忠君愛国を訓読みすると



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20121112 紅葉7


「忠君愛国」を訓読みすると、
「国をおもい、きみにまめなるこここをつくす」
となります。
China的意味での「忠君愛国」は、
「白ひげの老人の言うことに無条件で服し、
 国のために他所の国から奪ってくること」
です。
漢字の意味はそうなります。
要するに大陸的な「忠君愛国」と、日本人にとっての「忠君愛国」では、意味がまったく異なるのです。


【お知らせ】
<東京・倭塾、百人一首塾他>
会場は都営新宿線船堀駅前にある「タワーホール船堀」です。
10月8日(月)13:30 第55回 倭塾 研修室 1330-160
10月27日(土)18:00 第30回 百人一首塾 407会議室
11月13日(火)18:00 第31回 百人一首塾 307会議室
11月25日(日)18:00 第56回 倭塾 研修室
12月6日(木)18:00 第32回 百人一首塾 301会議室
12月24日(月)13:30 第57回 倭塾 研修室
1月14日(月・祭日)13:30 第58回 倭塾
1月26日(土)18:00 第33回 ねず式ゼミナール
2月2日(土)13:30 第59回 倭塾
2月23日(土)18:00 第34回 ねず式ゼミナール
<関西・倭塾>
10月19日(金)19:00 倭塾・関西 第三回 (IK歴史勉強会 大航海時代と大国主)
11月9日(金)19:00 倭塾・関西 第四回 (IK歴史勉強会 唐の皇帝と日本の天皇)
12月8日(土)14:00 倭塾・関西 第五回 (IK歴史勉強会 稲作の歴史と古墳のお話)
<国内研修>
12月16日(日)~17日(月) 一泊二日 神話を体感する会
11月の倭塾関西の日程が11月11日(日)から、11月9日(金)19時に変更になっていますのでご注意ください。


昨日、全日本女子バレーチームが、最強国のセルビアと対戦して勝利しました。
個人的に女子バレーのファンなので、これまですべての試合を3−0で勝利してきたセルビアとの戦いの勝利は、本当に素晴らしかったです。

ただ、テレビの中継姿勢には疑問があります。
応戦席では、相手チームに好プレイがあっても、誰も拍手しない。
おそらく中継を盛り上げようとしてのことなのでしょうが、マイクでやたらと選手の名前や日本を連呼する。
姿勢がまるで半島的です。
応援団が選手の名前等を合唱することは良いことですが、マイクを使ってまですることではない。
また、ちゃんと相手チームの好プレイにも拍手をし、称えるべきです。

選手たちの必死の頑張りに対して、放送の姿勢はあまりに下劣にすぎるように思います。
あれではまるでKoreaです。
日本の放送局なら、それなりにもっとしっかりした品格を持ってほしい。

さて、今日のテーマの忠君愛国ですが、これがあたかも戦時用語で、よろしくない意味であるかのように言う人がいます。
要するに日本文化がわかっていないから、そうなります。
ここは日本なのです。半島ではない。
修身の授業がなくなったために、日本的な意味における忠君愛国を教わっていないところへ、半島人の価値観を刷り込まれたのではたまったものではありません。

China漢字でいう「愛」というのは、上にある辺の部分が頭を巡らせる人で、その中に心と足があります。
「つまり欲しいものがあったら、行って奪い取ってしまえ」という、我々日本人から見たらきわめて乱暴な行為がChinaやKoreaにおける「愛」の意味です。
だから彼らは異性や物を貪(むさぼ)り求めます。
それが「愛」だと思っている。

英語の「Love(ラブ)」は、語源が実は頭文字の合成語なのだそうです。
もともと英語になかった単語で、聖書が伝えられたとき、「これが愛というものなのだ」という説明に用いられた4つの単語(Listen(聴く)、Over Look(全体を見る)、Voice(声を掛ける)、Excuse(ゆるす)」の頭文字が「Love」になったと言われています。
要するに日本的にいえば、「思いやりの心をもって互いにゆるし合う」が英語のラブであるわけです。
その意味では、奪うことを意味するChinaの愛と、英語のラブでは意味がまるで異なります。


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では、「愛」という漢字の訓読みは何かと言えば、
「めでる」
「いとしい」
「おもふ」
です。

日本にはもともと大和言葉があり、後から漢字を輸入したのです。
だから日本語には漢字に訓読みがあります。
これは漢字を用いる諸民族のなかで、日本にだけあるものです。

