表にある原発は、全部で69基です。 このうち計画中・建設中が11基ですので、現在点検中、廃止中、設置中の原発は全部で58基です。 そしてこのうちの55%にあたる32基の原発が、すでに当初計画時にあった耐用年数の40年を徒過しています。 |
原発耐用年数一覧

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歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに 小名木善行です。
上にある表は、4年前にある方からいただいた日本の原子力発電所に関する「重要資料」です。
国内の各原発の耐用年数を示した一覧です。
原発の耐用年数は、40年です。
表にあるオレンジ色の原発は、その40年が経過したもの、もしくは近づいてきている原発です。
ピンクが30年以上。
緑は20年以上、
青が20年未満です。
表にある原発は、全部で69基です。
このうち計画中・建設中が11基ですので、現在点検中、廃止中、設置中の原発は全部で58基です。
そしてこのうちの55%にあたる32基の原発が、すでに当初計画時にあった耐用年数の40年を徒過しています。
耐用年数を過ぎているからといって、すぐに崩壊するとか、そういうものではありません。
メンテナンスを行うことによって、その寿命を伸ばすことは可能です。
たとえばコンクリートの寿命は50〜60年とされていますが、エンパイア・ステート・ビルディングは、できてからすでに90年経過していますが、いまも健在です。
また、木造建築物は法定耐用年数は22年ですが、法隆寺の五重塔は、完成から1400年経って、いまだ健在です。
《ちなみに日本式の木造建築は、木材と上手に付き合う(木を生きたまま上手に乾燥させる)ことで、千年以上、悠々と保持する事が可能です。さらにいうと最も強度が出るのが、建築後300年が経過したときです。本当はコンクリートよりも、よほど耐久性があるのです。昨今の木造住宅建築の耐用年数が25年と短いのは、木材が外材であること、そして木材を高温乾燥させて(いわばミイラ化して)用いていることによります。国産木材を上手に使うと、圧倒的な耐用年数が生まれることは、千年以上前に建てられた建築物や、400年前の戦国時代のお城やお寺などが、地震や天変地異を何度も経験しながら、いまだに健在であることが証明しています。》
原発は、人々の安全と隣合わせのものであるだけに、普通の建物以上に、慎重な取り組みが必要です。
何を言いたいかというと、我が国において「原発の代替エネルギーの開発は死活問題である」ということです。
先に申し上げておきますが、私は原発稼働賛成派です。
いたずらに原発の危険を煽ることは愚かしいことだと思っています。
電力需要を満たすことは、我が国の産業稼働のための重要な国家としての基礎インフラです。
ですから、電力の民営化には反対です。
国家の電力確保は、金儲けのための民間商売ではないからです。
ただ、耐用年数の問題は、見過ごすことができない問題です。
耐用年数が過ぎたからといって、申告書1枚を出して、耐用年数を20年延長すれば済むという問題ではありません。
これは国家の安全保障に関わる問題です。
そもそも原発というのは、原爆です。
原爆は、維持費がものすごくかかります。
そこで、原爆から生まれる熱で電力を生み、それを民間に売電することで、原爆保持の経費を賄おうということで生まれたのが原発です。
日本の軍事的国防については、様々な議論がありますが、原爆を60基以上も配置されている状態で、日本は逆らいようがないのです。
こうした現状に、国民の選択は3つしかありません。
1 危険を承知で、国防を犠牲にして稼働を継続する。
2 廃炉にして、電力が不足しても我慢する。
3 代替エネルギーを開発稼働させて、廃炉しても電力確保に支障をきたさないようにする。
現実的な選択は、3しかないということは、議論の余地のないことです
そうであれば、原発に代わる新たな代替エネルギーの開発と確保は、まさに国家的最優先課題であるといえます。
このことは、単に屋根や空き地に太陽光パネルを載せれば済むという問題ではありません。
そのそも太陽光発電は、たいへんに電力供給が不安定なものです。
しかも原発以上に、最終処理・処分に問題を残します。
原発は、稼働開始とともに、巨額の費用のかかる廃炉の際に困らないように、廃炉資金が積み立てが行われています。
現在、原発に代わる新エネルギーとして、常温核融合、バイオマス、雪氷熱利用、地熱発電、風力発電、塩分濃度差発電、温度差エネルギー、地熱発電、石炭火力発電、新たに発見されたメタンハイトレートなど、様々なエネルギー源が研究開発されています。
これらへの取り組みは、日本にとっては、まさに国家の死活問題です。
なぜなら電力供給は、国家インフラの基本中の基本だからです。
この分野での研究開発に関しては、日本は世界のトップを走るくらいの実力を持たなければなりません。
そしてこのような新たな技術開発には巨額の資金がかかりますけれど、99.999%が、失敗の連続となります。
小保方さん事件のときのように、他国からの干渉によって、研究者が袋叩きにあってつぶされ、気がつけば、他所の国によって、それが特許申請され、日本はその利益から除外されてしまっているといった、馬鹿なことは二度と起こしてはいけないことです。
しかも電力問題は、スタップ細胞どころの騒ぎではない、まさしく世界を相手にした強大な利権絡みの問題です。
あるのかないのかわからないコ□ナどころではないのです。
明治以降、政治が責任を切り離され、戦前においても、与野党が常に対立し、あらゆることを政局化し、結果、日本は戦争に巻き込まれていき、多くの人の生命を失い、最後には、日本中が焼け野原となりました。
日本が二度と戦争の悲惨を繰り返さないというのであるならば、くりかえしませんとお題目を唱えることよりも、絶対に戦争をしなくて済む・・・というより現実論として戦争しなくてもまったく困らない強靭な国家を、国家国民が一丸となって築いていくことこそ重要です。
そのために必要なことは、合意であって、対立ではありません。
原発の耐用年数の問題は、そうした現実の刃を、いま、私たち国民に突きつけています。
※この記事は2017年5月の記事のリニューアルです。
お読みいただき、ありがとうございました。
日本をかっこよく!! むすび大学。
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