経済にバブルなんてありません



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バブル経済という名前があります。
経済にバブルなんてありません。
むしろバブル崩壊後の1995年以降、世界の中で日本だけが経済成長がマイナスとなり、貧国化が進んでいることの方が、はるかに問題です。


20180126 日経平均株価
(画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)


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2月18日(日)18:30 第48回 倭塾公開講座
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3月24日(土)13:30 第49回 倭塾公開講座
4月7日(土)18:30 第25回 百人一首塾
https://www.facebook.com/events/147531692576940/
4月22日(日)13:30 第50回記念 倭塾公開講座
https://www.facebook.com/events/179618245972621/
 *****

日経平均株価が上昇しています。
昨年1万9000円前後をウロウロしていた日経平均株価は、今年に入ってから2万3000円台を行き来する動きとなり、今年はさらに2万8000円〜3万円を上回る動きになるのではないかという予測もあります。

このことについて、投資ストラテジストの武者陵司さんは、日本経済が価格競争(ナンバーワン戦略)から抜け出して、技術品質に特化した新たなビジネスモデル(オンリーワン戦略)に移行したため、もっというなら価格ではなく、日本的な質を追求したビジネスモデルにチェンジしていることが原因ではないかと分析しています。
http://ironna.jp/article/8763?p=1

なるほど一見好調そうにみえたChina、Koreaなどは、ハイテクなどに投資していても、その周辺や基盤技術の多くを日本に依存しています。
技術革新の波は、日進月歩どころか秒進日歩にあるわけで、その革新に必要な周辺技術や基盤技術のほぼすべてを兼ね備えた産業構造を持つ国は日本だけ(同上)です。

そして「直近の企業収益は、営業利益対国内総生産(GDP)比11・9%で過去最高となっている。また、日銀短観による製造業大企業の経常利益率は、2017年度は8・11%と予想され、それはバブル景気のピーク1989年度(5・75%)、リーマン・ショック直前のピーク2006年度(6・76%)を大きく上回」っている(同上)にあります。

ここで気をつけなければならないのが、日本人が「バブル経済」とか「バブル崩壊」と呼んでいる1986年12月から1991年2月までの好景気と、その直後から起こった株価の急落に関する用語は、実は世間を欺く目眩ましでしかない、ということです。





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古事記3の一部



バブル云々はともかくとして、株価の上昇や下落というものは、箱に入った1万円札の束と同じです。
株式市場という箱の中に1万円札が積み上がれば株価が上がり、減れば株価が下がります。
つまり、株価が上昇したということは、実体経済そのものなのであって、誰かが損をすれば誰かが儲かるのです。

たとえば1929年のNY市場の大暴落があります。
この大暴落で世界的な恐慌が始まったとされていますが、株価がいっきに値下がりすると、株を買った人が損をする一方で、売り抜けた人は大儲けするわけです。

米国経済は、それまでは英国産業の下請けで儲けていました。
その下請け産業が米国経済を担っていたわけですが、株価の大暴落によって下請け産業界は大ダメージを被り、このときに大規模な失業者が発生しています。
一方、この大暴落で儲けた新興のお金持ちたちは、そこで儲けたお金を、新時代の資源エネルギーとしての石油開発や製品製造、そのための基礎研究分野に投資しましたが、それら新産業は、いまだ産業として確立していません。
基礎研究からはじめて、それから20年、新たな産業は米国経済の牽引役となり、米国は英国の下請け国家から、見事、石油国家として成長し、経済でも英国を抜いて世界一となりました。
そしてこのNY市場の大暴落で儲けて財をなした有名人に、ケネディ大統領のお父さんがいます。

ここで繰り返しておきたいことは、株式市場が暴落するときというのは、儲けた人がいれば、必ずその分、損した人がいる、ということです。
逆に株式市場が値上がりしているときは、箱に1万円札が積み上がっていく状態ですから、損する人はあまりいません。
みんなが買えば買うほど、株式市場に現金が集まり、株価が値上がりし、誰もが儲けていくのです。

