新刊の『日本書紀』のこと



【緊急告知】
3月20日に開催を予定しておりました第70回倭塾は、新型コロナウイルスの問題から、まことに残念ながら開催を中止とさせていただきます。
 3月6日 小名木善行


新作動画です。
日本と台湾の絆


日本書紀の物語のあらましは、単に日本書紀の表面だけを総花的になぞっても、実は出てきません。深く読み込んでいったときに、なるほど!とわかるものです。
そこで新刊の『ねずさんの日本書紀(仮題)』では、物語を深く読むことと、全体像を把握することという二つのことを同時に実現できる工夫を凝らしています。


20200318 仁徳天皇
画像出所=https://jinja.dr-leather.com/nintokutennnou/
(画像はクリックすると、お借りした当該画像の元ページに飛ぶようにしています。
画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)


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いまのところ4月の出版で、3月下旬先行予約開始の予定で進めさせていただいているのが、新刊の日本書紀です。
本のタイトルは、まだ内緒です。
すごい名前になります。

『日本書紀』を脱稿して思うのは、とにもかくにも、日本書紀がおもしろいということです。
というか、現代日本にまで通じる日本の形というのは、やっぱり日本書紀によって形成されてきたのだなあと、つくづく感じます。
それもそのはずです。

日本書紀は元正天皇に献上された翌年から、すぐに貴族の子女たちの教科書として使われるようになったのです。
そしてこのことは、全国の豪族たちの教育につながり、さらに一般庶民の教育にまで発展していきました。
つまり日本書紀こそが、実は日本を形作る基礎となった書なのです。

世に出てからの日本書紀は、師匠が一行づつ、漢字で書かれた文章を和訳して生徒たちに話して聞かせ、生徒たちはそこから自分自身が当事者となって、そこから様々な事柄を学んだといわれています。
つまり、日本書紀は、ただ書かれていることを丸暗記するのではなく、そこから感じること、考えることが教育の柱とされました。
そしてこれこそが、実は、我が国の独特の教育スタイルとなりました。

とにもかくにも、日本の形の原点は、日本書紀にあり、です。
しかも、千年以上にわたって、我が国で正規の教科書として用いられ続けてきた書です。
それだけに、内容が実に論理的だし、筋道が通っているし、おもしろい。

たとえば有名なところで、仁徳天皇のお話があります。
仁徳天皇といえば、民のカマドの煙の逸話で有名ですが、これは日本書紀におさめられています。
ところがその仁徳天皇、天皇にご即位されたときの評判は必ずしも良くなかったのです。

なぜかというと、いまでもそうですが、天皇の御即位となると、恩赦といって、罪人の罪が一等軽くなったりします。
でもそれって、メリットを受けることができるのは罪人たちだけなのでしょうか。
そうではないのです。

古代において、天皇が御即位されるたびに、遷都が行われたことは皆様よくご存知の通りです。
実はこの遷都が、いまでいう公共工事のようなもので、農閑期に公共工事のために農家の旦那が働きに出ると、当時はまだ貨幣経済はありませんから、代わりに一週間働いたら絹一反とかの報酬をもらえたのです。
すると、いつも麻の服しか着ていないウチの女房や娘たちに、絹の着物のひとつやふたつを作ってやることができる。
これはとっても誇らしくて嬉しいことです。
つまり遷都は、民衆への富の還元の意味があったのです。

ところが仁徳天皇は、この遷都を行わない。


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当時の気分としては、
「なんだよ、今度の新天皇は、ケチな天皇だなあ」
などと陰口されてしまうわけです。

ところがこの時期、実際には凶作続きで、農家に余裕がない。
そこで、「民のカマドの煙」の話になるわけです。
貧(ひん)すれば鈍(どん)するで、はじめのうちは民衆は、自分の生活(食べていくこと)に追われていますから、まるでありがたみを感じない。
そこへもってきて遷都の公共工事もないから、不満もあるわけです。

