代頭領選(伏せ字にしています)に思う



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この記事は、一昨日Facebookに投稿した記事の続きになります。
権力とは、権威とは、正義とは、ということを、米(コメ)の国の大棟梁潜居(伏せ字にしています)を軸に考えてみます。

20210123 昭和天皇
画像出所=https://ironna.jp/article/11539
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小名木善行です。

米(コメ)の国の大棟梁選(伏せ字にしています)は、日本でも多くの人々の関心を集め、そのあまりの関心の高さから、寅か梅か(伏せ字にしています)で、保守同士での分裂騒動が起きるほどになっています。
Youtubeでは大棟梁選を扱ったサイトの再生回数はうなぎのぼりで、おかげで多くのニュース関連ユーチューバーが、軒並み広告料収入をン百万円単位に伸ばしたとか。
それはそれでたいへん結構な話だと思います。

そうした中にあって、ねずブロでも、筆者の行う講演でも、これまで大棟梁選については、まったく扱ってきませんでした。
理由は単純です。
企業に例えて見ればすぐにわかることです。
子会社の従業員にとって親会社の社長人事の噂は重大な関心事です。
しかし子会社の従業員がその人事に影響を及ぼすことはできません。

親会社の社長が誰になるかによって、子会社はときに浮沈がかかる(統廃合の対象になったりする)ことになりますから、関心を持つのは当然だし、そもそも人は噂好きですから、むしろ話題にするなというほうが、無理な話だと思います。(かくいう筆者も関心はあります)

ただ、(ここからが重要ですが)、誰が親会社の社長になったにせよ、自分の所属する子会社の業績が悪ければ、統廃合処分の対象になるのはあたりまえのことです。
逆にその子会社の業績が抜群によければ、誰が親会社の社長になろうが、まったく関係ないことです。
それどころか、業績不振な親会社の面倒を子会社がみることになることは、かつてイトーヨーカドーから別れたセブンイレブンが、いまではセブンの方が業績が良いからと、グループ自体がセブンになってしまった、そんなケースさえも起こることになります。

これからは日本の時代だといわれていますが、そうであればなおのこと、日本がしっかりとする必要があります。
このたびの大棟梁潜居で明らかなように、米の国は対立の国です。
白と黒の対立、ヒスパとの対立、そして二大政党の対立。

昔、ある米の国の人が来日したとき、日本のホテルのフロントマンが、白も黒もまったく差別しない姿を見て、
「差別も対立も、意図的に作られた虚構にすぎないのだ」
と気がついたそうです。
そうです。「意図的に作られたもの」なのです。
目的は「誰かの金儲けのため」です。

かつての日本とチャイナ国民党との大陸での対立もそうでした。
寅さんが大棟梁になったばかりの頃の北と米との対立もそうでした。
ということは、いまある米中の対立も、裏にあるのは一部のひとの金儲けだということになります。

お金儲け自体は悪いことではないと思います。
けれどそのために、人の命を奪ったり、対立をあおったりすることは、決して良いこととはいえません。
そして、対立を煽っている人は、絶対に命の危険のないところに身を置いている。

日本の良さ、日本がこれから世界のリーダーになるということは、それは日本の政府が世界を支配するという意味ではありません。
日本的な和の思想、日本的な共同の思想、対立ではなく、並び立ってともに努力するという姿勢、そういうものが、結果として経済を繁栄させ、人々を豊かにし、平和であたたかみのある社会をつくる原動力になる、ということをこそ、意味しています。

要するに大切なことは、日本がしっかりすること。
日本が自分の足で、しっかりと共同して踏ん張り、立っていることができる国になっていくこと。
いつまでも米中のご機嫌伺いをしていても、片方は大事な大棟梁潜居(伏せ字にしています)でさえも不正がまかり通る、どこかの後進国同然の国でしかないし、もう片方は、一党独裁で世界中で顰蹙を買っている国です。そのような国に支配されたい国や民族など、果たしてあるのでしょうか。

ところがいまの日本は、ジャイアンとスネ夫に、ただむしられているばかりです。
そのままでいいのか、それともみんなで仲良く冒険して、いつの日かしずかちゃんと結婚して、幸せになるのか。