ところが下がるときというのは、株式市場から現金が持ち出されて行くときです。
つまり、誰かが持ち出しをしているのです。
それが日本国内に住む日本人であれば、そこで儲けたお金は、何らかの形で国内に還流します。
預金残高が積み上がるとか、あらたな産業が育成される等々です。

平成3年のいわゆる「バブル崩壊」のときには、では、いったい誰が儲けたのでしょうか。

要するに、仕組んだ人がいる、ということです。
そしてその人達は、世間の耳目を逸らすために、好景気は実は泡のようなものだった、バブル経済だったのだとさかんに宣伝したのです。

だから再び株価が上昇基調になると、またぞろ経済学者のような人が出てきて、さかんに「バブル再来だ」と言って騒ぐことになると思います。
日本が貧乏になるということは、日本人が貧乏になるということです。

Chinaでは、30年前に世帯あたりの年間所得が100万円だったものが、いまでは1500万円です。
日本では、生活実感としても、600万円あったものが、いまでは340万円程度です。
世界の経済が成長しているとき、日本だけが取り残されれば、日本は貧国となるのです。
なぜかといえば、経済の成長がないからです。

もちろんその分、物価も上がります。
戦前、キャラメル大箱は1個10戦でした。
いま100円です。
価格差は千倍です。
それはバブルのせいでしょうか。
そうではありません。
実体経済が上昇したから、所得も価格も上がったのです。

それを、良し悪しで論ずる人がいます。
経済は、善悪論ではないのです。
ポールサムエルソンが述べていますが、
「個人にとっての善徳は、集団にとっての悪徳」なのです。

もし、日本経済が戦前のままだったらどうなるのでしょうか。
明らかに日本は貧国です。
それは良い悪い論とは何の関係もないことです。

これから日本経済は、失われた20年を取り戻すべく、一気に経済成長を加速させる必要があります。
それは、アルバイトの時給が1万円。
キャラメル一個が千円の時代を招くのかもしれません。
けれど、それくらいのことを当然と受け止めるだけの肚がなければ、経済再生なんてできません。

所得倍増論を打ち上げて、日本経済を大発展させたのは、池田勇人首相です。
「とんでもない首相だ。物価ばっかり上がって」
とさんざん批判されました。
実際、バスの乗車賃は、大人ひとりがどこまで乗っても10円だったものが、わずかの間に150円になりました。
けれど、そのおかげで日本は世界の大国になれたのです。

実体経済をバブルと置き換え、日本経済が弱化することを喜ぶ人たち、つまりそれは日本人が貧しくなるということですが、それを喜ぶ人たちというのは、いったいどういう人たちなのでしょうか。

おそらく今年は株価は際立った乱高下をしながら、上昇基調になることでしょう。
しかし、今回の上昇局面では、絶対に日本人は、平成3年の愚を犯してはならないと、強く申し上げたいと思います。

