恋愛結婚と見合い結婚



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タイトルにあるテーマは、恋愛結婚か、見合い結婚かにあるのではなく、家計の収入が、世帯に払われたという社会の仕組みと、個人に支払われるという現代社会の仕組みの違いにある、ということであろうと思います。

20210616 お見合い
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小名木善行です。

恋愛結婚が良いか、見合い結婚が良いか。
戦後、ずいぶんと議論されたことに、そんな設問があったりします。

もともと日本では、武家や町家ではお見合い結婚が主流で、恋愛結婚をするケースは、かなりマレでした。
なぜそのようなことになったのかというと、これは社会の仕組みに関係があります。

いまでは、個人主義が広がったため、夫婦であっても、旦那の稼ぎは旦那のものといった風潮、つまり稼いだ給料は、稼いだ個人のもの、という考えが一般的ですが、社会の仕組みがそのようになったのは、実は戦後のことでしかありません。

では、昔はどうであったのかというと、稼いだ給料(武士の俸禄や商家の給金など)は、その人の所属する「世帯」に払われるもの、というのが常識でした。

ですからたとえば俸禄取りの武士の場合(必殺仕置人の中村主水のような30俵二人扶持といったケース)では、働くのは旦那ですが、俸禄は家に支払われ、その管理は主婦の仕事でした。
要するに、旦那はただ外で働くだけで、稼ぎは全部、女房殿が管理したわけです。
旦那が外で一杯やりたいときは、奥さんからお小遣いをもらったわけですね。

そして子供が15歳で元服して、18〜9歳で結婚すると、旦那は隠居して、家督を息子に譲ります。
これは息子が結婚していることが条件で、なぜそうなるのかというと、旦那が隠居して息子に家督を譲ったということは、家計の管理権(つまり世帯の収支管理権)もまた、旦那の女房(つまり姑)の手を離れて、新妻がその管理権を握るようになりました。

もちろん、たくさんの家があるわけですから、中には御ババ様が家の財産管理を生涯手放さないという家があったのも事実ですが、それはかなりのレアケースであって、基本的には、家督を相続したセガレが結婚すれば、その新妻が家禄の収支から、家の財産管理の一切を任せられるようになったわけです。

そういう次第ですから、家格が釣り合わないと、妙なことになったのです。


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3000石の取り分の大身の殿様の娘さんを、30俵二人扶持の貧乏な下級武士が嫁さんにもらっても、そもそも経済観念が違いすぎる。
その逆もまたしかりで、貧乏で爪に火をともすような生活をしていた家の娘さんが、いきなり大身の殿様の家にもらわれていっても、大身の殿様の家では、家禄も巨額である分、支払先もまた多いわけです。
そういうことが感覚的につかめないと、家が恥をかくことになる。

だから、世帯の経済規模と釣り合いがとれ、かつ、(昔は子供がよく死んだので)丈夫な子供をたくさん産んでくれ、その子をたいせつに育ててくれそうな女性と結婚すること、また、家の財政管理の一切を委ねるということには、大変なリスクもあるわけで、相手の家がしっかりとした家なら、万一の場合、ちゃんと娘の行った行為への償いもしてもらえるという安心感もある・・・というわけで、結婚はお見合いで、というのが、普通の習慣であったわけです。

つまり、給料が働いている個人の懐にはいるのか、それとも、その人が所属している世帯に入るのか、その収入の管理を誰が行っているのかといったことが、現実的な背景となって、お見合い結婚が奨励されていたわけです。
ただの出会いの問題ではなかったのです。

ただ、人間の世の中ですから、結婚したあとに、旦那がソウルメイトのような女性と出会ってしまうこともあるわけです。
ただ、仮にそうなったとしても、家の家計管理の一切は正妻のものです。
とかく女性関係というのは、おカネがかかるもので、女房殿から小遣いをもらってお城に出仕している旦那には、仮に好きな女性ができたとしても、それは高嶺の花となる。

女性の側も、結婚後にソウルメイトとの出会いがあったとしても、そんな男性を選んで家を捨てるということは、収入の一切を捨てるということになるわけで、これまたなかなかむつかしい。

そんな現実から、心は好いていても、ただ遠目に見るだけしかできないといった葛藤が、明治になっても「無法松の一生」のような物語になったり、江戸時代の人形浄瑠璃や、歌舞伎芝居の演目になったり、あるいは十返舎一九の小説になったりしていたわけです。

現代社会では、恋愛結婚が主流とされるようになりましたが、家計の管理は、旦那の給料は旦那が管理、奥さんの収入は奥さんが管理というのが、あたりまえになってきているといいます。
ではその場合、育児の費用はどっちが負担するのか、あるいは家賃はどっちが負担するのか。
両親の病気の世話は、どっちの収入でまかなうのか等々、結局のところ、夫婦生活が金銭面で、ストレスになり、それが原因で離婚するケースも多々あるといいます。

問題は、恋愛結婚か、見合い結婚かにあるのではなく、家計の収入が、世帯に払われたという社会の仕組みと、個人に支払われるという現代社会の仕組みの違いにある、ということであろうと思います。


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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
連絡先: nezu3344@gmail.com
電話:080-4358-3739
出身:静岡県浜松市
住所:千葉県野田市
執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」、「百人一首塾」を運営。
またインターネット上でブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。他に「ねずさんのメールマガジン」を発行している。
動画では、CGSで「ねずさんのふたりごと」や「Hirameki.TV」に出演して「明治150年真の日本の姿」、「日本と台湾の絆」、「奇跡の将軍樋口季一郎」、「南京事件は4度あった」、などを発表し、またDVDでは「ねずさんの目からウロコの日本の歴史」、「正しい歴史に学ぶすばらしい国日本」などが発売配布されている。
小名木善行事務所 所長
倭塾 塾長。
日本の心を伝える会代表
日本史検定講座講師&教務。
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