新型コロナと環境適合



《ご連絡》
○ 新刊『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』が昨日4月10日に発売になりました。
新型コロナウイルスの関係で大都市部の大手書店さんは軒並み休業です。郊外の書店さん、あるいはAmazonや紀伊国屋さんの通販などを利用してお求めいただければと思います。せっかく神様からいただいた時間です。少しでも有効活用するために、まさに日本人の覚醒の書である日本書紀、是非、お友達にお薦めいただければと思います。
○ 5月2日に予定していた倭塾は、武漢肺炎問題のため延期します。


《はじめに》
どのような国や地域で育ってきた人であれ、日本列島で生活するためには、日本的な価値や日本人的な生き方を選択しなければ、環境適合できません。日本に住もうとする外国人の方には、日本がそういう国・・・つまり天然の災害とともにある国であることを、しっかりと理解してもらわなければなりません。そしてそのためには、先ず、日本人が先陣をきって、日本とはどのような国(ネイション)であり、どのような歴史を持つのか、そして日本がどのような国(ネイション)を築いてきたのかを、しっかりと把握していく必要があります。


20200415 日本
画像出所=https://shikinobi.com/saijiki
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画像は単なるイメージで本編とは関係のないものです。)


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あらゆる生物は環境適合によって進化してきたとは、ダーウィンの進化論です。
進化論は、近年さまざまな批判を浴びていますが、ただ進化というよりも、もうすこし手前で、環境に対する適者生存という意味で考えれば、「社会に適合した人しか生き残れない」ことは、やはり事実として認めなければならないことです。

例えばの話ですが、人の命が紙のように薄くて、簡単に人の命が奪われるような社会を考えてみます。
役人の言うことを聞かなければ、簡単に殺される。
その役人たちは、平気でズカズカと他人の家に入ってきて、家にある食べ物を勝手に奪い取って持っていってしまう。
全部取られたら、自分が生きていくことはできません。

ですから、そのような国においては、役人に本当のことなど言うことはできません。
食べ物を奪いに来る役人は敵なのですから、その敵からなんとかして上手に食べ物を隠し通すことになります。
けれども、そうやって、ようやく食べ物を隠しおおせても、役人の後にはヤクザのような人たちがやってきて、残りの食べ物も持っていってしまう。
ではそのような熾烈(しれつ)な環境下において生き残る人、つまり環境適合できるのは、どのような人たちでしょうか。


20200401 日本書紀
◆ニュース◆
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20191006 ねずラジ
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ひとつ言えそうなことは、役人が来ようが、やくざ者が来ようが、言うことを聞いて食べ物を出さなければ殺されてしまうわけですから、それでも自分たちの食べ物を確保するためには、隠し方が上手で、役人やヤクザに、上手に嘘がつける人であろうというとこは、容易に想像がつくと思います。
つまりそのような環境下で、何代も生き、生き残ってきた人たちというのは、自分の利益のためには嘘をつくことをなんとも思わない、むしろ嘘に騙される方が馬鹿なのだ(だってそうしなければ殺されてしまうのだから)という文化が自然と形成されるし、それは世代を重ねることで、ついにはDNAに刻まれた本能となっていくことでしょう。
また、ろくな食べ物を得ることができない状況下にあっても、しぶとく生き残るということは、相当、体も丈夫になることでしょう。

一方、取り立てをする役人やヤクザ者たちは、人を脅して物を奪うわけですから、他人の感情になど構っていることはできない。
つまり、人の感情や心に、極端に無頓着で酷薄な人柄が形成されていくことでしょう。
そして社会の上層部や下層が、そうした酷薄で薄情な冷たい人たちで構成されるなら、その社会に住む人達は、そうした環境に適合するために、きっと目の奥が氷のように冷たい人たちになっていくことでしょう。

また、役人やヤクザに問い詰められたときには、大声で泣き叫ぶふりをして無実を訴えたり、自分を被害者に見立てたり、大声で論点をずらして周囲の同情を買ったりすることが、普通に行われるようになることでしょう。
一方、税を取り立てる側も、民衆がそういう低い民度にあるわけですから、ますます苛斂誅求(かれんちゅうきゅう)を執り行うことになっていくことでしょう。

人に個性があるように、各家にも家風という名の家としての個性があります。
いくら親しいお隣さんでも、家の調度から毎日の食べ物の扱い、掃除の頻度、子供の育て方等々、いろいろと違いがあるものです。

同様に、町会同士でも、1丁目の町会と2丁目の町会では、まるで雰囲気が違っていたり、住んでいる人の層が異なっていたりします。
さらに、市の単位でも、それぞれの市には昔からの市風のようなものが備わっています。
県単位にもあります。
地方ごとの違いもあります。
さらに言葉や文化の違う国同士となれば、やはりそこには大きな違いがあるものです。
なぜなら、歴史的な環境が異なるからです。

