実は終わっていない明治維新

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明治維新は、まだ終わっていません。
ということは、いま日本を目覚めさせようとしている人のひとりひとりが、実は、幕末以来続く、我が国の大切なたからであり、志士たちです。


20180805 黒船来航
(画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)



ほんの冗談ですが、先日、もし新しい元号の候補をあげるとしたら、どんな元号が良いと思うかと聞かれて、パッと思いつきでお答えしたのが、
「建知(けんち)」です。

大和言葉で「建」は「たける」と読みます。
「たける」は、「竹る」で、竹のようにまっすぐに整えることです。
「知」は、古事記では「しらす」と読みます。
つまり日本の国体の根幹となる言葉です。

さて、明治日本はそれ以前の江戸日本を全否定してできあがりました。
江戸時代にあったすべてのものが悪とされ、洋風化することこそが正義とされました。
欧米列強による植民地支配圧力の前で、やむを得ない選択であったろうと思います。

その明治日本は、昭和の大戦によって、GHQによって全否定され、戦後日本となりました。
ですから戦後日本は、それ以前の、明治のはじめから、終戦に至るまでの日本を、やはり全否定です。
つまり、明治以降の日本は、明治日本が江戸日本を否定し、戦後日本も明治日本を否定という、実は二重の否定がなされて現在に至っています。

少し考えたら誰にでもわかることですが、時代時代でそれは仕方のない選択であったとしても、否定だけでは、決して世の中は良くはなりません。
常々思うことですが、明治維新は、まだ終わっていないのではないかと思います。

明治維新の始期は、嘉永6年の黒船来航からと、これはおおむね議論の余地なく多くの識者の方々の一致した意見です。
ただ明治維新の終期はいつなのかというと、この議論は千差万別で、様々な意見があってまとまりません。
ある先生は、明治の終わりに条約の改正が行われて、晴れて日本が不平等条約から脱することができたことをもって明治維新の終期とされると説きます。
明治維新が不平等条約の是正を求めて大きな政権交代を伴ったものである以上、その目的を達成したときが終期になるという説です。

またある先生は、大日本帝国憲法発布をもって明治維新の終期と説きます。
近代国家の成立を求めて明治維新が行われたのだから、というのがその論拠です。
あるいは同じ理由から、帝国議会の成立をもって終期とするという説もあります。
あるいは、日清日露の戦争の勝利をもってという説、大英帝国との同盟関係の成立をもってという説などもあります。

思うに、たとえば隣国に隋という軍事超大国ができて、これに抗して我が国の独立を護ろうとして立ち上がった聖徳太子にはじまる時代、遣隋使を送り(600年)、新羅征討の軍を出し(600年)、十七条憲法を定め(604年)、さらに、645年の乙巳の変で蘇我入鹿を倒して天皇中心の社会体制を堅持し、公地公民制を敷き(646年)、白村江の敗戦によって半島の権益を放棄し(663年)、記紀を編纂し(712,720年)、道鏡事件が起こり(769年)、平安京遷都(794年)が行われて我が国が安定するまで、およそ200年の歳月を擁しています。

手塚治虫は、
「過去はすでに起きた未来、
 未来はこれから起こる過去」
という名言を残しましたが、要するに歴史は繰り返すものなのです。

なるほど現代では、物質的には黒電話がスマホになったり、エアコンができたり、武器も剣や弓矢の時代から、鉄砲の時代、大砲の時代、ミサイルの時代、ハイパーネットの時代と、様々に進化していきます。
とりわけこの50年の進歩はすさまじいものがあったと思います。
お金の形もワラジを模した小判の時代から、紙のお札の時代になり、いまは電子マネー化が進んでいます。
これもそのうちポイント制になるかもしれない。

いわゆるハードの面というのは、なるほど短期間に爆発的に進化を遂げることがあります。
けれども、それらを作り出している人間は、そうそう変わるものではありません。
そしてその人間が織りなす国際社会の仕組みも、そうそう簡単に変わるものではありません。

明治維新がなぜ起きたのか。
事の発端が嘉永6年の黒船来航だとするならば、その答えは簡単です。
ひとことでいうなら「外圧」です。
日本はその外圧に屈して不平等な条約を締結させられ、国内で蓄積した黄金を大量に国外に流出させました。
幕末の志士たちにとって、手の届かない坂の上の雲は、まさに欧米列強の支配の圧力にいかに抗して、我が国を彼らと対等かつ平等な国家にしていくのかにありました。

そして不平等条約は、いったんは1911年(明治44年)の米国との新・日米通商航海条約の締結によって、ようやく欧米諸国と対等な関係が構築されたかに見えました。
しかしそれは、わずか10年後の1921年(大正10年)のワシントン会議で、もろくも崩れ去っています。

ワシントン会議で日本は主力艦の保有量を対米英6割という不平等を押し付けられ、その後は次々と対等な関係を制限され、やむなく日本が大東亜の戦いを起こして敗戦すると、今度は憲法まで押し付けられて、いまだにODAという名の巨額の戦費賠償を継続しているのが、いまの日本です。

