広島と長崎に投下されたのは種類の違う原爆だった



戦争当時国のうちの片方は、政治権力が原爆という名のきわめて非人道的な核爆弾を使用することを止めることができなかった。しかもその後の時代においても、戦後70年以上を経過しても、いまだに核爆弾使用の意思決定者に対して、その責任を追求することさえできていない。
もう片方の当事国は、政治権力が原爆という名のきわめて非人道的な核爆弾を使用することを見事に制止し、戦争が核の撃ち合いに至る愚かを未然に防いだ。
このことの持つ意味と凄みを、私達はもっと深く認識すべきだと思います。

長崎原爆のときになぜか無傷で残った長崎山王神社の一の鳥居
20200727 長崎山王神社
画像出所=http://hayabusa-3.dreamlog.jp/archives/51291617.html
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小名木善行です。

この時期に絶対に毎年書き続けていかなければならないと思っていることのひとつが、今日のテーマです。
その本題に入る前に、トップの写真についてひとこと。

写真は、長崎原爆の被爆当時のもので、真ん中に写っているのが長崎山王神社の一の鳥居です。
その鳥居の奥に、もうひとつ、「F」字型に半分だけ残った二の鳥居が写っています。
この二の鳥居は、いまでも現存していて、長崎の観光名所のひとつになっています。
それにしても原爆の熱風で何もかもが焼けて瓦礫となったなかに、たったひとつ、まるで仁王立ちしているかのように立っているこの鳥居の迫力は、まさに神々のお力を感じさせるものがあります。

この鳥居について、先日結美大で動画の収録を行ったのですが、そのときKさんが次のようにおっしゃっていました。
「大国主神は八十神(やそがみ)たちに重い荷物を背負わされ、
 ようやく彼らのはるか後方を付いていきました。
 そしてウサギをたすけると、今度は八十神たちによって理不尽ないじめに遭い、
 命さえ何度も奪われました。
 しかしそれでも立ち上がり、
 立派に大いなる国を建設されました。
 この鳥居は、まるでその大国主神のお姿を象徴しているかのようですね」と。

写真をご覧いただくと、この仁王立ちした鳥居(一の鳥居)のずっと後方に、二の鳥居をご覧いただくことができます。
原爆のとき、この二の鳥居は、鳥居の半分だけが残りました。
その(半分だけ生き残った)二の鳥居は、今も現存しているのですが、手前の原爆を生き残った一の鳥居は、(原爆さえも生き残ったのに)、いまは現存していません。

理由は、終戦から17年後の昭和37年3月に、運送会社のトラックがこの鳥居に衝突し、たおれた鳥居を撤去してどこかに持ち去ってしまったためです。
以来、一の鳥居の行方は誰も知りません。

ちょうどこの時期は、その2年後に開催された東京オリンピックと、これに伴う戦争の惨禍からの脱却がすごく言われた時代で、その一方で、国力を取り戻しつつある日本に対して、敗戦利得者となった日本人のような顔をして日本語を話しながら日本人でない人たちが暴力をもって日本を牛耳ろうとしていた時期にあたります。

原爆にさえも、決して折れない、くじけない心があることをお示しくださった山王権現の御祭神は、大國主命 大山昨命 大年命らの国津神(くにつかみ)ですが、その神々の御心さえも踏みにじられる時代、踏みにじる人たちが日本にあった、ということです。

もはや戦後では有りません。
いまこそ、私たちは日本の神々の御心をあらためて取り戻すべきときにきているのではないかと思います。

 ***

さて、今日のお題です。それは、
8月6日に広島上空に投下された通称「リトルボーイ」は「ウラン235型原爆」、
8月9日に長崎に投下された通称「Fat Man」は「プルトニウム型原爆」、
どちらも核爆弾ですが、両者は種類が異なっていたという事実です。

原爆投下は、その残虐性、大量殺戮性、無辜の市民に対するはなはだしい虐殺行為として、チェルノブイリやフクシマ原発どころではない、人類史上最悪の出来事として記憶されるべき事柄です。
この核爆弾投下によって、
広島では20万人の市民が犠牲になり、
長崎では14万9000人の市民が犠牲になりました。
しかもただ死んだだけでなく、原爆の熱戦を浴びて、その何倍もの多くの人が、苦しみ続けました。

それだけ大きな被害が起きた事件であり、しかも人為によって起こされた核爆発事件であるにもかかわらず、どうにも納得できないのは、広島と長崎に落された原爆の「種類」がそれぞれ違っていたという事実が、まるで語られていないことです。



《塾・講演等の日程》
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2020/8/15(土)靖国神社昇殿参拝
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2020/9/12(土)13:30-15:30 第75回倭塾(於:富岡八幡宮婚儀殿)
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2020/10/18(日)13:30-16:30 第76回倭塾(於:富岡八幡宮婚儀殿)
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2020/12/19(土)13:30-16:30 第76回倭塾(於:富岡八幡宮婚儀殿)
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20200401 日本書紀
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広島の「ウラン235型」も、長崎の「プルトニウム型原爆」も、どちらも核分裂による核爆弾であるという点では同じです。
技術的には、ウラン型はプルトニウム型とくらべて数が作れず値段が高い。
プルトニウム型は、ウランより値段が安く量産しやすいけれど、放射能が強くて取り扱いが難しいという違いがあります。