ところが仁徳天皇は、向こう三年間の税を免除したのみならず、さらに三年免除期間を延長されました。
幸いなことに、この6年間、豊作が続きます。
民衆の間にもようやく笑顔が戻ってくるし、生活にゆとりがでるようにもなっていきます。
でも、それだけではないのです。

実は、この6年間の税の免除によって、民衆の中に、2年分の食料の備蓄が生まれるのです。
計算してみたらわかりますが、備蓄ゼロからはじめて、2年分のお米の備蓄ができるまでには6年かかるのです。
そしてその後に仁徳天皇は、朝廷の空になったお蔵にも、食料の備蓄を開始されます。

2年の備蓄というのは、これはいまの人たちには、解説を加えないと、理由がわからないことです。
そもそも天然の災害が多発する日本において、いざというときの食料の備蓄がどれだけ大切なものかは、自給自足経済を前提に考えたら、すぐにご理解いただけることと思います。
そして冷蔵庫がなかった時代において、常温で2年以上の備蓄に耐える食料は、お米しかありません。

ですから我が国では、ほんの近年まで、もっと詳しくいうと昭和40年代(1970年頃)まで、新米は食べるものではありませんでした。
新米と、去年のお米である古米は、災害などのいざというときのためにとっておくべきもので、食べてはいけないものとされていたのです。
食べるのは古々米から。
つまり、二年分の収穫高は、いざというときのために備蓄したわけです。

仁徳天皇の、都合6年の非課税措置は、逆にいえば、民衆の間で空なった米蔵が、ちゃんと2年分の食料備蓄ができるようになるまでの期間だったのです。
そして民衆の間に食料の備蓄ができ、朝廷のお蔵にも備蓄食料が、たっぷりと整えられた後に、仁徳天皇が始められたのが、大阪から堺にかけての広大な湿地帯の埋め立て工事です。
そのために、奈良に秩父湖という、日本最初のダム湖なども建設しています。

これによって広大な農地が拓け、我が国は食料が大増産になります。
これは古代においては、超好景気と高度経済成長が、いちどにやってきたようなものです。
またたく間に日本は大金持ちの国となり、”東洋における最大の超大国”になっていくのです。

すると世界中の国々から様々な人たちが日本にやってくるようになりました。
このことは儲かっている企業や、上手にできている教育現場に、いろいろな人が視察に行くのと同じです。
成功している日本に、世界中から、その秘訣を学びに人が集まってくるのです。

そして来てみれば、人々の人柄が良い。
食料も豊富で豊か。
日本は、世界の国々から、まさに東洋の楽園とみなされるようになります。
そしてなんと魏蜀呉の三国志で有名な呉の国まで、日本に朝貢しにくるようになりました。

憧れの国となった日本には、さまざまな外国人が住み着くようになりました。
けれどそれは良いことばかりではありませんでした。
争いを好まず、武器を持たない日本人に対し、外国からやってきた人たちのなかには、武器さえあれば何をやっても良いと犯罪に走る者もたくさんいたのです。

こうして、武器があれば、強ければ、何をやっても良いという気風が、仁徳天皇が崩御された後の日本に蔓延します。
そしてついには、御皇族のなかでさえも、武力によって地位が簒奪されるという悪しき風習が生まれてしまうのです。

このことを憂慮されたのが雄略天皇で、雄略天皇は、自ら「大悪天皇」と呼ばれながらも、次々と悪を蹴散らして行かれるのです。
それは、ときに間違って、まともな人を間違えて誅殺してしまうということまで行われましたけれど、これによって日本はきわめて短期間のうちに、治安を取り戻すのです。

そして雄略天皇が、なぜ自ら大悪天皇と呼ばれる道を選んだのか。
そのことが、雄略天皇の最期のときの遺言で明らかにされます。
それが、「すべてはおほみたからためであった」です。
この雄略天皇のご遺言は、ほんとうに感動的です。
現代語訳しながら、何度も涙がでてきてしまいました。