20日、梅が大棟梁に就任したことから、多くの寅派の方々の失望の声がたいへんに強かったため、「いや、かならずしもそうではないですよ」という記事をフェイスブックの方に投稿させていただきました。
 ご興味のある方は↓コチラ↓
 https://www.facebook.com/nezu334499/posts/710506632959604

そこに書いた内容は、要は、軍の指揮権を誰が握るかによって、様子が変わってくる、という、そんな内容です。

そもそも・・・ですが、大棟梁選というのは、国家最高権力者の地位の争奪戦です。
そうであれば、そもそも権力とは何かを、まずしっかりと把握する必要があります。


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以前にこのブログに書きましたが、国家には「国家の三要素」と呼ばれるものがあります。
以下の3つです。

 1 住民(Staatsvolk:国民、住民)
 2 武力(Staatsgewalt:国家の行う暴力)
 3 領域(Staatsgebiet:領土、領水、領空)

横文字になっているところがドイツ語で、「Staats(スターツ)」が国家。
「volk(フォルク)」は、フォルクスワーゲンのフォルクで、民衆や大衆のこと。
「gewalt(ゲバルト)」は、ゲバ棒のゲバで、暴力のことをいいます。

つまり西洋における国家とは、領域(シマ)があって、そこに住民がいて、それを仕切る武力があれば、それが国家だという認識だというわけです。
でもそれって、日本人の目から見たら、ただのヤクザの縄張りのことですよね。
行政機能はどこに行ってしまったの?と思うのですが、なぜだか行政機能は国家の要素に含まれていないのです。

そして大切なことは、国家における権力というのは、イコール「ゲバルト(gewalt)」であると認識されていること。
つまり、四の五の言わせず力任せに人々を従わせることができるものが、英語ならパワーであり、ドイツ語ならマクト、すなわち「権力」である、という認識であるわけです。

では、権力の三要素とは何かというと、それはつまり、これさえあれば権力を得ることができる、(つまり人を従わせることができる、というものですが、以下の3つです。

 1 財力
 2 情報
 3 武力

このうち、3の武力(ゲバルト)が最も強力な力です。

寅と梅の対決は、1と2を押さえた梅が、あらゆる不正を動員して、人気の寅を食べるというものでした。
となれば寅の勝機は3の行使だけです。
つまり、寅が軍を押さえることができれば、何があっても寅の勝ち、できなければ梅の勝ちが確定です。

そして寅が3を押さえているなら、次に必要なことは、梅の不正の糾弾ではありません。
不正の糾弾は、梅の木を白い家(英訳してください)に入れないためのものですが、それをすれば、梅派が国内で乱暴狼藉を働くのは自明の理です。
そうなれば銃の国である米の国は、民衆同士が互いに殺し合う凄惨が待っていることになります。
果たしてそのような選択を寅さんがするでしょうか。

そうであれば、答えはひとつです。
梅の木を白い家に先ずは、入れることです。
反対派も入れる。
息子の狩人も入れる。

その上で、武装した軍で白い家を囲み、1と2の行使ができなくさせたうえで、3を用いて権力の移譲を迫るか、全員逮捕して追放する。
こうすることで、白い家から梅の木を引っこ抜いて、寅の家にする、というわけです。

ただし、これを行うには、梅が白い家に入居した後も、軍は寅が掌握していなければなりません。
これが条件です。
なにしろ、権力とは、ひとことで詰めて言うなら、ゲバルト(武力)そのもののことを言うわけです。

ここまでが、21日までの動きです。
そして22日には、ワシントンを囲んでいた軍隊は撤収をはじめています。
果たして白い家は、財力と情報力から遮断された状態にあるのか、そもそもそういう動き自体がないのか。

ただ、美しい妻とやさしい娘を持つ寅さんが、軍事の動員に踏み切るかどうか。
これは寅さんの胸先三寸ですから、我々にはどうすることもできませんし、寅の周囲の側近の人たちにもどうすることもできません。