しかし問題はそういう技術的なことではありません。
「なぜ種類の異なる原爆が使用されたのか」という点に問題の核心があります。
原爆投下のあと、米国で原爆開発のマンハッタン計画を担当した ロス・アラモス研究所は、次のステートメントを公式に発表しました。
「我々は、史上二度の『原爆実験』に成功した」

あの二度にわたる原爆投下を「実験」と述べているのです。
つまり、「実験」だから、広島と長崎それぞれに、あえて種類の異なる原爆を投下したというわけです。

なぜ彼らはわざわざ種類の違う原爆を「実験」したのでしょうか。

いまだにこの二つの原爆投下について、
「軍国主義化し侵略国となった
 枢軸国の日本を懲らしめるために、
 アメリカは原爆を落した」
という人がいます。
困ったことに、そのような「でまかせ」が日教組教育によって日本の子供たちに刷り込まれ、多くの日本人が、無批判にそんな「痴れ言」を何も考えずに受け入れています。

しかし「懲らしめるため」だというのなら、「実験」はありえません。
そしてたとえ「懲らしめるため」であったとしても、広島長崎合わせて35万人の人命を奪うことなど、決して行ってはならないことです。

では、日本への原爆投下の本当の理由はなんだったのでしょうか。
これについて歴史学者のバーンスタインが次のように述べています。
「日本への原爆投下は
 ソ連を威嚇することが根本理由であり、
 ソ連の影響力が
 日本、満州、China、Koreaに及ぶことを阻止するために、
 いわばソ連に対する威嚇攻撃として、
 日本に原爆を投下したのである。」

しかしその目論みは大失敗に終わったのみならず、むしろ「火に油を注ぐ」結果となりました。
なぜなら米国による原爆投下の3日後には、ソ連は一方的に日ソ中立条約を破棄して、対日戦線に参加しているのです。
そして日本の同盟国である満州国に攻め込み、日本の領土である樺太、千島に侵攻しています。

米国のトルーマン大統領は、次の公式声明を出しています。

 ***
 President Harry S.Truman Address to the Nation, 6 August 1945
 広島への原子爆弾投下のトルーマン大統領声明
 (1945年8月6日)

 今から16時間前、
 米国の一航空機は
 日本陸軍の最重要基地である広島に
 1個の爆弾を投下した。
 その爆弾は、
 TNT火薬2万トン以上の威力を持つものであった。
 それは戦争史上これまでに使用された爆弾の中で
 最も大型である英国の「グランド・スラム」の
 爆発力の2000倍を越えるものであった。
 (原文)
Sixteen hours ago an American airplane dropped one bomb on Hiroshima, an important Japanese Army base. That bomb had more power than 20,000 tons of TNT. It had more than 2,000 times the blast power of the British "Grand Slam," which is the largest bomb ever yet used in the history of warfare.
 ***

この声明は非常におかしな声明です。
広島を「日本の陸軍の最重要基地(=an important Japanese Army base)」と言っているからです。
原爆被害を受けた広島の市街地は、全部陸軍の軍事基地だったのでしょうか?
亡くなられた広島市民は、陸軍軍人だったのでしょうか?

戦時国際法は、無辜の市民の大量虐殺を「してはならない」と明確に規定しています。
すなわち、原爆投下は明らかな戦時国際法違反行為です。
米国だって馬鹿じゃありません。
広島が一般人の住むところであることくらい、承知しています。
にも関わらず、故意に広島を「日本の陸軍の最重要基地」と言っているのです。

さらにたいせつなことがあります。
それは、終戦後の昭和20年9月に日本に訪れた、米国戦略爆撃調査団が書いた「最終報告書」です。
トルーマン大統領に提出された公式文書です。
「たとえ原爆が 投下されなかったとしても、
 ソ連が参戦しなかったとしても、
 本土上陸作戦が行われなくても、
 日本は非常に高い確率で
 九州上陸作戦の決行予定日である
 昭和20年11月1日から、
 12月31日までの間に、
 確実に降伏したであろう。」
 (U.S Strategic Bombing Surbey,Summary Report ( Pacific War ) ,1946、の26頁)

原爆を投下しなくても、「日本は確実に降伏したであろう」というのです。
昭和20年6月に沖縄戦が終了しました。
この直後に、ブラッドレー米国統合参謀本部議長が提出した報告書には、次の一文があります。
この文書は、米国大統領宛に提出されたものです。
そこには、こう書いてあります。
「日本は既に事実上敗北しており、
 降伏を準備している。」

昭和20年7月の時点で、日本はすでに制海権も制空権も失ない、陸軍も事実上、使える武器弾薬が乏しく、すでに戦える状態になかったと認識されていたわけです。
つまり米国は、あと少しすれば、日本は間違いなく降伏するであろうと、すでに「6月の時点で」見極めているのです。

