります。
こうして2千年以上昔から、外来王朝によって植民地支配され続けたのがChinaです。

隷属されたChineseたちに、魂という概念は、言葉はあっても社会通念としての成立はありません。
誰もが、いまをいかに生き抜くか、いまさえよければ良いという、刹那主義、欲望主義が社会の中心核を形成します。
そこに、日本人のような「魂に恥じない」という生き方は成立しません。
逆に生きている「肉体が贅沢三昧を尽くしていけること」が社会的価値となります。

いまさえ良ければいいのですから、Chinaにとっては、国家としての約束も、協定も条約も、ただのその場限りです。
むしろそのような紙切れを信じている方がバカだ、というのが彼らの思考です。

民族というのは、このように違いがあるものなのです。
だから世界には国境があります。
そのことを知らずに、ただグローバルだの国境なき世界だのというのは、よろしくない意図を持った欺瞞です。

歴史は学ぶためにあります。
史実を知っているというだけでは、歴史を学んだことにならないのです。

お読みいただき、ありがとうございました。

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20160810 目からウロコの日本の歴史


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コメント

岡 義雄

シェアさせていただきました。
いつも拝読させていただいております。ありがとうございます。今回はFBではなく、こちらで報告させていただきます。
過去も現在も何も変わらないChina。心してかからないといけませんね。

神無月

脱亜論
宣戦の詔勅の内容ですが、何となく現代の「中国、日本、米国」の関係に似た内容ですね。

米国の宣戦布告なのかも知れなせん。

「差別主義者呼ばわり」については、己が差別感情を持つので他人に厳しいのでしょう。
「平和を守れ」とか「戦争反対」を叫ぶ人は、目的達成のためには暴力を厭わないのと同じではないかと思います。

中国人についても、女心が永遠に判らないように、本質は理解出来ないと思います。

結局、脱亜論ですね。

楠山秀樹

Chinaとは
仰られる通り、Chinaを日本のような国として見てはいけません。Chineseの単位は一族です。信じられるのは一族とお金なので、自分の一族の繁栄のために国家があるという感じです。
今は習近平一派と胡錦濤一派が闘争していて、習近平が胡錦濤派を粛清中だが、北朝鮮と親密な関係にある胡錦濤がどうでるかで、余談の許さない状況といったところです。
習近平はまた、日本の属国化を目指しており、我が国としても注視しつつ手を打たなければならない状況ですが、もりかけです。😞
本当は日本は危機を脱するためにChinaのそれぞれの一族の闘争を激化させてChineseの民族の不満を煽ることでChinaを弱体化させるべきですが、お花畑の政治家・官僚とお友達クラブの外務省では絶対に無理です。
日本人も少数派を除き、随分と腰抜けになったものだと、情けなくなります。
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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