外国や外地の文化を尊重した日本



日本人にとって、外地は、満蒙から南太平洋の島々、東亜諸国を含めて、それぞれの国が持つ文化は、あくまでも尊重の対象であったということを、是非知っていただきたいと思います。
このことは、諸外国が領土とした地域を完全支配下に置き、それら諸国の文化等を全否定したことと、まったく真逆の行動です。
そして日本だけが、そうした真逆な行動をとったことで、いまなお日本が侵略したのだ、植民地支配下に置いたのだという風説がまかり通っているのは、とても残念なことです。

20201028 オボ
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歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに
小名木善行です。

戦時中の国民学校(いまの小学校)5年生の国語教科書から、「草原のオボ」をご紹介します。
モンゴルの大草原のお話です。
小学校の教科書で扱われる物語は、歴史であったり地理であったりしますが、それらは身近な物語として紹介されます。
戦時中の国語教科書に、このようにモンゴルの大平原の様子が挿入されたのは、戦前戦中の日本にとって、モンゴルの平原が身近な存在であったことを示します。

そしてこの物語にあるような教えを受けた日本人にとって、外地は、満蒙から南太平洋の島々、東亜諸国を含めて、それぞれの国が持つ文化は、あくまでも尊重の対象であったということを、是非知っていただきたいと思います。

このことは、諸外国が領土とした地域を完全支配下に置き、それら諸国の文化等を全否定したことと、まったく真逆の行動です。
そして日本だけが、そうした真逆な行動をとったことで、いまなお日本が侵略したのだ、植民地支配下に置いたのだという風説がまかり通っているのは、とても残念なことです。

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草原のオボ
(文部省・初等科国語五より)

蒙古の大草原を旅する者は、あちこちにあるオボを目当てに歩いて行く。
オボというのは、地の神をまつるために、蒙古人が供えた一種の土まんじゅうで、小高い岡に作られたり、泉のそばにもうけられたりする。
その上に、楊(やなぎ)の枝をたばねて突きさしたのがあり、石ころを積み重ねたのがあり、柱を立てて、それに字を書いた旗を結びつけたのがある。

文字通り大自然のふところに生まれ、そこで死んで行く蒙古人たちにとっては、天と地が生命の父であり、母である。
おのずからこれにたよる心がわき、いつとはなしに信仰となって、このようなオボを作り、大地をまつるようになった。

見渡すかぎり広々として、何一つ目にはいらない草原では、たとえ小さなオボでも、旅をする者には実に大きななぐさめであり、また心強い目じるしである。
草原を海にたとえれば、オボはまさにその燈台である。
旅に出かけて行く人が、オボの前を通る時には、
「どうぞ、無事に旅をすることができますように」と祈り、またその帰りには、
「おかげで、帰ることができました」と感謝の祈りをささげる。
そのお礼のしるしとして、石ころ一つ積み重ねたり、楊の枝を立てたりするので、オボは、いつとはなしに少しずつ大きくなって行く。

夏の初め、草原があざやかなみどりにおおわれるころ、オボの祭がもよおされる。
この時は、遠いところからたくさんの人が集って来て、たいへんなにぎわいである。
きのうまで木一本もなかったような草原に、たちまち町ができる。

儀式は、夜明け前の暗いうちから行われる。
まず僧の祈りに祭典が始り、火をたいたり、太鼓をたたいたり、ラッパを吹いたりする。
参拝するものは、子ひつじの料理をあげたり、手製のチーズやバターなどを供えたりする。

オボのそばには、馬や、牛や、ひつじなどがつながれる。
これらの家畜は、神にささげるものとして、その年の春に生まれたものの中からえらばれたものである。
僧は、この家畜の一頭一頭に祈りをささげ、喜びの歌を歌う。

そのうちに東の地平線が白み、まもなく夜が明けて朝日ののぼるころには、もう儀式は終っている。
式後、神に供えられていた馬や、牛や、ひつじなどは、それぞれ家畜の群にはなされる。
一度こうしてオボの祭にえらばれた家畜は、決して売ったり、殺したり、乗用にしたりすることができないことになっている。

余興として、勇ましい競馬があり、いかにも大陸的な蒙古ずもうが行われたりして、祭の気分は高まって行く。
楽しいにぎやかな祭がすむと、みんなどこか遠いところへ散らばってしまう。
それはちょうど、潮がさっと引いて行くようである。
そうして、またもとのひっそりとした大草原にたちもどり、オボだけが大地にぽつんと残されるのである。

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お読みいただき、ありがとうございました。
歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに
小名木善行でした。


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コメント

湘南童子

相撲ごと蒙古と沈む浮き世かな・・

・・などと詠んでいた拙者ではありますが

チベット仏教と言われる密教のラマ教も在りて
縁にし深きモンゴルは大平原の物語
拝読させて頂きました

モンゴル国の天命が完うされますように
( モンゴルィン ザヤークドゥスン ヘレグ ビエレフ ボルトガィ )
日本国を始め万国全地域の天命が完うされますように
私たち生きとし生ける全ての物の天命が完うされますように
地球を司る神々様 ありがとうございます

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外国や外地を日本は尊重したが、

尊重された方は、尊重されたとは思われていない。

通州事件はこの典型例!

尊重していた東南アジアの国々も、75年以上経ち、尊重しなくなった、

尊重させなくした、特亜三国の75年の計というべきか。

あとは、DNAの解析が進み、更に真実は見えてきた!

では、ねず先生。

先人達のこの間違いを、私達は再発防止にどうすれば良いのか。

ここは、終戦敗戦から学ぶ、1番の項目ですぞ!

1番に、ねず先生が世間に呼びかけねばならぬ部分ですぞ!
以上

にっぽんじん

いやがらせ
相手のいやがることをやるのが「いやがらせ」です。
NHKを見ている人は気づいているかも知れません。

最近、耳の聞こえない視聴者へのサービスで「文字画面」が始まりました。
文字が画面の中央に書かれると肝心の画面が見えなくて困ります。

文字を出すなら画面の下の邪魔にならないところにしてもらいたい。
NHKは悪意はないと思うが、意図的にやっているなら「国民に対するいやがらせ」です。

NHKは国民に何故画面中央に出すのか説明して欲しい。
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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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