自助の精神が日本を育む



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日本の周りには、「貰えるものは、歴史や事実を捏造してでももらう」ことを繰り返す国があります。
「自助の精神」がなければ、いかに経済発展や軍事力の強大さを誇って見せようと、日本の成功と同じ成功は望めるはずもありません。


池田成彬
池田成彬
(画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)


池田成彬(いけだしげあき、1867年〜1950年)という人がいました。
山形県米沢市の出身の人です。
池田成彬の父の池田成章(いけだなりあき)は、上杉家の江戸留守居役を勤めた人で、明治維新後には、三井財閥筆頭常務理事、大蔵大臣を歴任しています。

池田成彬(しげあき)は、その長男で、ハーバード大学を優秀な成績で卒業し、帰国後は三井財閥の総帥、日本銀行総裁、枢密院顧問官、そして昭和13(1938)年には、大蔵大臣兼商工大臣を勤めました。
長年にわたり政財界のトップを歩いた人ですが、身辺は実に質素で、「成彬」と書いて「せいひん」とも読めることから、自らのあだ名を「清貧」としていました。

その池田成彬、三井財閥の常務理事となったとき、
「役員は働いている人を選任すべき」
として、三井直系会社の社長・会長に身を置く三井一族を引退させただけでなく、国家への報恩と大衆との共存共栄のためにと、当時のお金で三千万円(いまの貨幣価値だと数兆円)を拠出して、失業対策や風水害対策、研究施設など多岐にわたって、寄付活動を行っています。
それでいて三井財閥の業績をさらに伸ばしているのですから、その手腕たるや推して知るべしです。

その池田成彬の若い頃の逸話があります。
慶應義塾大学の学生だった池田成彬は、ある宣教師から「奨学金をつけてあげるから」と、米国ハーバード大学への留学をすすられました。


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20190317 MARTH

よろこんで渡米してみると、支給する奨学金はないという。
「まず一年間勉強して、良い成績をとってください。奨学金の話はそれからです」というのです。
それならそれで日本出国前にそのように言ってもらえればなにがしの準備ができたのに、米国本土に降り立ってから、いきなりそのようなことを言われても困ったものです。

池田は、学生食堂で、友人達が食事をしているのに給仕をしたり、先生のために図書館へ行って本を取って来たり、スクールボーイとしての毎日を送りました。
帰国するお金もありません。
貧乏のどん底生活をしていたら、ある日、見るに見かねて援助をしようというアメリカ人が現れました。

池田成彬はどうしたでしょうか。
はじめに次のように聞いたそうです。
「なぜあなたはお金をくれるというのですか?」
「君があまりに貧乏で見ていられないからだ」
池田は答えました。
「それでは困る。
 頭が良いからだと言ってくれ」
「それはまだ分らない。
 一年たって試験の成績を見なくては言えない」

結局、池田成彬は、
「貧乏が理由で
 他人から金をもらっては
 物乞いになる。
 自分は米沢藩の家老の息子で、
 もとはといえば武士である」
と、奨学金を断りました。

「天は自ら助くる者を助く」とは、英国のサミュエル・スマイルズの「自助論」の序文にある言葉です。
そうした志と意思は、池田成彬ひとりにとどまらず、近代までの日本人にとって、空気のようにあたりまえのものであったといえるものです。

大東亜戦争で廃墟と化した日本は、アメリカから「ガリオア・エロア資金」で復興の一歩を踏み出しはじめました。
この資金は「無償供与」ということでした。
けれど米国は後年、この無償供与だった資金の返還を日本に求めました。
日本は、アメリカの変心に恨み顔のひとつも見せず、多少の減額の交渉はしたものの、結局昭和48年までにすべてのお金を返済し終えています。

昨今、義務教育だからと言って子供の給食費を払わない親がいるそうです。
年間、30億円近い未納金となっているのだそうです。
給食費未払い、不正生活保護受給などなど、こういう乞食根性の輩が増えて来ると大変なことになってしまいます。
米国がアフガニスタンから撤退する理由は、財政難でもなく、兵隊の士気の低下でもなく、支援の名の下にアフガニスタン人の人々に「もらい癖」が高まったためだそうです。

日本の周りには、「貰えるものは、歴史や事実を捏造してでももらう」ことを繰り返す国があります。
「自助の精神」がなければ、いかに経済発展や軍事力の強大さを誇って見せようと、日本の成功と同じ成功は望めるはずもありません。

※この記事は2012年3月の記事のリニューアルです。
お読みいただき、ありがとうございました。

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12 進取の気象
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コメント

はらさり

給食費
こんにちは。

給食費を支払わない親御さんは残念ながらいらっしゃいますねぇ。
貧困で支払えない親御さんは気の毒だと感じますが、パチンコなどに投資して給食費を支払わない親は無責任ですよね。

ただ子供たちには罪はありませんが。。。

民主党時代の悪政・子供手当て増額がありましたが、増額より給食費を差し引いた金額を支給するとか出来なかったんですかね?パチンコ中毒者を増やすよりも国も私達も考えていかねばならないですね。

はらさり

もらい癖
先生、みなさん、お早うございます。

成彬さんの生き様素晴らしい、自分もそうありたいと思いました。

ごく個人的な話になるのですが、私の妹が凄いもらい癖がありまして。老親から一軒家をもらい、「慰謝料」の名目で何度も大金をもらっています。
もらうというより、「当たり前だ!」と開き直っています。
こんな人が身内と思うだけで人として恥ずかしい思いをしてます。

日本を愛する日本人から一言・・・

給食費を払わない親を放置してはだめですね。
 30億円もの多額の給食費を払わない親ってどれ位いるのでしょうか?
甘ったれの親を許している自治体は税金の無駄遣いをしていることに気がつかねばなりません。市役所担当者は自分のお給料から立替払いしなさい。
 この際明石の泉市長に担当者を叱ってもらわねばなりませんね。不払いを許しているということは市民の税金だという認識が無いからです。
 裁判所に訴えて給料から差し押さえさえすれば一挙に解決します。不埒な輩を日本からなくすため是非差し押さえの実行をしてもらいたいです。そのような親は市教委から給与差し押さえを裁判所に要請しますと文書で通知さえすれば、その日に払い込みすることでしょう。  
 霞ヶ関の官僚から地方自治体の役人までまともに仕事をして下さい。税金でぬくぬくと失業の心配もないお役人さんや日教組の先生達が日本の再生を邪魔していることを肝に銘じて欲しい。
 ねずさんのブログを見ているお役人はいないのでしょうか?悲しい限りです。


 
 
 

takechiyo1949

自助とは命を護ること!
「三助の実践」を考えたのは、出羽國米沢藩藩主/上杉鷹山公だと言われています。
但し『自助・互助・扶助』
今は「自助・共助・公助」
防災の標語ではありませんが、この「三助」の順番は覚えておく必要があると思います。

ひとは、一旦生まれると若返ることができません。
寿命がのびれば社会は高齢化し、歳を重ねると自助にも限界はあります。
しかし『何でも欲しがるのは年寄だ!』と言われ『団塊の世代が!』などと括られてしまうと『年金だってタダでもらってる訳じゃ無いし多くも無いぞ!』など不満タラタラです。
また一方では老いも若きも…何かあれば國が助けてくれる?自衛隊が来てくれる?ありがたや!ありがたや!です。

公助は、自助や共助の様に細かくは助けてくれません。
自助とは命を護ること!
自分の命は自分で護る!
自分を護らねば共助も無い!
今の老人も含めた先人の生き様と建設の歴史から学び、過去の教訓を現代に活かす。
先ずは身近な地域から…そう思って生きています。
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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