この60年間で変わり果ててしまったこと、これから変わること



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自分だけが良い思いをしたい、自分だけが満足したいからと、個人の欲望を優先させ、他人を傷つけて人間関係を抜き差しならないものにしてしまったり、権柄ずくで人の恨みをかったりすれば、いつの日か、そのツケが自分に帰ってくる。だから、日頃から和を貴び、知恵もひとりの知恵とせずに、みんなの知恵にしていく。そうしたことが、日本的精神として育まれてきたのです。


20190919 日本美
画像出所=http://kaigainohannoublog.blog55.fc2.com/blog-entry-1302.html
(画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)


11年前の2008年、livedoorニュースに「この50年間で変わり果ててしまったこと」という記事が掲載されました。
まずそのまま転載してみます。
11年前の記事です。
なので記事の「この50年」は、いまなら「この60年」です。

****

この50年間で変わり果ててしまったこと
https://news.livedoor.com/article/detail/3823470/

年が過ぎるのも早いですが、物事の移り変わり方もまた激しいものです。
10年ひと昔とは言いますが、50年ともなると法律や考え方まで大きく変化してしまうようです。
生まれた時代が悪いのか、悪人が増えて規則が増えたのか、50年前と今との違いを、シナリオ別にアメリカのケースでご紹介します。


【シナリオ1】
ジャックは学校に行く前にウズラ狩りに行き、短銃を車のラックに載せたまま学校の駐車場に停めました。


《1957年》
教頭先生がやってきてジャックの短銃を目にし、
自分の銃をジャックに見せようと車に取りに行く。

《2007年》
FBIが呼ばれ、学校は閉鎖。
ジャックは刑務所へ行き二度と自分の銃やトラックを見ることもない。
トラウマになった生徒や先生のためにカウンセリングが行われる。



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20190317 MARTH


【シナリオ2】
ジョニーとマークは放課後、殴り合いの喧嘩をする。


《1957年》
人だかりが出来る。
喧嘩はマークが勝ち、
二人は握手して仲良くなって終わる。

《2007年》
警察が呼ばれる。
特殊部隊が呼ばれる。
ジョニーとマークは逮捕される。
暴行罪で起訴され、
ジョニーが始めた喧嘩で二人とも退学処分。



【シナリオ3】
ジェフリーは教室でじっとすることができず、他の生徒の邪魔をする。


《1957年》
校長室に呼ばれる。
校長先生にぴしゃりと叩かれ、
教室に戻り、
そこからは他の生徒を邪魔することはない。

《2007年》
ジェフリーは多動症やうつ病の薬であるリタリンを服用させられてゾンビ状態になる。
注意欠陥多動性障害のテストを受ける。
学校側はジェフリーの障害のための補助金をもらう。



【シナリオ4】
マークは偏頭痛持ちなので頭痛薬を学校に持ってくる。


《1957年》
喫煙場で校長先生に頭痛薬を分けてあげる。

《2007年》
警察が呼ばれ、
マークは麻薬所持で退学処分。
麻薬と武器を所持していないか車内捜索。



【シナリオ5】
ペドロは英語で落第。


《1957年》
夏季学校へ行き、及第して大学へ進学。

《2007年》
ペドロのケースは州へ報告され、
新聞に取り上げられ、
英語が必修科目なのは差別だと言う問題にまで発展。
アメリカ自由人権協会(ACLU)は学校に対して裁判を起こす。
英語はカリキュラムから外され、
とりあえずペドロには卒業証書が与えられ、
最終的に英語が話せないので、
人の家の芝刈りをして生計を立てる。



【シナリオ6】
ジョニーは7月4日の独立記念日で使われた残り物の火薬を、ペイント瓶に詰めて赤アリの巣を爆破する。


《1957年》
赤アリが死ぬ。

《2007年》
アルコール・タバコ・火器及び爆発物取締局(BATF)や警察が呼ばれ、
ジョニーは国内テロ行為で起訴される。
FBIは兄弟を家庭から隔離した上で両親を捜査、
コンピューターは没収される。
ジョニーの父親は危険人物として監視下のリストに入り、
飛行機に乗れなくなる。



【シナリオ7】
ジョニーは休憩時間に走っていて倒れ、
ひざを擦りむく。
泣いているところを見つけた先生に抱きかかえられて慰めてもらう。


《1957年》
少し経つとジョニーはすっかり気分がよくなり、
また遊びに戻る。

《2007年》
先生は児童を性的対象にしたと非難され職を失う。
彼女は3年の禁固刑を受け、
ジョニーは5年にわたりカウンセリングを受けることになる。


【シナリオ8(実話)】

《1986年》
学校のハンバーガー調理実習をしていたラット(仮名)は、特別な材料としてカフェインを足した。
女の子たちはそれを食べて変な味がすると伝える。
ラットは校長室に呼ばれその後絞られる。

《2007年》
警察が呼ばれる。
毒物検査が行われ、
ラットは学校から退学処分を受けた後、
薬物違反で刑務所行き。
当然麻薬と武器を所持していないか車内捜索。



さすがに大げさなところはありますが、可能性が無いとはいえないのが現代社会の恐ろしいところです。
日本の学校はより閉鎖的なのでここまでではないでしょうが、アメリカ並になるのも時間の問題かもしれません。
安全を意識するようになったのか、物騒になったのか悩ましい問題ではあります。


*******(引用終わり)

いかがでしたか?
2007年の風刺の方は、2019年となったいまでも、変わっていないと思います。
というよりも、まさにいまの日本となっているようでもあります。
米国の日常は、10年遅れで日本の様子になると言われていますので、まさにいまの日本そのものになっているのかもしれません。

