建国宣言とその内容を教えないという哀れな国とは



平成30年度 倭塾・百人一首塾動画配信サービス受講生募集中
クリック・クリック

人気ブログランキング ←いつも応援クリックをありがとうございます。

確(かた)く神州(しんしゅう)の不滅を信じること。
任(にん)重くして道(みち)遠きを念(おも)って、
総力を将来の建設に傾けること。
世界の進運(しんうん)に後(おく)れないこと。
これらは昭和天皇の終戦の詔で出てくるご遺命です。
新しい時代を開いて行こうではありませんか。


20180122 日本の風景
(画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)


【お知らせ】
1月20日(土)18:30 第22回 百人一首塾
2月8日(木)18:30 第23回 百人一首塾
2月18日(日)18:30 第48回 倭塾公開講座
3月10日(土)18:30 第24回 百人一首塾
https://www.facebook.com/events/173204450082211/
3月24日(土)13:30 第49回 倭塾公開講座
https://www.facebook.com/events/2239063132986930/
4月7日(土)18:30 第25回 百人一首塾
4月22日(日)13:30 第50回 倭塾公開講座
 *****

いま、戦後教育を受けてきた日本人で、日本建国の詔(みことのり)を学校で教わったご記憶を持つ方は、いるのでしょうか。

世界中、どこの国においても、自分たちの住む国の建国の歴史や建国宣言の内容を教えていない国は、皆無です。
ChinaやSouth Koreaのように、たとえそれがあまりにも荒唐無稽な絵空事であっても、彼らは彼らなりに、自国の建国の歴史と、最低限、建国宣言の言葉とその意義は、義務教育課程で必ず教えることです。
米国でも独立宣言を、なるほど諳(そら)んじるまでできる人は少ないかもしれませんが、独立宣言があったこと、およびその精神は、必ず誰もが学校で習うことです。

世界の中で、日本だけがそれをしていません。

日本には、教育は憲法で義務化され、国家機関としての文部科学省もあります。
あたりまえのことながら、日本という国があるから、憲法があり、文部科学省もあります。
ところが、憲法で義務敎育化した小中学校で、我が国の建国の経緯も建国宣言の内容もまったく教られていないし、文科省もそれを教育指導要項に加えていません。
いったい、文科省というのは、どこの国の教育監督官庁なのでしょうか。

文科省が日本国の教育を所轄する行政機関だというなら、日本の建国宣言(建国の詔)や建国の経緯を義務教育で教えるのは、あまりにもあたりまえなことです。
建国宣言があること、建国の経緯さえ義務教育化されず、まったく教えられさえもいないということは、国際標準に照らしても、あきらかに「おかしい」といえることです。
不思議なことに、国際化を提唱する人たちでさえ、誰もそのことに触れようとしません。




◆◆◆◆◆スマホで読めるKindle版もあります。◆◆◆◆◆

◆youtubeの動画サイトをはじめました。
↓下のバナーをクリックするとチャンネルに飛びます↓
20170513 バナー _th
↑よろしかったらチャンネル登録をお願いします。登録無料です↑
新しい動画がアップされました!


『ねずさんと語る古事記・参』絶賛発売中!!
古事記3の一部


ちなみに、敎育関係者や文科省の職員の中には、日本は戦後に、大日本帝国から日本国という別な国になったのだと勘違いしている人もいるという話を聞くことがあります。
馬鹿な話です。
それならなぜ日本には建国記念日があるのでしょうか。

建国記念日は2月11日です。
日本が先の大戦を自主的に終わらせたのが昭和20年8月15日。
降伏文書に調印したのが同年9月2日。
日本国憲法が公布されたのが昭和21年11月3日。
施行されたのが昭和22年5月3日。
日本がサンフランシスコ講和条約に署名したのが昭和26年9月8日。
発効となったのが昭和27年4月28日です。
そのいずれも、建国記念日(2月11日)とは異なる日です。

では、どうして建国記念日が2月11日なのかといえば、神武天皇の即位日が新暦で2月11日だからです。
ということは、日本人の常識として、あるいは公知の事実として、日本は神武創業以来ずっと続いている国であるという自覚が、戦後の日本国にも、間違いなく「ある」ということです。

江戸時代の日本は、徳川幕藩体制にありました。
それが明治という国家になりました。
では、日本はその時点で、違う国になったのでしょうか。
そんなことはありません。
現実には、天皇を頂点とする日本の国の政権が、徳川家から明治新政府に移行しただけです。
これは要するに政権交代だったというだけのことで、国自体が別の国になったわけではありません。

