日本を失ってはならない



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「日本を失ってはならない」という言葉は、実はそのまま、世界中の人々の希望を失ってはならないという意味の言葉です。

20220302 梅花
画像出所=https://www.pakutaso.com/20210227056post-33656.html
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「日本を失ってはならない」

この言葉は、元鎌倉市議の故・伊藤玲子先生が、口癖のように言い続けていた言葉です。
まったくそのとおりと思います。

世界で唯一、国家最高の存在を権力ではなく権威にすることができた日本は、国家最高権威である天皇によって、臣民のすべてを「おほみたから」とする国柄を築くことができました。
これが法的に完全に明らかにされたのが、西暦645年の大化の改新で、このとき、我が国は初の国家元号を制定しています。
それが大化元年です。

以来、元号は、大化、白雉(はくち)、朱鳥(すちょう)、大宝(だいほう)、慶雲(けいうん)、和銅(わどう)、霊亀(れいき)、養老(ようろう)、神亀(じんき)、天平(てんぴょう)と進み、251個目の元号が「令和(れいわ)」です。

このすべてを天皇の「おほみたから」とするという思想は、皇極天皇4年の大化の改新に始まったわけではなく、すでにそうした思想が世の中の大勢を占めていたものを、法制度化したものです。
日本は、法があるから日本になるのではなく、古来、民意を反映して日本の仕組みを築いてきたのです。

なぜ日本では、世界に類例のない「民をたから」とする体制ができあがったのかといえば、それは我が国の神話が、そのようになっていたからです。

天照大御神と高天原の八百万の神々の関係は、支配と隷属ではない。
なにしろ高天原における一般の民衆が、神々なのです。
そしてその高天原の統治を、地上においてそのまま実現するように、というのが天孫降臨の意味でもあります。
だから我が国は、万年の単位の大昔から、「民衆が神々であり、民衆が神々の宝」とされる国の形ができていたのです。

ところが皇極天皇の前の第34代舒明(じょめい)天皇の時代から、一部の金満豪族が金権による権力を持ち、民衆を軽んじるようになりました。
とかく権力や財力を持つと、人間、自分だけの贅沢、自分だけの金儲けに走りたくなるものなのです。

舒明天皇は、そんな日本の状況に疑問を呈され、
「うまし国ぞ。やまとの国は」
と歌を詠まれました。

ここでいう「うまし国」は、この歌が掲載されている万葉集には、
「怜 忄可 国」
と書かれています。

「怜」という字のつくりの「令」は、神々の声の前でかしずく人の姿の象形です。
これに「忄」が付くことで、「神々の前でかしずく心」を意味します。
「忄可」という漢字は、訓読みが「おもしろし」で、感動する心のことを言います。

つまり「うまし(怜 忄可)」とは、「民衆が神々の前にかしずく心を持って、日々感動して生きることができる国」を意味します。
こうしたことは、人が人によって一方的に所有される支配と隷属の社会では、絶対に実現することができないものです。
なぜなら支配されるだけの人々には、生きることへの感動も、ひとりひとりが神々の前にかしずく心を持つことも不可能だからです。

この歌を詠んだ舒明天皇の長男が、中大兄皇子(後の天智天皇)です。
中大兄皇子といえば、教科書でも乙巳の変で蘇我氏を宮中で討った人物として有名ですが、父の思いを、息子が本気で実現しようとし、それが大化の改新に至っているわけです。

ですから「日本を失ってはならない」という言葉は、そのまま、日本の国民のひとりひとりが「おほみたから」として尊重される国柄を失ってはならないという意味です。

日本人は、千年以上も前から、誰もが支配されることなく、人として尊重される国柄を築いてきたのです。
そしてこのことは、すべての国のすべての人々の希望です。

つまり「日本を失ってはならない」という言葉は、実はそのまま、世界中の人々の希望を失ってはならないという意味の言葉なのです。


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国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

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