常識を当てはめてみて疑問点を洗い出して真実を得る



ただ悪口を言ったり、批判するだけでは、なんの生産性もありません。
積極的に良いものを採り入れ、良い情報で自分の知性を肥やし、そうして育成した自分の知性で情報を取捨選択する。
それが情報化社会において、もっとも必要な生き方なのではないかと思います。
そのために、
「常識を当てはめてみて疑問点を洗い出して真実を得る」

20201118 笑顔
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歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに
小名木善行です。

徳川家康は、どうして関ケ原の戦いを挑んだのか。
これは『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』に書いたことですが、何度か申し上げましたように、これまでの通説は、家康の権力欲説、家康の器量説(=豊臣秀頼の無能説)というものばかりでした。

けれどすこし考えてみれば、それらの説が「おかしい」ということは誰にでもわかることです。
なぜなら当時のお大名はみんな独立採算ですし、戦に出れば、部下が死んだり怪我を負ったりするわけで、そうした部下への保障は大名主である大名の責任ですから、たいへんなコスト(リスク)がかかる。
はたして爺さんが「ワシは征夷大将軍になりたのじゃあ!」とわめいたからといって、全国のお大名が、そんな耄碌爺さんのために、わざわざ関ケ原まで大軍を率いて歩いていって、わざわざ戦いに参加するでしょうか。

あるいは豊臣秀頼の器量が足りなかったとしても、殿様というのはいわば責任職です。
部下が優秀であれば政治はちゃんと行うことができるし、実際石田三成など有能な部下に秀頼は支えられていました。
天下を治める器量というのなら、当時の毛利元就や伊達政宗、島津義弘なども、武勇。器量のいずれをとっても家康に遜色のない実力を兼ね備えています。何も家康だけに器量があるということでもない。

つまり、これまで定説のようにされてきたことであったとしても、常識的に考えてみれば「おかしい」と思えることはいくらでもあるわけです。

シルクロードも同じです。
シルクロードを旅した中東の商人たちの主な交易物はガラス製品です。
そんなガラス製品を、揺れるラクダの背中に積んで、しかも嵐の吹き荒れる砂漠を横断できるのでしょうか。

関ケ原もそうですが、このような「素朴な疑問」が、実はいちばん大事と思うのです。

筆者は、このブログや動画、あるいは著書等を通じて、歴史や古典を多く扱っています。
その筆者の解く歴史や古典の解釈について、従来の学説と違うといって非難する人がいますが、研究者の立場で語る、あるいは従来説を支持する立場(ステージ)で言うのなら、もちろん筆者の解く「ねず説」は、いわばとんでもない説でしかないものと思います。

けれど筆者は、そんな研究者としてのステージにおいでの方々と、論争する気はありません。
筆者がしていることは、ひとことでいうなら、
「常識を働かせて考えよう」
というものにほかならないのです。

百人一首に書かれた歌は、どれもこれも恋愛至上主義の淫乱なものばかりだと決めつけるのではなく、当時の貴族の人たちは、それなりに誇りを持って生きていたと肯定的に考えれば、そこからまった新しい、まったく違った歌の解釈が現れてくる。
しかも、そこには大きな感動がある。
それどころか、そうした「肯定的に物事を考える」という技術は、必ず皆さんの職場や家庭や組織や行動の上でも役に立つ。
そう思うから書いています。

いまの時代は偏向報道がはなはだしい時代です。
偏向した報道を無批判に受け入れても、結局のところ、自分が損をするだけです。
・原点に帰る
・常識を働かせて考える
そうすることで、自分なりに判断できなければ、自滅を招くだけです。

誰かがこう言っているからと、それを鵜呑みにするのではなく、疑問に思ったならば、自分なりに情報を集め、自分なりに考える。
ぜんずるところ、人の意見は自分を成長させるための肥料です。
さまざまな情報の中で、自分にとって必要なものを採り入れ、そうでないものはどんどん切り捨てる。

ただ悪口を言ったり、批判するだけでは、なんの生産性もありません。
積極的に良いものを採り入れ、良い情報で自分の知性を肥やし、そうして育成した自分の知性で情報を取捨選択する。

ネットリテラシーという言葉もありますが、メディアから一方的に垂れ流される情報も、かなりの偏向があることが、いまや常識になっています。
情報があふれる社会のなかでは、与えられた情報をただ鵜呑みにするだけでは、選択を間違えます。
なぜなら、与えられた情報の多くは、情報の提供者側になんらかの欲得に基づく意図がある場合がほとんどだからです。
これは政治問題だけでなく、経済の分野、学問の分野でも同じです。

宮崎アニメの『もののけ姫』の中で、主人公のアシタカに村の老婆が
「曇りなきまなこで物事を見よ」
という言葉がありましたが、まさに曇りのないまなこ(眼)がいま求められています。
人は与えられた情報によって判断をします。
ですから、与えられた情報が間違っていれば、判断の前提条件を見誤ってしまうのです。

ではどうしたら良いのかといえば、常に「原点に還る」ことです。
日本人の原点は、戦前にあるのでも江戸時代にあるのでもありません。神話にあります。

個人としてならその原点は、自分がこの世に生まれてきた意味、つまり魂・霊(ひ)そのものが持つ、今生での生きる目的です。
これを得ようとするなら、汚れを祓い、自らを清め、朗らかな気持ちを大切にすることです。
闇夜にうごめく、匿名の中傷のような卑怯な真似をしたところで、魂が傷つくだけです。

こうした「原点に還ること」。
それこそ情報化社会において、もっとも必要な生き方なのではないかと思います。


お読みいただき、ありがとうございました。
歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに
小名木善行でした。


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コメント

松さん

御礼
出版記念会の大盛会!
誠におめでとうございます。
貴重な記念ビデオを配信戴きました。
厚く御礼申し上げます。

都合が合わず参席叶いませんでしたが、お元気そうなお姿を拝し、とても嬉しく思っています。

小名木先生をはじめ、御参席の皆様の益々の御健勝と御活躍を祈り上げます。
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ねずさんのプロフィール

小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: info@musubi-ac.com
昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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