日本国内には、それでも戦う、という議論がありました。
もしそうしていたなら、日本はジェット戦闘機を投下し、松ヤニから精製したガソリンを使って、米国のB29をガンガン撃ち落とし、戦争を勝利に導いた、という説もあります。
私もそうであったろうと思っています。

しかしはっきりといえるのは、仮に終戦前後において、日本にある程度の戦争遂行能力があったとしても、それはあくまで本土迎撃の範囲を出ず、すくなくとも日本が、米国本土や、フィリピンなど米国の占領地域に対してまで攻撃ないし報復する能力は、この時点でまったく残っていなかった、つまり日本が周辺諸国を、それこそ彼らの言葉でいう「侵略」を行うだけの力は残っていなかったし、そもそも日本には最初からその意思がありません。
そのことを、米国はちゃんとわかっていた、ということです。

ここで、点と線が繋がります。
つまり米国は
「米国が日本に何をしても、
 絶対に日本から報復を
 受けるおそれがない」
と踏んだからこそ、日本に対して原爆投下をしたのです。

一つには、ウランとプルトニウムの原爆の性能実験のため。
二つには、ソ連に対する牽制のためです。
三つには、日本との戦闘を早期に終わらせるため、です。

そしてその根底にある、真実の理由はただひとつです。
それは、
「日本に何をしても、
 日本からの反撃を受けたり
 報復されるおそれがない」
という事実です。

日本に原爆が投下された以降、世界各地で戦争はたくさん起こっています。
けれど、いずれの戦争においても、これまでに核が使われたことはありません。
なぜなら、相手国に核を打ち込めば、自国がその報復を受けるからです。

にもかかわらず、米国は、日本に原爆を投下しました。
しかも、悠々と「実験」のために投下しました。

なぜそれができたのか。
その時点で、日本に反撃能力がなく、日本から報復される心配がまったくなかったからです。
反撃される心配がないから、日本人は、実験材料としての「モルモット」にされたのです。

古来、モルモットは、さまざまな動物実験に用いられています。
なぜモルモットが使われるのか。
それは、モルモットが人間を襲う心配が100%ないからです。

モルモットは人間の都合で、一方的に実験材料にされます。
そのモルモットが、
「もう過ちは繰り返しません。
 わたしたちは二度と実験しません」
と言ったとしても、人類は医療開発のための人類の「都合」でモルモットを実験材料に使います。

モルモットが過ちを犯したから実験材料にされているのではありません。
ここを意図的に日本人に履き違えさせてきたのが、戦後左翼であり、いまなお利権をむさぼる敗戦利得者たちです。

実は日本は、広島、長崎に原爆が投下される前に、すでに日本式原子力爆弾(これを新型爆弾と呼びました)を開発していました。
その新型爆弾は、すでに使用できる段階まで、開発が進んでいました。

そして軍の上層部は、この新型爆弾をもって、米国に乾坤一擲の大勝負を挑みたいと昭和天皇に上奏しています。
記録に残っている史実です。

そのとき陛下は、次のようにおおせであったそうです。
「その新型爆弾によって、
 たとえ我が国の戦況が有利になることがあったとしても、
 そのために、
 相互が新型爆弾の投下合戦にいたり、
 結果、何百万もの無辜の民が死ぬようなことになるとしたら、
 私はご先祖に申し訳がたたない。」
陛下はそのように述べられ、原爆の製造の禁止を、その場で取り決められています。

陛下のこの御聖断は、本来は「あってはならないもの」です。
なぜならこのような政治的意思決定は、本来、政治を司る政治権力が責任をもって行うべきものだからです。
権力の行使は当然に責任を伴います。
本来、そうあるべきものです。

けれども、政治権力は、たとえばそれが戦いであるならば、戦いに勝つことだけが目的になります。
すると勝つためには何をやっても良いという判断が生まれます。
そしてそれが政治上の国家最高権力者の判断であれば、たとえそれが明らかに人の道を外れた間違った判断であったとしても、正当化され、政治権力者がその実行行為に対して責任を取ることはありません。

責任をとらないということは、無責任だということです。
早い話、会社の経営者が一切の責任を追求されることがない存在、会社の最高の無責任者であれば、ライバル会社の社員を皆殺しにしたり、パンの袋に針を仕込んで同業他社の社会的信頼を損ね、自社のシェアを伸ばすなどということも、平気で行なっても、誰もその責任を追求できなくなってしまうのです。

このようなことが起こらないために、我が国には天皇の存在があります。
天皇は国家最高の権威であって、国家最高権力よりもさらに上位におわします。
権力が戦いに勝つことを求めても、国家最高権威の御聖断は、どこまでも民を「おほみたから」とするものであり、神々の御意思に近いものです。
そして我が国では、政治が核爆弾の投下を求めたとき、陛下がそれにNOと答えられたのです。

これこそが我が国の誇りです。

ひとつの時代に戦争をしている両当時国のうちの片方は、
政治権力が原爆という名のきわめて非人道的な核爆弾を使用することを止めることができなかった。
しかもその後の時代においても、戦後70年以上を経過しても、いまだに核爆弾使用の意思決定者に対して、その責任を追求することさえできないでいる。

