政治資金規正法についての雑感



民主党の菅直人代表代行は12日の記者会見で「公共事業受注企業からの企業献金を全面的に禁止する法制化を与野党を超えて進めるべきだ」との考えを示したといいます。
■関連記事:<民主・菅氏>違法献金「企業献金全面禁止法制化を」 毎日新聞
http://news.livedoor.com/article/detail/4058837/

これに対し、小沢代表は消極的な姿勢を示し、社民党の福島瑞穂党首は同種の法案の今国会での成立に意欲を示しているとのこと。

政治と企業のつながり、政治とカネのつながりを断て、というこの種の議論は、ずいぶん古くからあり、これがひとつのきっかけとなって、政治資金規正法ができています。

政治資金規正法は、政治資金による政治腐敗の防止を図るために昭和23年に議員立法によって成立した法律です。

この法律では、政治資金の流れを国民に公開して、国民の不断の監視と批判を仰ぐということを通じて、政治活動の公正と公明を確保し、わが国における民主政治が健全に発達するようにすることを目的としています。

そのために法律の名称も「規制」ではなくて「規正」 としています。

いっけんもっともなこの法律がありながら、政治とカネの問題はあとを絶たず、今回のような脱法行為を含む企業献金問題などが顕在化すると、からならず世間におもねる野党政治家から、この種の規制の声が出てきます。

しかし、ほんとうに政治資金を規正していくことが、わが国の国益に沿うものなのか、ここで再考してみる必要があると思うのです。

まず、政治資金規正法が誕生したのは、昭和23年であることに注意してみる必要があります。

つまりこの法律は、財閥解体と併せて、財閥と国政の切り離しを企図して作られたものであること。

もちろん建前は、政治資金の寄附に対する直接的な規制による癒着や政治腐敗の排除ですが、その意図するところは、多額の献金が可能な国内の大手企業や企業グループと政治のつながりを完全に断つことにこの法律の目的があった。

日本は資源のない国家です。資源だけでなく、食糧も海外からの輸入に頼っている。

食料を海外から輸入するためには、現地の通貨を手に入れなければなりません。

そのためには、その国にモノを売り、外貨を得て、その外貨で、当該国の食料を買わせていただかなければならない。

当該国にモノを売るといっても、日本は、サウジ諸国のような資源国ではありませんから、資源を輸入して、これを加工し、製品化したモノを売る。

要するに日本は工業国家として、加工貿易をしなければ、食を得ることができない国なのです。

そして諸外国に負けない競争力をもった工業を国内で振興するためには、高度な教育を施したハイレベルな知識と技術を持った国民が必要となる。
このことは、あのトヨタが近年、日本と同じ生産設備の新工場を中国に作り、そこで低賃金の中国人労働者を使って作ったエンジンを日本国内で販売するエスティマ等に搭載したところ、エンジントラブルや故障が相次ぎ、消費者からのクレームが絶えなくなっているという事実ひとつをとっても、日本の優秀な労働力の価値がわかろうというものです。

実はねずきちも、印刷物を上海の工場に委託すれば、日本の大手印刷業者と同じ品質の最新型の工場設備で印刷物ができあがるから、国内で印刷するよりもはるかに安くできると聞いて、いちど、その上海の工場に印刷を委託したことがあります。

事前に視察にも行き、歓待を受け、工場も見学し、まさに日本の超近代設備を持った工場と同じ最新型の印刷機が置いてあることですっかり安心し、契約しました。

できあがった印刷物は・・・・・まったく使い物にならず、すべて廃棄処分となりました(涙)
300万円少々でしたが、まる損でした^^;

機械設備だけじゃないんですね。その機会を動かすのはあくまで人間です。
その人間の質が低ければ、ろくなものはできない。いい経験をさせていただきました。

話が脱線したので、もとに戻します。

日本が国家として成立し、国民が安心して所得と食を得ることができるためには、日本は工業国家として、加工貿易を推進するしかない。

そのためには、たとえばネジ一本から、規格化を推進し、業界の足並みもそろえなければならない。

JISといえば、非常に権威ある工業規格ですが、こうしたことを実現するためには、国内企業は、単に企業競争だけじゃなくて、ある程度、企業同士のつながりも必要だし、それを規格化したり、知的所有権を守ったりするためには、国の行政機関や、立法化のための議員とのつながりも、現実の問題として、不可欠の要素となります。

つまり、戦後一貫して言われ続けている、企業と政治のつながり=悪、という図式は、必ずしも悪ではなく、そのことが国民生活を豊かにしているという側面も無視できない事実なのです。

はやい話が、自動車の排ガス規制にしても、業界と行政、国会が足並みを揃えて、一定の排ガス規制の目標を定め、これを法案化する。
官民一体となったこの規制によって、日本の自動車は世界一クリーンな排ガスの自動車となっている。

各種技術者の養成についても、企業が高度な知識と訓練を身につけた技術者を望み、それが国の大学教育の方針に反映される。

行政府は、あくまで国会で定めて法律にのっとって行政を行うところですから、新しい枠組みや、規制を行うためには、国会議員に働きかけて、新たな法案を準備してもらう。そんなことも必要になってきます。

そして多数の人の代表となる議員は、やはり多数の人との交流(冠婚葬祭の祝弔金や、花代、賀状や暑中見舞い等々)に、どうしてもカネがかかる。1件の葬儀に花輪代が3万円でも、選挙区で、月に10件、年間120件の葬式があれば、年間それだけで360万円、他に結婚式やら、新築祝いやら、出産祝いなどなど、要するに人との関わりには、現実の問題としてカネがかかる。

