国家は、人々の安全と安心のためにあります。
それができない国家なら、それは国家の名を借りた、イモムシ教団のようなものです。
私達が、日本を取り戻そうと言っているのは、そういう日本であってはならないという意思の表明です。
そしてそのため必要なことは、政治改革の前に、日本人の意識改革です。
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神話を体感する会11月の倭塾関西の日程が11月11日(日)から、11月9日(金)19時に変更になっていますのでご注意ください。オウムの麻原が死刑になりましたが、実はこのような馬鹿者はいつの時代にもいます。
西暦644年(皇極天皇3年)・・・いまから1374年前のことになります。
日本書紀に次の記述があります。
*****
7月に、東国の富士川のほとりに大生部多(おほふべのおほ)という者が現れて、
「これは常世(とこよ)の神で、この神を祀る者には富と幸いが訪れる。」
「この常世の神を祀れば、貧しい人は富を得、老いた人は若くなる」
などと言って、虫を祀ることを村里の人に勧め、民(おほみたから)の家の財宝(たからもの)を寄進させていた。
そして道のほとりに酒を並べ野菜や動物の肉を陳列しては、
「新しき富が入ってきた」と舞い踊っていた。
都の人々まで、常世の虫を取ってきて床の間に置いては歌い舞って、福(さいはひ)を求めて珍財(たから)を捨てるようになったが、それによって豊かになる人はいなくて、はなはだしく多くの人が損をしていた。
そこで葛野の秦河勝(はたのかはかつ)が、民(たみ)が惑わされるをにくんで、大生部(おほふべ)を討った。
信徒たちは、恐れて勧め祀ることを休んだ。
ある人が歌をつくった。
太秦(うずまさ)は、
神とも神と 聞こえ来る
常世の神を 打ち懲(きた)ますも
信仰の対象となっていた虫は、常に橘の木や山椒の木に生息する虫で、長さは4寸(12センチ)あまり、太さは親指ほどもあり、色は緑で黒いまだらがあり、形はカイコに似ていた。
(原文)
秋七月、東国不盡河辺人大生部多、勧祭蟲於村里之人曰、
此者常世神也。
祭此神者、到富与壽。巫覡等、遂詐託於神語曰、祭常世神者、
貧人到富、老人還少、由是、加勧捨民家財宝、
陳酒陳菜六畜於路側、而使呼曰、新富入来。
都鄙之人、取常世蟲、置於清座、歌儛、求福棄捨珍財。
都無所益、損費極甚。
於是、葛野秦造河勝、悪民所惑、打大生部多。
其巫覡等、恐休勧祭。
時人便作歌曰、
禹都麻佐波
柯微騰母柯微騰
枳舉曳倶屢
騰舉預能柯微乎
宇智岐多麻須母。
此蟲者、常生於橘樹、或生於曼椒。
曼椒、此云褒曽紀。
其長四寸余、其大如頭指許、其色緑而有黒点。
其皃全似養蠶。*****
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現代語訳も昔風の言い回しなので少し補足すると、要するに644年に、いまの静岡県の富士市か富士宮市のあたりに大生部 多(おほふべの おほ)という者が現れて、ちょっと変わった種類の大きなイモムシを常世(とこよ)の神だと称して、イモムシ信仰の宗教団体を作って、「なんでも願いが叶うから」と言って、信者に全財産を寄進させたわけです。
全財産の寄進を受けるのですから、当然、大生部(おほふべ)は大金持ちになります。
そこで大生部は、
「ほら、イモムシを拝んだら、こんなにお金持ちになったよ」
と、得た品物を沿道に並べて、信者の女性たちに舞を踊らせて世間の注目を集めます。
それで信者になると、
「幸せになるためにはイモムシを拝むだけではなくて、いったん全財産を教祖の大生部に寄進しなければならない」としたわけです。
イモムシを拝んだところで、幸せが向こうからやってくるはずもないと、冷静になって考えれば誰でもわかりそうなものですが、人間、怪我をして働けなくなったとか、夫が病気したとか、子が病弱だとか、仕事上で何か悩みを抱えたとか、様々な理由でストレスがかかって追い込まれると、それこそ「わらをもつかみたい」という衝動に駆られます。
大生部は、そうした人々の衝動を利用して、たくみに私財を肥やしたのです。
ちなみに大生部(おほふべ)は「oohube」ですが、なんとなく「oomu」と音が似通っている気がします。
このペテン師を討ったのが秦河勝(はたのかはかつ)ですが、秦という姓が示す通り、ルーツは秦の始皇帝とされ、この事件よりも100年ほど前にChinaから日本に渡来して帰化した氏族の族長です。
欽明天皇は、夢で、
「吾は秦の始皇帝の再誕なり、
縁有りてこの国に生まれたり」
とのお告げを受けたという逸話が世阿弥の『風姿花伝』にあります。
秦河勝は、聖徳太子の側近として活躍し、また蘇我馬子と物部守屋が戦った丁未の乱(ていびのらん)では、物部守屋の追討戦に従軍して聖徳太子を護りつつ、物部守屋の首を討つという大活躍をしています。
その秦河勝が、悪徳教祖を討ったということから、巷(ちまた)で流行った歌が、