これに対しもう片方の国は、政治権力が原爆という名のきわめて非人道的な核爆弾を使用することを見事に制止し、戦争が核の撃ち合いに至る愚かを未然に防ぐことができた。
このことの持つ意味と凄みを、私達はもっと明確に認識していくべきです。

広島の原爆のあと、日本国政府はスイスを通じて、米国政府に以下の抗議文を出しています。
そしてその抗議文を読めば、日本が投下され爆弾を、すぐに新型爆弾(原子爆弾)だと明確に認識していたことがわかります。
なぜわかったのかといえば、日本もまた、同時期に原爆の開発を行っていたからです。

~~~~~~~~~
【米機の新型爆弾による攻撃に対する抗議文】

今月6日、米国航空機は、
広島市の市街地区に対し新型爆弾を投下し、
瞬時にして多数の市民を殺傷し
同市の大半を潰滅させました。

広島市は、何ら特殊の軍事的防衛機能や、
そのための施設を施していない
普通の一地方都市です。
同市全体を、ひとつの軍事目標にするような
性質を持つ町ではありません。

本件爆撃に関する声明において、
米国トルーマン大統領は、
「われらは船渠(せんきょ)工場
 および交通施設を破壊した」
と言っています。
しかしこの爆弾は落下傘を付けて投下され、
空中で炸裂し、
極めて広い範囲への破壊的効力を及ぼすものです。

つまりこの爆弾で、この投下方法を用いるとき、
攻撃の効果を右のような特定目標に限定することは、
物理的に全然不可能なことは明白です。
そして本件爆弾がどのような性能を持つものであるかは、
米国側は、すでに承知しているものです。

実際の被害状況は、
広範囲にわたって交戦者非交戦者の別なく、
男女老幼を問わず、
すべて爆風および幅射熱によって
無差別に殺傷されました。
その被害範囲は広くかつ甚大であるだけでなく、
個々の傷害状況を見ても、「惨虐」なるものです。

およそ交戦者は、害敵手段の選択について、
無制限の権利を有するものではありません。
不必要の苦痛を与えるような
兵器、投射物その他を使用してはならないことは、
戦時国際法の根本原則です。
そのことは、戦時国際法である
ハーグ陸戦条約規則第22条、及び第23条(ホ)号に
明定されています。

米国政府はこのたびの世界大戦勃発以来、
再三にわたって、
「毒ガスその他の非人道的戦争方法の使用は
 文明社会の世論によって不法であり、
 相手国が先に使用しない限り、
 これを使用することはない」
と声明しています。

しかし米国が今回使用した本件爆弾は、
その性能の無差別かつ惨虐性において、
従来かかる性能を有するが故に
使用を禁止せられをる毒ガスその他の兵器よりも、
はるかに凌駕するものです。

米国は国際法および人道の根本原則を無視して、
すでに広範囲にわたって日本の大都市に対して、
無差別爆撃を実施しています。
多数の老幼婦女子を殺傷しています。
神社や仏閣、学校や病院、一般の民家などを
倒壊または焼失させています。

そしてさらにいま新奇にして、
かつ従来のいかなる兵器投射物とも比べ物にならない
無差別性、惨虐性をもつ本件爆弾を使用したのです。
これは、人類文化に対する新たな罪悪です。

日本政府は、ここに自からの名において、
かつまた、全人類、および文明の名において、
米国政府を糾弾します。
そして即時、かかる非人道的兵器の使用を
放棄すべきことを厳重に要求します。

昭和20年8月11日

【英文】
PUBLIC INTERNATIONAL LAW - ATOMIC BOMBING OF HIROSHIMA AND NAGASAKI WAS AN ILLEGAL ACT IN VIOLATION OF INTERNATIONAL LAW.

The Japanese Government presented a letter of protest as stated below, to the Government of the United States through the Government of Switzerland on August 10, 1945.

August 10, 1945

A New-Type, Cruel Bomb Ignoring International law; Imperial Govern-ment Protest to the Government of the United States.
With regard to the attack by a new-type bomb on the city of Hiroshima by a B-29 bomber on the 6th inst. the Imperial Government filed the following protest on the 10th inst. to the Government of the United States through the Government of Switzerland, and gave instructions to the Japanese Minister to Switzerland, Kase, to make the explanation of explanation of the same effect to the Inter-national Committee of Red Cross.

Protest against the Attack of a New-Type Bomb by American Airplane:

On the 6th of this month, an airplane of the United States dropped a new-type bomb on the urban district of the city of Hiroshima, and it killed and wounded a large number of the citizens and destroyed the bulk of the city. The city of Hiroshima is an crdinary local city which is not provided with any military defensive preparations or establishments, and the whole city has not a character of a military objective. In the statement on the aerial bom-bardment in this case, the United States President “Truman” asserts that they will destroy docks, factories and transport facilities.
However, since the bomb in this case, dropped by a parachute, explodes in the air and extends the destructive effect to quite a wide sphere, it is clear to be quite impossible in technique to limit the effect of attack thereby to such specific objectives as mentioned above; and the above efficiency of the bomb in this case is already known to the United States. In the light of the actual state of damage, the damaged district covers a wide area, and those who were in the district were all killed indiscriminately by bomb-shell blast and radiant heat without dis-tinction of combatant or non-combatant or of age or sex. The damaged sphere is general and immense, and judging from the most cruel one that ever existed. It is a fundamental principle of international law in time of war that a belligerent has not an unlimited right in chosing the means of injuring the enemy, and should not use such weapons, projectiles, and other material as cause unnecessary pain; and these are each expressly stipulated in the annex of the Convention respecting the Laws and Customs of War on Land and artices 22 and 23(e) of the Regulations respecting the Laws and Customs of War on Land. Since the beginning of the present World War, the Government of the United States has declared repeatedly that the use of poison or other inhumane methods of warfare has been regarded as illegal by the pubic opin-ion in civilized countries, and that the United States would not use these methods of warfare unless the other countries used these first. However, the bomb in this case, which the United States used this time, exceeds by far the indiscriminate and cruel character of efficiency, the poison and other weapons the use of which has been prohibited hitherto because of such an efficiency. Disregarding a fundamental principle of international law and humanity, the United States has already made indiscriminate aerial bombardments on cities of the Empire in very wide areas, and it has already killed and injured a large number of old people, children, and women and collapsed or burned down shrines, temples, schools, hospital and ordinary private houses. Also, the United States has used the new bomb in this case which has indiscriminate and cruel character beyond comparison with all weapons and projectile of the past. This is a new offence against the civilization of mankind. The Imperial Government impeaches the Government of the United States in its own name and the name of all mankind and of civilization, and demands strongly that the Government of the United States give up the use of such an inhumane weapon instantly.

Note: Japan Branch of the International Law Association, Japanese Annual of International Law, 8, pp.251-2. (Tokyo: 1964)

