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歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに小名木善行です。
先日刊行された戦時中の小学校の教科書である『【復刻版】初等科国語【高学年版】』(ハート出版)で、その本の解説を書かせていただいたのですが、このシリーズは、
初等科国史
初等科修身
初等科国語
と連なるシリーズ本になっています。
そしてこの度、チャンネルAJERのyoutube番組で、出版社様のご理解を得て、このシリーズを動画でご紹介することになりました。
【新番組】「戦勝国が奪った日本人の記憶「国史を学ぶ」第一 神国(前半)」
「戦勝国が奪った日本人の記憶「国史を学ぶ」第二回大和の国原(前半)」
このシリーズは、国史、修身、国語の順で、教科書に書かれた内容と、その簡単な解説を行っていこうという企画で、佐波優子さんとコラボで解説を進めていくという企画です。
放映は、国史から順番に行ないます。
本の方では、本文は国民学校時代の教科書そのもので、解説を、
初等科国史=三浦小太郎先生
初等科修身=矢作直樹先生
初等科国語=(中学年)葛城奈海先生、
(高学年)小名木が書いています。
この本をベースにして、個々の教科書の記述内容の解説を行う動画をはじめたわけです。
この三つの教科書(国史、修身、国語)は、いずれも戦時中の国民学校時代に実際に使われていた教科書です。
そして、終戦直後にGHQによって、墨で真っ黒に塗りつぶされた教科書でもあります。
つまりそこには、「戦勝国が奪った日本人の記憶」そのものが書かれているわけです。
日本は、終戦後に多くの大切な心を失ったといわれています。
まさにそれが、墨で塗られた教科書の記述であるわけです。
そうであるなら、その墨塗り教科書を、動画でも紹介していこうじゃないか、というわけです。
もっとも動画では、本文のすべてを朗読するわけにもいきません。
そこで、それぞれの本の章ごとに、一話ずつを選んで、その選んだ一話の大事なところだけ朗読し、そのお話の全体については解説で要約する、という形にしました。
本の方では、すでに三浦先生や矢作先生、葛城先生らが解説を書かれているものであり、そのうえさらに解説など、屋上屋を架すような話なのですが、そうはいっても、教科書の全体像に関する解説と、記載された個々の物語に関する解説では、やはり違いもでるだろうということで、今回の企画になった次第です。
こうして先ずは国史から動画がスタートしたのですが、やってみて最初からおもしろかったのは、戦前戦中の国史の教科書というと、みなさまだいたい思い浮かべるのが、その内容のほとんどが神話教育であったといったイメージです。
ところがこの国史教科書、高学年版ですから、いまでいう小学校の5年生、6年生を対象とした教科書なのですが、15章に分けられて、これを2年かけて学んだ教科書なのですけれど、神話はそのなかの第一章だけです。
つまり、15分の1の記述しかありません。
にもかかわらず、戦前派とか戦中派と呼ばれた、戦前戦中の教育を受けた先輩たちが、まるで神話こそが国史そのものであったかのように語られるのは、実は神話が、その後に続く第二章から第15章までの14の章すべてに通底する価値観の根幹を示しているからです。
つまり神話という土台の上に、歴代天皇のご事績と、我々臣民の営みがあったというのが、戦前戦中の我が国の国史の基本的な考え方であったということです。
このことが意味することは重大です。
歴史というものは、過去に起きた事件や事故のことを言うのではなく(それらは単に史実であって歴史ではない)、その事件や事故がなぜ起きたのか、そしてそのためにどのように時代が変化していったのかという「流れ」を、史実に基づいて時系列で、かつ再現可能性が最大になるように再現するものが歴史です。
現代の歴史教育は、年号を覚えたり、事件や事故、あるいは人物名等を、ただ丸暗記することが、あたかも歴史であるかのような構成になっていますが、それらは実は、単に年表学であったり、事件簿、人物名鑑でしかなくて、それだけでは歴史の名に値しない。
そういうことを、実は戦前戦中の教科書は、しっかり踏まえて教育を行っていた、ということになるのです。
その意味で、現代日本はGHQが禁止した歴史教育が、いまだに禁止されたままになっているわけで、これは根本から歴史教育のあり方を見直さなければならないという、たいへん大きな問題提起を行う内容になっているわけです。
しかも、国史というのは、もともとは1300年前に書かれた日本書紀がベースになります。
つまり我が国は、現代の世界の歴史教育学会が行うべきとしている「本来あるべき歴史教育」を、なんと1300年前からずっと行ってきた、ある意味、世界最古の充実の歴史教育国家であったということです。
そうしたことが、戦後75年、主権回復からも68年も経っていながら、奪われたまま放置されているということは、たいへんにもったいないことだし、ご祖先に申し訳ないし、絶対に見直さなければならない事柄であると思います。
ほんとうに、おもしろいのです。
この国史教科書、内容に、「何年」といった記述がほとんどありません。
そうではなくて、どうしてそのような事件が起きたのかという理由と、その事件がもたらした結果についてを主な記述内容としています。
これは、何を大切にして教科書が書かれているのかという点が、現代日本の歴史の授業と全く異なることを示します。
たとえば、平城京や平安京への遷都のお話なら、いまなら
「なんと立派な平城京(710年)」
「 鳴くよウグイス平安京(794年)」
などと、それが何年にあったのかが重要なことです。
ところが戦前戦中までの国史教科書には、それが何年であったのかという記述はありません。
そうではなくて、なぜそれまでは天皇がかわるたびに都が築造されていたのか、どうして平城京では遷都が行われなくなったのか、どうして平安京は千年の都になったのか、といった理由を生徒たちが考えるための材料が教科書で提示され、生徒たちは自分のあたまでそれを考えるように記述されています。
何のためか。
その理由こそ、「国民精神涵養(かんよう)」です。
国民精神とは、「愛」のことです。
つまり国史は、何より「愛」を大切にしたのです。
是非、シリーズで動画をご視聴いただければと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに小名木善行でした。
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コメント
松さん
そんな書き出しで始まる中身の薄い論説は山程あります。
どうして「我国」と呼べないのか?
生まれ育ち、住んで居れば、自然と日本人になる?
そんなことはありません。
『お受験の役に立たないことなど、教えないでください!』
道徳心の涵養を説く先生方に対して、声高に宣う親御さんがいます。
自ら考えるなど必要など無い?
国の未来など担わなくていい?
お受験から狙いはじめる高学歴は金儲けの手段になっています。
教科書の復刻版を推薦しなければならない御時世は、実に情けないです。
この本を読むのは誰だろう?
(残念ながら、最早手遅れの親達が読むことは無いでしょうけど)
本件は、幼い子供を育て中の息子達や娘達に伝えます。
2020/09/23 URL 編集