「太秦(うずまさ=秦河勝のこと)は、神の中の神とも言われているよ。なんたって常世の神を討って懲(こ)らしめたのだから」というものであった、というのが、上にご紹介したお話です。
要するに、自己の利益のために、人々の悩みや苦しみにつけ込んで、財物をだまし取る馬鹿者は、いつの時代にもいるわけで、そのようなペテン師は、必ず(これは本当に必ずです)自己を正当化するために、宗教を装ったり、神を名乗ったりなど、なんらかの権威で厚化粧をします。
逆にいえば、そうした厚化粧をしない者は、ペテン師でもなければ詐欺師でもない、ということです。
さて、ここで問題です。
ご紹介した大生部 多(おほふべの おほ)の事件の最大の問題は、次の3つのうちのどれでしょうか。
1 イモムシへの信仰が問題
2 大生部が人々を騙したことが問題
3 大生部の歪んだ自己中性が問題
1は、大生部事件は、宗教問題だとするものです。
2は、大生部事件は、詐欺事件とするものです。
3は、大生部事件は、大生部自身の歪みにあるとするものです。
まず、人が何を信仰しようが、それは構わないことです。
この世は神々の胎内にあるのですから、ありとあらゆるものに神聖が宿る、というのが日本古来の理解です。
このことは、古事記の「隠身」の解説で先日詳しく書かせていただきました。
ですから「イワシの頭も信心から」は、あながち不正解とはいえないし、それがイモムシであっても、それ自体は非難しても詮無いことです。
では、大生部が人を騙して財産を騙し取ったことが問題なのでしょうか。
ここにはすこしやっかいな問題があります。
なるほど大生部は、信仰にかこつけて財を得ました。
それは人騙しそのものと言って良いと思います。
しかしやっかいなことには、人はイワシの頭で癌が治ったり、たまたまその信仰を始めたところが、その瞬間に何らかの良いことが起こったりすることが少なからずあるのです。
イモムシにしても、始めはただの嘘八百だったかもしれませんが、何百人、何千人と信者が増えていく中では、病気が治ったとか、腰痛が取れたとか、仕事が決まったとか、なんらかの良いことが起きる人が、一定確率で必ずいるわけです。
それがイモムシのおかげかどうかまではわかりません。
しかし誰かが「それはイモムシ様のおかげです」といえば、そうなのだと思いこむ人も中には出てくるわけです。
インチキ教団では、こうした良いことがあると、それを針小棒大に宣伝します。
するとまた騙されて入信する人がいる。
そしてまた一定確率で、たまたま良いことが起こる人が出てくるわけです。
生きていれば、良いこともあれば、悪いこともあるのです。
いまが悪いことだらけなら、必ずどこかで良いことも起きるからです。
その良いことと、イモムシとの相関関係は、これはなかなか立証が難しいことです。
なぜなら、何をもって良いこととするかは、それこそ人それぞれだからです。
ということは、やっかいなことですが、必ずしも「イモムシで人を騙した」とはいえなくなってしまうのです。
つまり詐欺は成立しにくいのです。
つまりこの問題の最大の焦点は、イモムシ信心にあるのでもなく、宗教団体のいかがわしさにあるのでもなく、ひとえに大生部の他人の財産を奪ってなんとも思わない自己中心性にある、ということになります。
秦河勝は、勇敢にもそんな大生部を、一刀両断に討ち果たしたから、人々によって「神のなかの神」と称えられたのです。
仮にもし、このとき秦河勝が大生部を討たなかったら、その後の日本はどうなっていたでしょうか。
人体にできる癌細胞は発達速度が速く、1個が2個に、2個が4個に、4個が8個にと、倍々ゲームで増殖します。
たったひとつの癌細胞が、発生から30回ほどの分裂を繰り返すと、大きさは1センチ、細胞の数はなんと10億個ほどになります。
1センチの癌には10億個の癌細胞が含まれますが、次に分裂すると2センチ20億個に、次は4センチ40億個にと増殖し、10回も分裂すると重さ1キロを超えて取り返しの付かないことになります。
つまり、もしかすると日本の歴史は、その後の仏教の普及に代わって、イモムシ教が普及し、全国にイモムシ寺ができ、いまも教室にはイモムシの像が飾られるようになっていたかもしれないし、私達現代日本人は1400年の伝統あるイモムシ教の信者として、稼いだお金はパチンコ屋ならぬイモムシ教団に献上し、日々イモムシ踊りをしていたかもしれない。
ほんとうに秦河勝様様なのですが、人体に癌細胞を食べる白血球などの免疫細胞があるように、世の中、つまり社会には、正しく人々が相和して、誰もが豊かに安心して安全に暮らせるようにするための「たける」存在が不可欠なのです。
かつては日本では、その役割を朝廷の貴族が担ったし、次の時代には武士が担ったし、明治以降は師範学校の卒業生が、社会の均衡や正義を貫く働きをしました。
では戦後の日本ではどうなのかというと、不思議なことに人々が豊かに安心して安全に暮らせるようにするために「たける」こと自体が、まるで悪のように宣伝され、教育にも生かされました。
