世界初のクラウドファンディングを行った国とは



実際に神武天皇が、どのようであったのかは、タイムマシンを持たない私達にはそれを知る手段はありません。ただ、はっきりといえることは、神武天皇を初代天皇として日本書紀を書いた7世紀の人たちには、我が国が戦いの国ではなく、人々が互いに助け合って行きていく国にしていこうという明確な意思があったということです。
そしてそれが我が国の国柄となりました。これこそ、私達日本人が世界に誇る日本の国柄といえるのではないでしょうか。

左から順に、白米(はくまい)、玄米(げんまい)、籾(もみ)
20201208 白米、玄米、籾
画像出所=https://farm-tanaka-blog.com/2019/07/09/momi_or_brown_rice/
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小名木善行です。

最近よく聞く言葉に「クラウドファンディング(crowdfunding)」という言葉があります。
インターネットを通じて不特定多数の人々から少額ずつ資金調達をする方法のことです。

言葉の意味は
・クラウド(crowd)    =群衆
・ファンディング(funding)=資金調達
です。
文字通り、群衆から資金調達をすることを「クラウドファンディング(crowdfunding)」というわけです。

ところで我が国の建国が、まさにこのクラウドファンディングであったことはご存知でしょうか。

資金というのは、現代社会が貨幣経済であるため、一般に通貨、つまりお金を意味しますが、まだお金(通貨)が存在していなかった時代においては、資金は、たとえば我が国では「お米」を意味しました。

日本は天然の災害が多発する国です。
台風は毎年やってきますし、年中地震があるし、数十年に一度は巨大地震に見舞われます。
津波もやってくるし、火山の爆発もあるし、大水、積雪による被害、風害、干ばつによる被災もあります。

そうした天災は、容赦なく町や村を破壊しました。
冷蔵庫のなかった時代です。
災害は人々からまたたく間に食料供給の手段を失わせ、人々は飢餓に苦しみました。
飢餓は疫病を生み、人々の命を奪いました。

そうした冷蔵庫がなかった時代にあって、唯一、数年単位の備蓄が可能な食料が「お米」でした。
お米は、
 収穫したままの種の状態が「籾(もみ)」
 籾から籾がらを剥いたものが「玄米(げんまい)」
 玄米を精米(せいまい)したものが「白米(はくまい)」
で、玄米の状態なら、常温保管で20年経っても食べることができます。

この性質を利用して、日本を建国されたのが、初代・神武天皇(じんむてんのう)です。

神武天皇は、九州の宮崎を出発され、福岡から広島、岡山を経て瀬戸内一帯で稲作を奨励し、畿内に入って収奪者を打ち破りました。
このとき兵たちの糧食として用いられたのが、福岡から広島、岡山を経て瀬戸内一帯の人々への稲作指導による備蓄食料です。

古事記ではこのことを久米歌の中で、

 盾を並べて伊那佐の山の樹木の間にまで
 行って見守り戦って
 はやくもお腹が空いてきた
 島にいる鵜飼の友よ
 すぐに助けに来てくださいな

と象徴しています。
原文ですと
 たてなめて いなさのやまの 多多那米弖 伊那佐能夜麻能
 このまよも いゆきまもらひ 許能麻用母 伊由岐麻毛良比
 たたかへば われはやゑぬ  多多加閇婆 和礼波夜恵奴
 しまつとり う かひがとも 志麻都登理 宇上加比賀登母
 いますけにこね       伊麻須気尓許泥
と書かれています。

こうして神武天皇は、橿原の地に都(みやこ)を定められ、このときに建国の詔(みことのり)を発せられ、その二年後に初代天皇に御即位されたと書かれています。

「みやーこ」というのは、「みや」が「たいせつなところ」を意味し、「こ」は「米蔵(食料倉庫)」を意味します。

全国の不特定多数の村々から、少量ずつお米を出してもらって、これを「みやーこ」に備蓄し、災害のために食糧難で困っている「くに」に、その食料を分け与える。
分け与えてもらって助けられた「くに」は、生活が正常に戻ったら稲作を復活し、「みやーこ」に「みつぎ(貢・税のこと)」としてお米を送る。
こうして蓄えられたお米で、次にまた別な「くに」を助ける。

このことが建国宣言の中に、
 まごころこめて おほいなる   誠宜恢廓皇都
 ひらきひろめる みやこをつくる 規摹大壮
 いまはこびたる わかきくら   而今運屬屯蒙
 たみのこころは すなほにて   民心朴素
 あなをすとして すむあるも   巣棲穴住習俗惟常
 ひじりののりを そこにたて   夫大人立制
 つねにことわり したがへば   義必隨時
 いみじきたみに りのあるに   苟有利民
 ひじりのわざに さまたげもなし 何妨聖造
と、象徴的に書かれています。     

まさにクラウドファンディングのお米版ですが、これが我が国の出発点(原点)です。

世界には歴史上も、現在も、様々な国があります。
どの国も、征服と制圧、敵とする相手を蹴散らすことで出来上がった国です。
けれど日本は、世界でもっとも古い歴史を持ちながら、敵を駆逐することではなく、互いに助け合うことを本にして出来上がった国です。

もちろんその過程において、敵とされたナカスネヒコを倒すという出来事はありましたが、記紀を読めば、最終的に殺したのは、民よりも王位が大切という考え方から抜け出すことができなかったナカスネヒコだけであり、その妻子から、一族に至るまで、神武天皇はその全員を、天皇の側近として取り立てています。
この取り立てられた人たちが、古代日本最大の豪族である物部氏の祖先です。

実際に神武天皇が、どのようであったのかは、タイムマシンを持たない私達にはそれを知る手段はありません。
ただ、はっきりといえることは、神武天皇を初代天皇として日本書紀を書いた7世紀の人たちには、我が国が戦いの国ではなく、人々が互いに助け合って行きていく国にしていこうという明確な意思があったということです。

そしてそれが我が国の国柄となりました。

これこそ、私達日本人が世界に誇る日本の国柄といえるのではないでしょうか。


お読みいただき、ありがとうございました。
歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに
小名木善行でした。


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Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
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出身:静岡県浜松市
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執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
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