お読みいただき、ありがとうございました。

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20160810 目からウロコの日本の歴史


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コメント

くすのきのこ

No title
こんにちは。歴史は同じ事を繰り返さないが、同じ韻を繰り返す。
マーク・トウィンの言葉をすこ~しいじりましたw実際、同じ様な事
の繰り返しが歴史にはみられます。栄枯盛衰の繰り返しとも表現でき
るかも?まるで同質の問題を繰り返しては、人類が前進していけるか
試されているようでもありますね。ではそれに対処するにはどうした
らよいか?・・答えは様々でしょうねwでは・・
得をする人がいれば、損をする人がいる。これは一時的な局面です。
損して得とるという考え方もあります。例えば幕末・・確かに日本の
金塊は海外へと流出したかもしれませんし、それを元手にアメリカ商
人は南北戦争商売をしたという捉え方もできます。ところがカネは流
してナンボなんです。そのお陰で攘夷志士たちはお安い中古の軍備品
を入手できたし、アメリカ南部で止まってしまった綿花輸出を龍馬は
日本に持ってきて日本産綿花商売を始め、これが後の日本の紡績業へ
と繋がり明治以降の基幹産業となり国力をアップさせ、・・さら~に
後には紡績から始まったトヨタが資本蓄積と決して諦めないド根性でw
車産業へと繋がっていった・・という捉え方もできる。損をしても諦
めないで繋いでいくのが大事なのでは?天災を天恵に変える・・・こ
れが日本という天災国に住み着き、神々の下す天災を粘り強く生き抜
いてきた古人から伝わる柔軟な生き方なのでは?w
また物事は、プラスマイナス、善悪・・などの対に収束できそうだと
いう二元論に嵌る考え方があり、それぞれの善とは何だ悪とは何だと
・・こうなるとドツボですw大事なのはその対の間にどういうチカラ
が働いているかです。S極とN局は反発する・・だから一対の間に働く
チカラは反発か?では男女の合なくして子供は生まれるか?右手と左
手の役割分担なくして何ができるのか?s局とN局も実は役割分担とい
う協力をして磁界形成をしているのです。互いに反発する事による競
り合いこそが形成するものもあるw神道には経典がありません。とこ
ろが八百万の神々がおられ、中には恐~い祟り神もいらっしゃる。神
とは大いなるチカラ・・大きな作用です。日本列島は火山活動のため
に現在知られているだけでも破局噴火で2度は西日本壊滅状態になっ
たであろうと。それでもめげずに?火山の傍らに日本人は住み着くw
祟り神にも感謝してしまうw人類という分をわきまえる。神道はただ
在るだけで人々の無意識に働きかける・・言葉遊びは必要なし・・人
類は創意工夫してこその存在であるとの気づきを与えてくれるwただ
し一代ではほぼ無理で、何世代にもわたる努力が必要ですが・・人類
とは所詮そういう存在ですねw先代も先々代も~~頑張ったんだと。
・・天災の少ないタイリクの人々は、すぐに事態の好転を願い易姓革
命を繰り返しやすく、創意工夫を繋げ伝える努力を放棄し文化を失う
どころか攻撃し殲滅攻撃してしまう・・・・。日本人の中に古モンゴ
ロイドどころか、ネアンデルタール人やデルソワ人に起源する遺伝子
が他地域よりも残っているのも・・なんとな~くわかりますねw天災
は人類など遥かに凌駕するwこれを神々の怒りと人間らしく捉えて、
まず諦めないのが肝要。そして右も左もバランスを持ちつつ共同作業
するという精神・文武両道という精神が大事。現在は文が強すぎてア
ンバランス・・武との提携を模索しなくては。中央が強く地方が弱体
化してるのもちょっと・・相互に働くチカラとバランスのとり方が大
事なんです。


KK

有難うございます。
お疲れ様です。
大変勉強になります。
有難うございました。

匿名希望

日本経済復活のためにはPB黒字化目標を破棄
日本経済を復活させるには、PB黒字化目標を破棄しなければなりません。あるいは、大きく先送りすべきです。
日本がバブル崩壊後、経済発展できなかった理由は、
消費増税したり、公共投資を大幅に削減したり、GDPを
減らす政策を推進してきたからです。この根底には、日本は借金が1000兆円あって、これ以上、借金を増やせないからだという、間違った認識が流布したせいです。国は借金は確かに膨大ですがその逆に資産も膨大です。そもそも、通貨発行権のある国の借金など、取るに足らないものであるにもかかわらず(国の借金など、市場から日銀が買い取ったらしまいです)、そうした認識が国民にあるせいで大規模な財政出動ができません(財務省が国民を洗脳している事実もありますが)この認識が変わらない限り、日本人の所得=GDPが増えて行く日は訪れません。

KI

いつも同じ人が得をしていることが問題では?
いつも良い考察記事をどうもありがとうございます。バブル経済の解説はその通りですが、問題は、いつも同じ系統の人が「仕掛けて」うまく「売り抜け」、いつも同じく一般人が「バブルに乗せられて」うまく「金を失う」。その結果、それまでの国家の主従関係が逆転する。要するに、株式は所詮は偽猶太の支配マシンでしかない。そういう面こそがこの地球の一番の問題なわけですナ。
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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