私たち大人には、子や孫らが幸せに暮らせる社会を築く責任があります。 その未来の日本の姿は、自民党の総裁選の候補者の立候補演説の際に、品のないだみ声で低レベルなヤジを飛ばしたり、候補者の記者会見で、意図的に候補者に発言させないように仕組んだりするような、小学生でもやならないような子供じみた嫌がらせが、これから国の代表になるかもしれない人物を決めようという大事なときに、カメラの前で公然と行うような、民度の低い社会であってはなりません。 |

画像出所=https://kaidanjii.at.webry.info/200806/article_3.html
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歴史を学ぶことでネガティブをポジティブに 小名木善行です。
昨日のブログにも書きましたが、進化についての考え方には、次の3つの種類があるといわれています。
1 淘汰
2 共生
3 適合
「淘汰」は、いわば弱肉強食で、強いものが生き残ったというものです。
ところが、強かったはずのティラノザウルス・レックスも、サーベルタイガーも、絶滅しています。
つまり、より強くなろうと進化した結果、絶滅しているわけです。
ということは、弱肉強食は進化のプロセスで起こることではあっても、生存の理由にはなりにくい、ということになります。
生物の歴史を国に例えて(もしくは発展させて)考えてみると、強い国が弱い国を淘汰する、という思考になります。弱い国は滅びるのです。
しかしそれが生命の正しい形であるとは、どうにも認めたくない。
「共生」は、敵対的淘汰ではなく、共に生きることを選択した結果という見方です。
ところが、これもまた成立しにくい。
なぜなら捕食者と弱者がいた場合、弱者の側は食べられ、蹂躙されて生き残りが困難となるからです。
その意味で、むしろ「共生」は、いまこの瞬間における状態といえるものです。
海中で、アジは、大量に集合して生息しています。
これを大型の魚が食料にします。
食べられても食べられても、生き残ることができるようにアジは大量の集団で生息するわけです。
しかし、このことは、国に例えていうならば、日本が必死に努力して生み出した技術を捕食するとんでもない国があったとして、そのようなものと「共生・共存」することが良いことだとは思えないのです。
「適合」は、環境に適合した生き物だけが生き残る、というものです。
前の記事にも書きましたが、いまから約5億年前のカンブリア紀(恐竜の時代のジュラ紀がおよそ2億年前ですから、それよりもっとずっと古い時代です)に起きた進化の爆発は、どうすれば生命が生き残ることができるかを様々に実験した時代です。
この時代の生き物は本当にすごくて、全身目でおおわれてる、まるで百目妖怪のような生き物がいたり、口がまるでミキサーのように動いて捕食した生き物を口内で粉砕するような生き物がいたり、泳ぐウニみたいな生き物が居たりと、おそろしいほど多彩な生き物が生まれ、進化しました。
たとえばアノマロカリスと名付けられた生き物は、おそらくは地球史上最強の海洋性生物で、もしこの生物が現代に生きていたら、水中生物はみんな食べられてしまうのではないか、などと言われています。(もっとも最近の研究でアノマロカリスは意外と弱かった、なんて学説もありますから、このあたりはまだまだ研究途上といえそうです。)
問題は、このカンブリア紀の進化の爆発の時代の中で、最後に生き残った生命体が、軟体動物のナメクジに背骨が付いただけの簡単な生き物あったという事実です。
この「背骨のあるナメクジ」として最初に発見されて命名されたのがピカイアですが、その後、ピカイアよりも古い時代にミロクンミンギアという、体長2.6cmほどの脊椎動物がいたことが発見され、現時点ではこれが既知の最古の魚類とされています。
こうしたミクロンミンギアのような生き物で、5億年の時を越えていまでも生きているのがナメクジウオで、この魚は日本にも生息していて天然記念物に指定されています。
ナメクジウオの生態
5億年も生き延びたなんてスゴイ!と思ってしまうのですが、この生態はたいへん面白くて、危険が迫ると、体をビクンと跳ねさせることで、敵をびっくりさせるだけでなく、一瞬で体を移動させて捕食者から逃れるのです。
水の中で、よくもこんなに素早く動けるものだと感心させられてしまうのですが、それもそのはず。背骨一本で、あとは全身反射神経と筋肉のカタマリで、その様子は、まるで日本武道の動きを見ているかのようです。
さらにナメクジウオの生態に欠かせないのが背骨で、背骨の周囲の筋肉は、体を素早く動かすためのものなのだけれど、背骨があることで骨に栄養分を蓄えることができるのです。
つまり食べ物がないときには、背骨に蓄えた栄養分で一定期間生存できる。
要するに、5億年という途方もない歳月を生き残ることができた生き物は、
1 構造がシンプルで環境適合性が高く、
2 素早く動いて敵から逃れることができ、
3 栄養分を蓄えることができる(食料自給ができる)
生き物であったのです。
もっというなら、複雑怪奇で入り組んだ法制度を持ち、環境変化があっても柔軟に対応することができず、食糧自給もできない生き物(国)は、「滅ぶ」ということです。
日本がなぜ世界最古の国家としての歴史をいまも刻むことができているのか。
その答えもまた、ここにあるように思います。
1 天皇が国家最高権威となって、臣民を「おほみたから」とする。
2 これによって政治や行政のすべては、臣民のために奉仕することが役割となる。
3 政治構造がシンプルであり、これによって豊かに安全に安心して暮らせる臣民の民度があがる。
4 民度が高くて政治構造がシンプルだから、外的に晒されたときに素早く政治体制を変えて国際環境に適合することができる。
5 さらに税制がコメをベースに回っていたため、常に食料自給率が100%を下回ることがなかった。
現在、国連に加盟している国は193カ国。
未加盟の国を含めた現在の世界の国の数は外務省のHPによれば196カ国です。
その一方で、先の大戦後の76年間で失われた国、滅んだ政権の数は183カ国にのぼるとも言われています。
国というのは、世界を見渡せば、決して永続的なものではないのです。
私たち大人には、子や孫らが幸せに暮らせる社会を築く責任があります。
その未来の日本の姿は、自民党の総裁選の候補者の立候補演説の際に、品のないだみ声で低レベルなヤジを飛ばしたり、候補者の記者会見で、意図的に候補者に発言させないように仕組んだりするような、小学生でもやならないような子供じみた嫌がらせが、これから国の代表になるかもしれない人物を決めようという大事なときに、カメラの前で公然と行うような、民度の低い社会であってはなりません。
いつまでも豊かで安全で安心な日本を築くために。
今私たちは、できることをそれぞれがそれぞれの立っているその場所で、いまある環境に適合しながら、新しい日本つくりを生真面目に進めていくこと。そこが大事だと思います。
お読みいただき、ありがとうございました。
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