庶民文化



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日本はいつの時代にあっても、どんな時代にあっても、その根底に、常に「民衆が主役」という思考が働きます。
そしてそれを社会制度にまで高めたものが、「シラス統治」です。
そんな日本を取り戻す、というよりも、新たに再建するために、立ち上がった政党が参政党です。
このことが持つ意味は重要です。
なぜなら庶民が主役という文化をあらためて取り戻すということは、日本のみならず世界を変える大きなインパクトを持つからです。

20220324 弥生時代の暮らし
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小名木善行です。

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世界の動向を考えるに際し、多くの方が勘違いしているのが、世界の国々も、日本と同じ庶民を大切にしている庶民文化の国という先入観を持ってしまっている点にあろうかと思います。
違います。世界の諸国は、一昔前までは王貴文化、いまはお金持ち文化です。

もちろん、民主主義国家であれば、政治家は庶民の投票による選挙で選ばれます。
けれど、普通の人はなかなか選挙に出ることはできませんし、出ても当選することはまずありません。
なぜなら選挙はお金がかかるからです。
ということは、自分が大金持ちであるか、あるいはスポンサーがいなければ、なかなか選挙に当選することはないし、当選しても、並み居る政治家の間で、意見力を持つことができません。

このことは、言い換えれば、一昔前でいうなら、王侯貴族か、王侯貴族の代理でなければ、政治的意見力を持つことができないということです。

戦争もまた同じです。
一昔前なら、王侯貴族の、いわば気分で戦争が起こり、その都度、庶民の命が犠牲になりました。
いまある紛争もまた、お金持ちの都合で起こり、庶民の命が犠牲になっています。

こうした世界に、待ったをかけることができるようになったのが、ネットの普及です。
個人が自由に意見を発信できるネットは、ときに真実を暴露します。
もちろんネットには、多数の意見があがる分、情報は玉石混交です。
莫大な資金を投入して、ネットの意見を操作する人たちもいます。

そしていま、日本において、まったく新たな政治がはじまろうとしています。
それが、参政党です。
資金なし、人脈なし、スポンサーなしで、庶民が立ち上がって選挙に出て、政治を動かそうとしています。
これが可能なのは、いまの日本にはまだ、大昔から続く庶民文化、庶民が国を担ってきた歴史の力があるからです。

日本は、庶民を大切にしてきた国です。
西郷隆盛の遺訓に、

「文明とは
 道の普く行はるゝを贊稱(さんしょう)せる言にして、
 宮室の壯嚴、衣服の美麗、外觀の浮華を言ふには非ず」

という言葉があります。

なるほど、西洋や東洋の宮殿建築や、王族や貴族の衣服など、それらの外観を観ると、まさに荘厳であり、美麗であり、素晴らしい外観を持っています。
それはそれで、素晴らしいものです。

中世までの時代の絵画も同じです。
西洋も東洋も、極彩色を用いた美しい絵が数多く残されています。
これに対し、日本の同時代の絵画は、一部に平安貴族の大和絵などはあるものの、多くの絵画は白黒です。
いまでは、誰でも絵の具や色鉛筆、色紙などで、様々な色彩の色を手にすることができますし、現代人はそれがあたりまえのことと思っています。
けれど、ほんの数百年前までは、色物といえば、せいぜい藍色と朱色が手に入るくらいで、他の色彩の絵の具や染料は、高価でなかなか手に入らなかったのです。

雪舟という有名な絵描きがいます。
15世紀の人物で、水墨画で有名な人物です。
雪舟は、ほんとうは極彩色で絵を描きたかったのだと言われています。
けれど、絵の具が高価で手に入らなかった。
だから墨だけで絵を描くしかなかった。
でもどうしても、色を使いたかったことが、雪舟の丹頂鶴の絵の、鶴の頭の朱色に現れている、といわれています。
普通の庶民の出の雪舟には、絵の具を買うことができなかったのです。

同じ時代、『唐獅子図屏風』、『洛中洛外図屏風』、『聚光院障壁画』などの極彩色の絵を残した狩野永徳は、貴族や大名をスポンサーにすることで、高額な絵の具を手に入れ、極彩色の絵画を残しています。
要するに、絵師が高額な絵の具を手に入れるためには、スポンサーが必要だったのです。

このことはチャイナや西洋でも、実は同じです。
同時代の極彩色の絵画は、いまもたくさん遺されていますが、それらはことごとく、権力者がスポンサーになることで可能になった絵画です。

建築物もまた同じです。
とりわけ西洋では、建物も立派、衣服も豪華、調度品や絵画も美しい。
だから西洋は文化が進んでいて、白黒しかない地味な日本は遅れていた。
だから日本は洋の東西からさかんに文化を輸入することで、ようやく文化を築いたのだ、そして日本にもたらされた文化は、チャイナ経由と、朝鮮半島経由の二系統によってもたらされたのだ・・・というのが、これまでの立場です。そのように学校で習って来られた方も多いかと思います。

