マルコポーロと豊玉姫命(とよたまひめのみこと)



1月16日(土)倭塾開催します。

20201224 真珠
画像出所=http://shinju.or.jp/item/y-n-592/
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小名木善行です。

マルコポーロの『東方見聞録』は、知らない人はいないと思います。

マルコポーロはベニスの商人の家に生まれた人で、叔父がモンゴル高原の古都、カラコルムに滞在したことから、彼も父に伴われてローマを出て、1275年にカラコルムに入りました。
ポーロは、元朝に17年仕え、その間に日本のことを耳にし、弘安4年(1281年)に元軍が日本のために殲滅されたことも知っていました。
元の王女がペルシャの王に嫁ぐのを送って、厦門(あもい)を発し、1295年、無事にベニスに帰っています。

時あたかもベニスは、同じくイタリアの北西部にある海洋商業都市のジェノバの艦隊に襲撃され、マルコポーロもまた部将として戦い、敗れて俘虜の身となりました。
『東方見聞録』は、その際の獄中の作です。

この『東方見聞録』にあるジパングに関する記述をご紹介してみようと思います。

 ***

ジパングは、大陸から1500里の東方の洋上にある一大島です。
住民は白色にして、教養高く、かつ儀礼醇厚(じゅんこう・人柄などが素朴で、人情にあついこと)です。

彼らは偶像を崇拝していて、いかなる国にも従属していない。
その無限に産する巨額の黄金についていえば、国王はその輸出を欲せず、さらに加えて大陸から遠隔な地であるため、たずねる商人もまたわずかであるから、彼らの黄金はますます豊富になってきた。

私はその君主の宮殿について、驚嘆すべき事実を語ろうと思う。
壮大な宮殿は、あたかも我らの教会堂が鉛をもっておおわれているように、全部が目もまばゆい黄金をもっておおわれ、このためその価値を評価することは、ほとんど不可能に近い。

なお、宮殿一切の敷石、および床板は、版石のように黄金で敷き詰められ、かつ指二本分の厚さを持っている。
窓もまた、黄金で作られている。
この宮殿の豪華なことは、まったく筆舌につくしがたいものである。

また彼らはおびただしい真珠を持っていて、その真珠たるや、バラ色で大粒、しかも歪みのない球体をしている。
その価値は、白真珠に比べて、まさるとも劣らない。

この島では、死人のあるものは埋葬され、他は火葬に付せられる。
遺体を火葬にするときに、口に一個の真珠を含ませる習慣がある。
また、真珠以外にも、豊富な宝石を有している。

 ***


「住民は白色」というのは、東洋の諸国の中にあって、日本人が色白であることを指しています。
これは本当で、日本人は他の東洋人と比べて色が白い。
「偶像崇拝」というのは、仏教の仏像のことを言っているのであろうといわれています。

当時の世界にあって、日本が世界最大の黄金の産地であったことは事実です。
しかし皇居が黄金でできているというのは、伝聞にしても、すさまじい。
ただこの時代、元の属国であった高麗王が、フビライに日本を攻めるよう建言したとき、日本をあたかもそのような国であるように誇張して宣伝したことが、騎馬での戦いを中核とする元が日本を攻める理由のひとつとなったともいわれています。
迷惑な話です。

真珠は、西洋では「月のしずく」「人魚の涙」などと呼ばれ、クレオパトラが酢に溶かして飲んでいたという話は有名です。
いまでは南米のベネズエラが真珠の産地となっていますが、これは1498年スペインのコロンブスの第三回航海の際に、ベネズエラで真珠を手に入れたことによります。
ヨーロッパから、スペインは西廻りに、ポルトガルは東廻りで世界を制覇していこうとしましたが、そのポルトガルでは、バスコ・ダ・ガマがセイロン島で真珠を手に入れています。

実はこのスペイン、ポルトガルとも、マルコポーロが東方見聞録のなかで、インドと日本に美しい真珠があると紹介したことが、大航海時代の幕開けに結びついています。
もっともその日本は、後に鎖国をしたことによって、西欧による世界の真珠争奪戦に巻き込まれずに済みました。

日本はもともと、古代からアコヤ貝の一大産地で、日本の真珠は魏志倭人伝や後漢書にも登場しますが、日本の真珠は白真珠であって、そのことは海幸彦と豊玉姫(とよたまひめ)の神話にも登場します。
マルコポーロは、赤真珠だと書いていますが、これは赤珊瑚と、白真珠がごっちゃになったものでしょう。