~~~~~~~~~~~~~~~

原爆を「非人道的兵器」と呼び、その使用を米国政府に「放棄せよ」と言っているのです。

原爆を投下によって無差別大量殺人をしていながら、大統領声明で「広島は軍事基地だ」と強弁した政府。
無差別かつ非人道的爆弾は、人類としてあるいは国家として、これを使用することを放棄すべしと明確に主張した日本国政府。
はたして、そのどちらの主張が、理にかなっているといえるのでしょうか。

広島の平和記念公園には、
「安らかにお眠り下さい。
 過ちは二度と繰り返しませんから」

と刻まれた石碑があります。
広島に原爆が投下され、長崎にも投下され、35万人もの犠牲者を出した日本の、では、いったい何が「過ち」だったのでしょうか。

すくなくとも、亡くなられた広島や長崎の一般市民が「過ち」をおかしたわけではないことは、疑いのない事実です。
では、日本という国家が、過ちを犯したのでしょうか。
何が日本の「過ち」だったのでしょうか。

戦争をしたことでしょうか。
なるほど平和な現代社会から見れば、戦争は巨大なリスクです。
けれど、その戦争によって、東南アジアはもとより、世界中の植民地となっていた民族が、国家を築き、独立を勝ち得たのです。

もし大東亜戦争がなかったら、500年続いた欧米列強による有色人種への植民地支配は、21世紀となった今日でも、なお続いていたことでしょう。
世界でただ一国、たったひとりになっても、正義のためには武器を持って戦う。
その武士道の国が、世界の有色民族を、独立へと導いたのです。

では、原爆で多くの命が失われた。
その問題における「過ち」とは、いったいどこにあるのでしょうか。

答えは簡単です。
その時点で、日本に報復能力がなかったということです。

要するに、正義には「力」が必要だ、ということです。
そうでなければ、「力」を行使する者によって、人の命も道徳も正義も、すべて踏みにじられてしまう。
それが、大変残念なことではあるけれど、世界の真実だ、ということです。

実験材料に使われて死んだモルモットが「過ちは繰り返しません」と言ったところではじまりません。
過ちを繰り返さないと決意したならば、相応の「力」を保持しなければ、日本人の命は何度でも、原爆同様に蹂躙されるということなのです。

ただ、もうひとつ、たいせつなことがあります。
それは、昭和天皇が、世界が核競争になることを未然に防ぐため、技術レベルでは原爆を開発することができ、それを米国に撃ち込むことさえできたにもかかわらず、それを人類のためにと、却下されたということです。

このことは、終戦の詔勅にも明確に述べられています。
========
敵ハ新ニ残虐ナル爆弾ヲ使用シテ無辜ヲ殺傷シ惨害ノ及フ所真ニ測ルヘカラサルニ至ル而モ尚交戦ヲ継続セムカ終ニ我カ民族ノ滅亡ヲ招来スルノミナラス延テ人類ノ文明ヲモ破却スヘシ斯ノ如クムハ朕何ヲ以テカ億兆ノ赤子ヲ保シ皇祖皇宗ノ神霊ニ謝セムヤ