憲法についてはどうでしょうか。
明治に入ってから大日本帝国憲法ができましたが、それは別な国になったということなのでしょうか。
そうではありますまい。
天皇のもとにあったいわば徳川政府が、同じく天皇のもとでの薩長政府へと政権交代が行われ、そこで生まれた憲法は、天皇の御名御璽で公布せられたものです。
要するに、江戸時代の日本も日本なら、明治新政府の日本も日本だということです。

戦後に日本国憲法が公布されましたが、これもまた天皇によって公布された憲法です。
つまり、日本は日本のままであって、日本の主権がどこか別の国に移ったわけではないのです。

それなら、どうして建国記念日があって、建国の詔を教えないのでしょうか。
これこそ敎育の「不備」といえるものなのではないでしょうか。

実は、神武天皇の建国の詔を読みますと、その建国の詔に内容と、そこに至るまでの神武天皇の事績は、すべてイザナキ、イザナミ来所の神々の御意向を、そのまま実践されてこられたものとわかります。
有名な言葉に「八紘一宇」がありますが、これもまた「豈国(あにくに)」を築こうとされたイザナキ大神、イザナミ大神の御意思を受け継いでなされたものであるということがわかります。

そして日本は長い歴史の中で、度々政権交代はありましたが、常に混乱のあとには、「神武創業に還れ」が合言葉になっていました。
その神武天皇は、さらにまた淤能碁呂島創業、つまりイザナキ大神、イザナミ大神の精神に還ることを、我が国建国の原点とされているわけです。

つまり日本は、はるか神々の時代から、ずっと続く国の原点を持つ国なのです。

建国宣言を教えるということは、その国の原点を教えること、もっというなら日本人の原点となるアイデンティティを教えることを意味します。
それを、どうして義務教育で教えようとしないのか。

逆にいえば、我が国が国民の幼年敎育の過程において、建国宣言を明瞭明確に教えることができるようになったときこそ、日本が日本を取り戻したとき、つまり本当の意味での独立国となったときといえるのではないでしょうか。

しかし同時にこのことは、いわゆる保守層の側にも問題があったといえるのではないかと思うところがあります。
我が国の建国の経緯や、建国宣言について、それがあたかも神話であるかのような切り口でしか、これまで語ってこなかったからです。

日本の文化というのは、あらゆる日本文化がそうですが、子供にも親しみやすくできています。
たとえば茶道でお茶を飲むことは、離乳が始まったばかりの赤ちゃんにだってできることです。
しかし茶道を極めようとすれば、一生かかっても追いつきません。
むつかしいとされるお能にしても、能面の美しさは、小学生の子供にもわかることです。
しかし能を極めようとすれば、一生かかってさえ、極めることができるのは、限られたごく一部の人だけです。

神話も同じです。
たとえば大国主神話なら、大国主神話がウサギと話したというお話が出てきます。
子供向けにはそれで良いのです。
けれど古事記の原文は、そのどこにもウサギは出てきません。
書いてあるのは「菟(と)」であって、これは行商や物流・流通を担う人、いまでいうなら陸運業者や通販業者のことです。

まして初代天皇である神武天皇は、古事記で言えば中つ巻、つまり神話ではなく、具体的な伝承が残る時代の巻に掲載されています。
つまり神武天皇による建国宣言や、建国の経緯などは、神話ではなく現実だとして分類し、描いているわけです。
にも関わらず、三本足のカラスが飛んだだとか、和歌山県人会には昔、尻尾があっただとか、そのような子供向けの読み方を、よい歳をした大人がしている。
あるいは、神武天皇は137歳まで生きたとは、ご長寿はありがたいことですが、常識的にありえないことです。

古事記には大人の読み方があるのです。
八咫烏(やたがらす)の「咫」は、いまの「尺」という字です。
1尺はおよそ30cmです。
「八」は、多いという意味ですから、要するにかなり大柄な人であり、あだ名が「カラス」ですから、色黒の人という意味です。
生尾人は、尾が生えたように見える人という意味で、要するに大切な食料を奪われ、ガリガリに痩せ細った人のことを言います。
神武天皇は、天皇御年137歳であったというのは、寿命のことではなくて、天皇としての御在位が137歳であったという意味です。
そしてこの時代の「歳」は、いまでいう「月」のことをいいますから、神武天皇はおよそ11年、御在位されて崩御されたのだということを古事記は書いているわけです。
そのように、現実に即して読まなければ、いつまでも子供のような読み方しかしていないのでは、これを説く側が子供扱いされてしまうのは当然のことです。

まして、ウサギなら上つ巻の神様ごととして書かれていますから、まだゆるせるとしても、神武天皇の物語は我が国建国の経緯であり、建国宣言なのですから、もうすこし現実に即して物語を紹介しなければ、子供達向けにはそれで良いとしても、大人向けには、あまりよろしくないのではないかと思います。