加えて、一定の法案を通すのに、他の政治家に働きかけるのにも、やはり、それなりのカネがかかる。関係議員をちょっと昼飯に誘うだけでも、やはり先立つモノがいる。

それでもまだ戦前の国会は、陛下に対する諮問機関にすぎないという位置づけだった。

ところが現憲法下では、国会は、国権の発動を担う立法府という位置づけです。

いよいよもって、国会議員と、産業界の連携が必要となる。

そしてアメリカの占領政策のもとで、政治資金規正法は、そうした政治と産業界のつながりを真っ向から否定した。

それがはたして良いことといえたのかどうか。

すくなくとも、これまでは、日本はなんとかやってきた。

しかし、度重なる政治とカネの問題の指摘から、政治資金規正法はますます厳しいものとなり、その一方で日本という国家の経済規模はますます拡大していった。

その結果・・・・・・

国会議員が、政治を動かすために必要となるカネの額は、年々大きなものとなっていった。

その一方で、パーティや国内企業からの献金は規制され、十分な原資を賄うことが難しくなってきた。

他方、日本の周辺国が経済成長を遂げ、それなりの資金を動かせる状況になってきた。

で、何が起こったかというと、再々指摘させていただいている、海外からの国外口座を利用した資金調達が、重要な柱となってきた。

日本から、多額のカネを東亜の国に提供する。窓口になった議員や政党には、そのマージンが入る。マージンは、国内ではなく、海外の口座に入金され、引き出すときには、自分のカネとして引き出せるから、国内企業からの献金を規制する政治資金規正法には抵触しない。

そして、もとをたどせば日本のカネとはいえ、直接的には東亜の国からカネをもらうとなれば、議員や政党は、日本のことより、それら諸外国を利するための政治を執り行い始める。

どんな会社でもそうなのですが、その会社の経理の仕組みを探れば、営業マンなどの社員がどういう動きをするかが、おのずと見えてきます。

それと同じで、議員にしても、要するに、カネをくれる人を向いて仕事をする。

とりわけ、政治信念や哲学よりも、お金が大事という、いまの日本社会では、誰もがカネを出してくれるスポンサーには頭があがらない。当然のことです。

結局、過度に国内の政治資金を規制することは、いまの国際化された日本では、逆に日本の政治や議員の動きを、日本の産業振興や、日本人の生活向上のためではなくて、スポンサーとなる特ア国に、日本の富を売り渡すための動きに変えてしまう危険があるということを、ここでねずきちは指摘したいのです。

その典型が、民○党でしょう。

いったいいつから民○党はカン酷党になったのか。いつからチュウカ党になったのか。
とくに一昨年の安倍おろしくらいから、そうした動きに一段と弾みがついている。

そういうことを踏まえた上で、一見、きれいごとに見える管直人代表代行の今回の発言を読むと、

「公共事業受注企業からの企業献金を全面的に禁止する法制化を与野党を超えて進めるべきだ」という発言は、実は、

「自民党の政治資金の根源を断つために、民間企業や自営業者等の自民党議員への献金を全面的に法律で禁止したら自民党の力を根こそぎ絶ち、資金源を断たれた自民党は崩壊する。

これに対し我が民○党は、国内企業からではなく、日本人から集めた税金を、特ア国に渡すことで、そこからマージンをもらうから、政治資金に困らない。

カネのあるところに議員は集まるから、これによって政治をわが党のモノにすることができる!!」という下心丸出しの、真っ黒な発言であることが、おのずと見えてきます。

しかしね、特ア国からの政治資金で、日本の政治を運営するというのは、日本の政治が、日本や日本人のために動くのではなくて、日本や日本人から収奪して特ア国をうるおすことに利用されることに、国民が積極的に関わるということを意味します。

どうも、いまの民主党や社民党の言う「きれいごと」というのは、必ずしも日本の庶民のためにならない。いや、むしろ、日本という国家、日本という国の伝統的な価値観や、日本人の誇り、そして富を破壊する売国発言であるようにねずきちには見えるのですが・・・・みなさんはどう思われますか?

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コメント

ふく

ねずきちさんは中国で失敗した事があるんですか?

印刷物で300万とは・・・結構な損失ですね。

ちなみに私は今中国のシンセンに居ます(笑)

「信頼して任せる」と言うのが失敗だったかも知れませんね。

中国相手に何か作ってもらうには、「全て信用しない」と言うスタンスでないと。

印刷物ならば・・・

版をチェックして、インクの印刷濃度をチェックして、外形の抜き型をチェックして、出来上がりの品物をチェックして・・・

限度見本をしっかり作って、検査の基準を明確にして・・・・と

日本なら全て業者任せに出来る事が全て任せられません(笑)

コストが1/3になるという事で大喜びして中国に製作を任せ、大失敗する例の殆どが日本の業者との違いを理解していない事です。

1/3のコスト+1/3の出張経費で2/3のコストって事です(笑)

ただ安くなるなんてそんな美味い話はありませんよ?

愛信

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三日月

規正法と助成法の関係
改正を繰り返しても抜け穴のある政治資金規正法には疑問を持っています。
それと併せて、政党助成法にも注視して頂きたいです。交付金は血税です。
政治資金規正法の違反者若しくは違反者が在籍する政党から返金して頂きたいです。
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年生まれ。浜松市出身。上場信販会社を経て執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。またインターネット・ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。「歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに」という理念を掲げ活動する。古事記・日本書紀・万葉集などの原文を丁寧に読み解き、誰にでも納得できる日本論を発信。

《著書》日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、その他執筆多数。

《動画》「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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