まったく間違っていると思います。
日本は庶民文化の国です。
100人が100円の利益をあげたとき、ひとりが99円を独占し、残った1円を99人で分け合う、奪い合うのではなく、
100人で100円を公平に分け合ってきたのが日本です。
ですから、特別豊かな人もいない代わりに、特別貧乏な人もいない。
もちろん、配分は公平ですから、サボっていれば配分は減りまし、サボりすぎれば食えなくなる。これはあたりまえのことです。
そして、お金持ちであることよりも、正しく生きることに価値を見出してきたのも日本文化の特徴です。

そもそも、日本が鎖国をして、海外との窓口を絞っていたのは、近世江戸時代の260年間だけの話でしかありません。
それまでの日本は、4万年前、2万年前、縄文の昔から、海洋大国です。
日本人は船を駆使して、世界中と交易をし、世界の人々と交流していました。

日本から産出される黄金は、世界各地で歓迎されたし、縄文以前の古代文字や哲学、縄文時代の漆器や青銅器、弥生時代の鉄器、古代大和時代の刀剣類などは、まさに世界に革命と言って良いほどの影響を与えています。
このようなことを申し上げると、あまりにも意外で、にわかには信じられないと思われるかもしれません。
けれど近年の考古学上の相次ぐ発見を総合すれば、そのような結論にしかならないのです。

戦時中、チャイナに行った兵隊さんが現地の人と親しくなり、ものすごく高価な茶器でお茶を淹れてもらって、あまりに素晴らしい茶器だから譲ってくれと頼んだら、
「これは○百年前の日本製ですよ」
と言われて、びっくりした、といった話が多数伝わっています。
茶器に限らず、生活用品としての、チャイナの超高級品は、その時代、ことごとく日本製でした。
このようなことを申し上げると、びっくりされる方が多いかと思いますが、それが事実です。

チャイナの宋の国は、たいへんに経済的に豊かであったと伝えられています。
その時代の日宋貿易における日本からの輸出品は、日本刀などの工芸品、陶磁器、絹織物です。(逆に書いているものが多々ありますが、もちろん中には中国製の刀剣や絹織物などを記念品として日本に持ち帰る人はあったろうけれど、実用性に乏しく使いもにならないから、すぐに飽きられてしまっています。
代わって輸入品は、書籍や香料、画材絵の具などでした。

要するに、庶民生活に不可欠で、日本の庶民なら誰でも持っているようなものが、宋の国では、日本の国内価格の20倍から400倍で売れたのです。
もちろんその逆もありましたが、宋のもので日本国内で価値を持ったのは、仏教の経典など、火を付けたら燃えるものばかりです。
要するに生活必需品ではない。

ですから簡単に言えば、日本の生活必需品が破格の高価格で売れ、チャイナではあまり価値を持たない経典などが、日本では破格の高価格で売れたのです。

西洋も同じです。
ポルトガル人が日本にやってきてから、日本の、一般家庭に置かれる陶磁器が、西洋の貴族の間で破格の高価格で売れるようになりました。
また、陶磁器を包んでいた紙に描かれた浮世絵は、西洋絵画に大革命を起こしました。
何が衝撃的だったのかといえば、日本では庶民が主役だったからです。
これこそが、西洋における実質的な文化大革命となりました。

古代も同じです。
青銅器や鉄器は、もともと人が人を殺めるという習慣のない日本では、あくまで農機具として発展したものです。
ところがこれを輸入した諸外国は、王や貴族の権力を保持するための武器として用いられるようになりました。

このことは、文化を考える上において、たいへんに重要な事実です。
なぜなら、いつの時代に於いても、王侯貴族が新たな文明の利器を発明するということは、まず「ない」からです。
民間の工夫のなかから、文明は現れるのです。
王侯貴族は、これを高額で手に入れることが、王侯貴族の贅沢になりました。

今も同じです。
破格の超高級車に乗る人は、偉い人、お金のある人です。
けれど、彼らがそれに乗れるのは、そういう車を作ってくれる庶民がいるからです。

ほんの100年前、運転手付きの高級車にしかなかった車の車内空間の広さと、車の性能、エアコンなどの快適装備の数々は、いまでは主婦が乗る軽自動車に全部付いています。
あと何年かすれば、運転も自動運転化されますが、そうなれば、運転手付きの車と同じです。
つまり、超大金持ちか、相当な権力者が、高額を支払って手に入れていた贅沢が、一般の庶民が、安値で手にいれるものになってしまうのです。
なぜなら、それを作る庶民がいるからです。

スティーブ・ジョブズのアップルコンピュータや、スマートフォンは、もともとコンピューターオタクだったジョブズが倉庫の中からはじめたものです。
普通の民間人が、創意と工夫によって巨万の富を築くようになりました。

