中山久蔵と「ゆめぴりか」



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寒冷地に強いお米の品種改良に取り組んだ中村久蔵は、明治6年「赤毛」という名の寒冷地米を開発し、その種籾を無償で他の開拓民に配布しました。

寒地稲作の祖中山久蔵(なかやま きゅうぞう)
生没年:1828年~1919年
20220308 中山久蔵
画像出所=https://www.pref.hokkaido.lg.jp/ss/sum/senjin/nakayama_kyuzo/
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北海道米として有名な「ゆめぴりか」は、とても美味しいお米です。
けれど北海道でお米の栽培ができるようになったのは、明治に入ってからのことです。

戊辰戦争によって破れた幕府側の諸藩の藩士の多くが北海道に入植しましたが、そのなかのひとりに河内国石川郡春日村(現:大阪府南河内郡太子町春日)出身の中山久蔵という農民がいました。
中山久蔵は、17歳のときに家を出て諸国を旅し、25歳のときに仙台伊達藩の藩士・片倉英馬の下僕となりました。

戊辰戦争のとき、仙台伊達藩は佐幕派となり、官軍に挑みますが破れて、それまでの62万国が28万石に減封されてしまいます。
このため士族籍を没収された武士たちが、私費で北海道開拓に向かい、そのなかのひとりに片倉英馬がいたわけです。

こうして片倉英馬とともに北海道に渡った中山久蔵ですが、寒冷地である北海道ではお米が育たない。
そこで、寒冷地に強いお米の品種改良に取り組んだ中村久蔵は、明治6年「赤毛」という名の寒冷地米を開発し、その種籾を無償で他の開拓民に配布しました。
いま北海道で栽培されている「ゆめぴりか」は、この中村久蔵の「赤毛種」の子孫です。

この品種によって、北海道はお米の一大産地となっていきました。
ところが戦後、1969年(昭和44年)、食管法の改正とともに、お米の生産そのものが、政府によって抑制されるようになりました。

これによって北海道も減反が相次ぐのですが、減反によって田んぼが減るなら、残った田んぼで、いままで以上にもっと美味しいお米、つまり付加価値の高いお米を作ろうということになって、1988年には「きらら米」、2001年には「ななつぼし」という冷めても美味しいお米が、やはり「赤毛種」の中から品種改良されて誕生します。
さらに2003年には「ふっくりんこ」が誕生。
そして2008年に誕生したのが、「ゆめぴりか」であるわけです。

「ゆめぴりか」「ななつぼし」「ふっくりんこ」は、その後食味ランキングで特Aを連続獲得し、北海道米は全国に販路を持つ優良品種として、栄えています。

どんな苦境に至っても、どこまでも創意工夫によって生き残る。
けっしてあきらめない。
そして、良い品種ができたからと、その新しいお米の籾米を無償でみんなに分け与える。
そういうことをしてきたのが、日本人です。

もっとも近年では、日本の近くの反日で有名な国が、日本の新品種の美味しいイチゴを勝手に盗んで、自国産として安値で世界中に売りまくるという馬鹿なことをしたりしています。
その馬鹿な国は、イチゴが実は病気に弱いということを知らず、結果としていまイチゴが壊滅情況になっているとか。
泥棒は泥棒でしかないのです。
農作物は、誠実な人のところでないと育たないのです。


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Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
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昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

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