するとどうなるかといえば、人体でいえば免疫細胞の行動が規制され、癌細胞によって正常細胞はひたすら食いものにされるだけ、という状況を招くことになります。
そして自動小銃や近距離ミサイルにサリンガスまで所持して、これを東京の上空でバラまこうという明らかな破壊活動を行うテロ集団が、何度も人を殺しながらも宗教の名のもとに野放しにされ、もはやサリンガスをバラまくという直前まで、放置され、その主犯を死刑にするのに、20年以上もかかったという、とんでもない国になってしまっています。
何を信じようが勝手ですが、テロは絶対に許さない。
本部にサブマシンガンなどを大量に隠し持っている集団は、日本国内に他にもあるといわれています。
そうした危険なものが、天然の災害同様、野放しにされ、被害が起きるまでは誰も手出しができないというのは、これは異常な事態です。
国家は、人々の安全と安心のためにあります。
それができない国家なら、それは国家の名を借りた、イモムシ教団のようなものです。
私達が、日本を取り戻そうと言っているのは、そういう日本であってはならないという意思の表明です。
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コメント
日本人
敗戦後はこの形が崩れています。
多くの日本人は講和条約締結を節目に日本が元に戻ったという感覚がありますが、これは大きな間違いです。
まず賠償支払いは焼け野原では無理ですので「賠償金支払いをつつがなく行わせるために日本を経済発展させるものとする」という語句がありました。この文言はどこにあったのか忘れたのですが確かに存在しました。ちなみにこれは第二次大戦の原因になった対ドイツ賠償の反省からです。
つまり高度経済成長は日本人の勤勉さが大きいですが、連合国のお墨付きだったとも言えます。
そしてこの賠償は東南アジアは個別にキリをつけた様子ですが連合国中枢国は不明です。苫米地氏が数年前言ってましたがODAは賠償金のことだろうとのことです。講和条約には明確な金額や終了時期について何の記載もありませんがこれはすなわち永久に払い続けるとなります。
しかし2018年に賠償など日本人は承知しません、なのでODAという名前になっていると考えます。だとすれば日本以上の経済大国の対中ODAも説明がつきますし海外援助に兆単位という金額も納得できます。
国内増税し海外へどのような名目にせよ兆に及ぶ援助等など常識ではあり得ませんし異常ですし他国ならば暴動案件と思います。
ODA→賠償金、国連→連合国、講和独立→講和一部自主権回復という具合です。
賠償終了していないのならば在日米軍が駐留する根拠にもなります。(目付け役として)
安保条約にはそんなことは書いていませんが、条約文など当たり障りのない文章にするのが普通です。安保条約の場合は隠れている行政協定に実務レベルのことが多く書かれています。
在日米軍は賠償ODAの目付け役としているのではというのは尖閣や竹島で全く何もしないことから推測できます。特に竹島は自衛隊成立以前に奪われたもので筋から言っても米軍が取り返すべきものです。
日本が憲法と主権の問題から領海侵入船撃沈は絶対できませんがならば安保に則り米軍が動くべきですが何もしません。
これらの事実と米軍航空管制から言えるのは在日米軍は日本監視もしくは管理のためにいるということです。
そしてこの状態はGHQ時代よりはソフトになっていますが日本行政というものが在日米軍の下にあると結論できます。
これが事実ならば少子化無対策や日本人イジメの外国人優遇、ザルの帰化要件、二重国籍議員の存在、外国籍工作員は刑法犯のみで逮捕可能、など全て説明がつきます。これはGHQ時代の公職追放や三国人特権や敗戦国民イジメや日本人一千万人餓死計画などと名前が変わってるだけで同じです。
2018/07/17 URL 編集
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正しくねずさんの言われている通うりだと想います。下らない国益を損ねる政治家が自民や野党問わず出てくるのは、日本人の意識が低いからです。
元大使の馬渕先生の話によると親日のウクライナは小学生の頃から日本の芭蕉の俳句を題材に国語教育をしているそうです。日本への尊敬と理解の深さに頭が下がるばかりです。 神代に五色人が和合(混血)して出来たのが日本人(ヤマト人)の原型と言われています。だからこそ、東洋と西洋の精神主義、物質主義を和合して発展させる使命があるのです。今の日本人がその役目を負えないなら、神々様は、ウクライナやその他の日本の役目を本当に理解する民族を当てて、その役目を遂行させるだけです。 この日本に住まわせて頂く事は、それだけ尊い事を日本人は悟るべきです。 神々様に人種差別はありません。 世界を平和ならしめる誠の民族を守護するだけです。
2018/07/16 URL 編集