ところが1957年の方は、いまとまったく考え方も行動も違う。
この違いは、いったい何が原因で、どうしてこうなってしまったのでしょうか。

また、こうした変化は、日本だけに特別に起きたことで、いわゆる日本の左翼とか、日本にいる在日とかが意図して起こしているものではない、ということにもお気づきいただけようかと思います。
彼らは、ただ、時代の趨勢に上手に便乗しただけということができるからです。

世の中は、様々なものが交錯して次の時代へと進んでいきます。
そして現在がこれだけ変化したということは、その様々なものが交錯した中で、人々が選択してきた結果が、現在を招いたということです。

人は情報によって動く生き物です。
与えられる情報が、過度に一方的であった場合、人々はその情報による刺激を受けて反応します。
たとえば、◯◯はダイエットに良くない。すぐに太る食べ物である、などという情報が与えられると、一斉に食卓からその食材が消えますし、その逆もあります。
とりわけテレビの場合、人々の思考を奪って、一方的に情報を垂れ流すものであるがゆえに、人々は情報を与えられるだけの存在となり、常に不安と焦燥感に駆られるようになるわけです。

その不安と焦燥感が、世間に対する大げさな反応となって現れます。
また、3手4手先を読んで、行動するという洞察力や思考力が低下します。

60年前にもテレビも映画もありましたが、情報収集はもっぱら紙媒体と音声のみのラジオが中心でした。
つまり行間を想像力、洞察力で補わなければならなかったわけです。

日本はもともと「明察功過」といって、相手の気持ちを察して行動することが社会的に求められる、そういう社会を構築してきました。
その「明察功過」は、聖徳太子の17条憲法の第11条にある言葉です。
第1条が「和を以て貴しとなす」。
第11条が「功過(こうか)を明らかに察して賞罰を必ず当てよ」です。
功過というのは、良いことと悪い過ちです。

社会構造は、米国も日本も、ネットが社会の中心になりはじめています。
映像も、地上波テレビよりもネットの映像の方がはるかに美しくなる時代が、すぐそこに来ています。
では、ネット社会は、社会にどのような変化をもたらすでしょうか。

ネット社会は、情報に対するアクセスを容易にします。
ですから従来型メディアが、ご都合主義のデタラメな情報を流しても、すぐにそれが暴露されます。
そして人々は、SNSを通じて、誰とでもつながりをもつことができるようになります。

そして情報が人々の行動を決め、その行動が次の未来を築いていくのなら、人々はネットを通じて、より正確な知識を得ることができるし、情報の正邪を見抜く力を幼いうちから養っていくことになります。
大手メディアが、お金儲けのために◯◯はダイエットに効くと特番を組んでも、組んだそばから、それは嘘だ、ありえない、といったコメントによってそれらが打ち消されてしまうわけです。

そしてこうして様々な情報が考察し、様々な意見が自由に空間を飛び交うようになると、人々は、ようやくそうした生活の中心核となるものを求めるようになります。
その求められる中心核は、権力者ではありません。
人々に、正しい道を示す存在であり、理想を担う存在です。

テレビ時代の芸能人が時代の華なら、ネット時代の華となるのは、人々に楽しさとやすらぎと、明確でかつ正しい方向を示す存在ということなります。

新しい時代がいまはじまっています。


※この記事は2008年9月の記事のリニューアルです。
お読みいただき、ありがとうございました。


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コメント

takechiyo1949

これからも変わらないやり方
60年前はまだ子供。
田圃の畦道でゴム長を履いて立ってる写真があります。
しかも長靴は左右反対(笑)

当時の田圃の仕事は村中総出でやってました。
田植えや稲刈りの季節には学校も休みになり、農家では無い子供達も手伝いに出ました。
田起こしは牛や馬も頑張りましたが、それ以外は全部人力。

そんな頃から60年。
今はどうでしょうか。
機械を運転して、全部ひとりでやってますね。
賑かだった農村の風景は、疾うの昔に様変わりしました。

畦道の鼻垂れ小僧は、移動電話を持ち歩き、コンピュータなる物を操りながら暮らしてます。
考えてみれば…私達は信じられない急変の時代を経験してきた訳です。

しかし…どんな時代でもどんな仕事でも暮らしでも「先人から学ぶ」ことは沢山ありました。
それは、これからも変わらないやり方だろうと思います。

はらさり

変わり果て過ぎ
わぁお!デビッド、変わり果て過ぎたわね!

ケリー、これは変わり過ぎだね、朝から驚きまくりさっ!

お早うございます。深夜のテレビショッピング風に驚いてみました。
冗談はさておき、いまは息をして生きてるだけでも息苦しい時代ですな。60年前、まだ生まれてなかったですけど。
学校も今は私立も公立の学校も選ばれる時代になってきました。引っ越しするんじゃないのに合わないと転校してしまう児童や生徒が増えました。まあ明らかに悪い学校ならそれも仕方ないと思いますが、明らかにふつうの学校学級でも学区内外問わずに転校させる親御さんが増えたため、子供の小学校入学式のときと卒業式のときのメンツが全く違っていました。
これまではひどいイジメなど理由がある場合を除いてなかなか転校しなかったはずなのに…学校が生徒を選んでもいけませんが、学校の先生たちもやりにくくなったんだろうなぁと、ためいきが出ますね。
ウチの子はちなみに特別支援学部で普通級より厳しく、養護級よりより厳しい所に行っていますが。なんか話がまとまりませんが、学校一つ一つにしても変わってしまった。という印象を受けました。
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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