その豊玉姫の御歌が遺されています。
皇子を産んだ豊玉毘売は、産褥の姿を夫の山幸彦に見られてしまい、海の国に帰ってしまいます。
けれど夫が恋しい。
そこで詠んだ歌です。

 赤珠は 緒さへ光れども
 白珠の 君が装(よそ)ひし
 貴(たふと)くありけり

「赤珠」が赤サンゴのことで、その美しさから緒紐(おひも)まで光り輝くようにさえ見える。
「白珠」は豊玉毘売のことで、海の豊かさを象徴する姫=豊玉姫=白真珠です。
その「白珠」を、夫である「君が装(よそ)ひし」ですから、夫婦の愛の暮らしです。
その暮らしが「貴い」とあります。
これが「ありけり」で、「けり」は「ける」の連用形ですから、「とても貴かったわ」となります。
意訳すると次のようになります。

 美しい赤サンゴは、緒までも光るといいます。
 けれど私(豊玉=白珠)が、愛する貴方といた日々は
 それ以上に貴くたいせつな日々でした。

さてその真珠が、ヨーロッパでたいへんな高値で取引されていたことから、高知の藤田昌世が1916年に養殖真珠の技術を開発しています。
ところがこのことが1921年にヨーロッパで、天然真珠に養殖真珠が紛れ込んでいるとしてスクープされて問題になり、パリの真珠市場が閉鎖されたり、養殖真珠の排斥運動が起きたりし、このことが1929年のブラックマンデーにはじまる世界大恐慌のひきがねのひとつにもなったと言われています。
そしてヨーロッパの真珠市場は、壊滅状態になってしまうのです。

ところが、その真珠の美しさを、あらためて復活させたのがココ・シャネルで、シャネルが「コスチュームジュエリー」として真珠を多用したファッションを流行させたことから、あらためて真珠が大きな市場を形成するようになりました。

大東亜の戦いのあと、GHQは、日本国内での真珠販売の一切を禁止し、国内で生産された真珠の一切をGHQに納付させました。
昭和23年に真珠販売が解禁されると、真珠は日本の輸出産業最大の花形となり、日本経済復興のための最初の起爆剤となっています。
それはなんだか豊玉姫神のお働きであられたかのようです(私は本気でそうだと信じています)。

いま、刻々と伝えられる大統領選の情報が、様々な権謀術数を見せています。
その模様は、ハリウッド映画ですら敵わないほど。
はたしてどのように決着するのか、ハラハラドキドキで過ごしておいでの方も多いかと思います。

けれど、どんなに紆余曲折があっても、最後は、豊玉毘売のやさしさやおもいやりが、人々を救うのです。
そしてそれこそが、我々日本人の進むべき道であり、豊玉毘売神の御心なのであろうと思います。


お読みいただき、ありがとうございました。
歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに
小名木善行でした。


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正義とは




ドミニオンが中共製品である事、年明け上院選でも再び無策な事、
この2つでトランプ・サイゴン陥落は明白。

彼は人類や歴史よりも末代を選んだ。
又、彼はフーバーになった、歴史は繰り返される。次は、米中物理戦争へ。

結果が全て。共和党も票の捏造はやってると自白した。ゆえに連邦最高裁が審議できない時点で直ちに軍政も敷かない、テロ指定もなかった事が証左。

日本人は人類正義で考えるが、世界や米国人は自己都合正義しかない。だからトランプの行く末を観ただけだ。

今、DCに展開してる米軍は単なる警備だ。
テキサス独立とか言っているが、ディープステートやビッグテック、中共やマスゴミや民主党人が無策と思うか?良い言い方をしてもトランプが去り際の布石を打ったに過ぎない、ほんにささやかなな。

この事実を踏まえて、親日日本人たちは、早く富国強兵、道徳経済合一に戻れ!ピンチはチャンスだ。

パヨチンもネトウヨも同じ穴の反日工作員だから放っとけば良い。
以上
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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: nezu3344@gmail.com
電話:080-4358-3739
出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
《著書》
『ねずさんの昔も今もすごいぞ日本人』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!和と結いの心と対等意識』
『ねずさんの 昔も今もすごいぞ日本人!日本はなぜ戦ったのか』
『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』日本図書館協会推薦
『ねずさんと語る古事記 壱〜序文、創生の神々、伊耶那岐と伊耶那美』
『ねずさんと語る古事記・弐〜天照大御神と須佐之男命、八俣遠呂智、大国主神』
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最新刊
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