また、別なある地方(地域といった方が良いかもしれない)では、人々は農業や酪農を中心に生活をしていたのですが、海賊や山賊が跋扈(ばっこ)するために、人々は、猛者を選んでこれを王とし、王に国を護ってもらうしかないという状況がありました。
その王は、悪者たちと戦わなければならないのですが、悪者たちは、農閑期にばかり襲ってくるわけではありません。
むしろ農繁期にこそ食べ物を求めて襲ってくるわけです。

ところがここに矛盾が生じます。
農繁期に賊が襲ってくるけれど、その農繁期にはクニの人々は兵役に出れないのです。
そこで助っ人(すけっと)として戦いを専門に扱う傭兵(ようへい)が雇われることになります。
傭兵となる人は、戦いのプロであることが望まれます。
つまり、いかにも腕力が強そうでなければならない。
傭兵の側から見れば、やはり腕力が(本当は弱かったとしても)強そうに見せかけなければなりませんから、筋骨隆々に自分を鍛えることになります。

ところが同時に傭兵というのは、自分の命があって、はじめてお金を稼ぐことができるわけです。
死んでしまったり、怪我をしたりしてしまったら、もう雇ってくれる王様はいないし、それこそ明日から露頭に迷うだけでなく、乞食をして生きる他なくなるわけです。
ですから、戦いが始まるまでは威勢が良いけれど、いざ戦いが始まると、危険な行為は行わない。
すこしでも形勢不利とわかれば、すぐに蜘蛛の子を散らすように、逃げてしまうわけです。
そうしなければならないのです。
命がなくなったり、怪我でもすれば、明日がないからです。
つまり、体が大きくて、いかにも強そうだけれど、いざとなったらすぐに逃げることができる人だけが、傭兵として環境に適合することができることになります。

ところがこの傭兵、戦いがあれば、雇ってくれる王がいますが、平和が続けば仕事がなくなるわけです。
仕事がなければ収入もありません。
それでも人間、食べなければ生きていくことができませんから、非武装の村を襲って、そこで略奪や暴行、強姦などを行います。
彼らが平時においてどのような暴虐をしてきたのかについては、実際にその傭兵であったグリンメルスハウゼンが『阿呆物語』に詳しく書いています。

その傭兵たちは、多くの場合、以前に雇われた王国の紋章の入った服を着ていました。
ですから暴行を受けて生き残った村人たちは、当然、自国の王に、その暴行を訴え出ます。
国王は、その報復のために、当該国への戦争を開始します。
こうして再び傭兵たちは職を得ることができるようになります。

こうした社会が何百年か続くと、その社会に住む人達はどうなるか。
適者生存ですから、筋骨隆々で不衛生な環境をいとわない人たちが生き残ることになります。
その筋肉マンたちの子が、また結ばれてさらに筋骨隆々の子をなしていく。
すると、大柄で胸板の厚い人種へと進化していくことになります。

要するに何を言いたいのかというと、世界はそれぞれの国や地域で、適者生存を繰り返してくることで、それぞれの国や地域の文化を構成し、人々もまた、そうした地域に見合った形に進化したということです。

我が国の場合は、国土そのものに天然の災害が多発します。
ですから、人々は平時から協力しあって災害に備えて行くことが求められました。
それができた人々は災害時に生き残ることができたし、できない人々は、村ごと全滅するということが、ある意味繰り返されてきたわけです。

その災害には、地震や火災、大水や土砂災害だけでなく、疫病も含まれます。
いま世界は、コロナウイルス(武漢肺炎)のために大きく揺れていますが、そうした災害への対処という意味においては、日本は、二千年以上の災害との戦いの歴史を持つわけです。

どのような国や地域で育ってきた人であれ、日本列島で生活するためには、日本的な価値や日本人的な生き方を選択しなければ、環境適合できません。
日本に住もうとする外国人の方には、日本がそういう国・・・つまり天然の災害とともにある国であることを、しっかりと理解してもらわなければなりません。
そしてそのためには、先ず、日本人が先陣をきって、日本とはどのような国(ネイション)であり、どのような歴史を持つのか、そして日本がどのような国(ネイション)を築いてきたのかを、しっかりと把握していく必要があります。

このことは、日本人が外国で暮らす際に、やはりその国の伝統文化を受け入れなければ、その国で生きていくことができないことと同じです。
けれど、受けれ入れても、やはりその国において、日本人はやっぱり日本人です。
こうなると、単に文化というよりも、やはりDNAの問題としか言いようがなくなります。

では、我々日本人とはどういう民族であり、どのような文化のもとにある民族なのでしょうか。

これについては、明快な答えがあります。
日本書紀です。
日本書紀は、1200年以上にわたって国史の教科書として用いられ、日本人のアイデンティティを形成してきた書です。
残念なことに、戦後、日本書紀が事実上の禁書となり、我々は日本人の原点を見失いました。
つまり、いま我々が日本書紀を読むことは、そのまま日本人としての原点を再確認することになります。
日本書紀、おそるべし!です。

お読みいただき、ありがとうございました。


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コメント

カナダ在住

特亜人の適合描写
いつもためになる話をありがとうございます。

特亜人(であろう)と思う適合描写がもうこれ以上ないというほど見事でした!
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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