(現代語訳)
敵国は新たに残虐なる原子爆弾を使用し、
いくども罪なき民を殺傷し、
その惨害の及ぶ範囲は、
まことにはかりしれない。
このうえなお交戦を続けるであろうか。
ついにはわが日本民族の滅亡をも招きかねず、
さらには人類文明そのものを破滅させるにちがいない。
そのようになったならば、
朕は何をもって億兆の国民と子孫を保てばよいか、
皇祖神・歴代天皇・皇室の神霊にあやまればよいか。
========

世界中、どこの国でも、すべてに優先するのが国益です。
どの国も、自国の利益のためだけに思考し行動します。
けれど、昭和天皇は、「人類文明そのもの」と述べられています。
人類史上、人類の福祉と幸福のために、身を切る覚悟とその実行をしてきたのは、昭和天皇のご意思であり、また当時の日本人の誇りであり行動でした。

そしてこれに関連してもうひとつ。
世界では、国家最高の存在は国家最高権力者です。
そして国家最高権力者は、そのあらゆる行動や意思決定事項を正当化することができます。
なぜなら反対する者を粛清することができるからです。

ということは、国家最高権力者は、責任を負うことのない人ということになります。
つまり、国家最高権力者が、国家最高無責任者なのです。

一切の責任を負うことがないなら、ありとあらゆる残虐非道を行うことができます。
しかもその残虐非道に、一切の責任を負わなくて良いのです。
これはものすごく馬鹿げたことです。

だから日本では、上古の昔に、国家最高権力者よりも上位の存在として、国家最高権威を設けたのです。
そうすることによって、国家最高権力者に、責任を問うことができるようになるからです。
文民統制などというよりも、もっとはるかに進んだ社会の仕組みを私達は築いてきたのです。
私たち日本人は、そういう国の民です。

まとめです。
戦争当時国のうちの片方は、政治権力が原爆という名のきわめて非人道的な核爆弾を使用することを止めることができなかった。
しかもその後の時代においても、戦後70年以上を経過しても、いまだに核爆弾使用の意思決定者に対して、その責任を追求することさえできていない。

もう片方の当事国は、政治権力が原爆という名のきわめて非人道的な核爆弾を使用することを見事に制止し、戦争が核の撃ち合いに至る愚かを未然に防いだ。

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コメント

あじさい

素朴な疑問
いくつかわからないことがあります。御教示頂けたら幸いです。
八十神という神様なのに、いじめなんて…神様たちがひとりの神様をいじめるとか…とても附に落ちません。そのエピソードをもっと詳しく知りたいです。
あと、原爆に耐えた鳥居が、トラックにぶつけられて壊れるのも何だか物理的に信じられない不自然な感じがしてしまいます。
10年以上も前に覚醒して、隣国の反日を知りましたが、当時のその隣国の人達がトラックでその鳥居を壊したかも知れない…というふうに受け取れるようにも感じますが、その点についても、もっと詳しく知りたいと思いました。

ななしくん

最近、若いユーチューバーの方が動画の中で原爆のことを原子力爆弾と言っていたので、びっくりしました。
そのような言い方は初めて聞いたからです。
原爆については、原爆もしくは原子爆弾、更に複雑に言っても、原子核分裂爆弾が日本語として正しいのではないでしょうか。
原子力爆弾という言い方にしっくりこないものを感じると同時に、原爆や原子爆弾という言葉さえ共通語ではなくなりつつあるのを感じ、風化しつつある歴史を感じました。

kinshisho

もしもアメリカが焼野原になったら……
 こんにちは。

 今日のお話を読んで思ったのが、もしも日本とは逆にアメリカが焼野原になったら、日本のように再び建直すガッツはあるのだろうかということです。
 
 アメリカ人というと印象論的ですが、まあその実態は略奪とはいえ、曲がりなりにも開拓史時代を経て今に至る国を築いているのですから、日本が受けたような空襲で焼野原になったとしても案外建直すのではないかと考える人は多いかもしれません。
 
 しかし、もしもニューヨークとかが空襲で灰塵と化したらそこには高層建築の残骸が際限なく拡がっている筈で、その山を見たら絶望感でそんな気にもならないかも、と思ったりもします。
 因みに、ここ数年毎年のように発生しているカリフォルニア州での大規模山火事で一夜にして灰と化した嘗ての高級住宅地、コフィ―パークやパラダイスは未だに放棄されているそうで、多分復興されないまま放置されるままに廃墟と化すのでしょう。
 恐らくは復興よりも新しく開発する方が安上がりなのかもしれません。まあ重要な場所に関してはこの限りではないでしょうが。
 これは個人的見解ですが、その内カリフォルニア州は地下水の枯渇とともに放棄されるのではないかと思います。日本人なら様々な対策を打つでしょうけど、アメリカ人にそこまでのガッツはないように感じますね。
 今から100年後辺り、全米で最も豊かだった州の面影は跡形もなく、ビバリーヒルズなどは嘗ての豪邸の廃墟が建ち並ぶ全米屈指の廃墟スポットになっているでしょう。デトロイトと並ぶ第二のロボコップ現象が発生するかもしれません。