発明王とされるトーマス・エジソンは、生涯に1300もの発明や新技術を開発した人物として知られています。
しかし、もともとは貧しい移民の子です。
そんな移民の子が、どうしても「1+1=2」が納得できない。
なぜなら、1個の粘土と1個の粘土を合わせたら、大きな1個の粘土になるからです。
それがどうして2個になるのか、理解できない。
だから彼は、貧乏なだけでなく、落第生でした。

成人したエジソンは、ようやく夜間電話の交換手になりましたが、当時は電話はまだあまり普及していない。
ですから、夜間に交換業務が行われることも、まずありません。
さりとて交換手が居眠りをしても困るので、電話会社は、夜中の間、1時間おきに交換手に「起きてますよ」という信号を、ただ送ることを義務付けていました。
エジソンは、夜中に起きずに寝れるようにと、時計を使って1時間おきに自動的に信号を送れるようにしてしまいました。
これがエジソンの発明の始まりです。

もっともこの発明は、あまりに正確に信号が送られることに不審を抱いた上司にバレ、エジソンはクビになってしまっています。
クビになったエジソンは、就職のために、放浪の旅に出ています。
けっして、豊かではない、貧しい青年の姿がそこにあります。
そして、もっと便利にするためには、と考え続け、それを製品化することで、発明王エジソンが誕生しています。

世界を大きく変える文化的偉業は、こうして、いつの時代においても、庶民の創意工夫をから生まれています。

ひとつ明らかに言えるのは、いつの時代にあっても、どんな民族にあっても、王侯貴族は文化を生まない、ということです。
文明文化を享受するたけです。
文明文化を開発し、文化を生むのは、常に庶民の力です。

そしてこのことが、世の中の仕組みをややこしくしています。
よく言われるロスチャイルドさんとか、ロックフェラーさんとかが陰謀を働いているという説ですが、両者ともに、人の良いおじいちゃんです。
金持ち喧嘩せずで、生活にも余裕があり、一般庶民によるあるようなガッツはありません。

ところが民間人が、巨万の富を得るには、そうした大金持ちのフトコロに入り、「こうすれば儲かりますよ」とプロジェクトの提案をし、そのための資金を大金持ちに出してもらうというのが、世界では一般に行われることです。
日本のエリート大学生は、世のため人のために行政官僚になる道を選びますが、諸外国では、欧米でもチャイナでも、エリート大学生は、世界の仕組みに上手に入り込んで、巨万の富を得ることを選択します。
つまり民間人が、大金持ちに取り入って、巨額の資金の運用を任せてもらうわけで、そうして得た利益でVIPの仲間入りするのです。

なるほどそれは手っ取り早い成功法なのであろうと思いますが、この場合、そのほとんどの計略は、破壊活動に結びつくことになります。
なぜなら、誰かが利益を得るためには、誰かが損をするというのが、経済のセオリーだからです。
逆にいえば、損を意図的に作り出すことができれば、利益を得ることが可能になるというわけです。

けれども日本では、どこまでもみんなが豊かに安全に安心して暮らせるようにすることが、「公(おほやけ)」とされます。
その「公」のために尽くしていくことが、日本人にとっての戦慄すべき正義の姿であり、美しい姿です。
たとえどんなに利益を得たとしても、それが誰かの損害に結びつくなら、そんなものには何の価値もない、というのが、日本的思考です。

ここが大事なところで、日本はいつの時代にあっても、どんな時代にあっても、その根底に、常に「民衆が主役」という思考が働きます。
そしてそれを社会制度にまで高めたものが、「シラス統治」です。
そんな日本を取り戻す、というよりも、新たに再建するために、立ち上がった政党が参政党です。

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小名木善行(おなぎぜんこう)

Author:小名木善行(おなぎぜんこう)
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昭和31年1月生まれ
国司啓蒙家
静岡県浜松市出身。上場信販会社を経て現在は執筆活動を中心に、私塾である「倭塾」を運営。
ブログ「ねずさんの学ぼう日本」を毎日配信。Youtubeの「むすび大学」では、100万再生の動画他、1年でチャンネル登録者数を25万人越えにしている。
他にCGS「目からウロコシリーズ」、ひらめきTV「明治150年 真の日本の姿シリーズ」など多数の動画あり。

《著書》 日本図書館協会推薦『ねずさんの日本の心で読み解く百人一首』、『ねずさんと語る古事記1~3巻』、『ねずさんの奇跡の国 日本がわかる万葉集』、『ねずさんの世界に誇る覚醒と繁栄を解く日本書紀』、『ねずさんの知っておきたい日本のすごい秘密』、『日本建国史』、『庶民の日本史』、『金融経済の裏側』、『子供たちに伝えたい 美しき日本人たち』その他執筆多数。

《動画》 「むすび大学シリーズ」、「ゆにわ塾シリーズ」「CGS目からウロコの日本の歴史シリーズ」、「明治150年 真の日本の姿シリーズ」、「優しい子を育てる小名木塾シリーズ」など多数。

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