確(かた)く神州(しんしゅう)の不滅を信じること。
任(にん)重くして道(みち)遠きを念(おも)って、
総力を将来の建設に傾けること。
世界の進運(しんうん)に後(おく)れないこと。

これらは昭和天皇の終戦の詔で出てくるご遺命です。
新しい時代を開いて行こうではありませんか。

お読みいただき、ありがとうございました。

人気ブログランキング
↑ ↑
応援クリックありがとうございます。


◆◆◆◆◆スマホで読めるKindle版もあります。◆◆◆◆◆


20161026 倭塾バナー


20160810 目からウロコの日本の歴史


【メルマガのお申し込みは↓コチラ↓】
ねずさんのひとりごとメールマガジン有料版
最初の一ヶ月間無料でご購読いただけます。
クリックするとお申し込みページに飛びます
↓  ↓
ねずブロメルマガ


この記事が気に入ったら
いいね!しよう
\  SNSでみんなに教えよう! /
\  ねずさんのひとりごとの最新記事が届くよ! /

あわせて読みたい

こちらもオススメ

コメント

KK

建國の詔!
お疲れ様です。いつも勉強になるお話を掲載いただき、有難うございます。
恥ずかしながら今迄、二月十一日の意味、日本國の、神武天皇の建國の詔など特段関心を持ちませんでした。
浅はかな自分に反省です。

「上は乾霊(あまつかみ・くにつかみ)の国を授けたまひし徳に応へ、下は皇孫の正を養ひたまひし心を弘めむ。然して後に、六合(くに)を兼ねて都を開き、八紘(あめのした)を掩ひて宇(いえ)とせむこと、亦可からずや。」

にっぽんじん

出して欲しいこと
安倍首相が国会の施政方針で「憲法改正」について発言しました。昨年の「憲法9条に自衛隊明記」提案でやっと「改正議論」に火が付いたようです。安倍首相提案に賛成もあれば反対もあります。理想を求めて何も出来ないより「国民投票」に耐えうる現実的な改憲議論をして欲しいものです。

中国や半島の工作員がいる野党は当然改憲反対です。
反対は各政党の考え方なので別に批判はしません。
が、改憲論議の前に出して欲しいものがあります。

中国は尖閣諸島を「確信的利益」と言って侵略を公約にしています。
そこで、尖閣諸島で日中の軍事衝突が起きた場合の日本の安全保障政策を各政党が国民に示して欲しいのです。

想定外だという党もあるかも知れません。
が、東北の大震災でも「想定外」になりませんでした。
まして侵略を公約にしている中国と武力衝突が起きる可能性は高いはずです。

「日本安全保障戦略研究所」が「中国の海洋浸出を抑え込む」という本を出版しています。中国の尖閣侵略方法や日米の対応戦略など細かく書いています。本当に出版して大丈夫だろうかと思います。中国はきっと手に入れていると思います。

まず尖閣で解放軍と戦うのは自衛隊です。米軍は中国からのミサイル攻撃を避けるため当初は第2列島の東側に艦隊を引きます。自衛隊は1~2カ月は解放軍と戦って持ちこたえる必要があります。最初から米軍が戦ってくれる保証はありません。

本では日中衝突を考慮して防衛費をしばらくは現在の2倍から3倍かける必要があると書いています。

国民の1票で選出された国会議員は与党であれ、野党であれ国民の命を守る義務があります。各政党は「どうやって国民の命を守る」か真剣に考えて、その政策を国民に示して欲しい。

それから改憲議論に入れば国民も納得するはずです。安全保障政策を持たない政党は不要政党です。

非公開コメント

検索フォーム

ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

講演のご依頼について

最低3週間程度の余裕をもって、以下のアドレスからメールでお申し込みください。
むすび大学事務局
E-mail info@musubi-ac.com
電話 072-807-7567
○受付時間 
9:00~12:00
15:00~19:00
定休日  木曜日

スポンサードリンク

カレンダー

02 | 2023/03 | 04
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31 -

最新記事

*引用・転載・コメントについて

ブログ、SNS、ツイッター、動画や印刷物作成など、多数に公開するに際しては、必ず、当ブログからの転載であること、および記事のURLを付してくださいますようお願いします。
またいただきましたコメントはすべて読ませていただいていますが、個別のご回答は一切しておりません。あしからずご了承ください。

スポンサードリンク

月別アーカイブ

ねずさん(小名木善行)著書

ねずさんメルマガ

ご購読は↓コチラ↓から
ねずブロメルマガ

スポンサードリンク

コメントをくださる皆様へ

基本的にご意見は尊重し、削除も最低限にとどめますが、コメントは互いに尊敬と互譲の心をもってお願いします。汚い言葉遣いや他の人を揶揄するようなコメント、並びに他人への誹謗中傷にあたるコメント、および名無しコメントは、削除しますのであしからず。

スポンサードリンク