 そういえば思ったことですが、ロボコップに限らず最近のハリウッドSFは何処となく退廃的というか、衰退的な雰囲気が感じられるのですけど、監督たちもハリウッドもアメリカの衰退が止められないことを自覚しているのか、退廃芸術のように感じます。或いは、それが最近のハリウッドSFが面白くないと感じる理由なのか……

 で、アメリカでも西海岸は環太平洋プレートが通っている関係で天災が多いのは有名ですけど、実は東海岸にも巨大津波が押し寄せる可能性があり、というのもカナリア諸島で火山が大噴火を起こし、その結果山体崩壊を起こした場合、最大で900立方キロ=9000億トンにも上る土砂が大西洋に流れ込み、その分一時的にせよ水かさが増しますから、元に戻ろうとする過程で巨大津波と化してアメリカ東海岸に押し寄せる可能性が指摘されています。
 大西洋で発生した津波はアメリカのみならずカナダやヨーロッパ、アフリカにも波及する可能性があり、人類史上最悪の災厄と化すのは確実です。恐らく東日本大震災や南海トラフの比じゃない。
 その場合の犠牲者はアメリカだけでも1000万人以上と推測されます。アメリカは人口と経済力の多くが東海岸に集中しているのに加え、東海岸は低平な土地が続くため逃げ場がなく、仮に高層ビルに避難しても天災など想定しているはずもないので、高層ビルが津波で押し流され倒れる可能性もあります。
 そうなれば、津波が引いた後には嘗ての摩天楼の残骸がニューヨークと呼ばれた場所に横たわることになります。自由の女神も倒れている可能性が高く、それを見たアメリカ国民の絶望感は如何ばかりか。
 ねずさんが以前仰っていたように、高層ビルは倒れれば撤去も大変ですし、それが摩天楼ともなれば撤去だけで一体どのくらい掛かることになるのか。
 原爆を二発も落してしまったアメリカは、今にして思えばまるで神罰でも受けているかのように覇権国家としては栄耀栄華の日々とは逆の衰退の日々であり、もしもカナリア諸島で大噴火が発生して上述の事態が来れば、原爆の比ではない事態がニューヨークを中心とした沿岸部の大都市に襲い掛かる訳で、それが神罰でないと誰が言えるのか。
 しかも天災の場合、自然が相手なので報復の対象にさえならず、やり場のない怒りだけが残ることになる。

 その頃にはアメリカには摩天楼を復興させるだけの経済力もなく、摩天楼は巨大な廃墟群として放棄される可能性もあります。
 現在制作されているハリウッドSFが、そのような未来のアメリカの姿を予言したものにならないことを祈らんばかりです。

 で、逆説的ですが、もしも大東亜戦争当時、戦局が日本優位のまま進み、日本がアメリカ本土への攻撃能力を有し、昭和天皇が已む無しとして原爆投下を承認された場合、ワシントンかニューヨークに投下され、そしてホワイトハウスが逆に原爆ドームと呼ばれることになり、ニューヨークに投下していれば自由の女神は原爆の女神と呼ばれていたかもしれませんし、ホワイトハウスを中心に一帯は平和公園と呼ばれることになるのか。
 そして、我々日本人が世界から人殺しと罵倒され、昭和天皇は自らの決定を生涯悔いたでしょう。
 更に、現在のアメリカの衰退が神罰ならば、逆に日本が神罰を受けることになった筈で、今頃日本という国自体が存在してない可能性もないとは言えません。
 もしもそうなら、仮に戦後に大繁栄してもその先に破滅が待ち構えているのなら取返しは付かず、日月神示で言うところの始まって以来二度とない苦難の時代であったとしても破滅に比べればはるかにマシなのかもしれません。

 で、ふと気づいたことですが、日本としては止むを得ない選択だったとはいえ、歴史上大陸に進出している時って必ず何処かの時点でその権益を失っているのですよね。それもまるで神様によって取り上げられたかのように。
 御存知、古代日本は朝鮮半島の南約1/3を支配下に置いてましたが、白村江の戦いで敗北後、日本は半島から撤退せざるをえませんでした。
 大東亜戦争でも終戦によって併合していた朝鮮半島および満州の権益を全て放棄せねばならず、王道楽土と呼ばれた満州帝国は崩壊しました。
 しかし、今にして思えばこれが日本にとっては反って幸いしたのかもしれません。
 もしも半島との権益に固執していたら、前者では唐によって日本も占領されていた可能性がありますし(実は大宰府に3年程唐の軍隊が駐留しているが、国内事情が危うくなると撤退している)、後者では権益に固執することによって日本がまたしても危機に見舞われた可能性もないとは言えないですし。