こうした物語のあらましは、単に日本書紀の表面だけを総花的になぞっても、実は出てきません。
もともと漢語で書かれたものなのですから、ひとつひとつの使われている漢字の意味も含めて、しっかりと、深く読み込んでいったときに、はじめてわかるものです。
そして、このことを理解しなかったら、日本書紀を読んだことに、実はならない。
だからこそ、昔は師匠が、一語ごとに和訳し、解説をしていったのです。
ただ「漢字で書いてあるから」ではないのです。

こうしたことを踏まえて、新刊の『日本書紀』では、物語を深く読むことと、全体像を把握することという二つのことを同時に実現できる工夫を凝らしました。
「はじめに」に書いた一文です。

****
日本書紀は、我が国の国柄や我が国国民のアイデンティティの基礎となった書ということができます。
いまを生きる私たちは、私たち自身がいかに生きるかだけでなく、未来を生きる子や孫や、その後も続く命(いのち)のためにより良い未来を築いていく責任があります。
その未来は、いきなり降って湧(わ)くものではなく、常に、過去と現在の延長線上にあるものです。
より良く現在を生き、より良い未来を築くために、私たちの祖先が、どのような国家を目指してきたのかを学ぶことには、大きな意義があるものと思います。


第一章 よろこびあふれる楽しい国を目指して〜神々の時代
第二章 稲作と産業育成、そして自立自存〜葦原中国(あしはらのなかつくに)の時代
第三章 民衆こそが国の宝〜日本建国の時代
第四章 危機をチャンスに!〜日本形成の時代
【特別掲載】声に出して読みたい十七条憲法《全文と解釈》
****

いかがでしょうか。
私は、日本書紀をあらためて書かせていただいて、これこそが生涯のこの一書、という気がしています。
乞うご期待です!!


お読みいただき、ありがとうございました。


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2020/6/20(土)13:30〜第73回倭塾(於:富岡八幡宮婚儀殿)
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コメント

名無し

以前「死んで終わると思うなよ」と言われた事がありました。
「社会的弱者(低所得者層)の個人情報は使い放題」とも。
どうしても日記と電話帳の事が気になります。
返却が叶わないのであればせめて公開はしないと約束して頂きたいです。
どうかお願いします。
それから日記と電話帳を拾わせる為にわざと捨てたと思われている方がいる様ですが、
そんな事はあり得ませんので。
私は変わり者ではありますが、何と申しますか気は確かです。

先人の目指した国「豈国」は私達の夢でもあります。
少しずつでも夢に近づけます様に。

関係者の方にご迷惑をおかけしたくないので非公開でお願いします。








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仁徳天皇が造成なされた、奈良県の最古の秩父湖という所に行ってみたいものです。Google マップにはなかったので、現存しないのでしょうか?大和川の流域なんだろうなぁとは思うのですが…。

kinshisho

パンデミック後の世界を予想してみる
 こんにちは。
 日本書紀に対する面白い見解ありがとうございます。ねずさんのように、そのように見られる方は多分国内でも少数派でしょう。で、自慢する訳ではないのですけど、私は頭も悪くねずさんのように考えることは無理ですが、相手が書いたものに対して、何となく空気のようにこれは真実を言ってるとか、これは納得いかないとかを感じることができるのですよね。というか、少数派でも真実というのは少なくともどんなバカが読んでも納得させられる何かがあると思います。ただ、時代の空気故にそれが言えないというのはあったりしますが。

 で、現在のパンデミック終息後の世界の流れを予想してみようと思います。
 パンデミックの歴史を見ると、確かに流行はほぼ2~3年前後であり、そこから類推すると2022年乃至2023年まで続くということになりますね。