つまり嘉永6年(1853年)の黒船来航に始まる不平等関係は、あれから165年経ったいまでも、実は解消していないのです。
ということは、明治維新は、実はいまなお係属中である、ということになります。

そうであるとするならば、いたずらに江戸社会を否定し、明治を否定し、昭和を否定するというのは愚(おろ)かなことです。
むしろ黒船来航以降の一連の流れを、我が国が国際的に諸外国と対等な国を築こうとしてきた歴史の積み重ねとしてとらえ、そのなかで我が国が何を目指していかなければならないかを再考すべきだと思うのです。

そのために必要なことは、日本とは何か、どういう国柄なのか、どういう国を目指すことが、人々にとっての愛と喜びと幸せと美しさを実現する、よろこびあふれる楽しい国つくりになるのかを、一度突き詰めてみるべきではないかと思うのです。

サンデーモー○ングばりに、暗い顔をしてごちゃごちゃと批判ばかりを繰り返していても、日本が良くなることは決してありません。
このことは、普通の企業に置き換えて考えてみれば明らかです。
会社の管理職が会議室にこもって、暗い顔をして経営陣の悪口ばかりをグズグズと述べていても、会社が良くなることは決してありません。
会社では、そういう会議室にこもって愚痴や文句ばかり言っているような人は、たとえそれがお金持ちの倅や現職の部長さんであったとしても、はっきり言って「いらない人」です。

みんなが豊かに安全に安心して暮らせるようにしていく。
よろこびあふれる楽しい、みんなの国を築いていく。
特定少数の人が、一生遊んでも遣いきれないような大金の年収を得て、他の多くの人が明日をもしれないバイト暮らしをしなければならない国ではなく、誰もが愛と喜びと幸せを手に入れることができる明るくて安全で安心な社会の構築が、我が国の建国以来の実は国是です。

私達は、どこまで行っても、日本人です。
自分だけが良い思いをする。
自分だけがお金持ちになって、わがまま放題に人を支配する力を手に入れる。
そういうことではなくて、相手がどんなに大金持ちであろうが、権力者であろうが、一寸の虫にも五分の魂、裸一貫で大あぐらをかいて、太刀の小尻をドンと突き、誰が相手だろうが、人としての対等をみんなとともに堂々と図っていく。
それが日本人です。

日本人が日本人であることを肯定し、日本を学ぶことに、何の遠慮があるでしょう。
そして、調べれば調べるほど、日本の歴史も、先人たちの行動も、どれも素晴らしいものばかりです。
これほど誇れる歴史を持っている国は、世界広しといえども、日本だけなのではないかとさえ思います。

明治維新は、まだ終わっていません。
ということは、いま日本を目覚めさせようとしている人のひとりひとりが、実は、幕末以来続く、我が国の大切なたからであり、志士たちです。

お読みいただき、ありがとうございました。

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コメント

えっちゃん

No title
今日も、ありがとうございます。
「一寸の虫にも五分の魂、裸一貫で大あぐらをかいて、太刀の小尻をドンと突き、誰が相手だろうが、人としての対等をみんなとともに堂々と図っていく。」というのが、、と思ってしまいました。女性バージョンは無いでしょうか。。。

 さて、初めに宣教師を送り込んでいくという植民地支配の常套手段をを秀吉によって見破られ、出島のみ交易をするという方法で、選別して交流を図った家康。265年間のも長きにわたり、パラダイスといわれた平和な江戸時代。その江戸時代を、士農工商、悪代官、重い年貢、一揆、「泰平の眠りを覚ます上喜選たった四杯で夜も眠れず」の狂歌など、酷い時代、無能な幕府と思わされた教科書での洗脳。明治時代は、機関車、断髪、洋装、旧態依然とした社会を先進的にしていった社会改革は素晴らしいと思わされていた教科書の洗脳。仕掛けた黒幕、さらにその上に君臨する頂点の一握りまで辿り着きました。
CGS日本の歴史のお話でも、学ばさせて頂き、日本の素晴らしさをつくづく感じます。ありがとうございます。
日本人に生まれてよかったとつくづく思います。この時代に生まれたのも意味があると思っています。

学術論文の形式
理系の学術論文の骨格は;
(1)従来の説の不十分である点を具体例を挙げて指摘する.
(2)従来説に代わる新説を述べる.数式で厳密化すること.

厳密化は他人による新説の結果を再現できることを保証するため.
数式で定量化しておくことで,新説の改善レベルの程度が判明する.
新説の利点が他人に明確でなければならない.

項番(2)は論文の審査(だいたい1年程度かかる)の重要な部分である.
(1)だけでは学術論文とはなり得ない.
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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: nezu3344@gmail.com
電話:080-4358-3739
出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
《著書》
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!和と結いの心と対等意識』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!日本はなぜ戦ったのか』
『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』日本図書館協会推薦
『ねずさんと語る古事記 壱〜序文、創生の神々、伊耶那岐と伊耶那美』
『ねずさんと語る古事記・弐〜天照大御神と須佐之男命、八俣遠呂智、大国主神』
『誰も言わない ねずさんの世界一誇れる国 日本』
最新刊
『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』
『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』

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