 で、結局のところ今に至る日本の現状は、神が考えた末のベターな選択肢だったのでしょう(実は本当の意味でのベストな選択肢など存在しないし、現時点でのベストな選択肢が未来に於いてもベストな選択肢とは限らない)。
 これは推測ですが、間もなくそうなるであろう文化と教養とローカリズムの世紀に移行するにあたって、日本をこれ以上消耗させたくなかったのでしょう。現に、明治維新以降、大東亜戦争終戦まで日本は主な戦争だけで実に8回もあるのですから。
 戦後も戦前と同様であるなら世界に於ける基軸が無くなってしまう。
 だからこそ敢えてこのように日本を外圧で封印したのかもしれません。それは日本にとって不本意であり、また歴史始まって以来の理不尽の連続ですが、滅亡するよりはマシだから我慢しろと神は言いたいのではないでしょうか。
 同時に日本は何も手を出していないのに、周辺国は次々と危機に見舞われています。日本には次の大仕事が待っているから、戦後の世界に於ける不条理は全て神の力で整理することになったのかもしれません。
 確かに、ソ連は共産主義の行き詰まりと経済難で91年に自壊、韓国は97年にIMF危機に見舞われて以降、経済状態は下り坂で打つ手もない状態、中国はほぼ自爆と言える状態で世界から総スカンを食らったところへ各地で異常気象の数々、アメリカは日本の航空機産業を禁止したもののその後自国にとって心臓産業とも言える自動車産業がガタガタになり一部例外を除いて今のアメ車に魅力などカケラもないですし、金融、農業も将来的には危うい状態でその内世界の最貧国の一つになるかもしれません。
 頭は残るでしょうが、それだけであの巨大な国を支えられる筈もないですし。
 これが日月神示で言うところの最後は神の力で倒してやるから安心しろ、ということなのかもしれませんね。確かに全て日本は指一本動かしてませんし。
 因みに、アメリカの自動車産業の目を覆いたくなる程の衰退は日本の自動車産業が原因ではなくどう考えても自爆に近いですけどね。
 ただ、あの時GHQでは航空機産業のみならず自動車産業も禁止していたのですが、日本は大した市場でないし、それに自動車産業自体当時航空機産業とは比べ物にならない程貧弱だったため脅威にはならないと判断され終戦僅か2年後に解除されています。
 また、空襲でも飛行機工場とその関連は執拗な爆撃を受けた反面、自動車工場は軒並被害は軽微で、この時生き残った自動車産業によって復讐されることになるとはアメリカも予想だにしなかったことでしょう。まるで真珠湾で討ち漏らした空母のように。
 日米の自動車産業の立場がある意味逆転するのは1973年のオイルショック及び排ガス規制によってであり、終戦から僅か28年のことに過ぎません。たったの28年でビッグ3は落ちぶれてしまったのです。
 アメリカは航空機に関しては並ぶもののない国ですから日本に比肩する自動車くらい簡単に作れそうなものですけど、航空機と自動車は全くの別物であり、今では自動車とて要求される技術水準は航空機並で高度な技術の結晶なのですよね。
 有名な話として、90年代にGMの技術者がレクサスLS400を分解調査研究したところ、組み立てて元に戻せなかったというエピソードがあります。私もこれを聞いた時にはスペースシャトルを打ち上げる国が何でと呆れた覚えがあります。こんな具合ですからアメ車なんて怖くて乗れません。

 他にも、アメリカの日本への依存度は年々増す一方で、今ではアメリカ大陸横断鉄道の長大な貨物列車も日本から輸入する高品質レールなしには運行できないのですよね。嘗て世界有数の製造業大国であったアメリカに於いて製造業が衰退した理由の一つが、日本に比肩する品質の物が作れなかったことにあります。その殆どが自動車と何らかの関係を持っているので自動車産業衰退は必然だったと言えましょう。
 トランプも自国の製造業復活のため必死で、バイ・アメリカン条項を制定するなど政策としては正しいけど、現場では日本製品以外では要求水準が満たせないという悲鳴が上がっており形骸化しているようです。
 
 ここまでアメリカが落ちぶれるなど、ルーズベルトもトルーマンも予想だにしなかったことでしょう。今にして思えばそのポイントオブノーリターンは二発目の原爆だったはずで、実は原爆投下は皮肉にもアメリカ衰退の始まりを告げるものだったのではと思うのですよね。

 無論、日本としてはこの先も存続していくためにも神罰とは別に新たに国防力と報復能力を整備していくべきであり、専守防衛は日本国憲法とともに破棄せねばなりません。

松さん

専門家の出番は今!
世界の核兵器は水爆の時代?
広島長崎型とは比べようもない恐ろしい威力だそうです。
マニアじゃ無いので、核兵器の進化や技術論議はあまり興味ありません。

核兵器は、撃てば必ず悲惨な結果を招きますが、知らん顔で開発と配備に奔走し、覇権を狙う国が近いです。
何を言っても通らない国です。
国際法や条約は沢山ありますが、綺麗事や能書きばかり。
何の効力も発揮していません。
それが世界の腹黒さの現実です。

75年前に受けた核攻撃の惨状は、筆舌に尽くし難いです。
また、全国の主要都市への無差別空爆も凄まじく酷かったです。
通常兵器ですらこれです。

選挙で選ばれただけの素人さん?
彼等が語る国防は、何となく聞き飽きた気がします。
遺憾砲など、山ほど撃ち込んでも破壊力はありません。
九条照る照る坊主など、山ほど吊り下げても雨は止みません。

我国はどうすればいいのか。
我国は何をすればいいのか。
専門家の出番は今だと思うのですが。
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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

講演のご依頼について

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