 この間何が起きるかについては予断を許さないところがありますが、統一国家中華人民共和国は滅亡の方向に向かうことになり、で、その過程でチベット、ウイグル、内蒙古、満州、台湾、香港及びマカオ、もしかしたら海南島辺りが相次いで独立を宣言することになり、もしも今回のパンデミックが世界による中共ツブシの意志も絡んでいるとすれば、残存中国の脅威を殺ぐ意味からも世界はこれらの独立を直ちに承認するに違いありません。
 ウイグルは石油が確認されていますから、日本が適切な支援を行えば大きく発展するかもしれません。ウイグルは残存中国を抑える意味からも強い国に育ってもらわねばなりませんので発展は歓迎すべきでしょう。
 台湾では中国滅亡により国民党が失脚することになるのか注目ですが、恐らくは中国系、華僑は肩身の狭い思いをするようになるでしょうねえ。
 で、北京を始めとした残存中国はどうなっていくのか。やはり各軍閥が率いる小国へと分裂し、群雄割拠の内戦状態になるかもしれません。まさに統一国家滅亡後の戦乱時代の再来です。そうなればさすがに日本企業も安心して投資はできませんから、撤退は確実でしょう。
 で、満州地域が満州共和国となるのか、嘗て日本がそうしたように、ロシアの脅威及びロシアにとっても中国地域での内戦は他人事ではないのでそれを抑える意味からも満州は発展してもらわねばなりませんが、もしかしたらロシアが自国の安全保障上の観点から実効支配に踏み切る可能性もあります。
 多分その時は中国は主権を喪失しているでしょうから主権の及ばない土地はどうしようが勝手だろうがとロシアは押し切るだろうと思います。ロシアの実効支配によって中国一帯がある程度安定する可能性があるなら案外世界はロシアの実効支配を承認するかもしれませんね。
 その際、ロシアのことですから日本に投資話を持仕掛けてくる可能性があるので注意せねばなりません。
 
 そして、半島は共に中国というバックボーンを失い、韓国も西側に戻ろうとするも恐らくは日米に拒絶される形で滅亡に向かい、両国の滅亡によって半島は悲願の再統一を果たすという皮肉な結末を迎えるものと思われます。その後は次第に貧困化が進行し、50年後くらいにはアフリカをも凌ぐ世界の最貧困地域にまで落ちぶれているでしょう。
 
 中国滅亡は当然のことながら日本及びアメリカにも大きな影響を与えることになり、中国崩壊によって極東地域の脅威が激減する以上、極東に兵力を展開する意義を失ったアメリカは在韓米軍完全撤退、そして在日米軍も条約についてはどうなるかは未知数ですが、少なくとも連絡程度の要員を残して事実上の撤退、ハワイまで後退するのは確実です。
 アメリカはトランプ以降も内向きとなり非干渉主義が主流のモンロー主義による栄誉ある孤立路線に戻ることになりますけど、それは単にアメリカがあるべき姿に戻るだけとも言えます。
 グローバリズム崩壊によってウォール街やディープステートもかなり大人しくなるのではないでしょうか。現に、CIAも含めてこれらは制度疲労を起こしているのですから。
 その後も衰退は避けられないでしょうが、経済大国として21世紀も暫くは存在感を維持するものと思われます。
 国連は既に機能不全に陥っており、もしかしたら国連解体も視野に入れねばならないかもしれません。尤も、国連消滅後も何かある度国際会議は開催すればいいでしょう。
 