「めでる」というのは、大切に植えた種の芽が出れば、とても嬉しく、またその芽が、たまらなくいとしく思えるものです。
「いとしい」は、肉体と魂は糸で結ばれていると考えられていましたから、魂の糸のようにたいせつにおもうこと。
「おもふ」は、思うことですが、これは日本書紀の持統天皇記のところで、持統天皇が大伴部博麻(おほともへのはかま)という民間人に、「おまえの国を愛(おも)ふ気持ちを嘉(よみ)とす」と詔されたという記録があります。
実はこれが、我が国における「愛国」という熟語の初出になるのですが、そこで「愛」を「おもふ」と読んでいるわけです。

つまり日本人にとっての「愛」とは、
「いとしく、めでるような気持ちで、おもうこと」
です。
親が子をおもう、恋人のことをおもう、夫が妻をおもう、妻が夫や子をおもう、友をおもう、故郷をたいせつにおもうなど、「おもう」ことが我々日本人にとっての「愛」です。
従って、我々日本人にとっての「愛国」は、
「国をいとしくおもうこと」であって、
「国のためにどこかで何かを奪うこと」とは、
まったく意味が異なるのです。

では、「忠君」はどうでしょうか。
まず「忠」ですが、実はこの語もまた同じ持統天皇記の「愛国」のところに出てきます。
なんと読むかというと、「忠」と書いて「まめなるこころ」と読みます。

「まめ」というのは、大好きな人のためにまめにつくすとか言うように、苦労をいとわず一生懸命に精を出してすることを言います。
その「何かのために苦労をいとわずに一生懸命に尽くす」という意味の「まめなるこころ」という大和言葉に、「心の中心」という象形を持つ「忠」という漢字を当てたのです。

では「君」とは何でしょうか。
これもまた訓読みは「きみ」です。
古語で「き」は男、「み」は女を意味します。
そして我が国では、男性の祖がイザナキ神であり、女性の祖がイザナミ神です。
そのイザナキ神、イザナミ神から続く直系の御子孫が、我が国の天皇です。

しかしその天皇は、国家最高の権威であって、権力者ではありません。
政治的意思決定を行うのは、権力者の役割です。
そして権力は、意思決定をし、それを実行する権限を有すると同時に、その決定と行使について、全責任を負います。
天皇は、そのような政治権力者ではありません。
政治権力者よりも、もっと上位の国家の最高権威です。

そしてその権力よりも上位にある国家最高権威が、我が国では一般の民衆のことを「おほみたから」としてくださっています。
そうすることで権力者は、自分の権力の及ぶ範囲にある民衆を私的に私有することができなくなります。
なぜなら民衆は、どこまでも国家最高権威の「たから」であって、自分のものではないからです。
つまり我が国の民衆は、万古の昔から権力からの自由を得ているのです。

従ってここでいう「君」とは、もちろん天皇のことを意味しますが、同時にその天皇は国家の権力者ではないわけです。
では天皇への民衆の思いは何かといえば、それは天皇の御存在によってはじめて為しうる、民衆に権力からの自由を与えていただいていることへの感謝以外にはありえません。

従って「忠君=きみにまめなるこここをつくす」とは、天皇への感謝の心を持って、「き」である男と、「み」である女が、互いにいつくしみ、助け合いながら、すこしでも天皇のもとにある国を、良い国にしていくための努力を怠らずに続けながら生きることを意味します。

China的な意味での「忠君」ですと、まったく異なる意味になります。
「忠」は、文字通り心の中心です。
「君」は、上にある三本の横棒が人の手で、斜めの縦線がムチないし、長いあごひげを意味します。
そしてその長いあごひげを持った人、つまり白ひげの老人が、口を開いて何かを言っています。
つまり「君」というのは、長い白ひげの老人(Chinaではそれを老といって、すべての年下の者に命令を下す偉い人を意味します。実際には、かなり嫌味なクソジジイのようなもの)が何かを話している、つまり命令しているわけです。

ですからChina的な意味での「忠君」は、村で一番偉い、あるいはそれが国であれば、国で一番えらい人の言うことを、心の中心に置いて、言われた通りに服従することをいいます。

まとめますと、我が国における「忠君愛国」は、
「国をおもい、きみにまめなるこここをつくす」ことです。
China的意味での「忠君愛国」は、「白ひげの老人の言うことに無条件で服し、国のために他所の国から奪ってくること」です。

漢字の意味はそうなります。
要するに大陸的な「忠君愛国」と、日本人にとっての「忠君愛国」では、意味がまったく異なるのです。

お読みいただき、ありがとうございました。

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コメント

ジャーマンすーぷれ

しっかりと、
 粗削りで、うのみにはできないこともありますが、、、。

 あらしには、むべなるかなと、
 微力ながら応援申し上げます。

 こころ、
 先生の表現を借りれば、品格。

 大切なことと思います。
 例の、対自即自、即自対自、ということに帰着します。
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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