もし、寅が牙をむくことを拒否するのなら、寅に勝機はありません。
白い家に入った梅とその一派によって今後、寅は逮捕投獄される可能性がありますが、これをさせないためには、表向きはどこまでも敗戦を認めず、次の潜居に出ないことを条件に、身内の安全を白い家に約束させることになります。
いずれにしてもそのあたりは、(武力の行使をしないなら)寅さんの胸ひとつです。
逆に、圧倒的武力動員によって、白い家を孤立させることができたなら、時代は大きく変わるし、寅さんは、新たな米の国の皇帝となりえます。

そしてそれもまた、寅さんの胸先ひとつです。
我々日本人が、ここでジタバタしたところで、どうにもならないことです。
たいせつなことは、むしろ日本がしっかりとしていくこと。

今回の潜居(せんきょ)で、世界中の人が、米の国は世界の理想とは程遠い、不正がまかり通る、まるで内乱状態のアフリカあたりの暴力国家であることに気付いてしまいました。
一方の中凶(伏せ字にしています)も、これまたなんの信頼もできない国であることが世界の常識になってしまいました。

世界でイチニを争う国家が、ではなぜこのようなことになってしまうのか。
その答えは、実に簡単です。
国が「権力機構」だからです。(この場合の権力が、ゲバルト(暴力)を意味していることは先に述べさせていただきました)

これに対し、日本は権力よりも上位に「国家最高権威」を置くことに成功した、世界で唯一の国です。
実はこのことは、日本人が気付いていないだけで、実はものすごいことです。
なぜなら、こんなことを実現できた国は、世界の数千年の歴史に登場する数多(あまた)の国家の中で、なんと日本、ただ一国しかないからです。
日本人は、このことの持つ意味の重要性を、あまりに軽く見すぎているどころか、ほとんどの日本人が、このことの持つ偉大さに気付いていません。

悪とは、他社の名誉を奪うことを言います。(ニーチェの言葉です)
他人の名誉を奪って、自己の利益を図るのです。
奪うために用いられるのが「力」です。
これを権力といいます。
そして権力の三要素は「武力、財力、情報力」です。

では、権力を押さえるためには何が必要なのでしょうか。
いまの日本のおおかたの野党政治家や教育界の人たちが言うように、国会で議員たちが権力を監視すれば、それが可能なのでしょうか。
そんなことが、まったく役に立たないことが、今回の米の国の潜居が見事に証明して見せたといえるのではないでしょうか。

答えは、別なところにあります。
権力には、必ず、その権力の裏付けとなるものが必要になるのです。
単に強ければ権力を握ることができます。
しかし権力を維持するためには、「権威」による権力の承認が必要なのです。
このことは、米の国においてさえ、大棟梁が、大棟梁に就任する際に、必ず聖書に手を置いて宣誓することを持っても明らかです。

では、権威とは何かというと、これは「古い」ということです。
「なんでも鑑定団」ではありませんが、古いことが価値を持つのです。
そしてその価値が、正義となります。

では、世界で最も古い権威、つまり正義を持つ人は、誰でしょうか。
ローマ法王でしょうか。
いいえ、違います。

そのローマ法王が、世界で唯一席を譲る存在。
それが日本の天皇です。

このことを申し上げると、天皇は万能ではない、などと言い出す人がいますが、これは個人の資質の問題でもなければ、天皇の血筋の問題でもありません。
天皇という存在そのものに価値があるのです。
なぜなら、価値とは「古い」ということだからです。
そして「古い」ことが「正義」です。

正義の下に権力がある。
これこそが理想です。

今の世界は、逆です。
権力が正義を騙る。
それはただのご都合主義です。
だから資本家の金儲けに、権力がいいように操られてしまうのです。

正義の下に権力を置く。
そして最上位に置かれた正義が、民衆を「おほみたから」とする。
この瞬間に、権力は民衆のためのものになるのです。

これが日本の形です。
これを日本は7世紀に確立しました。
以来、1300年以上の長きにわたって、日本はその形をとどめ続けています。
そしてこのことこそが、日本の誇りです。
このことを思い出すことは、いまの日本人にとって、よその国の大棟梁潜居などよりも、はるかに重要なことです。
そして関心事よりも、重要事項を優先することは、誰もが知る原則です。


お読みいただき、ありがとうございました。
歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに
小名木善行でした。


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Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
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昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

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