 そうなれば日本に極東地域への責任が重く圧し掛かることになり、アメリカの支配が消えた結果、日本国憲法破棄、国軍創設など目まぐるしい変化に晒されるものと思われます。しかし、それは日本があるべき姿に戻ることでもあるので歓迎すべきと言えましょう。
 その間PB破棄、消費税廃止、もしくは消費税3%台まで減税されるか。国民の間に国債及び経済への正しい理解が浸透していることが前提となりますが、恐らくはMMT理論に基づく経済政策が実施されるものと思います。そうしないと極東の安定が保てないですから否応なしにそうならざるをえないような気がします。
 また、アメリカの薦めで核保有を宣言するのは間違いないでしょう。もしかしたら、日本は水面下でその準備を進めている可能性もなきにしもあらずですが。
 日本が核保有国となった場合、ロシアにしても在日米軍撤退と合せ漁業と安全保障以外に何のメリットもない北方領土を返還すると言い出すでしょう。その場合、バーターとして満州地域の実効支配を承認するよう要求したり、プーチンのことですからそれらを正当化するため国賓として自ら来日、或いは天皇へ訪露を求める可能性もありますが。
 で、これは個人的な考えですけど、敵国条項も未だに残る国連から日本は脱退すべきであり、そして新たな国際会議のための機関を設けると宣言すべきなのです。その際議長国は日本で、そうすればアメリカもその話に乗るのは確実で、イギリスも加わるものと考えられ、何よりアジア諸国がこぞって加盟するだろうと思います。それによってエゴ剥き出しの国連から脱退国が相次ぐでしょう。
 で、これは推測ですが、再び成長路線に戻った日本は20年もしない内に国民一人当たりのGDPが15万ドルを超えるのではないかと思います。ていうか、それを目指さねばなりません。現に、今はまだずっと4万ドル台で20年以上横ばいですが、水面下では新たな時代に向けて着々と舞台が整いつつあるのです。
 その間、中国というバックボーンを失った国内の親中派及び反日利得者は失脚となり、日本を出ることになるか、もしくは日本の何処かの片隅で肩身の狭い思いをしながらひっそりと生きていくことなると思います。嘗ての栄耀栄華を懐かしみながら(笑)。
 
 翻って、欧州ではパンデミック後にEU及びユーロは崩壊する可能性が高いでしょう。
 そうなればドイツは中国という最大の得意先を失い、ドイツ銀行は恐らくは安楽死状態、その結果ドイツの経済崩壊を震源としてEUは崩壊することになり、西欧はイギリスを除いて当面再起不能となるかもしれません。
 代わって台頭しそうなのが東欧で、意外かもしれませんが東欧は移民反対難民反対が基本スタンスでしたから、まだナショナリズムが残っており、国体としては割とマトモです。
 仮にそうなった場合、東欧で筆頭国はチェコとポーランドになるでしょう。
 チェコは戦前は先進工業国の一つであり、現在も技術水準自体は高く、ノウハウを積み重ねていけばチェコの代表的自動車メーカーであるシュコダは名門自動車メーカーへと大化けする可能性もあります。東欧は西欧以上に親日ですから、日本の自動車メーカーが大々的に支援を行えばそうなる可能性はあると思いますね。
 しかし、欧州はどんぐりの背比べ的な面もありますから、東欧間で問題が拡がる懸念もないとは言えないのですが。
 
 そして、世界は少なくとも先進国間ではモノとカネの時代から、文化と教養の時代に移行することとなり、自国の文化レベルを競い合う時代になるでしょう。
 世界はグローバリズムとは反対のローカリズム多軸世界となり、日本的思考が世界の主流となるでしょう。今のインバウンドは日本にとっては経済的には褒められたものではありませんが、こうして日本を見てきた外国人が自国で日本的思考を広める役目を担うのだろうと思います。或いは、これもまた神々のパンデミック後を見越した見えざる采配だったのかもしれません。
 世界は多軸化すると言っても、やはり基軸は必要なのでしょう。その中心が好む好まざるにかかわらず日本となる訳です。
 その意味からも、日本人はパンデミックの間も大いに趣味に没頭しなければならないかも。でないとパンデミック後に日本に文化はなかった、では世界も別の意味で困るでしょうから(笑)。
 で、好む好まざるに関わらず文化の基軸にならざるをえない日本で、成長路線に戻った後、嘗てのバブル期のような下品で軽薄なブームが起きないことを祈らんばかりですね。
 今も思えば楽しい時代ではありましたけど、何処か狂っていた時代でもありましたし。

 パンデミック後及び中国滅亡によってこれだけのことが起こる可能性があるのです。

 こんな感じですが如何でしょうか。
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

講演のご依頼について

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